交通事故から約5年後 PTSD認定

KHR 2016年11月2日 | PTSD
jidan5
認容額 5185万9148円
年齢 18歳
性別 女性
職業 高校生
傷病名

腰椎脱臼骨折、左下腿骨骨折、左腓骨神経麻痺

障害名 外傷後ストレス障害(PTSD)
後遺障害等級 4級
判決日 平成10年6月8日
裁判所 横浜地方裁判所

交通事故の概要

昭和62年1月14日午前1時30分ころ、横浜市中区山下町113番地先市道上で、被告が、本件車両の助手席に原告を乗せて走行中、中央分離帯(路上中央部分に埋め込まれているいわゆる反射盤「キャッツアイ」)に接触した後、左側に走行して歩道に乗り上げ、更に左前方の建物の前に設置された花壇に衝突し、被害者が傷害を負った。

被害者の入通院治療の経過

【入院】
(1)医療法人博生会本牧病院(以下「本牧病院」という。)
昭和62年1月14日から同月23日まで(10日間)
(2)国家公務員等共済組合連合会横浜南共済病院(以下「横浜南共済病院」という。)整形外科
昭和62年1月23日から同年6月9日まで(138日間)
(3)横浜南共済病院整形外科
昭和62年9月30日から同年10月14日まで(15日間)
(4)横浜南共済病院整形外科
昭和63年11月22日から同年12月10日まで(19日間)
(5)横浜南共済病院整形外科
平成4年2月3日から同年4月25日まで(83日間)
(6)横浜南共済病院整形外科
平成4年5月6日から同月13日まで(8日間)
(7)横浜南共済病院神経科
平成4年5月13日から同月19日まで(7日間)
(8)横浜南共済病院神経科・整形外科
平成4年6月14日から同年9月29日まで(108日間。なお、整形外科に入院した日数は同年7月1日から同年9月29日までの91日間である。)
(9)横浜南共済病院神経科
平成4年9月29日から平成5年1月30日(124日間)
(10)横浜南共済病院神経科
平成5年5月28日から同年6月1日(5日間)
【通院】
(1)横浜南共済病院
昭和62年6月10日から同年9月29日まで(実日数7日間)
(2)横浜南共済病院
昭和62年10月15日から昭和63年11月21日まで(実日数13日間)
(3)横浜南共済病院
昭和63年12月11日から平成4年2月2日まで(実日数2日間)
(4)横浜南共済病院
平成4年4月26日から同年5月5日まで(実日数1日間)
(5)横浜南共済病院
平成4年5月20日から同年6月13日まで(実日数7日間。このうち、整形外科に通院したのは実日数4日間である。)
なお、被害者は横浜南共済病院神経科入院中にも整形外科に通院しており、この日数は実日数で55日間である。
(6)横浜南共済病院
平成5年1月31日から同年7月12日まで(実日数14日間。なお、整形外科への通院日数は実日数6日間である。)

後遺障害の内容

加害者も認める背柱の障害は、背柱に著しい運動障害を残すもの(常時コルセットの装着を必要とする。)で、自動車損害賠償法施行令の後遺障害の等級第6級に該当し、被害者の外傷後ストレス障害による後遺障害は、鑑定の結果によれば、外出などの日常の行動にも危険を伴い、常に人の援助と保護を必要とし、簡単な家事以外の労務には従事出来ないものと考えられるものであるから、その等級は第7級の神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務以外の労務に服することができないものに該当するとして、併合して第4級に相当するものと判断された。

判決の概要

交通事故から約5年を経て被害者に発現した精神症状が、同交通事故と因果関係を有する心的外傷後ストレス傷害(PTSD)であると認定した。

認容された損害額の内訳

治療関係費 422万6620円
入院付添費 40万5000円
入院雑費 41万3040円
通院交通費 2万4168円
通院付添費 6万8500円
休業損害 1323万1307円
逸失利益 3907万9103円
慰謝料 1665万円
胸椎装具 3万 4950円
既払い - 474万 8201円
弁護士費用 471万4468円
過失相殺 - 2223万9807円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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