【歯の障害】被害者が留学中の外国人だった事故事例

HYS 2016年8月29日 | 口・歯の後遺障害
karute 201707
認容額 706万4401円
年齢 35歳
性別 男性
職業 留学生
傷病名

右膝蓋骨骨折、左大腿骨転子下骨折、顔面多発骨折、頤部裂傷、口唇裂傷、外傷性脱臼

障害名 歯牙障害
後遺障害等級 9級
判決日 平成22年10月13日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

本件事故は、平成16年10月26日午前9時40分ころ、栃木県那須郡西那須野町西赤田238番地656先交差点において発生した。加害者乙山が運転し、被害者が同乗する普通貨物自動車が、本件交差点に進入したところ、交差道路を走行してきた加害者丙川の運転する普通乗用自動車と衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は本件事故により、合計99日間の入院と実通院日数44日間の通院をし、治療を行った。

後遺障害の内容

本件事故による被害者の後遺障害の内容は、左股関節の機能障害(運動可能域制限、後遺障害等級12級7号、なお、左下肢の短縮障害は非該当)、右膝痛(14級9号、機能障害は非該当)、歯牙障害(10級4号)、外貌醜状(10級10号)及び嗅覚障害(非該当)の後遺障害(併合9級)である。

判決の概要

本件事故は、被害者の年齢、在留資格などを考慮すると、被害者が、将来、日本において就職するという蓋然性が高いということはできないが、日本の大学に在学していることからすると、中国の日系企業における現地社員の給与を参考に基礎収入を算定するのが合理的である等として、その基礎収入を大学院卒以上の初任給と管理職の給与との平均値とし、被害者の加害者らに対する請求を一部認容した事例。

認容された損害額の内訳

治療関係費 143万1601円
入院雑費 14万8500円
通院交通費 10万2060円
休業損害 195万5000円
逸失利益 508万8469円
慰謝料 930万円
装具費 3525円
大学授業料 83万 4000円
文書料 4万 7850円
既払金 - 1248万 6604円
弁護士費用 64万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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