【後遺障害1級】自賠責と労災における等級表とその内容解説
こちらのページでは、自賠責と労災における後遺障害「1級」の等級表の内容と、その解説を行いたいと思います。
後遺障害等級表「1級」
後遺障害「1級」の等級が認定されるのは、一番重い後遺障害が残った場合になります。
また、自賠責保険の等級表は、介護が必要かどうかによって、別表第1と別表第2に基準が分けられています。
別表第1に該当するのは、たとえば、
- 運動障害や精神障害で寝たきりの状態になっている場合
- 寝たきりでなくとも日常の 生活範囲は自宅内などに限定されるというような場合
がイメージできます。
一方、労災の等級表では、自賠責のような区分はなく(別表第1のみ)、介護の有無にかからわず、一定の要件を満たした場合は障害(補償)年金が支払われる仕組みになっています。
自賠法施行令
介護を要する後遺障害の場合の等級表(別表第1)
1級 | 後遺障害 |
---|---|
1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
2号 | 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
1級 | 後遺障害 |
---|---|
1号 | 両眼が失明したもの |
2号 | 咀嚼及び言語の機能を廃したもの |
3号 | 両上肢をひじ関節以上で失ったもの |
4号 | 両上肢の用を全廃したもの |
5号 | 両下肢をひざ関節以上で失ったもの |
6号 | 両下肢の用を全廃したもの |
労災保険
障害等級表(別表第1)
1級 | 身体障害 |
---|---|
1号 | 両眼が失明したもの |
2号 | 咀嚼及び言語の機能を廃したもの |
3号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
4号 | 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
6号 | 両上肢をひじ関節以上で失ったもの |
7号 | 両上肢の用を全廃したもの |
8号 | 両下肢をひざ関節以上で失ったもの |
9号 | 両下肢の用を全廃したもの |
※ 視力の測定は、万国式試視力表による。
「1級」の認定基準についてわかりやすく解説
以上、1級の等級表を示しましたが、なかなかイメージが付きにくいのではないかと思います。
よってここからは、内容について簡単に解説していきたいと思います!
自賠責1級1号(別表1)/労災1級3号 |
---|
脳や脊髄の損傷による四肢の麻痺などで、寝たきりとなってしまった場合。 |
自賠責1級2号(別表1)/労災1級4号 |
心臓、肺、肝臓、腎臓、すい臓、脾臓、胆のう、胃、腸、膀胱などの障害により、寝たきりとなってしまった場合。 |
自賠責1級1号(別表2)/労災1級1号 |
失明以外にも、両目の眼球を失った場合や、かろうじて明暗を区別できる場合も含む。 |
自賠責1級2号(別表2)/労災1級2号 |
流動食しか摂取できない、および4種の子音のうち3種以上の発音が不可能な場合。 |
自賠責1級3号(別表2)/労災1級6号 |
両腕を肘と肩の間で切断した場合。 |
自賠責1級4号(別表2)/労災1級7号 |
両腕の肩、肘、手が強直した場合(※1)、かつ両手の全手指の用廃(※2)。 |
自賠責1級5号(別表2)/労災1級8号 |
両足を膝と股関節の間で切断した場合。 |
自賠責1級6号(別表2)/労災1級9号 |
両足の股、膝、足が強直した場合。※1 |
※1 強直:関節がまったく動かないこと。弛緩性麻痺により自力で動かすことができない場合も含む。
※2 手指の用廃:末節骨の長さの1/2以上を失った場合、もしくは近位指節間関節、中手指節関節、指節間関節の可動域が健康な指の1/2以下になった場合。
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この記事の監修弁護士
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