交通事故|めまい、頭痛、吐き気などが治らない…むち打ちの後遺障害と慰謝料相場
交通事故によって、約半数の方がなる「むちうち」。
むちうちが原因で、首や腰の痛み、手足のしびれ、頭痛、めまいなどに悩まされ、病院や整骨院・接骨院などに通う方も多いかと思います。
なかなか治らない、後遺障害に認定されない、十分な慰謝料がもらえないといったお悩みを抱えている方へ、むちうちについてご紹介します。
目次
むちうちの基礎知識
むちうちとは
「むちうち」とは、主に交通事故による衝撃によって、首や腰がむちのようにしなることからついた名前とされており、衝撃により引き起こされる、首や腰周辺の損傷をいいます。
医学的には、「頚椎捻挫」、「外傷性頸部症候群」、「頚部打撲」、「頚部捻挫」等と呼ばれています。
軽い症状としては、頭痛、吐き気、めまい、耳鳴り、肩こり、背中の痛みのほか、体がだるい、疲れやすい等のものがあります。
こうした症状は、必ずしも事故直後に発症するとは限らず、数日から数週間後に発症することも少なくありません。したがって、本当は事故によるものかもしれないのに、事故とは全く異なる原因によるもの、と捉えられてしまうことがあります。
また、重い症状としては、体のしびれや麻痺、視覚障害、聴覚障害、知覚障害(熱さや強さを感じ取れない)、歩行障害、膀胱や腸の機能低下等があります。
こうした症状が出ている場合、脳や脊髄にも損傷を負っている可能性がありますので、早急に専門医にご相談されることをおすすめします。
むちうちの原因
交通事故による衝突等で、瞬間的に大きな力が掛かると、首や腰に、通常備わっている運動範囲を大きく超えた動きが、強制的に加えられます。
そのため、首や腰周辺の筋肉や靱帯、軟骨等の組織が、骨折等を防ぐために衝撃のエネルギーを吸収しようとする結果、これらの組織が伸びたり切れたりして、損傷してしまいます。
代表的な種類としては、首の骨周辺にある筋肉や靱帯の損傷である「頚椎捻挫型」、自律神経の損傷である「バレー・ルー症状型」、脊髄から枝分かれをした知覚神経と運動神経が集まっている神経根の損傷である「神経根症状型」、中枢神経である脊髄の損傷である「脊髄症状型」、そして脳と脊髄を満たしている髄液の減少である「脳髄液減少症」等があります。
むちうちの治療法
むちうちの治療法は、湿布を張る、ストレッチをする、整形外科でリハビリを受ける、整骨院に行くといったものが一般的です。
むちうちの中でも、比較的症状が軽い場合は、湿布を張ることで治まる場合があります。事故直後の炎症を和らげるには冷たい湿布を、ある程度痛みが治まってきたら温かい湿布、と使い分けるのが良いとされています。
また、むちうちになると首や腰周辺の筋肉がこりかたまるため、首や腰のストレッチ運動をすることで症状が緩和される場合があります。ただし、無理な運動はかえって逆効果になりますので、ゆっくり行いましょう。
他には、整形外科でのリハビリ治療が考えられます。症状の程度によっては、医師と相談の上、行うのが良いでしょう。
また、首や腰に受けた衝撃は、首や腰周辺に限らず、体全体のズレを引き起こすこともあるため、整骨院・接骨院での徒手整復が有効な場合もあります。
むちうちとは | 交通事故の衝撃等による、首や腰周辺の損傷 |
---|---|
むちうちの原因 | 筋肉や靱帯、軟骨等の伸び、切れなど |
むちうちの治療法 | 湿布、ストレッチ、整形外科、整骨院・接骨院 |
むちうちの後遺障害認定のポイント
むちうちで認定される後遺障害等級
むちうちは、辛い症状であるにも関わらず、レントゲン等に写りにくい見えない症状であるため、後遺障害の認定がされにくいという難点があります。
後遺障害等級には、最も程度の重い1級から、最も軽い14級までありますが、むちうちだと、一部9級や12級と認定される場合があるものの、ほとんどの場合は、認められても14級、というのが現実です。
むちうちの後遺障害等級認定のポイント
事故の重大性
むちうちが後遺障害認定を受けるには、事故の程度が一定程度大きい必要があります。たとえば、非常に低速度での衝突事故や、車体に擦り傷が残るにすぎない程度の事故であった場合、後遺障害認定を受けるのは難しくなります。
通院の継続
また、症状の発症から同症状の固定まで、一定程度通院を継続している必要があります。目安としては、「通院期間が6カ月以上」である場合や、「通院実日数が100日前後」である場合、後遺障害認定される可能性がある、といえます。
症状の一貫性・連続性
そして、発症から症状固定まで、その内容が一貫している必要があります。すなわち、発症直後から一貫して同じ内容の症状を主張し、それが連続していることを示さなければ、後遺障害認定を受けるのが困難になるのです。
医学的証明
さらに、被害者の方が自覚している症状を医学的に証明する必要があります。
証明の方法としては、レントゲンやMRIといった画像による「画像所見」や「神経学的所見」などが考えられます。
被害者請求をする重要性
後遺障害認定を受けるには、一定の申請手続きが必要ですが、それには2つの方法があります。
1つ目は、相手方の保険会社に申請を任せる「事前認定」です。後遺障害診断書を相手の保険会社に渡せば、後はすべて保険会社が手続きを行ってくれるため、便利ですが、保険会社は必ずしも書類不備等の助言をくれるわけではありませんので、こちらは最善の手段とはいえません。
2つ目は、被害者自らによる「被害者請求」です。こちらは、書類を用意する手間が発生しますが、自分自身で最後まで見届けられる安心感があるといえましょう。もちろん、弁護士ら専門家による助けを得ることも可能です。
事前認定 | 相手方の保険会社が担当 |
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被害者請求 | 被害者自らによる請求 |
弁護士相談のメリット
むちうちの後遺障害慰謝料の相場
むちうちで後遺障害認定を受けることができた場合、何級と認定されたかによって、得られる慰謝料が異なります。
例えば、むちうちで6か月間通院した場合、後遺障害の認定を受けられなければ、入通院慰謝料として89万円の受け取りにとどまるところ、14級と認定されれば、これに後遺障害慰謝料110万円が加算され、計199万円の受け取りが可能になります。
さらに、これが12級と認定されると、後遺障害慰謝料が290万円にあがり、計379万円を受け取れることになるのです。
なお、これらの金額は、裁判での基準をもとに計算しておりますので、通常の保険会社の提示額はこれよりも低額にとどまります。
弁護士相談のメリット
むちうちという、目に見えない症状は、後遺障害の認定を受けるのが困難です。事故の相手方が加入している保険会社による請求や、被害者自身による請求という手段があるものの、容易に認定を得られるものとはいえません。
しかし、弁護士に相談すれば、後遺障害認定の申請にあたり必要な書類の精査や、助言といったサポートが受けられます。
さらに、弁護士に依頼しないでただ後遺障害の認定を受ける場合よりも高額の慰謝料を得られる可能性もあります。
交通事故等で、むちうちの症状に苦しんでいらっしゃる方、後遺障害の認定を受けて、慰謝料を得たいという方は、ぜひとも一度相談してみるとよいでしょう。。
弁護士への依頼あり | 保険会社任せ又は被害者自身の請求 | |
---|---|---|
有利な後遺障害の認定 | 期待できる | 期待できない |
慰謝料増額の可能性 | 高い | 低い |
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いかがでしたか?
この記事をお読みの方には、「交通事故|めまい、頭痛、吐き気などが治らない…むち打ちの後遺障害と慰謝料相場」というテーマに関して、理解を深めていただけたのではないかと思います。
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むちうちによる後遺障害認定のQ&A
むちうちが原因で頭痛やめまいが起こる?
起こる可能性があります。首や腰の痛みだけでなく、手足のしびれ、頭痛やめまいとなってあらわれることがあります。また、こうした症状は交通事故直後に発症するとは限りません。数日から数週間後に発症することもあり、交通事故とは違う原因がある、ととらえられてしまうことがあります。 むちうちの症状|軽症から重症までを確認
むちうちは後遺障害認定される?
認定される可能性があります。多くは後遺障害14級認定となり、一部は9級・12級に認定される可能性があります。認定されるには①事故が一定程度大きいこと②一定程度の通院を継続している③症状に一貫性・連続性がある④症状を医学的に証明できるなどのポイントがあげられます。むちうちはつらい症状にもかかわらず頭痛やめまい・痛み、しびれなど見えない症状であることから後遺障害認定されにくいという難点があります。 後遺障害認定を受けるための重要ポイント
後遺障害認定はどう申請すればいいですか?
申請方法は①事前認定②被害者請求の2つがあります。どちらの方法にするのかは被害者自身で選べますが、被害者請求をおすすめします。事前認定は、相手方の保険会社が基本的に手続きをしてくれます。しかし、被害者が提出した書類不備などに特に助言などはしてくれません。一方、被害者請求は被害者が自ら書類を準備したりという手間がありますが、弁護士などの専門家からのアドバイスを求めることも可能です。 被害者請求で申請するメリット
後遺障害認定申請を弁護士に相談するメリットは?
①有利な後遺障害等級の認定が期待できること②慰謝料増額の可能性が高いことの2点があります。必要な書類の精査・助言が受けられるので、適切な後遺障害の認定が受けられる可能性が高くなります。その結果、高額な慰謝料の獲得につながるでしょう。 弁護士に任せた人・任せなかった人の違い
この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。