車をぶつけられた!修理しないでお金をもらうのはアリ?

Q1.車をぶつけられたけど修理しないでお金はもらえる?

修理代金として賠償を受けても、修理するかは自由です。

相手が支払うお金は「損害賠償」です。
・車がへこんだ
・部品が壊れた
・ドアがつぶれた
このような交通事故の結果に発生した損害を元に戻すために必要なお金を支払うことが、損害賠償です。
つまり元通りの車に修理して被害者に返すことが損害賠償ではないのです。

ぶつけられた側も同様です。
交通事故にあう前の状態に戻すための「お金」を受けとるのであって、修理してもらう行為自体を受けるわけではありません。
修理費用として受けとったお金の用途までは問われません。

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Q2.車をぶつけられただけなら警察へ連絡しない?

警察を呼ぶことは自動車を運転する人の義務行動です。必ず警察へ連絡してください。

運転者に義務付けられた2つの行動があることを覚えておきましょう。

2つの義務行動

①負傷者の救護
②警察への報告

ぶつかってきた相手方の怪我の状況をまず確認しましょう。そして警察を呼んでください。
この義務行動は加害者・被害者に差はありません。
「自分はぶつけられた立場だから義務を負わない」ということにはなりません。

Q3.車をぶつけられただけなら病院は受診しない?

病院の受診をおすすめします。交通事故で受けた身体への影響は、すぐに表れるとは限りません。

たとえばむちうちもそのひとつです。
むちうちには幅広い症状があり、症状の出方には個人差があります。

むちうちの症状

軽度:頭痛、吐き気、耳鳴り、めまい、肩こり、痛み
重度:しびれ、視覚・聴覚・嗅覚・味覚などの感覚障害、記憶力・認知力の低下

交通事故から数日~数週間程度たってから症状が出る人もいます。
しかし交通事故発生から通院開始まで日があきすぎると、「その症状は交通事故に原因がある?」と疑念を抱かれるかもしれません。

交通事故と被害者の受けた損害に因果関係が認められなければ補償を受けることができません。
事故直後は何ともなくても、病院は受診しておきましょう。

Q4.後から痛み!むちうちだったとき人身事故に切り替えられる?

物損事故から人身事故への切り替えは可能です。
期限は長くても事故発生日から7日~10日を目安として、すみやかに行いましょう。

人身事故への切り替えは警察でおこないます。切り替え時に必要な代表的な持ち物例を示します。念のため、切り替え前に警察に確認をとることをおすすめします。

切り替えに必要な持ち物例

・病院の診断書
・事故車両(写真も可能)
・運転免許証
・印鑑

もっとも、交通事故の影響で後から痛みが出てきた時、目安の切り替え期間を超えてしまう可能性もあります。
そんなときは適切な補償を受けるために、相手の保険会社に人身事故としてあつかうことを希望して認めてもらう必要があるのです。

そのためには「人身事故証明書入手不能理由書」を相手の保険会社に提出しましょう。まずは保険会社に連絡をして、この書類を入手してください。

人身事故へ切り替える・人身事故としてあつかわれることで、車の修理費用以外にも受けとれる補償があります。
・事故の影響で仕事を休まざるを得なかった→休業損害
・交通事故により精神的な苦痛を受けた→慰謝料
・交通事故による後遺障害で労働能力が下がった→逸失利益

交通事故の損害賠償の内訳は様々です。
相手方の保険会社に言われるままの金額ではなく、弁護士に相談・依頼をすることで適正な金額へ引き上げることが可能です。

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※無料相談の対象は人身事故のみです。
物損事故のご相談はお受けしておりません。

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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