19歳の原付事故、高次脳機能障害を負った判例

SIJ 2016年7月6日 | 高次脳機能障害
medical 17
認容額 1060万4911円
年齢 19歳
性別 男性
職業 無職
傷病名

頭部外傷,頭蓋骨骨折,脳挫傷性出血,外傷性脳器質性疾患

障害名 高次脳機能障害
後遺障害等級 7級
判決日 平成25年11月29日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

平成19年8月13日午前2時40分頃、東京都大田区南六郷2丁目36番にある信号機により交通整理の行われていない交差点において、加害者運転の原動機付自転車と被害者運転の原動機付自転車が出合い頭に衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により原動機付自転車から転倒し、頭蓋骨骨折等の傷害を負った。事故後は病院に搬送され、17日間の入院と約1年3か月の通院をして治療を受け、平成20年8月に症状固定の診断を受けた。

後遺障害の内容

被害者は、症状固定後に後遺障害が残っており、記憶障害等の高次脳機能障害における「神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」として、後遺障害等級7級の認定を受けた。

判決の概要

本件事故の裁判では、過失割合及び被害者の損害額が主な争点となった。
過失割合について、被害者はヘルメットを着用せず、前照灯を点灯させずに車両を運転し、本件交差点に差し掛かった際に、進路の安全を十分に確認しなかった過失が認められ、過失相殺すべき過失が3割あると判断された。
被害者の損害額について、過失相殺前の請求損害額の9割以上が認容された。

認容された損害額の内訳

治療関係費 28万3985円
逸失利益 2427万1461円
慰謝料 425万8000円
文書料 1万 6550円
諸雑費 1万 8700円
既払保険金等 - 958万 9176円
過失相殺 - 865万1129円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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