駐車場で停車中にぶつけられた!とるべき対応と過失の考え方

Q1.「駐車」と「停車」はどう違うの?

駐車とは、継続的に停止すること又は停止し、かつ、当該車両等の運転者がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態をいいます。
継続的な停止には、荷物の上げ下ろしのための5分以内の停止・人の乗り降りのための停止は含まれません。

停車とは、車両を停止させることをいいます。「駐車」以外の状態をさしており、荷物の上げ下ろしのための5分以内の停止・人の乗り降りのための停止は、「停車」として考えられます。

Q2.人の乗り降りのために停車していた場合

まずは怪我人の有無を確認しましょう。
そして、ぶつけてきた事故の相手方に降車をうながして、警察を呼んでください。

過失の考え方

家族の乗り降りなどで車両を停止させていたときに、後ろから追突された場合、基本的な過失割合は10対0となるでしょう。
つまりぶつけられた方に損害賠償の責任はないということです。

しかし、停車をしている場所が

・交通量が多い
・見通しが悪い
・車両の大きさに対して道幅が狭い

このような状況のときは、停車が適切であったのかが争いとなり、過失割合に関係する恐れがあります。

Q3.出庫待ちの停車中に正面からぶつけられた(逆突事故)場合

怪我人がいないことを確認しましょう。そして、事故の相手方と共に警察を呼んでください。

過失の考え方

駐車していた自動車の出庫を待って停車していたところに、バックで出庫してきた車がぶつかる事故は逆突事故ともいわれています。

停車中の場合は過失割合は10対0となり、基本的には、ぶつけられた側に賠償責任がないと考えられます。

しかし、次のような場合には一定の過失を主張される可能性があるでしょう。

・注意を促すクラクションを鳴らさなかった
・出庫する車両に近づきすぎた
・停車しておらず動いていた
・徐行速度だったから避けようと思えば避けられたはず

相手方の主張内容によっては、過失割合が10対0とはならず、ぶつけられた側にも過失が認められる可能性があります。

Q4.駐車場でぶつけられた(ドアパンチ・当て逃げ)場合

警察を呼んでください。物損事故も交通事故のひとつであり、警察をよぶことは自動車の運転者の義務なのです。

交通事故証明書

警察を呼ぶことで「交通事故証明書」が作成されます。交通事故が起こったという事実を証明する書類です。
加害者が特定できない場合、ご自身の車両保険などをつかって車両を修理することになるでしょう。このような後々の処理で「交通事故証明書」が必要になるのです。

適切な補償を受けるためにも警察を呼んで、交通事故として処理してもらいましょう。

乗車中にぶつけられたら「人身事故」を疑ってください

乗車中の事故なら、病院の受診をおすすめします。物損事故ではなく人身事故として対応をすべきです。

人身事故の場合は、治療費・通院交通費・慰謝料などの損害賠償を請求できます。
そして重要なポイントが「過失割合」です。自身の過失が大きくなるほど、受けとれる損害賠償は減ってしまうのです。

過失割合について相手方との交渉が難航している場合、弁護士への相談・依頼が有効でしょう。
駐車場内での事故は過失割合に影響する要素が多数あり、相手方の保険会社の説明が必ず正しいとは限りません。

以下は年中無休・24時間体制で弁護士への無料相談予約を受け付けている窓口のご案内です。
駐車場内での交通事故は過失割合が分かれ目です。お困りごとは弁護士に相談しましょう。
※物損事故のみの場合は対象外となっている点はご注意ください。

弁護士に無料相談はこちら

※無料相談の対象は人身事故のみです。
物損事故のご相談はお受けしておりません。

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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