事故の手術で輸血しC型肝炎に罹患、肝臓を一部切除
認容額 | 1877万7262円 |
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年齢 | 28歳 |
性別 | 男性 |
職業 | ホテル勤務 |
傷病名 | 頭部外傷、両膝打撲挫創、右胸部打撲、外傷性気胸、多発生肋骨骨折、肝破裂等 |
障害名 | 肝臓右葉部分を切除 |
後遺障害等級 | 7級 |
判決日 | 平成9年9月16日 |
裁判所 | 東京地方裁判所 |
交通事故の概要
平成3年4月13日午後4時50分ころ、千葉県浦安市舞浜の交差点において、本件交差点道路を直進中の被害者の足踏み式自転車と、右折中の加害者の普通貨物自動車とが衝突した。
被害者の入通院治療の経過
被害者は、本件事故により、頭部外傷、両膝打撲挫創、右胸部打撲、外傷性気胸、多発生肋骨骨折、肝破裂等の傷害を受けた。
被害者は、平成3年4月13日から同年9月28日まで、U病院、J病院に169日間に入院した。その後、平成4年9月17日から同年10月2日まで、U病院に16日間、入院して治療を受けた。また、退院後も通院して治療を受けた。
さらに、被害者は、本件事故により、外傷性肝破裂等の傷害を受け、その後、輸血後慢性C型肝炎等に罹患し、J病院において、肝臓右葉部分を切除し(10分の2程度。切除量296グラム)、さらに胆のう摘出術を受けた。
そのため、裁判では、被害者の労働能力喪失率は、35パーセント認めるのが相当である、と判断された。
後遺障害の内容
被害者は、平成5年12月10日に症状が固定し、自賠責保険の事前認定手続により、自賠法施行令二条別表後遺障害別等級表(以下「後遺障害等級表」という。)所定の7級5号に該当する旨の認定を受けた。
被害者の事故後の経過
被害者(昭和38年生)は、本件交通事故により、頭部外傷、両膝打撲挫創、右胸部打撲、外傷性気胸、多発生肋骨骨折、肝破裂等の傷害を受けた。
判決の概要
被害者が自転車を運転中に、普通自動車と衝突する交通事故に遭い、頭部外傷、両膝打撲挫創、右胸部打撲、外傷性気胸、多発生肋骨骨折、肝破裂等の傷害を受けたと主張して、加害者に対して、損害賠償を請求した。
本件の過失相殺について、加害者は、本件交差点を右折するに際し、専ら右折方向にのみ気を取られて対向車両の動静に注意せず、漫然右折進行したものであるから、本件事故発生についての主要な過失があるとした。しかし、その一方、加害者としても、本件交差点を通過するに当たり、右折車両の動静を十分注視せず、漫然直進した点に過失があるとして、被害者の損害額から10パーセントを減額して、請求の一部を認容した。
また、被害者(男性、症状固定時28歳)は外傷性肝破裂等の傷害を受け、輸血後に慢性C型肝炎等に罹患し、肝臓右葉部分切除及び胆のう摘出をした。被害者は、後遺障害(障害等級事前認定7級5号該当)により、労働能力喪失率35パーセントと裁判所が認めた。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 2292万2313円 |
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入院付添費 | 11万5000円 |
入院雑費 | 24万0500円 |
通院交通費 | 124万4980円 |
休業損害 | 266万7375円 |
逸失利益 | 2676万2465円 |
慰謝料 | 970万円 |
損害の填補 | - 3927万 0107円 |
弁護士費用 | 76万円 |
過失相殺 | - 636万5264円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。