交通事故で自宅療養中は慰謝料がもらえる?骨折した場合の入院慰謝料の相場は…

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交通事故で自宅療養中は慰謝料がもらえる?骨折した場合の入院慰謝料の相場は…

交通事故で負うケガと聞いて思いつくものに、骨折があると思います。

もしも、ひどい骨折で入院することになった場合…。

  • 保険会社から提示された示談金は適正なのだろうか?正しい慰謝料相場とは?
  • ギプスが外せないなど自宅療養が必要な場合でも、退院したら何も補償されないの?
  • 骨折の度合いがひどい場合には、慰謝料は増額されるの?

など、わからないことだらけで、保険会社との交渉に疲れてしまいますよね。

そこで今回、そのような疑問をお持ちの方の負担を少しでも軽減できるよう、

交通事故による骨折で入院した場合の慰謝料の相場

について、退院後の安静期間の取扱いも含めて調査してみました。

なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

交通事故で骨折してしまった場合、日常生活への負担も大きく、辛い思いをされていることとお察しします。

しかし、入院慰謝料の計算には、例外ルールなどもあり、ご自身だけの判断では適正な慰謝料を受け取れない可能性もあります。

交通事故の入院慰謝料に関する相談を受けてきた経験に基づき、具体例も交えながら、しっかりと解説していきたいと思います。

交通事故で骨折した場合、日常生活にも不便が及びますし、後遺症が残るかもしれないという不安もあり、苦痛は大きいですよね。

その分の補償はしっかりと受け取りたいところです!

しかし、保険会社から提示される金額は適正なものなのでしょうか?

保険会社からの提示額にOKする前に、慰謝料相場について知っておいた方が良さそうです。

ちょっと待って!保険会社の入院慰謝料では低過ぎるかも…

ちょっと待って!保険会社の入院慰謝料では低過ぎるかも…

保険会社から提示された金額は適正なものなのか…。

その答えは「NO」の場合が多いようです。

実際、交通事故の被害者の方が骨折で入院した場合、ご本人だけで加害者側保険会社に賠償金を請求すると、非常に低い慰謝料を提示されてしまうとのこと。

というのも、慰謝料の基準は1つだけではないのです。

適正な慰謝料獲得に向けて知っておきたい慰謝料の基準

実は、慰謝料には3つの基準があるんですね。

慰謝料には、

  • 自賠責保険に請求する場合
  • 任意保険会社が提示する場合
  • 弁護士が相手側や保険会社に請求する場合

3つの基準が存在しています。

自賠責基準

自賠責保険会社の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。

自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。

任意保険基準

保険会社でも、任意保険会社による慰謝料基準も存在しています。

ただし、任意保険会社は営利企業のため、加入者を増やすために保険料を安く設定しています。

その分、被害者の方に支払う慰謝料も少ない金額で済ませたいと考えているハズですよね…。

よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は少ないことが多いということです。

弁護士(裁判所)基準

保険会社の基準と検証して、最も高い基準となっているのが、裁判所や弁護士の基準です。

これは、裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられるもの。

日弁連交通事故相談センター東京支部による「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」=通称「赤い本」に掲載されている基準のことです。

ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。

よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。

慰謝料金額の基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 金額は低め 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

このように、保険会社が提示する慰謝料の金額は、実は低いものであるということは、知らない方も多いのではないでしょうか。

保険会社は営利企業のため、もちろん利益を上げなければいけません。

利益を上げるためには、保険料を安くして、多くの加入者を増やす必要があります。

しかし、保険料が安く抑えるためには、被害者の方に支払える慰謝料も低くなってしまうんですね。

そのために実は、弁護士をつけていない被害者には、非常に低い慰謝料しか払わないというマニュアルまで存在しているんだそうです…。

保険会社と弁護士基準の慰謝料の差とは

では、実際には、どれくらいのがあるのか見てみましょう。

入院慰謝料の相場(一部抜粋)
経過月数 任意保険基準 弁護士基準 任意保険基準との差額
1ヶ月 25.2 53 +27.8
2ヶ月 50.4 101 +50.6
3ヶ月 75.6 145 +69.4
4ヶ月 95.8 184 +88.2
5ヶ月 113.4 217 +103.6
6ヶ月 128.5 244 +115.5
7ヶ月 141.1 266 +124.9
8ヶ月 152.5 284 +131.5
9ヶ月 162.5 297 +134.5
10ヶ月 170.1 306 +135.9
11ヶ月 177.7 314 +136.3
12ヶ月 184 321 +137
13ヶ月 189 328 +139
14ヶ月 192.8 334 +141.2

※1 単位:万円

※2 旧任意保険支払基準を参照

保険会社が提示する金額と弁護士基準では、予想以上に大きな差があることがお分かりいただけましたでしょうか。

弁護士に依頼した場合、弁護士費用が心配という方もいらっしゃるハズです。

しかし、慰謝料の増額幅がこれだけあれば、弁護士費用を支払ったとしても、自分で交渉するよりは手取りが増えることも考えられますよね。

最近は自動車保険に弁護士費用特約がついているケースもあり、弁護士費用を保険会社に負担してもらえることも多いようです。

また、無料相談を行っている法律事務所も多くなってきています。

まずは、見積もりを取ったり、弁護士へ相談することを検討してみてはいかがでしょうか。

専門家に聞きたい!骨折の慰謝料に関するQ&A

専門家に聞きたい!骨折の慰謝料に関するQ&A

①ギプス固定期間中に対する慰謝料は支払われるのか?

交通事故で骨折して入院した場合、骨折部分をギプスで固定されることが多いですよね。

よって、骨折が完治するまで入院するのではなく、ギプス固定を継続しながら自宅療養になることがほとんどではないでしょうか。

しかし、退院したとはいえ、ギプスをしたままであれば、すぐに元の生活に戻れるワケではありません。

そうであっても、退院してしまえば、やはり慰謝料は減ってしまうのでしょうか…。

それならば、骨折が完治するまで入院を継続した方が良いような気がしてしまいます。

通常、入院慰謝料は、入院期間を基準として金額が計算されます。

ただし、退院後であっても、ギプス固定の自宅療養期間中は入院期間と見なし、慰謝料の算定対象にしてもらえることがあります。

退院してしまっても、ギプス固定中は入院中とカウントされるのですね。

そうであれば、安心して退院できます。

たとえば、全治入院6ヶ月の骨折で、実際には4ヶ月で退院し、残り2ヶ月間はギプス固定の自宅療養であった場合を見てみましょう。

入院4ヶ月に対する慰謝料は184万円です。

ただし、ギプス固定期間も入院期間と見なしてもらえるため、裁判所が骨折の部位や程度を考慮して、184~244万円の範囲で支払われる可能性があるということです。

ギプス固定期間中の慰謝料
入院期間 ギプス固定期間 慰謝料
4ヶ月 184万円
4ヶ月 2ヶ月 184~244万円
6ヶ月 244万円

一方、被害者の方ご本人だけで保険会社と交渉した場合には、入院4ヶ月分に対応する任意保険基準の95.8万円の慰謝料しか支払ってもらえないそうです。

ぜひ弁護士に相談して、適切な慰謝料を獲得したいところです!

②骨折の内容によって慰謝料の金額が変わるのか?

ここまでで、骨折した場合の入院慰謝料についてだいぶ詳しくなってきました。

ところで、入院期間が同じであっても、1ヶ所骨折している場合と、3ヶ所骨折している場合の慰謝料が同じというのはなんだかおかしい気がします…。

3ヶ所も骨折しているようなケースでは、重症事例として、入院期間に対応する慰謝料から増額される可能性があります。

なるほど、そうであれば納得です!

たとえば、

  • 骨折が複数ヶ所に及ぶ場合
  • 頭部を骨折した場合
  • 複雑骨折や開放骨折など骨折の状態がひどい場合

などは、入院期間に応じた慰謝料よりも増額してもらえる可能性があるということです。

増額幅は、骨折の内容によっても異なりますが、約2~3割の増額が目安とのことです。

重症事例における慰謝料の相場
通常の骨折 重症事例
骨折の内容 ・骨折が1ヶ所のみの場合 ・骨折が複数ヶ所に及ぶ場合
・頭部などの枢要部を骨折した場合
・複雑もしくは開放骨折がある場合
・複数回におよぶ手術が必要な場合
慰謝料 相場通り 相場より2~3割増額の可能性あり

ただし、この場合の増額も、ご本人だけが保険会社と交渉しても認められないケースがほとんどということです。

よって、増額を希望する場合には、ぜひ弁護士に依頼してください!

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ここまでで、自分の事故ではどれほどの慰謝料が受け取れるものなのか…。

今すぐに知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。

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ここまでで、交通事故で骨折した場合の入院慰謝料についてご理解いただけましたでしょうか。

今すぐ弁護士に相談したいと思った方もいらっしゃるハズです。

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弁護士費用が心配な方は…

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それでもやはり弁護士費用が心配という方は、こちらの記事もご覧になってみてください。

交通事故の弁護士費用についてまとめられています。

最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、骨折に対する慰謝料についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

骨折により日常生活に不便が及び、さらに保険会社との交渉で辛い思いをされていることと思います。

そんなときは、迷わず弁護士に相談することをおすすめします。

なぜなら、辛い思いをした分、適正な金額の補償を受けるべきだからです。

しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。

そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。

面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

  • 交通事故骨折してしまった場合の慰謝料相場
  • 骨折の内容自宅療養と慰謝料の関係

などについて、理解を深めていただけたでしょうか。

しかし、まだわからない点が残っているという方もいらっしゃるかもしれません。

自宅から出られない方や、時間のない方は、便利なスマホで無料相談を利用するのがおすすめです!

そうではなく、やっぱり直接会って話がしたいという場合は、全国弁護士検索を使って弁護士を探してみてください。

また、このホームページでは、交通事故の慰謝料に関する関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください!

皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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