トラック対車の衝突事故で後遺障害等級9級
認容額 | 2050万2857円 |
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年齢 | 54歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 土木工事業・葬祭業の取締役, 生花植木販売業の経営 |
傷病名 | 腰椎捻挫, 腰部打撲, 頸椎捻挫, 両肩打撲, 反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)等 |
障害名 | CRPS |
後遺障害等級 | 9級 |
判決日 | 平成12年4月28日 |
裁判所 | 岡山地方裁判所 |
交通事故の概要
本件交通事故は, 平成8年9月20日午後4時10分頃, 岡山県備前市の路上で, 加害者の運転する普通貨物自動車が後進していた際, 被害者の運転する普通乗用自動車に衝突したものである。
被害者の入通院治療の経過
本件交通事故で負った怪我の治療のために, 被害者は104日間の入院および141日間の通院をした。
後遺障害の内容
証拠によれば, 被害者の症状固定時の症状は, RSDの症状であって, 腰痛, 両下肢のしびれ, 下半身の発汗過多, 右肩痛があり, 重い荷物を持ったりしない方がよいし, デスクワークも長時間は無理であるが, 通院は可能であって, 歩行や車の運転はできる状態であったこと, RSDの予後は必ずしもよくないことが認められる。
これらに照らすと, 被害者は, 神経系統の機能に障害を残し, 服することができる労務が相当な程度に制限された状態にあるため, 後遺障害等級9級に相当すると認められる。
判決の概要
被害者のRSDの症状は, 本件事故によって被害者が腰部に打撲を受けたことが引き金になって発症したと認められ, 右症状固定の日までの症状, 治療と本件事故との間に相当因果関係を認めるのが相当である。しかし, 腰部の打撲とRSDの発症との間には, 患者の素因が介在しているといわざるを得ないことから, 被害者の損害認定に際しては, その損害の全部を加害者らに負担させるのは衡平を欠くというべきであり, 一定の割合で過失相殺の法理を適用するのが相当である。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 111万5700円 |
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入院雑費 | 13万3000円 |
休業損害 | 1034万円 |
逸失利益 | 1487万2313円 |
慰謝料 | 860万円 |
損害の填補 | - 1585万 8156円 |
遅延損害金 | 50万円 |
弁護士費用 | 180万円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。