後遺障害慰謝料とは?等級別の慰謝料計算相場の金額を全基準ご紹介!便利な計算機も!

  • 後遺障害,慰謝料

この記事のポイントをまとめると
  • 後遺障害慰謝料とは、交通事故において3種類ある慰謝料の1つであり、1級~14級の等級に応じて、慰謝料の金額が計算される
  • 後遺障害慰謝料は、同じ等級でも用いられる基準により金額には違いがあり、裁判基準の相場が一番高い金額になる
  • 後遺障害慰謝料を含む賠償金請求を弁護士に依頼すれば、裁判をせずとも一番高額な相場の裁判基準の金額で請求できる

後遺障害慰謝料とはなにかや慰謝料計算の相場について知りたい方はぜひご一読下さい。

author okano
岡野武志弁護士
交通事故と刑事事件を専門とするアトム法律事務所の代表弁護士。

交通事故では、後遺障害がつくと慰謝料がもらえるということは、何となくご存知の方が多いかもしれません。

一方で、その内容や計算方法・相場など、詳しい内容まではご存知でないという方も多いかと思います。

そこで、こちらの記事では後遺傷害慰謝料とは何かやその計算方法・相場などについてお伝えしていきます。

後遺障害慰謝料とはなにか?

後遺障害慰謝料とはなにか?

交通事故では後遺障害分含めて慰謝料は3種類

まず、慰謝料とは、一般的に以下のように定義されています。

精神的損害の賠償の意

交通事故では、傷害(怪我)を負った場合、精神的に辛い思いをすることになります。

そのような精神的に辛い思いをしたことに対する金銭的な賠償として

傷害慰謝料

というものがあります。

また、交通事故による怪我の中には、治療をしたものの、残念ながら後遺症が残ってしまうものもあります。

そのような後遺症が残存すると、その後の生活や仕事に支障が出てしまい、精神的に辛い思いをすることになるため、それに対する金銭的な賠償として

後遺傷害慰謝料

というものがあります。

さらに、交通事故により死亡してしまう場合もあり、その場合、生命を失ったこと自体に対する精神的苦痛への賠償として死亡慰謝料があります。

このように、交通事故では、後遺傷害分を含め、慰謝料には3種類あり、後遺障害慰謝料はそのうちの一つということになります。

後遺傷害慰謝料とは、交通事故における3種類の慰謝料の一つ

後遺障害が非該当でも傷害慰謝料は支払われる

交通事故では、後遺障害慰謝料は、後遺症のうち後遺障害として認定された者に対してだけ支払われるのが原則です。

後遺障害等級認定の大まかな流れは以下の図のとおりです。

後遺障害等級認定の流れ

上記の図のように、後遺障害の等級の申請をしたものの、残念ながら非該当という認定結果になってしまう場合もあります。

もっとも、たとえ非該当であったとしても、交通事故により、傷害(怪我)を負い、精神的に辛い思いをしたという事実は当然残ります。

そのため、後遺障害が非該当でも、傷害(怪我)を負い、精神的に辛い思いをしたことに対する傷害慰謝料は支払われることになります。

一方、後遺障害等級認定を受け、後遺障害慰謝料を受け取れる場合でも、別途傷害慰謝料は当然支払われることになります。

つまり、後遺障害慰謝料と傷害慰謝料は、賠償の対象となる精神的損害を受ける時期が違うため、両立しうることになります。

そして、後遺障害慰謝料と傷害慰謝料の賠償の対象の時期を区別する基準時になるのが、先ほどの図にもあった症状固定の時点になります。

つまり、症状固定前の精神的損害は傷害慰謝料、症状固定後の精神的損害は後遺障害慰謝料により賠償されることになります。

なお、症状固定については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

また、傷害(怪我)を負ったことによる精神的苦痛は目に見えないため、傷害慰謝料を計算するには一定の客観的な基準が必要になります。

そこで、交通事故では、傷害(怪我)を負ったことで入通院を余儀なくされた点に着目し、傷害慰謝料は入通院期間や日数を基礎に計算されます。

そのため、傷害慰謝料は、入通院慰謝料ともいわれるところ、その詳しい内容については、以下の記事に記載されています。

後遺傷害分は1級~14級の等級別に慰謝料計算

そして、交通事故における後遺障害は、障害の内容や程度に応じ、1級~14級までの等級が定められています。

例えば、以下のツイートのとおり、鎖骨の変形障害に対しては、12級5号という後遺障害等級が認定される可能性があります。

そして、その等級に応じて慰謝料の金額が計算され、その相場が定められています。

まず、後遺障害慰謝料は、等級認定されなければ原則として受け取れない一方、非該当であっても傷害慰謝料は受け取れる点は覚えておきましょう。

そして、具体的な後遺障害慰謝料は、認定された等級に応じて計算され、その相場が決まるため、適切な後遺障害等級認定を受けることが重要です。

後ほど詳しくお伝えしますが、後遺障害の等級が1級違うだけで、慰謝料の相場が大幅に変わってくることもあるからです。

最後に、ここまでお伝えしてきた内容を表にまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。

後遺傷害慰謝料とは何かについて
① 交通事故における3種類の慰謝料の1つ
② 等級認定された場合にのみ受け取れる※
③ 傷害慰謝料とは別個に受け取れる
④ 等級に応じて慰謝料計算される

※例外的に等級が非該当でも受け取れる場合もある

後遺傷害の等級・基準別慰謝料計算・相場

後遺傷害の等級・基準別慰謝料計算・相場

お伝えしたとおり、交通事故の後遺傷害慰謝料の金額は、認定された等級に応じて計算され、相場が定まります。

もっとも、交通事故においては、後遺障害慰謝料を含む損害賠償金の計算に用いられる基準が大きく分けて3つあります。

そして、同じ等級でも用いられる基準により、後遺障害車両の相場には違いがあります。

では、具体的に用いられる基準によって、どれくらいの違いが生じるのでしょうか?

ここからは、後遺障害の各等級・基準別の慰謝料計算・相場についてお伝えしたいと思います。

自賠責基準での後遺障害慰謝料

まずは、自賠責基準での後遺傷害慰謝料についてです。

自賠責基準とは

自賠責保険から支払われる保険金の金額を計算するための基準

自賠責保険とは、被害者の損害を最低限度保障するために、車両の保有者に加入が義務付けられている保険になります。

自賠責基準では、後遺障害の等級ごとに以下の表のように慰謝料が計算されます。

自賠責基準での後遺障害の慰謝料
等級 金額
第1級(別表第1) 1600万(1800万)
第2級(別表第1) 1163万(1333万)
第1級(別表第2) 1100万(1300万)
第2級(別表第2) 958万(1128万)
第3級 829万(973万)
第4級 712万
第5級 599万
第6級 498万
第7級 409万
第8級 324万
第9級 245万
第10級 187万
第11級 135万
第12級 93万
第13級 57万
第14級 32万

※(  )内の金額は被害者に被扶養者がいる場合

自賠責基準の後遺障害慰謝料は、被害者の損害を最低限度保障するものであることから、その金額は3つの基準の中で一番低額になります。

また、自賠責基準の後遺障害慰謝料は、上記の等級ごとに計算された金額以上を受け取れることはありません。

なお、自賠責保険の後遺障害については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

後遺障害慰謝料を任意保険基準で計算すると…

交通事故における、後遺障害慰謝料を含む損害賠償金の計算に用いられる基準には、任意保険基準というものがあります。

任意保険基準とは

任意保険から提示される示談金(保険金)の金額を計算するために用いられる基準

任意保険とは、自賠責保険からは支払われない損害賠償金の支払いに備えて、各自が任意に加入する自動車保険になります。

各任意保険会社別に非公開で定められていますが、基本的には以前公開・使用されていた旧統一任意保険基準を基礎にしていると考えられています。

後遺障害の等級ごとに慰謝料について、旧統一任意保険基準では、以下の表のとおり計算されるとされていました。

任意保険基準の後遺障害の慰謝料
等級 金額
第1級(別表第1) 1600万(1800万)
第2級(別表第1) 1163万(1333万)
第1級(別表第2) 1300万
第2級(別表第2) 1120万(1128万)
第3級 950万(973万)
第4級 800万
第5級 700万
第6級 600万
第7級 500万
第8級 400万
第9級 300万
第10級 200万
第11級 150万
第12級 100万
第13級 60万
第14級 40万

※(  )内の金額は被害者に被扶養者がいる場合

任意保険は、自賠責でカバーできない部分の支払に備えた保険であるため、自賠責基準の後遺傷害慰謝料より任意保険基準の金額は高額になります。

一方で、任意保険会社は営利企業であるため、保険金の支払をできる限り抑えようとします。

そのため、この後お伝えする裁判基準の慰謝料の相場よりは低額になります。

なお、自賠責基準の場合とは異なり、上記の後遺障害慰謝料はあくまで任意保険基準の相場にとどまるため、増減の可能性を残しています。

任意保険基準の後遺障害慰謝料については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

後遺障害慰謝料の裁判基準相場

交通事故における、後遺障害慰謝料を含む損害賠償金の計算に用いられる基準には、裁判基準というものもあります。

裁判基準とは

裁判の場において損害賠償が請求された場合に、裁判所が損害賠償金の相場を計算するために用いられる基準

裁判の場においては、過去に多数の損害賠償請求事案を取り扱われています。

その中で後遺障害慰謝料を含む、損害賠償請求の各項目についても、一定の相場が形成されています。

この裁判基準の相場は赤本という書籍に掲載されており、その赤本については、以下の記事に詳しく記載されています。

後遺障害の等級ごとに慰謝料について、裁判基準では、以下の表のとおり計算されるのが原則です。

裁判基準の等級別後遺障害慰謝料
等級 金額
第1級 2800万
第2級 2370万
第3級 1990万
第4級 1670万
第5級 1400万
第6級 1180万
第7級 1000万
第8級 830万
第9級 690万
第10級 550万
第11級 420万
第12級 290万
第13級 180万
第14級 110万

後遺障害慰謝料は、上記の3つの基準の表を比較して頂ければおわかりのとおり、3つの基準の中で裁判基準で計算された金額が一番高額になります。

例えば、頸椎捻挫で最も多い後遺障害14級の慰謝料は裁判基準なら110万円と、自賠責の3倍以上、任意保険基準の約3倍です。

裁判の場は、後遺傷害慰謝料を含む損害賠償に関し法的に適切な金額を決める場であることから、裁判基準の金額が本来妥当な金額といえます。

また、自賠責基準と異なり、上記の後遺障害慰謝料は、裁判基準の場合相場にとどまり増減の可能性がある点は、任意保険基準の場合と同様です。

なお、交通事故の裁判基準については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

このように、後遺障害の等級が同じでも、慰謝料の計算金額や相場は、請求先や請求方法によって大きくな違いがあります。

自賠責基準で後遺障害慰謝料を計算した金額しか受領していない場合、その上積み分を別途加害者やその任意保険に請求できる余地があります。

また、任意保険が提示する後遺障害慰謝料は、任意保険基準で計算された金額である可能性が高いので、すぐに示談には応じないことが重要です。

後遺障害慰謝料請求は弁護士に頼むべき!?

後遺障害慰謝料請求は弁護士に頼むべき!?

交通事故に関し、こんなツイートをされている方がいらっしゃいました。

https://twitter.com/furearie/status/663867199434592256

症状固定後の後遺障害の慰謝料などの請求を弁護士に任せるというものです。

実は、後遺障害慰謝料を弁護士に任せることは、示談交渉の負担から免れるという手続的なメリットだけでなく、金銭的なメリットもあります。

そこで、最後に後遺障害慰謝料の請求を弁護士に頼む金銭的メリットについてお伝えしていきたいと思います。

任意保険に後遺障害慰謝料を裁判基準で請求可

先ほどお伝えしたとおり、任意保険会社は、示談交渉において後遺傷害慰謝料を任意保険基準で計算した金額しか提示してきません。

後遺障害慰謝料を一番高額な裁判基準で計算した金額を受け取ろうとするのであれば、裁判を提起しなければならないのが原則です。

もっとも、裁判を提起するのは、非常に手間が掛かり、解決までに時間も掛かってしまいます。

この点、弁護士に後遺障害慰謝料の請求を依頼すれば、任意保険会社に対し、示談交渉の段階で裁判基準で計算した金額を請求することが可能です。

任意保険会社は、弁護士が請求する場合、

示談交渉が不成立なら裁判となり、結果的に後遺障害慰謝料を裁判基準で支払うことになる可能性が高い

ことを認識しているため、かかる請求額をベースにした示談交渉に応じることが多く、結果的に高額な慰謝料を迅速に受け取れる可能性が高いです。

このように、裁判基準は、弁護士が示談交渉の場で後遺障害慰謝料を含む損害賠償金を任意保険会社に請求する際にも用いられるので

弁護士基準

と呼ばれることもあります。

なお、後遺障害の弁護士基準については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

後遺障害の等級引き上げで慰謝料増額の可能性

また、冒頭の「後遺傷害慰謝料とはなにか?」でお伝えしたとおり、後遺障害の等級に応じて慰謝料は計算されることになります。

この点、後遺障害の等級の申請の段階で、交通事故に強い弁護士に依頼すれば、適正な後遺障害の等級が認定される可能性を高められます。

なお、後遺障害の申請を弁護士に依頼することについては、以下の記事もぜひ参照してみて下さい。

また、後遺障害等級申請の結果が非該当や納得のいかない等級であった場合には、異議申立という不服申し立ての方法があります。

異議申立により、後遺障害等級認定結果が変更される確率は低いところ、少しでも確率を高めたいのであれば、弁護士への依頼は不可欠といえます。

なお、後遺障害等級認定の異議申立や弁護士に依頼するメリットについて、より詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧になってみて下さい。

お伝えしてきた後遺障害慰謝料に関して弁護士に依頼するメリットを表にまとめると以下のようになります。

後遺障害慰謝料に関して弁護士に依頼するメリット
番号 メリット 理由
① 手続的負担の軽減 示談交渉等を弁護士が代わりにやってくれる
② 高額な慰謝料を迅速に受け取れる 示談交渉の段階で高額な基準での請求が可能
③ 後遺障害の等級引き上げ 等級に応じて慰謝料の金額は決定

後遺障害慰謝料含む弁護士基準の賠償金計算機

このように、交通事故における後遺傷害慰謝料の請求を弁護士に依頼すれば、高額な弁護士(裁判)基準の金額を受け取れます。

それだけでなく、後遺障害の等級が認定された場合は、後遺傷害慰謝料だけでなく

  • 傷害慰謝料(入通院慰謝料)(非該当の場合も請求可能)
  • 休業損害(非該当の場合も請求可能)
  • 後遺障害逸失利益(原則として後遺障害等級が認定された場合のみ)

といった項目も弁護士基準(裁判基準)の金額で請求することができます。

もっとも、これらの損害賠償の項目をすべて一つずつ弁護士基準(裁判基準)を用いて計算するのは非常に面倒かと思います。

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一点、注意が必要なのは、上記の計算機で確認できるのは、追突事故等の被害者に過失割合が認められない場合の金額の相場であるということです。

ご自身にも過失が認められる場合には、過失割合分が引かれてしまうことになります。

そのため、計算機で大まかな相場を確認した上で、正確なところを弁護士に相談して確認するという方法がお勧めです。

後遺障害の慰謝料に関して弁護士に相談してみたい方へ

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、後遺障害の慰謝料についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

後遺障害の慰謝料とは、交通事故において3種類ある慰謝料の1つであり、1級~14級の等級に応じて、慰謝料の金額が計算されるものです。

もっとも、後遺障害慰謝料は、同じ等級でも用いられる基準により金額には違いがあり、裁判基準の相場が一番高い金額になります。

この点、弁護士に依頼すれば、裁判をせずとも一番高額な裁判基準の相場の金額を受け取れる可能性が高いので、まずは相談をおすすめします。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

後遺障害慰謝料とはなにかや慰謝料計算の相場

について理解を深めていただけたのではないかと思います。

これを読んで弁護士に相談した方が良いと思った方も多いハズです。

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また、このホームページでは、交通事故に関する関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください!

皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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