内臓の機能障害等の後遺症残存で、併合9級認定
認容額 | 2880万円 |
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年齢 | 42歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 会社代表取締役 |
傷病名 | 両恥坐骨骨折、右肩甲骨骨折、左足関節外果骨折、右肩鎖関節脱臼、左精巣破裂 |
障害名 | 左精巣破裂による泌尿器の障害 |
後遺障害等級 | 9級 |
判決日 | 平成22年3月29日 |
裁判所 | 東京地方裁判所 |
交通事故の概要
平成17年4月13日午後11時10分ころ、東京都千代田区永田町の交差点において、被害者が運転する大型自動二輪車(バイク)が、交通整理の行われていない本件交差点を東方から西方に直進進行しようとしたところ(以下、被害者のバイクの走行してきた道路を「被害者通行路」という。)、加害者の事業用普通乗用自動車(タクシー)が北方から本件交差点に進入して右折進行し(以下、加害者タクシーが走行してきた道路を「加害者通行路」という。)、被害者のバイク前部と加害者のタクシー左側後部とが衝突した。
被害者の入通院治療の経過
被害者は、本件事故により、両恥坐骨骨折、右肩甲骨骨折、左足関節外果骨折、右肩鎖関節脱臼、左精巣破裂の傷害を負い、K医療センターにおいて、①平成17年4月14日から5月9日まで入院治療(26日間)を、②5月10日から平成19年8月6日まで通院治療(実日数9日)を受けた。
後遺障害の内容
被害者には、①右肩鎖関節脱臼に伴う右肩関節の可動域制限、②左精巣破裂による泌尿器の障害、及び③左恥坐骨骨折後の恥坐骨部痛の後遺障害が残存し、平成19年8月6日も症状固定となった。
なお、被害者の右手首には、長さ約3cmの2か所の傷跡も残った。
自賠責保険会社は、上記①の障害については、「1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」として、自賠法施行令別表第二に定める後遺障害等級第10級10号(以下、同表に基づく後遺障害等級を単に「後遺障害等級」という。)に、上記②の障害については、「胸腹部臓器に障害を残すもの」として、後遺障害等級第11級10号に、上記③の障害については、「局部に神経症状を残すもの」として、後遺障害等級第14級9号にそれぞれ該当するとした。結局、被害者の後遺障害について、後遺障害等級併合第9級と認定した
判決の概要
被害者の会社代表取締役である、被害者が運転する自動二輪車と、甲斐会社の運転するタクシーとが、交差点内で衝突した交通事故による損害賠償を求めた事案について、被害者らの損害額を認定した。また、被害者の過失を求める加害者の主張は採用できないとして、請求を一部認容した。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 2万2281円 |
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入院付添費 | 3万9000円 |
入院雑費 | 3万9000円 |
逸失利益 | 2283万2118円 |
慰謝料 | 790万円 |
入通院交通費 | 26万 7320円 |
受診料・文書費 | 6万 0130円 |
PHS電話料金 | 9628円 |
損益相殺 | - 649万 1200円 |
物損 | 146万 9519円 |
弁護士費用 | 265万2204円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。