交通事故で精神科に通院したら治療費や慰謝料は請求可能?後遺症はうつ病・PTSD?

  • 交通事故,精神科

この記事のポイントをまとめると
  • 交通事故の重症被害者はかなりの割合で精神的ストレスを抱えており精神科受診が必要な場合が多い
  • 交通事故による精神科的な治療は因果関係が争いになりやすく、因果関係が認められても、治療費や慰謝料などが素因減額されることが多い
  • 交通事故により精神科的な治療が必要となる後遺症にはうつ病PTSDなどがあり、認定基準を満たせば後遺障害認定の可能性もある

交通事故を原因とする精神科への通院について知りたい方はぜひご一読下さい。

author okano
岡野武志弁護士
交通事故と刑事事件を専門とするアトム法律事務所の代表弁護士。

交通事故にあった被害者の方は、身体的な怪我だけではなく、精神的ショックを受けてしまうことも多いかと思います。


https://twitter.com/hrmcxx/status/731017888975347713

そのような場合、精神科受診をした方が良いケースも多いようです。

では、交通事故で精神科受診が必要な場合とはどんな場合なのでしょうか?

交通事故で精神科受診が必要な場合とは?

交通事故で精神科受診が必要な場合とは?

交通事故の重傷被害者の精神的ストレスの統計

交通事故の重傷被害者精神的ストレスについて、少し前のデータですが、以下のような統計が取られています。

こちらの統計によると

  • 交通事故から1ヶ月以内
  • 交通事故から1ヵ月以上経過後

それぞれの精神的ストレスのトップ3は以下の表のとおりです。

交通事故の精神的ストレスTOP3
事故1ヶ月以内 事故から1ヶ月以上経過後
1 突然に事故のときの光景がよみがえる(49%) また同じ事故にあうのではないかと心配だ(46%)
2 事故のことについて考え込んでしまう(35%) ・事故に関わることは考えないようにしている(30%)
・事故は偶然だったと思う(30%)
3 ・事故を思い出させるようなものや場所を避けてしまう(31%)
・また同じ事故にあうのではないかと心配だ(31%)
事故を思い出させるようなものや場所を避けてしまう(29%)

※交通事故被害実態調査研究委員会編交通事故実態調査研究報告書参照

また、独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所が、交通事故で重傷を負い高度救命救急センター搬送された患者を調査した結果、

4~6週目の診断で100人中31人が何らかの精神疾患を発症していた

という調査結果もあります。

まず大切なことは、交通事故の被害者の大半は、多かれ少かれどのようなレベルであれ、なんらかの精神的ショックを受けるということです。

精神的ショックを受けることは、このような交通事故にあった被害者の正常な反応と考えられます。

もっとも、その精神的ショックの大きさや継続の程度については、交通事故の態様や被害者の性格などによっても異なるようです。

精神的ショックが大きく、交通事故一定期間経過後も継続し、社会生活や日常生活に支障をきたすような場合は、精神科受診が必要と考えられます。

また、精神疾患を発症してしまうと、怪我の回復やリハビリ、社会復帰にも影響しかねません。

その意味でも、交通事故の被害者やその家族にとって、精神疾患であるうつ病PTSDの発症を予防することは重要といえます。

そして、その予防のためには、交通事故後に早く精神科受診をし、精神科的な治療を受けることが必要と考えられます。

精神科的な治療を行う機関は精神科と心療内科

そして、交通事故による精神的ショックに対する精神科的な治療のために通院する医療機関としては以下のものが考えられます。

①精神(神経)科

精神科(精神神経科)は、「こころ」の症状や病気を扱う科であり、「こころ」の病気そのものを治療します。

誤解されがちですが、精神科はゆっくり時間をかけてカウンセリングを行う場ではなく、投薬、医学的検査、診断を行う場になります。

ただし、精神科医師のみだけでなく、臨床心理士がいるところもあり、そのようなところでは、カウンセリングも受けることができます。

②心療内科

一方、様々な精神的ストレスが原因で主に「からだ」に症状が現れる場合、その症状や病気を治療する科であり、その名のとおり、基本的には内科です。

症状が「からだ」と「こころ」の両方の領域にまたがることが多いため、精神科医が常駐し、精神科とほぼ同じ治療を行っているところもあります。

しかし、基本は、ストレスによる身体疾患や精神疾患を扱う場であり、自殺の危険もあるような重症精神疾患については精神科でないと対応は困難です。

精神科的な治療を行う機関の比較
医療機関 精神(神経)科 心療内科
治療対象 精神的ストレスそのもの 精神的ストレスからくる体の不調
どの場合に最適か 重度の精神疾患 心も体も不調な場合

※あくまで一般的傾向にとどまる

精神科医療機関で行われる治療

そして、精神科での治療は多岐にわたりますが、交通事故で問題になることが多いPTSD治療には、以下のようなものがあります。

①心理教育

PTSD等の精神疾患の場合、患者が病気を理解することが回復の助けになるため、病気の概要や治療等について説明する心理教育が重要になります。

具体的な心理教育の内容としては

ⅰ 疾患についての理解に必要な情報の提供

ⅱ 症状を正常反応として位置づけるノーマライゼーション(被害者自身が異常なのではなく、PTSDの症状による正常な反応であると説明する)

ⅲ 自分を苦しめる現実的ではない考えが症状の一部であることを理解させる

ⅳ 回復や治療の見通しを知らせる

といったものが考えられます。

②薬物療法

交通事故直後は、精神的ストレスにより、不眠や不安が強くなることも多く、その場合には、

睡眠薬・抗不安薬・(場合によっては)強い鎮静効果をもつ抗精神病薬

などが投与されます。

そして、症状が遷延化し、PTSDとなった場合には、第一選択薬として

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)

と呼ばれている抗うつ薬が、PTSDに合併する抑うつや、不安発作を含めたPTSD全般の症状に有効とされているため、使用されることが多いようです。

もっとも、副作用は少ないものの、場合によっては吐き気やめまい、不眠などがみられることがあるようです。

また、SSRIが有効でない場合や他の合併症の重症度などにあわせて、三環系抗うつ薬や、抗精神病薬、抗けいれん薬などが使われることがあります。

さらに、交感神経系の興奮が高く動悸が激しい場合などでは、交感神経系の働きを阻害するβブロッカーなどが使用される場合もあるようです。

いずれも、個々の症状の重症度・体質・合併症等にあわせて投薬されるものであるため、必ず医師とよく話し合って治療を行うことが大切です。

③認知行動療法

認知行動療法とは、

人間の行動や感情は、その人の認知(ものの見方)に基づいているところ、歪んだ認知及び行動を修正することで、問題の行動や感情を変化させる治療

になります。

交通事故被害者には、精神的ショックにより

  • 「世界は危険だらけだ」という安心感や安全感に対する歪んだ認知
  • 「車はすべて危険だ」という車の見方に対する歪んだ認知
  • 「人はみな信用できない」という自己や他者への見方に対する歪んだ認知

をするようになり、その結果、不安で外に出れなくなったり、車恐怖が生じるという問題が生じることがあるため、認知行動療法が有効となります。

PTSDの認知行動療法では特に、イメージ曝露(トラウマとなっている交通事故を思い出してもらう)が特徴的です。

PTSDの要因は、トラウマに直面化しないように避けていることが問題であり、直面することで歪んだ認知が修正されると考えられているからです。

交通事故の重症被害者は、かなりの割合で精神的ストレスを抱えることになります。

そういった精神的ストレスにうまく対処しないと、精神疾患を発症し、怪我の回復やリハビリ、社会復帰にも影響してしまう可能性があります。

そのため、交通事故にあい、精神的ショックを感じられている方は、医師とよく相談し、精神科受診や、通院による治療を検討してみて下さい。

もっとも、交通事故の被害者すべてが精神科的治療が必要となるわけではないので、治療を受ける際は必ず医師と相談してからにして下さい。

交通事故での精神科への通院と治療費・慰謝料との関係

交通事故での精神科への通院と治療費・慰謝料との関係

交通事故により精神的ショックを受けた被害者は、場合により精神科受診治療が必要となることはお分かり頂けたかと思います。

もっとも、いざ精神科通院することになった場合、それに伴う治療費慰謝料が一体どうなるかが気になるかと思います。

はたして、交通事故で精神科や診療内科に通院した場合の治療費やそれに伴う慰謝料を自賠責保険加害者側は払ってくれるのでしょうか?

交通事故の精神科的治療は因果関係がポイント

交通事故における精神科心療内科への通院は、因果関係が認められるかどうかがポイントになります。

物理的な外傷や衝撃を伴う器質的な損傷の場合、画像所見などにより因果関係を客観的・明確に証明することが比較的容易です。

一方、こころの内面の問題である精神障害については、画像などには写らず、客観的かつ明確に証明することは困難です。

また、交通事故に限らず、精神障害は、家庭環境や職場環境などの精神的ストレスからも発症する可能性があるため、原因の特定が困難です。

実際、以下のとおりうつ病交通事故によるものどうかという因果関係が争われた判例も多く、その結論も肯定・否定さまざまです。

交通事故とうつ病との間の因果関係が争われた判例
横浜地裁平成20215日判決
事故後1ヶ月で発症した幻覚妄想性精神病状態について、事故との因果関係を肯定
札幌地裁平成23530日判決
以前にうつ病を発症したことがある被害者だったが、事故前はパート労働を行えていたが、事故後にはそれが行えなくなったことから、従前のうつ状態が事故により悪化したものとして、因果関係を肯定
東京地裁平成2125日判決
うつ病の症状として問題となった幻覚や妄想は、事故の日から約2年後に生じていることから、因果関係を否定
横浜地裁平成20619日判決
うつ病になったのは、職場の障害者に対する配慮不足が原因であるとして、因果関係を否定

うつ病やPTSDのケースで、交通事故と症状との因果関係を証明するには、他に有力な発症原因が存在しないことを示すのが重要なポイントになります。

具体的には

  • それまでの家族関係や会社関係で特に問題がなかったこと
  • 今まで特に消極的な性格でもなくアクティブに行動していたこと
  • 交通事故以外に精神疾患になる理由が見当たらないこと

などを1つ1つ書面の形で説得的に指摘していく必要があります。

因果関係が認められれば治療費・慰謝料請求可

交通事故による精神科への通院は、上記の因果関係が認められれば、その治療費自賠責保険加害者側に請求できます。

さらに、交通事故の傷害慰謝料は、通院期間や頻度を基礎に計算されるところ、因果関係が認められれば、精神科への通院分も考慮されます。

それだけでなく、通院した際の交通費精神的ショックにより休業を余儀なくされた場合の休業損害についても請求することができます。

一方で、因果関係が否定されてしまうと、慰謝料などはおろか、実際に支払った治療についてまで被害者の自己負担ということになってしまいます。

このことからも、交通事故における精神科的治療において、因果関係が認められるかどうかの重要性がお分かりいただけるかと思います。

交通事故に強い弁護士であれば、先ほどお伝えした因果関係が認められるようにするための書面の形での説得的な指摘が可能であるといえます。

また、弁護士に依頼すれば、受け取れる慰謝料の金額についても、増額できる可能性が高いです。

交通事故による精神科への通院を検討されている方は、その前にまず一度弁護士に相談してみることをおすすめします。

因果関係が認められても素因減額の問題がある

また、うつ病などと交通事故との因果関係が認められた場合でも、別途素因減額という問題が残ります。

素因減額とは

被害者が事故前から有していた体質的・精神的要因(素因)が損害の発生・拡大に影響を及ぼしている場合、その影響の程度に応じ賠償額を減額すること

先ほどお伝えしたとおり、精神障害は家庭環境や職場環境などの精神的ストレスからも発症する可能性があり、その影響が指摘されやすいです。

さらに、同じような交通事故にあってもうつ病になる人もならない人もいることから、元々の被害者の性格が影響しているとも主張されやすいです。

実務上も、交通事故との因果関係は認めたうえで、素因減額により調整を図るケースが多いです。

そのため、交通事故における精神科への通院は、素因減額されるかやその程度も非常に重要になってきます。

加害者側の任意保険会社も、因果関係は認めたうえで、50%以上の大幅な素因減額を主張してくるようなケースも多いです。

一定の素因減額はやむを得ないことも多い反面、加害者側の任意保険会社が主張する減額の程度が大きすぎることも多いと考えられます。

この点、弁護士であれば、具体的な状況や過去の事例を踏まえた適切な素因減額の割合が検討できますので、一度弁護士に相談してみましょう。

交通事故の後遺症|精神科的な治療が必要となる症状は?

交通事故の後遺症|精神科的な治療が必要となる症状は?

交通事故による精神的ショック精神的ストレスによる症状は精神科通院し、治療することで回復していきます。

もっとも、残念ながら、症状や問題が長期化・慢性化し、後遺症が残ってしまう場合があります。

そして、交通事故の後遺症のうち、精神科的な治療が必要となる主な症状としては、以下のようなものがあります。

後遺症①うつ病

うつ病とは、説明の難しい病気ですが、簡単に言うと

脳のエネルギーの欠乏により、脳というシステム全体のトラブルが生じ、さまざまな身体的・精神的変化が生じる症状

のことをいいます。

うつ病は、一般的に喪失体験や人生の変化をきっかけで発症するところ、交通事故はどちらの条件も満たすため、うつ病になりやすいといえます。

うつ病の主な症状は以下のとおりです。

  • 身体反応:不眠、食欲低下、やせ、性欲低下、疲労感、だるさ、頭痛、便秘、口の渇き
  • 精神反応:抑うつ気分、意欲・関心の低下、集中力の低下、思考制止、悲観的思考

上記のような症状のために、仕事をしたり、人と交わることが困難になると、職場に行けなくなったり、外出せず引きこもりがちになってしまいます。

さらに重症の場合には、自殺念慮や自殺企図という問題まで怒ってしまう場合があります。

交通事故におけるうつ病の発症率は、23%~67%という研究報告もあり、その中には長期化・慢性化し、後遺症となってしまうものもあります。

後遺症②PTSD(心的外傷後ストレス障害)

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、日本トラウマティック・ストレス学会のHPでは以下のように定義されています。

米国精神医学会診断統計マニュアル第5版(DSM-5)の基準によれば、PTSD(心的外傷後ストレス障害Post-Traumatic Stress Disorder)とは、実際にまたは危うく死ぬ、深刻な怪我を負う、性的暴力など、精神的衝撃を受けるトラウマ(心的外傷)体験に晒されたことで生じる、特徴的なストレス症状群のことをさします。

PTSDは

  1. ① 実際にまたは危うく死ぬまたは重症を負うような出来事を、体験・目撃または直面した者に
  2. ② 侵入・再体験(被害当時の記憶が無意識のうちに蘇る)
  3. ③ 回避(出来事に関して思い出したり考えたりすることを極力避けようしたり、思い出させる人物、事物、状況や会話を回避する)
  4. ④ 認知と気分の陰性の変化(否定的な認知、興味や関心の喪失、周囲との疎隔感や孤立感を感じ、陽性の感情(幸福、愛情など)がもてなくなる)
  5. ⑤ 過覚醒と反応性の著しい変化(いらいら感、無謀または自己破壊的行動、過剰な警戒心、ちょっとした刺激に対する驚愕反応、集中困難、睡眠障害)

の4つの症状が1ヵ月以上持続し、それにより顕著な苦痛感や、社会生活や日常生活の機能に支障をきたしている場合のことを医学的にはいいます。

そして、自賠責保険においては、①の点が厳しく判断されます。

そのため、精神科でPTSDの診断を受けていても、交通事故の態様によっては、自賠責ではPTSDと認定されない場合があります。

非器質性精神障害の後遺障害等級及び認定基準

交通事故による精神的ストレスに対し精神科通院したものの後遺症としてうつ病PTSDが残存する場合があります。

もっとも、自賠責保険では精神科で上記の診断がされているだけでは後遺障害として認定されず、一定の認定基準を満たす必要があります。

自賠責保険では、うつ病やPTSD等の非器質性精神障害の後遺障害につき、器質性のものと異なる独自の後遺障害等級認定基準が設けられています。

この認定基準では、a精神症状とb能力に関する判断項目に分けられています。

具体的には、以下のaの精神症状及びbの能力に関する判断項目につき、それぞれ1つ以上の該当・障害が認められることが最低でも必要になります。

非器質性精神障害の後遺障害の認定基準の判断項目
a:精神症状 b:能力の判断項目
①抑うつ状態
②不安の状態
③意欲低下の上体
④慢性化した幻覚・妄想性の状態
⑤記憶または知的能力の障害
⑥その他の障害(衝動性の障害や不定愁訴など)
①身辺日常生活
②仕事・生活における積極性・関心
③通勤・勤務時間の順守
④作業持続性
⑤意思伝達
⑥対人関係・協調性
⑦身辺の安全保持・危機の回避
⑧困難・失敗への対応

そして、上記の障害が認められる能力に関する判断項目の障害の程度・数に応じ、以下の表のとおり、9級・12級・14級の認定の可能性があります。

非器質性精神障害の後遺障害の等級及び認定基準①
等級
910
認定基準(概括)
通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、就労可能な職種が相当な程度に制限されるもの
認定基準(詳細)
ⅰ就労しているまたは就労の意欲はある場合
・bの②~⑧のいずれか1つの能力が失われている
又は
・bの4つ以上についてしばしば助言・援助が必要
ⅱ就労意欲が低下・欠落している場合
bの①につき、時に助言・援助が必要
非器質性精神障害の後遺障害の等級及び認定基準②
等級
12級相当
認定基準(概括)
通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、多少の障害を残すもの
認定基準(詳細)
ⅰ就労しているまたは就労の意欲はある場合
・bの4つ以上について時に助言・援助が必要
ⅱ就労意欲が低下・欠落している場合
bの①につき、適切または概ねできる
非器質性精神障害の後遺障害の等級及び認定基準③
等級
14級相当
認定基準(概括)
通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、軽微な障害を残すもの
認定基準(詳細)
bの1つ以上について時に助言・援助が必要

上記の認定基準を満たし、後遺障害が認定されれば、認定された後遺障害等級に応じた慰謝料も別途受け取ることができるようになります。

このように、交通事故により精神科に通院することとなった場合、さまざまな損害賠償金を受け取れる可能性がありますが、その計算は複雑です。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、交通事故における精神科の問題についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

交通事故の重症被害者はかなりの割合で精神的ストレスを抱えており、精神科受診が必要な場合も多いと考えられます。

もっとも、交通事故による精神科の通院は、因果関係や素因減額が争われ、治療費や慰謝料などの支払の有無や金額が争われやすいので注意が必要です。

また、うつ病やPTSDについては後遺障害が認定される可能性もありますが、実際の認定には色々な問題があるので、疑問点は弁護士に相談しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

交通事故を原因とする精神科への通院

について理解を深めていただけたのではないかと思います。

これを読んで弁護士に相談した方が良いと思った方も多いハズです。

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また、このホームページでは、交通事故に関する関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください!

皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

交通事故で精神科に通院する場合のQ&A

交通事故での心のケアは精神科を受診すればいい?

精神的な治療を受けられるのは①精神科、②心療内科などがあります。精神科は投薬、検査、診断などを行い、重度の精神的な病気の治療が主となります。心療内科は心と体の不調による症状への治療なので、症状にあった医療機関を受診しましょう。 交通事故による心のケアを行う医療機関

精神科では具体的にどんな治療が受けられるの?

精神科での治療は①心理教育、②薬物療法、③認知行動療法があります。心理教育は病気について患者に説明することで、治療に対する理解を深めます。薬物療法は、事故後の精神的ストレスによる不眠、不安などを投薬によって治療します。治療認知行動療法は、事故のトラウマによって引き起こす弊害を、トラウマとなった交通事故を思い出してもらうことで解消していきます。 交通事故による精神科での治療内容

精神科に通院すると治療費や慰謝料は請求できる?

交通事故によって精神科などを受診した場合、事故による因果関係が認められれば治療費や慰謝料を請求できる可能性があります。ただし、心理的障害については外傷と違って明確に事故との因果関係を証明することが難しいです。その場合、交通事故以外による精神疾患の要因がないことを示すのが重要になります。 交通事故による治療費と慰謝料の請求

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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