【そしゃく障害】加害者が飲酒運転による事故の事例

HYS 2016年8月29日 | 口・歯の後遺障害
item 31
認容額 7277万2953円
年齢 32歳
性別 女性
職業 会社員
傷病名

脳挫傷、下顎骨骨折、右頬骨上顎骨複合骨折、鼻骨骨折、顔面挫創、上顎右側前歯部欠損、上顎前歯部歯根膜炎、上顎左側大臼歯部欠損、下顎骨骨折、下顎右側前歯部欠損、下顎前歯部歯根膜炎、下顎左側臼歯部欠損、下顎右側大臼歯部欠損、全歯牙の動揺、咬合不全、右肘関節脱臼骨折、右肘頭開放骨折、右肩鎖関節脱臼、右肩甲骨骨折、右前腕、右肘挫創

障害名 咀嚼機能障害
後遺障害等級 4級
判決日 平成16年10月25日
裁判所 福岡高等裁判所

交通事故の概要

本件事故は、平成7年9月20日午前0時15分ころ、a県b郡c町先路上において発生した。加害者が、飲酒運転により、車両を対向車線を越えて走行させたことにより、折から、上記発生場所において、対向進行してきた被害者の車両ほか1台に、加害者の車両を衝突させた。

被害者の入通院治療の経過

被害者は本件事故により、113日間の入院治療と、実通院日数354日間の通院治療を行った。

後遺障害の内容

本件事故による被害者の後遺障害は、右肘脱臼骨折後の右肘関節の機能障害で等級第12級6号に、上下顎骨骨折による咀嚼機能障害で第6級2号に、顔面外傷による顔面部の醜状障害等で第7級12号にそれぞれ該当するとしたうえ、これらを併合して併合第4級の適用が相当であるとした。

判決の概要

本件事故は、被害者が本件事故当時の、シートベルトの不着用について、過失相殺がなされるべきである旨、加害者が主張するも、シートベルトを着用していなかったと認めるに足りる証拠はない。仮に、被害者がシートベルトを着用していなかったとしても、事故態様からすれば、被害者の傷害、後遺症が軽くなったと認めるまでには至らない。したがって、加害者のこの点に関する主張は採用することができず、また、他に被害者側に過失相殺をするべき事情も見受けられないので、本件においては、過失相殺はしないこととした事例。

認容された損害額の内訳

入院付添費 67万8000円
入院雑費 87万7500円
休業損害 122万0323円
逸失利益 4310万2752円
慰謝料 2200万円
既払金 - 28万 8955円
相続 18万 3333円
弁護士費用 500万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

口・歯の関連記事

後遺障害/慰謝料のまとめ