右下腿切断の死亡事故、認定賠償額6293万円
認容額 | 円 |
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年齢 | 43歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 新聞配達員 |
傷病名 | 右腓骨、右第一、二、三中趾骨開放性骨折、右足関節開放骨折、右下腿挫創 |
判決日 | 平成10年2月17日 |
裁判所 | 横浜地方裁判所 |
交通事故の概要
平成4年10月6日午前7時15分頃、神奈川県海老名市本郷4205番地先市道で発生した。
加害者の運転する軽四輪貨物自動車が見通しの悪いカーブにおいて道路中央を越えて進入してきたため、対向走行中の被害者の運転する原動機付自転車に正面衝突した。
被害者は右足関節開放骨折、右下腿挫創等の傷害を負い、筋肉の高度の挫滅創により急性腎不全となり、心停止を起こし蘇生後脳症となり、死亡した事案。
被害者の事故後の経過
被害者は、本件事故後に観血的整復固定術を施行されたが、筋肉挫滅、急性腎不全を発症し、二回にわたって心停止を起こし、蘇生後脳症となった。
その後右下腿切断術、右大腿部切断術を施行したが、事故からおよそ1年半後、転院先で死亡した。
なお、被害者の入院日数の合計は523日である。
判決の概要
事故前から肝機能障害を有していた被害者が、事故による手術後、アルコール禁断症状を発病し不穏行動をとったが、肝機能の状態が悪化したのは、事故による受傷によるとして、事故と死亡との間に因果関係を認めた事例。
また、被害者の右不穏行動は、事故による損害の発生、拡大に寄与したものと認められるとして、損害の公平な分担の見地から損害額から20%を減額した事例。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 2063万8334円 |
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入院付添費 | 110万4753円 |
入院雑費 | 67万9900円 |
通院交通費 | 63万2160円 |
休業損害 | 825万8209円 |
逸失利益 | 4021万8255円 |
慰謝料 | 2200万円 |
損害填補 | - 1953万 5023円 |
弁護士費用 | 500万円 |
過失相殺 | - 1830万6323円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。