追突事故の後遺症の症状の種類|むちうちでは後遺症障害が認定されない?

  • 追突事故,後遺症
  • 90|14169文字

弁護士事務所の掲載順と弁護士の力量とは無関係です。相性を考慮して、ご自身に合った弁護士をお探しください。

この記事のポイントをまとめると

追突事故でむちうちになった場合、首の痛み以外にも後遺症にはさまざまな種類の症状が考えられる

追突事故では首のむちうち以外にも腰痛などさまざまな後遺症が残る可能性があり、子供や赤ちゃんにも後遺症が残ってしまう可能性もある

追突事故でむちうちになった場合、後遺症障害は認定されないことも多いが、認定されれば、その分の慰謝料も別途受け取れる

追突事故後遺症症状後遺症障害が認定された場合の慰謝料などについて知りたい方はぜひご一読下さい。

岡野武志弁護士
交通事故と刑事事件を専門とするアトム法律事務所の代表弁護士。

交通事故にあった場合の怪我やその後遺症種類はさまざまです。

そして、追突事故にあった場合にもっともなりやすい、むちうちの後遺症の症状の種類にもさまざまなものが考えられます。

そこで、まずは追突事故でむちうちになった場合の後遺症の症状の種類について、代表的なものをいくつかお伝えしていきたいと思います。

追突事故でむちうちになった場合の後遺症の症状の種類

追突事故でむちうちになった場合の後遺症の症状の種類

追突事故むちうちになった場合の後遺症としてまず考えられるのは首の痛みです。

もっとも、追突事故でむちうちになった場合の後遺症には、首の痛み以外にもさまざまな症状が考えられます。

追突事故(むちうち)の後遺症の症状①頭痛

まず、追突事故でむちうちになった場合の後遺症の症状として頭痛が残る場合が考えられます。

頭痛が残る場合は、むちうちの病型として

バレー・リュー症状型

脳脊髄液減少症

の可能性が考えられます。

バレー・リュー症状型の場合には、星状神経節ブロックへの注射を行うことで、症状の改善が見込める場合があります。

一方、脳脊髄液減少症の場合は、ブラッドパッチという治療法が、症状の改善に効果的な場合があります。

いずれの場合も、一般的なむちうちに対する治療では、頭痛の症状が改善しない場合があるので、病型の見極めとそれに適した治療が重要といえます。

追突事故(むちうち)の後遺症の症状②めまい

まず、追突事故でむちうちになった場合の後遺症の症状としてめまいが残る場合が考えられ、その場合のむちうちの病型としても頭痛同様

バレー・リュー症状型

脳脊髄液減少症

の可能性が考えられます。

そのため、頭痛の時と同様の治療が後遺症の症状の改善に効果的な場合があります。

追突事故(むちうち)の後遺症の症状③しびれ

さらに、追突事故でむちうちになった場合の後遺症の症状として、肩から手指にかけた上肢のしびれが残る場合も考えられます。

上肢のしびれが残る場合は、むちうちの病型として

神経根症状型

の可能性が考えられます。

神経根症状型とは、むちうち外傷により、脊髄から枝分かれをした末梢神経である神経根に圧迫・負荷が掛かるものです。

頸椎の神経根は、上肢の動きに関わる神経の一部となっているため、この病型の後遺症の症状として上肢の痛みやしびれが残る場合があります。

神経根が圧迫され、負荷が掛かった場合、それに伴う後遺症の症状は長期間残存すると考えられています。

そのため、むちうちの後遺症の症状としてしびれが残った場合、後ほど詳しくお伝えする後遺症障害として後遺症認定される可能性があります。

このように、追突事故でむちうちになった場合の後遺症の症状としてはさまざまな種類が考えられます。

そして、後遺症の種類ごとに考えられるむちうちの病型は異なり、その病型ごとに治療法も異なるため、効果的な治療には、病型の見極めが重要です。

病型の見極めには、医師に詳しく症状を伝えて相談すべきですが、交通事故に強い弁護士であれば、一般論ではありますが、アドバイスが可能です。

お伝えしてきた追突事故でむちうちになった場合の後遺症の代表的な症状の種類をまとめたのが以下の表になります。

追突事故でむちうちになった場合の代表的な後遺症
症状 考えられる病型 備考
頭痛 ①バレー・リュー症状型
②脳脊髄液減少症
①の場合星状神経節ブロックへの注射が効果的
②の場合ブラッドパッチが効果的
めまい
しびれ 神経根症状型 後遺症障害として後遺症認定の可能性あり

※上記以外の後遺症も考えられる

なお、交通事故でむちうちになった場合の症状や治療法については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

追突事故の後遺症に関するその他の症状や疑問について

追突事故の後遺症に関するその他の症状や疑問について

追突事故では、むちうちになりやすいものの、首のむちうち以外の怪我を負う場合も当然あります。

そして、追突事故で首のむちうち以外の怪我を負った場合、後遺症症状としても、むちうちの場合とは異なる種類が考えられます。

そこで、ここからは追突事故でむちうち以外の怪我を負った場合の後遺症の症状の種類について、いくつかお伝えしていきたいと思います。

追突事故で腰痛が後遺症として残る場合もある

まず、追突事故では、腰痛後遺症として残る場合があります。

追突事故によるむちうちは、だけでなくにも発生する場合があります。

追突事故によるむちうちの症状が腰部にも出る場合、一般的には腰椎捻挫と診断されます。

その場合の後遺症の症状としては、第一に腰痛が考えられます。

もっとも、腰痛だけではなく、太ももの裏側がしびれるといった症状の後遺症が残る場合もあります。

この場合には、椎間板ヘルニアを起こしている可能性があります。

腰椎捻挫(ぎっくり腰)の症状

●腰痛

 〇安静にしていると痛みが軽減するが、動こうとすると痛みが強くなる

 〇足がしびれたり、痛みが広がったりはしない

●太ももの裏側がしびれたりする場合は、椎間板ヘルニアを起こしている可能性がある

椎間板ヘルニアとは、脊柱を構成する脊椎(背骨)と椎間板(背骨と背骨の間のクッション)のうち椎間板が傷んで突出したものを意味します。

椎間板ヘルニアが画像所見で確認できる場合には、それに伴うしびれなどの症状が、後遺症障害として後遺症認定される可能性が高まります。

なお、交通事故による腰椎捻挫については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

追突事故の後遺症として生じうるその他の症状

追突事故ではむちうち以外の怪我を負う場合もあります。

その場合は、後遺症症状としても、むちうちとは異なる種類のものが考えられます。

具体的には、追突事故により、以下のような後遺症が生じる可能性があります。

骨折・脱臼部の痛みや可動域制限

に乗っていた際の追突事故の場合、その衝撃で、体を車内の固いダッシュボードなどに打ち付ける場合があります。

その際、衝撃の程度やぶつけ方によっては、骨折や脱臼・腱板損傷などが生じる場合があります。

そして、その損傷部位及び回復の程度によっては、損傷部位の痛み(疼痛)や関節可動域制限といった後遺症の症状が残る場合があります。

胸腹部臓器の障害

また、車に乗っていた際の追突事故の場合、その衝撃で、前方の固いハンドルに胸腹部を強打する場合があります。

その際、衝撃の程度やぶつけ方によっては、肺、心臓、肝臓、腎臓といった胸腹部臓器の損傷や破裂が生じる場合があります。

そして、その損傷部位及び回復の程度によっては、心機能の低下や腎臓の亡失といった後遺症の症状が残る場合があります。

醜状障害(線状痕)

さらに、車に乗車中の追突事故で、シートベルトをしていなかった場合、その衝撃で、フロントガラスに顔をぶつけてしまう場合があります。

その際、ぶつかった衝撃で割れてしまったフロントガラスが、顔に食い込み傷を負ってしまう可能性があります。

そして、その後の回復の程度によっては、顔に傷が残ってしまうといった後遺症の症状が残る可能性があります。

追突事故の後遺症の症状(首のむちうち以外の場合)
番号 後遺症 原因となる怪我
腰痛
足のしびれ
・腰椎捻挫
・椎間板ヘルニア
疼痛
可動域制限
・骨折
・脱臼
・腱板損傷
心機能の低下
腎臓の亡失
・心臓外傷
・腎臓破裂
顔の傷 顔面挫創

※上記以外の後遺症も考えられる

追突事故の子供や赤ちゃんの後遺症の特徴は?

追突事故時に内に子供赤ちゃんが同乗していた場合、同乗していた子供や赤ちゃんにも後遺症が残る可能性があります。

そして、追突事故の被害者が子供や赤ちゃんの場合、後遺症については以下のような特徴があります。

後遺症判定が困難で時間が掛かる

追突事故時に子供や赤ちゃんが頭を打ち付けた場合、脳の損傷に伴う高次脳機能障害などの後遺症が残る場合があります。

高次脳機能障害について、一般に成人では、急速な急性期の症状回復が進んだ後は、目立った回復が見られなくなることが多いようです。

そのため、成人の場合は、受傷後1年程度で、後遺症の判断をすることが妥当な場合が多くなります。

それに対し、脳の成長期である赤ちゃんや子供の場合には、受傷後1年を経過した後でも回復が見込めることが成人の場合よりも多いようです。

そのため、どの時点で後遺症を判定すべきかの判断が困難であり、判断の時期も成人の場合より時間が掛かるという特徴があります。

後遺症にチャイルドシートが影響

道路交通法は、6歳未満の子供や赤ちゃんを車に同乗させる際には、やむを得ない場合でない限り、チャイルドシートの使用を義務付けています。

自動車の運転者は、幼児用補助装置(略)を使用しない幼児を乗車させて自動車を運転してはならない。

ただし、(略)やむを得ない理由があるときは、この限りでない。

そして、チャイルドシートの着用の有無で、致死重傷率(死傷者のうち死者及び重傷者の占める割合)は約2.6倍も違いがあるというデータもあります。

つまり、追突事故で子供や赤ちゃんに後遺症が残るかどうかは、チャイルドシートの着用が大きく影響するという特徴があります。

実際、twitter上でも、追突事故にあったものの、チャイルドシートを着用していたため、赤ちゃんは無事だったという声が聞かれます。

被害者の胎内の赤ちゃんの後遺症

さらに、追突事故の赤ちゃんの後遺症には、赤ちゃんが生まれる前の追突事故が原因になる場合があるという特徴があります。

それは、追突事故の被害者が胎内に赤ちゃんを妊娠中であったような場合です。

その後生まれてきた赤ちゃんに何らかの障害があった場合、それが追突事故の後遺症によるものかどうかという因果関係が争われることがあります。

追突事故と追突事故後に生まれてきた赤ちゃんの後遺症との因果関係については

交通事故発生状況

医学的に、生まれてきた赤ちゃんに生じた後遺症が追突事故が原因で生じうるものかどうか

などが判断要素となります。

追突事故では首のむちうち以外の怪我を負う場合もあり、その場合の後遺症の症状にはさまざまな種類が考えられます。

また、追突事故では子供や赤ちゃんにも後遺症が残ってしまう場合がありますが、被害者が成人の場合とは異なる特徴があります。

このように追突事故の後遺症についてはさまざまな問題があるので、疑問点がある方は、まず弁護士に相談してみるのがよいかと思います。

追突事故(むちうち)の場合の後遺症障害の認定について

追突事故(むちうち)の場合の後遺症障害の認定について

追突事故による後遺症症状が残ってしまった場合、辛い思いをしながら生きていかなければいけなくなります。

その場合、そのような精神的苦痛を金銭的に補償するための慰謝料が受け取れる余地があります。

もっとも、交通事故では、原則として後遺症障害として後遺症認定されなければ、後遺障害慰謝料を受け取ることができません。

では、追突事故における後遺症障害の後遺症認定はどのような場合にされるのでしょうか?

追突事故にあった場合にもっともなりやすい、むちうちを例にお伝えしたいと思います。

追突事故(むちうち)の後遺症障害認定の条件

一般的に、むちうちでは後遺症障害認定されない可能性が高いと言われています。

むちうちは、「画像所見」や「神経学的検査」などから残存する症状を医学的に証明できないことも多いからです。

とはいえ、むちうちでも一定の条件を満たせば、後遺症障害として後遺症認定されることになります。

その条件とは、以下のようなものになります。

むちうちが後遺症認定される条件

継続的に病院に通っていること

事故の程度が一定以上であること

症状が一貫していて連続性があること

自覚症状が証明できること

症状の程度が一定以上であること

継続的に病院へ通院していること

先ほどお伝えしたとおり、むちうちは症状を証明しにくいため、病院への通院期間や通院日数が、症状を判断する一つの目安になります。

長期間にわたり何度も通院していれば、それだけ症状が重いのであろうという推測が立てられるからです。

では、どれくらいの期間や日数病院に通院していれば後遺症として認められるのでしょうか?

後遺症等級の認定を得るにあたり、何日の通院日数が必要である、という明白な基準があるわけではありません。

もっとも、通院期間は6ヶ月以上通院日数が月10日以上が一応の目安と考えられます。

ただし、上記の条件を満たした場合でも、後遺症障害が認定されないことがあるので、注意が必要です。

病院に、6ヶ月以上、月に10回以上も通院していれば、よっぽど、痛いのだろうと思えますね。

それくらい継続的に通院がなされた場合に、むちうちが後遺症認定される可能性が高まるといえます。

事故の程度が一定以上であること

後遺症が認定されるためには、その後遺症が交通事故に基づくものであるという、事故と後遺症との因果関係を証明する必要があります。

そして、むちうちは、ぶつかったときの衝撃により、生じるものです。

とすれば、一定程度強い衝撃が生じる事故でなければ、交通事故により後遺症として認定されるような症状が残るとは通常判断されないことになります。

そのため、事故の程度が一定程度以上であることが求められます。

では、自己の程度が一定程度以上であることはどのように証明すればいいのでしょうか?

事故の程度を判断する資料としては、事故車両の写真修理見積などが考えられます。

一定がどの程度とはっきり決まっているわけではないですが、

低速度による追突事故、対向車両と擦った程度の衝突事故

修理費が低額

などの場合には、後遺症障害として後遺症認定されない可能性が高いです。

たしかに、擦った程度の事故ではむちうち(頚部捻挫)にならないと言われるのは納得できる気がします。

事故の程度は、事故車両の写真や修理費で判断されるということは初めて知りました!

症状に一貫性と連続性があること

再三お伝えしているとおり、むちうちの場合、「画像所見」や「神経学的検査」などから残存する症状を医学的に証明できないことも多いです。

そのため、後遺症障害の認定判断には、被害者の治療経過が重視されます。

具体的には

症状が受傷直後から一貫していること

その症状が連続していること

が求められます。

上記の点を満たす場合には、残存する症状が事故によるものであろうという推測が立てられるからです。

一方、事故から数か月以上経ってからある症状を訴えだした場合、その症状は、事故以外のものが影響しているのではないかと疑われてしまいます。

また、受傷後に生じていた痛みが一旦消え、数か月後に再度痛みが生じた場合も、事故以外のものが影響していると判断されることがあります。

一貫性・連続性は基本的に診断書などの書面のみで判断されるため、医師に症状を正確に伝え、それを診断書に記載してもらうことが重要です。

自覚症状を説明・証明できること

先程申し上げたとおり、確かにむちうち(頚部捻挫)は医学的に証明できないことも多いですが、全く証明できる方法がないわけではありません

むちうち(頚部捻挫)による後遺症の自覚症状を医学的に説明・証明する方法としては、

画像所見を示す

神経学的検査の結果を示す

といった方法が考えられます。

「画像所見」とは、レントゲン・MRIやCTなどの画像を用いて患者の症状やその原因を医師が判断することです。

むちうちでは、MRI画像で、頚椎や脊髄又はその付近の神経根の圧迫が確認できた場合、その画像はむちうちの有力な医学的所見といえます。

一方、「神経学的検査」とは、画像だけでは判断しかねる神経症状についても医学的に証明するための様々な検査をいいます。

もっとも、「神経学的検査」と言われても、どんな検査かがよくわからないという方がほとんどかと思います。

具体的には、以下の表に記載されているものが、むちうちの自覚症状を証明するために有用な神経学的検査になります。

むちうち(頚部捻挫)の自覚症状を証明する方法
証明手段 内容
画像所見 画像を用いて患者の症状や原因を医師が判断
神経学的検査 スパーリングテスト 頸髄付近の神経根の出口を狭めるテスト
ラセーグテスト 仰向けに寝かせ、片脚を上に挙げていくテスト
知覚検査 皮膚の感覚に異常がないかを確認する検査
深部腱反射テスト むちうちに関わる神経箇所を叩き、異常を確認する検査
筋萎縮検査 両方の腕や足の周径を計測する検査

症状の程度が一定以上であること

むちうちの後遺症といっても、その程度には重度なものから軽度なものまでさまざまです。

そして、交通事故では、たとえ一般的な意味での後遺症が残っていても、

自賠責保険における後遺障害の認定基準

を満たしていなければ、後遺症障害として、後遺症認定されることはありません。

自賠責保険における後遺症障害の等級は1級〜14級までありますが、むちうちの場合は一番軽い等級の14級の後遺症認定がほとんどです。

12級以上が認められるためには、少なくとも「画像所見」が必要なところ、むちうちの場合、「画像所見」が認められないことが多いからです。

ではここで、これまでのお話をざっと表にまとめてみたので、もし良ければ参考にしてみてください!

重要

むちうちの後遺症認定に必要となる5条件

条件 具体例 判断方法
継続的な通院 ・通院通算期間が6ヶ月以上
・通院実日数が月10日程度
・通院証明書
・診断書など
一定以上の事故 ・低速度の追突事故や車体を擦る程度の衝突事故を上回るもの ・事故車両の写真
・修理見積など
症状の一貫性と連続性 ・一貫して同じ症状内容を主張し、その症状が連続していること ・診断書などの書面
自覚症状の証明 ・頚椎や脊髄、その付近の神経根を圧迫していることが確認できた場合
・脊髄や神経の異常を確認できた場合
・画像所見の提示
または
・神経学的検査の結果
一定以上の症状 ・後遺症等級認定14級以上 ・後遺症等級認定に定められている認定基準

追突事故の被害者の後遺症障害認定の申請方法

追突事故後遺症後遺症障害として、後遺症認定してもらうためには、前提としてその申請をする必要があります。

その申請方法には

事前認定

被害者請求

という二つの方法があります。

事前認定とは

事前認定とは、簡単に言うと相手方任意保険会社が窓口となり、被害者の自賠責保険の後遺症障害の等級認定を事前に確認する方法のことです。

交通事故の加害者が、自賠責保険だけではなく任意保険にも加入している場合、被害者は、任意保険会社から

自賠責保険金分

自賠責保険金分を超える任意保険会社負担分

を一括して支払ってもらうことになります。

この制度のことを一括払制度といいます。

相手方任意保険会社は、被害者に一括払いをした後、自賠責保険から、自賠責保険金分を回収します。

この制度のことを加害者請求といいます。

この制度が自賠法15条を根拠としていることから15条請求とも呼ばれています。

被保険者は、被害者に対する損害賠償額について自己が支払をした限度においてのみ、保険会社に対して保険金の支払を請求することができる。

この加害者請求の前提として、一括払いをする相手方任意保険会社は、自賠責から支払われる保険金分をあらかじめ確認する必要があります。

その一環として、被害者の自賠責保険の後遺障害の等級認定を事前に確認する事前認定という方法があります。

事前認定は、相手方任意保険会社から第三者機関である損害保険料率算出機構に損害調査を委託する方法で行われます。

なお、後遺障害の事前認定については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

被害者請求とは

被害者請求とは、被害者自身が申請主体となって、直接相手の自賠責保険に後遺障害等級認定を申請する方法の一つです。

自動車損害賠償保障法には以下のような条文があります。

第三条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払をなすべきことを請求することができる。

被害者保護という自賠責の目的を果たすため、保険契約の当事者ではない、被害者に直接請求する権利を認めたものです。

被害者は保険契約の当事者ではないため、条文上「保険金」ではなく「損害賠償額」の支払を請求することになっています。

上の条文は、その場合の自賠責保険への損害賠償額の請求方法を規定したものです。

被害者が請求することや根拠条文から

被害者請求

16条請求

などと呼ばれています。

この被害者請求で支払われる損害賠償額を決定するために、被害者請求の手続の中で、後遺障害の等級認定が同時に行われます。

被害者請求の場合の後遺障害の等級認定は、第三者機関である損害保険料率算出機構にて行われます。

なお、後遺障害の被害者請求については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

追突事故で後遺症認定された場合の慰謝料は?

申請の結果、追突事故後遺症認定された場合、認定された等級に応じた慰謝料を受け取ることができます。

もっとも、たとえ同じ等級であっても、後遺症障害の慰謝料の相場は用いられる基準によって大きく変わってくるんです!

そこで、ここからは、後遺症障害の慰謝料の基準とその相場について、代表的なものを3つほどご紹介したいと思います。

自賠責保険基準

自賠責保険基準とは、その名のとおり、加入が義務付けられている自賠責保険から支払われる保険金額の算出の際に用いられる基準です。

自賠責保険は、被害者の損害を最低限度保障するための保険のため、自賠責保険基準で計算された金額の相場は低額になっています。

具体的には、後遺症障害の慰謝料につき、自賠責保険基準では、等級ごとに以下の表のとおり金額が定められています。

後遺症障害の慰謝料の自賠責保険基準の等級別相場
等級 金額
1級(別表第1 1600万※
2級(別表第2 1163万※
1級(別表第2 1100万※
2級(別表第2 958万※
3 829万※
4 712
5 599
6 498
7 409
8 324
9 245
10 187
11 135
12 93
13 57
14 32

※被扶養者がいる場合は金額増加

なお、自賠責保険の後遺障害の慰謝料については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

任意保険基準

任意保険基準とは、その名のとおり、各任意保険会社が慰謝料などの損害賠償の金額の提示額を計算する際に用いる基準のことをいいます。

任意保険基準は、保険会社ごとに基準が異なり、かつ非公開とされているので、詳細はわかりません。

もっとも、かつては各任意保険会社共通の基準が存在し、現在もその基準が基礎になっていると考えられています。

旧統一任意保険基準では、自賠責基準で計算された金額よりも若干高い程度の相場になっていました。

後遺症障害の慰謝料について、旧統一任意保険基準でも等級ごとに以下の表のとおり相場となる金額が定められています。

後遺症障害慰謝料の任意保険保険基準の等級別相場
等級 金額
1 1300万~1600
2 1120万~1163
3 950
4 800
5 700
6 600
7 500
8 400
9 300
10 200
11 150
12 100
13 60
14 40

なお、後遺症障害を含む慰謝料の任意保険基準については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

弁護士(裁判)基準

弁護士基準とは、その名のとおり、交通事故の後遺症障害の慰謝料などの計算において弁護士が用いる基準のことをいいます。

弁護士基準は、裁判の場でも用いられているため、裁判基準とも呼ばれ、3つの基準の中で慰謝料の金額の相場が最も高額になっています。

後遺症障害の慰謝料について、弁護士(裁判)基準でも等級ごとに以下の表のとおり相場となる金額が定められています。

弁護士基準による慰謝料の相場

なお、後遺障害の弁護士基準の慰謝料については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

3つの表を比較すればお分かりいただけるかと思いますが、同じ等級でも、弁護士基準を用いることにより後遺症慰謝料の金額は大きく変わります

そして、弁護士基準の相場で計算された後遺症慰謝料の請求を認めてもらうためには、弁護士への依頼が一番確実と考えられます。

弁護士へ依頼する場合、弁護士費用特約が利用できない場合には、弁護士費用の負担が生じることになります。

しかし、後遺症障害が認定されている場合には、弁護士に依頼したことによる慰謝料などの増額幅が弁護士費用を上回ることがほとんどです。

そのため、後遺症障害が認定されている場合で、最終的に受け取れる金額を少しでも増やしたい被害者の方は、弁護士を依頼すべきといえます。

後遺症認定された場合に受け取れる慰謝料の相場の金額は以上のとおりです。

お伝えしたとおり、後遺症障害の慰謝料の相場は等級により決まっているので、後遺症慰謝料だけであれば、計算はそれほど難しくありません。

しかし、慰謝料には、後遺症障害によるもの以外にも、入通院慰謝料があり、こちらの計算はやや複雑です。

また、後遺症障害が認定された場合は、慰謝料以外に後遺症逸失利益も請求できるところ、この逸失利益の計算はさらに複雑です。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、追突事故の後遺症についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

追突事故では、首のむちうちになる場合が多いですが、その場合、首の痛み以外にも後遺症としてさまざまな種類の症状が出る可能性があります。

また、追突事故で首のむちうち以外になった場合にも、腰痛などさまざまな後遺症が残る可能性があり、そのことは子供や赤ちゃんでも同様です。

追突事故に多いむちうちでは、後遺症障害は認定されないことも多いですが、認定されれば、その分の慰謝料も受け取れるので、認定を目指しましょう。

そして、認定された場合の慰謝料は、弁護士に依頼することにより、大幅な増額が見込めます。

追突事故の後遺症障害の認定申請や認定後の慰謝料請求について、お悩みがあれば、まずは弁護士に相談してみるのが良いでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

追突事故後遺症症状後遺症障害が認定された場合の慰謝料

などについて理解を深めていただけたのではないかと思います。

これを読んで弁護士に相談した方が良いと思った方も多いハズです。

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また、このホームページでは、交通事故に関する関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください。

皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

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