2人乗りバイク事故で、胸腹部臓器等に後遺障害
認容額 | 528万1686円 |
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年齢 | 22歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 大学生(アルバイト) |
傷病名 | 骨盤多発骨折、右大腿四頭筋断裂、右足関節外側靭帯断裂、右足関節捻挫、右膝挫滅創等 |
障害名 | 胸腹部臓器等の障害 |
後遺障害等級 | 11級 |
判決日 | 平成26年2月25日 |
裁判所 | 大阪地方裁判所 |
交通事故の概要
平成21年12月15日午後8時0分頃、京都市西京区の信号機のある交差点(以下「本件交差点」という。北東から南西方向の片側2車線道路(国道9号線)を以下では「東西道路」という。)において、直進中の加害者①(当時21才)が運転し、被害者(当時22才)が同乗する普通自動二輪車と、対向右折中の加害者②(当時53才)運転の普通乗用自動車とが衝突し、加害者①のバイクが交差点先で停車中の普通乗用自動車に衝突する交通事故が発生した。
被害者の入通院治療の経過
被害者は、本件事故により、骨盤多発骨折、右大腿四頭筋断裂、右足関節外側靭帯断裂、右足関節捻挫、右膝挫滅創等の傷害を負い、66日間入院して治療を受けた。また、退院後も、約1年間通院して治療を受けた。(実通院日数は9日)
後遺障害の内容
被害者は、K病院において、症状固定日を平成23年3月1日、自覚症状を右足関節の疼痛・違和感・筋力低下、長時間立位で右下肢鈍痛、右下肢浮腫、右膝瘢痕形成(疼痛・知覚障害・正座できない)、胸腹部臓器等の障害として、妊娠による荷重により切迫早産徴候を起こす可能性や、骨盤骨折術後(恥骨結合固定術)のため妊娠出産時に帝王切開必要である可能性あり、などとする後遺障害診断を受けた。
そして、自賠責保険により、右足関節の疼痛等につき後遺障害等級14級9号に該当、右下肢瘢痕(疼痛等を含む。)につき同14級5号に該当、生殖機能の障害につき狭骨盤または比較的狭骨盤と同程度の障害と捉えて、同11級相当であり、併合11級該当との認定を受けた。
判決の概要
本件交差点の東側の東西道路から赤色青矢印信号に従い右折を開始した加害者①運転の自動車に、対向する西側第1車線上を進行してきた加害者②運転の二輪車(被害者が同乗)が衝突した事故で、後遺障害をともなう傷害を負った被害者が、加害者らに対して、共同不法行為による損害賠償を求めた。
裁判所は、加害者②は交差点手前での停止義務に違反し、時速50キロメートルで交差点に進入した過失により本件事故を発生させたもので、損害賠償責任を負うとした。しかし、加害者①に過失は認められず損害賠償責任はないとした。そして、被害者の相当損害額から損害填補額控除後の残損害金につき、その支払を加害者②に命じ、その余の請求を棄却した。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 328万6360円 |
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入院付添費 | 20万8000円 |
入院雑費 | 9万9000円 |
通院交通費 | 2万2020円 |
通院付添費 | 1万2000円 |
休業損害 | 27万0950円 |
逸失利益 | 165万4335円 |
慰謝料 | 621万円 |
ガーゼ等 | 2427円 |
医療用イス | 4315円 |
文書料 | 3万 4100円 |
損害のてん補 | - 697万 1821円 |
弁護士費用 | 45万円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。