【死亡】被害者が歩行障害の事故、認容額約4千万円

HYS 2016年6月7日 | 死亡事故
medical 14
認容額 4315万6390円
年齢 49歳
性別 男性
職業 無職
傷病名

脳挫傷、硬膜下血腫

判決日 平成26年12月11日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

本件事故は、平成24年1月22日午前5時10分ころ、横浜市金沢区釜利谷西5丁目1番16号におる片側一車線の道路において発生した。本件道路を直進してきた加害者の車が、信号機及び横断歩道のない交差点において、加害者の車の進行方向に向かって左から右に横断中の被害者に衝突した。

被害者の事故後の経過

被害者は本件事故により、脳挫傷、硬膜下血腫の傷害を負い、事故当日に死亡した。

判決の概要

本件事故は、加害者は、徹夜明けで疲労を自覚しながら、速度を調整するなどの措置をとることなく、制限速度をやや上回る速度で走行したのであるから、その過失は単純な前方不注視に留まるものとはいえない。被害者が、通常は過失相殺の減算事由とはされない程度に留まるものの、右足に軽度の障害を負っており、健常人よりは保護すべき立場にあることも考慮すれば、加害者の過失は、同様の道路状況において通常想定される過失よりも大きいというべきである。他方、本件道路が優先道路であることからすれば、被害者においても、かかる直進車が存在する可能性を当然に予測し、本件道路を横断するにあたっては、通常よりも一層注意して左右の安全を確認すべき注意義務を負っていたというべきところ、これを怠ったと認められ、その過失は小さいとはいえない事を考慮すれば、15%の過失相殺をするのが相当であるとした事例。

認容された損害額の内訳

治療関係費 36万6730円
逸失利益 2264万5841円
慰謝料 2000万円
検査料・検屍料 4万 5000円
既払金 - 126万 7155円
葬儀関連費用 72万 2111円
遺族固有の慰謝料 318万 7500円
弁護士費用 391万円
過失相殺 - 645万8636円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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