20代男性、内臓機能障害で後遺障害1級認定

IT 2016年8月9日 | 内臓の機能障害
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認容額 6406万5950円
年齢 24歳
性別 男性
職業 大学生
傷病名

肺挫傷・肝損傷、顔面骨骨折、下顎骨骨体部骨折、遠位弓部の外傷性大動脈損傷等

障害名 神経因性膀胱直腸生殖障害
後遺障害等級 1級
判決日 平成25年3月27日
裁判所 大阪地方裁判所

交通事故の概要

平成18年7月15日午後11時29分ころ、大阪市西成区の信号機による交通整理の行われている交差点において、タクシーによる一般乗用旅客自動車運送業等を営む株式会社が所有し、加害者が運転する事業用普通乗用自動車(タクシー)が、本件交差点を信号に従い北から西に向かい右折進行したところ、南から北に対向直進してきた被害者の原動機付自転車と衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により、肺挫傷・肝損傷、顔面骨骨折、下顎骨骨体部骨折、遠位弓部の外傷性大動脈損傷等の傷害を負った。
被害者は、本件事故直後の平成18年7月15日午後11時55分ころ、地方独立行政法人病院機構が設置した病院(以下、「A病院」という。)に救急車で搬送され、その後、同年9月6日まで、A病院に入院した。
被害者は、平成18年7月16日午後3時25分から同日午後4時12分まで、経カテーテル的ステントグラフト移植術(以下「第一手術」という。)を受けた。

被害者は、平成18年7月25日午前11時15分から同日午後3時27分まで、下顎骨骨折につき観血的整復固定術(以下「第二手術」という。)を受けた。被害者は、第二手術後、ステントグラフトがひしゃげて閉鎖して血栓があり血流が途絶していることが判明した。被害者は、同日午後7時02分から同日午後9時12分まで、経カテーテル的ステント留置術、フォガティー血栓除去術(以下「第三手術」という。)を受け、血流が再開し、血栓も除去された。

被害者は、下半身全体への血流が途絶えたことで下半身全体に虚血が生じ、血流再開によっても、脊髄神経細胞が回復せず、両下肢完全麻痺、Th(胸髄部)一一以下の知覚消失、膀胱直腸障害の症状が残存した。

被害者は、A病院を退院し、平成18年9月6日から平成19年3月23日まで、リハビリのためD病院とEセンターに入院した。
被害者は、平成19年3月23日、A病院に再び入院し、同月26日午前9時57分から午前11時44分まで、第二手術において下顎骨に固定されたラグスクリュー及びプレートを除去する、下顎骨骨折術後プレート除去術を受けた。その後、同年5月11日まで入院した。

後遺障害の内容

被害者は、平成19年10月10日までに症状固定となった。
損害保険料率算出機構は、被害者につき、脊髄損傷による両下肢第一一胸髄部以下完全麻痺、神経因性膀胱直腸生殖障害及び起立位・歩行・自動運動不能の状態となり、自動車損害賠償保障法施行令別表第一(以下「自賠等級」という。)1級と認定した

判決の概要

加害者が運転していた普通乗用自動車と、被害者が運転していた原動機付自転車が衝突した交通事故において、被害者が負傷し、搬送された地方独立行政法人病院機構が設置した病院で手術を受けたところ、過誤があり、被害者に後遺障害が残ったとして、被害者らが、加害者、その使用者である交通株式会社、地方独立行政法人病院機構に対し、共同不法行為に基づく損害賠償を請求した。
この事案において、被害者が被告病院で受けた治療は、いずれも被害者の負傷の治療として必要であったと認められ、また、病院の医師らに法的な過失は認められないから、本件事故と被害者の現在の症状との間に相当因果関係が存在するといえ、加害者らは、その損害を賠償する責任を負うとして、加害者及び3社に対する請求を一部認容した。
また、本件事故は、信号機により交通整理の行われている十字路交差点において、直進していた被害者の原動機付自転車と対向右折した加害者の普通乗用自動車とが衝突した事故である。被害者は、第一車線左側寄りを走行しなければならなかったにもかかわらず第二車線を走行していたこと、制限速度を超えていたこと、被害者は無免許運転をしていたこと等を考慮して、過失割合を被害者が35、加害者が65と認めた。

認容された損害額の内訳

治療関係費 472万8660円
入院付添費 50万7000円
入院雑費 45万円
将来介護費 1012万4917円
逸失利益 1 億 1808万0397円
慰謝料 2595万円
交通費(付添人) 2万 3490円
将来の治療費(リハビリ) 242万 7761円
将来の治療費(心臓検診) 332万 9183円
将来の治療費(人工血管手術用) 250万円
将来の治療費(歯科矯正費用) 98万 6000円
将来の交通費 104万 6241円
装具・車いす・褥瘡用具等購入費 49万 3579円
将来の装具・車いす・褥瘡用具購入費 257万 8160円
おむつ代等 11万 1326円
将来雑費 130万 2203円
家屋購入改装費用 953万 2170円
大学学費(既払分)及び将来の大学学費 84万 8000円
確定遅延損害金 347万 9463円
損益相殺 - 6667万 5919円
被害者の両親の損害(2名分) 130万円
弁護士費用 570万円
過失相殺 - 6475万6681円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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