外傷性てんかんとは?症状・治療から後遺障害認定までをすべてを網羅

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外傷性てんかんとは?症状・治療から後遺障害認定までをすべてを網羅

交通事故や弁護士の情報を検索中の方へ。このページでは、「外傷性てんかん」について徹底調査した結果を報告しています。

交通事故で外傷性てんかんになってしまうと、突然倒れるような重篤な症状がでたり、車の運転ができなくなってしまったりするなど、生活への悪影響は極めて大きいです。

このページでは、交通事故で外傷性てんかんになってしまった方に向けて、外傷性てんかんの基礎知識や後遺障害についてご紹介します。

外傷性てんかんの基礎知識

外傷性てんかんって、どんな病気のことですか?

交通事故などの外部からの衝撃により、脳神経に異常が生じ、意識の消失やけいれんなどの症状が出ることをいいます。

急に意識がなくなってしまうと日常生活を送るのにも支障が出そうですね。

外傷性てんかんとは

てんかんとは、大脳の神経細胞(ニューロン)が異常な興奮状態(突発的発射) になることで、慢性的に意識の消失やけいれんなどの症状が繰り返し起こることをいいます。

てんかんのうち、交通事故などの外部的な衝撃を原因として生ずるてんかんを、外傷性てんかんといいます。

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外傷性てんかんの分類

外傷性てんかんは、その発生時期によって、以下の3つに分類されます。

  • 外傷後24時間以内に生ずる超早期てんかん
  • 外傷後1週間以内に生ずる早発てんかん
  • 外傷後1週間以降に生ずる晩発てんかん

そして、一般的に外傷性てんかんとは、晩発てんかんのことを指します。

外傷性てんかんの発生頻度と時期

外傷性てんかんは、頭部に外傷を受けて入院した患者の5%以下、昏睡状態に陥った患者の15~35%に生じるとされています。

また、事故直後に脳が外から見える状態であった場合の20~50%にも生ずるといわれています。

また、発生時期は、受傷後1年以内に50%、受傷後2年以内に80%となっています。

まとめ
外傷性てんかんとは 交通事故などの外部的な衝撃により、大脳の神経細胞が異常な興奮状態となって、意識の消失やけいれんなどが起こること
外傷性てんかんの分類 発生時期により、超早期てんかん、早発てんかん、晩発てんかんに分けられる
発生頻度 ・頭部に外傷を受けて入院した患者の5%以下

・昏睡状態に陥った患者の15~35%

・事故直後に脳が外から見える状態であった場合の20~50%

発生時期 ・受傷後1年以内に50%

・受傷後2年以内に80%

外傷性てんかんの診断と後遺障害

外傷性てんかんは、後遺障害として認定されるんですか?

はい。その程度により、5級、7級、9級、12級に該当する可能性があります。

かなり幅広い等級があるんですね。

外傷性てんかんの診断

外傷性てんかんの診断基準としては、以下のwalker の基準」が用いられることが一般的です。

  1. てんかんの発作が認められる
  2. 外傷以前には発作を起こしていない。
  3. 他に脳または全身の疾患を持たない。
  4. 外傷は脳損傷を起こしうるほどに強かった。
  5. 最初のてんかん発作は外傷以来あまり経過していない時期に起こった。
  6. てんかん型・EEG(脳波)・脳損傷部位が一致している。

そして、6.の検査をするために、脳波の測定、MRI CT画像の撮影などが必要となります。

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外傷性てんかんの後遺障害等級

外傷性てんかんは、以下の表の通り、5級、7級、9級、12 のいずれかに認定される可能性があります。

まとめ表

等級

症状

5級2号 1 ヵ月に 1 回以上の発作 があり、かつ、その発作が「意識障害の有無を問わずに転倒する発作」(※1)又は「意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作」(※2)(以下※1と※2をあわせて 「転倒する発作等」という)であるもの
7級4号 転倒する発作等が数カ月に1回以上あるもの又は転倒する発作等以外の発作が1カ月に1回以上あるもの
9級10号 数か月に1回以上の発作が転倒する発作等以外の発作であるもの又は服薬継続によりてんかん発作がほぼ完全に抑制されているもの
12級13号 発作の発現はないが、脳波上に明らかにてんかん性棘波を認めるもの

※1  意識消失が起こり、その後ただちに四肢等がつっぱる硬直性のけいれんが続き、次第に短時間の収縮と弛緩をくりかえす間代性のけいれんに移行する硬直性代発作や脱力発作のうち、意識は通常あるものの、筋緊張が消失して倒れてしまうもの。
※2 意識混濁を呈するとともにうろうろ歩きまわるなど目的性を欠く行動が自動的に出現し、発作中は周囲の状況に正しく反応できないもの。

外傷性てんかんの後遺障害認定のポイント

外傷性てんかんの後遺障害認定において、特に問題となるポイントは、そのてんかん発作が交通事故によるものといえるかという、いわゆる 因果関係の点にあります。

たとえば、交通事故以外にも、頭を打ったりする出来事があると、そのてんかん発作が必ずしも交通事故によるものとはいえないとして、因果関係が否定される可能性があります。

また、事故後しばらくたってからてんかんの発作が出た場合、交通事故との因果関係が否定されやすい傾向があります。

弁護士相談のメリット

交通事故による外傷性てんかんについて、弁護士に相談するメリットはなんですか?

専門家である弁護士のアドバイスにより、適正な賠償金の獲得が期待できる点にあるでしょう。

そうなんですね。こういった重要なことは、専門家に相談することが重要ですね。

外傷性てんかんの後遺障害慰謝料の相場

外傷性てんかんの後遺障害慰謝料は、その認定された等級により相場があります。この相場は、 「赤い本」 と呼ばれる法律雑誌に載っているもので、実務上の重要な基準になっています。

外傷性てんかんの後遺障害慰謝料の相場

等級

相場

5級2号

1400万円

7級4号

1000万円

9級10号

690万円

12級13号

290万円

もっとも、この相場もあくまで相場であり、具体的な事情により金額は変化することに注意が必要です。

弁護士相談のメリット

交通事故による外傷性てんかんを弁護士に相談するメリットは、適正な賠償金の獲得にあります。

交通事故での賠償金請求は、後遺障害等級認定を経たり、裁判での後遺障害の存在や事故との因果関係の立証など、 極めて専門的かつ複雑な活動を必要とします。

それにも関らず弁護士に相談せずに活動をすると、そもそも金額の相場が分からず低い金額で示談をしてしまったり、適切な対応ができずに得られる金額が低くなったりすることもあります。

交通事故に詳しい弁護士であれば、事件の段階に応じた必要十分な活動についてアドバイスができるため、 適正な賠償金の獲得のための最善の行動 をとることがあります。外傷性てんかんという重大な症状がでてしまった場合には、できる限り多くの賠償金を獲得したいと考えることは、当然のことでしょう。

是非一度、弁護士に相談をしてみてはいかかでしょうか。

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まとめ

いかがでしたか?

この記事では、外傷性てんかんについてお届けしました。

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外傷性てんかんについてのQ&A

外傷性てんかんとは?分類は?

てんかんとは、大脳の神経細胞が異常な興奮状態になることで、慢性的に意識の消失やけいれんなどの症状が繰り返し起こることをいいます。外傷後24時間以内に生ずる超早期てんかん、外傷後1週間以内に生ずる早発てんかん、外傷後1週間以降に生ずる晩発てんかんがあります。そして、一般的に外傷性てんかんとは、晩発てんかんのことを指します。 外傷性てんかんの分類

外傷性てんかんの発生頻度は?

外傷性てんかんは、頭部に外傷を受けて入院した患者の5%以下、昏睡状態に陥った患者の15~35%に生じるとされています。また、事故直後に脳が外から見える状態であった場合の20~50%にも生ずるといわれています。また、発生時期は、受傷後1年以内に50%、受傷後2年以内に80%となっています。 外傷性てんかんの発生頻度と時期

外傷性てんかんの後遺障害等級の基準は?

外傷性てんかんは、5級、7級、9級、12 級のいずれかに認定される可能性があります。12級13号の「発作の発現はないが、脳波上に明らかにてんかん性棘波を認めるもの」という比較的軽いものから、5級2号の「1 ヵ月に 1 回以上の発作 があり、かつ、その発作が「意識障害の有無を問わずに転倒する発作」又は「意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作」であるもの」まであります。 外傷性てんかんの後遺障害等級

外傷性てんかんの後遺症認定のポイントは?

特に問題となるポイントは、そのてんかん発作が交通事故によるものといえるかという、因果関係の点にあります。たとえば、交通事故以外にも、頭を打ったりする出来事があると、そのてんかん発作が必ずしも交通事故によるものとはいえないとして、因果関係が否定される可能性があります。また、事故後しばらくたってからてんかんの発作が出た場合、交通事故との因果関係が否定されやすい傾向があります。 外傷性てんかんの後遺障害認定のポイント

外傷性てんかんの後遺障害慰謝料の相場は?

12級13号で290万円、9級10号で690万円、7級4号で1000万円、5級2号で1400万円となっています。この相場は、 「赤い本」 と呼ばれる法律雑誌に載っているもので、実務上の重要な基準になっています。しかし、この相場もあくまで相場であり、具体的な事情により金額は変化することに注意が必要です。 外傷性てんかんの後遺障害慰謝料の相場

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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