男子大学院生の交通事故慰謝料|1億0908万円の判例を弁護士が解説

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男子大学院生の交通事故慰謝料|1億0908万円の判例を弁護士が解説

このページでは、男子大学院生の事故の判例についてご紹介します。

交通事故は、いつどこで遭ってしまうか予測することができません。

被害者は、身体的なケガだけでなく精神的にも大きな苦痛を受けてしまうことになります。

こちらの大学院生は、事故で大ケガを負い、1億0908万円以上が損害賠償金として認められたようです。

ここでは、どのような点が考慮され金額が算定されたのか、この判例に詳しくご説明いたします。

法律的な部分の解説は、テレビや雑誌でもおなじみの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

これまで事務所で取り扱った実例と、裁判所が判断した判例にもとづいて、しっかりと解説していきたいと思います。

それではまず、交通事故の内容から見ていきましょう。

大学院生(男・症状固定時30歳)損害額1億0908万3361円の判例

大学院生(男・症状固定時30歳)損害額1億0908万3361円の判例

こちらは、名古屋地方裁判所の判決、平成13年(ワ)第2140号事件です。

この事故での主な怪我の内容は、右大腿骨骨幹部骨折となっています。

交通事故の基本情報

事故の内容は「片側1車線の追越禁止規制のあるカーブした道路で、駐車車両を避け中央線をはみ出し進行してきた加害車と反対方向から制限速度を超えて進行してきた被害車が衝突した。」というものです。

まとめ
交通事故の基本情報は?
属性 大学院修士課程
性別
年齢 症状固定時30歳
事故の内容 片側1車線の追越禁止規制のあるカーブした道路で、駐車車両を避け中央線をはみ出し進行してきた加害車(普通自動車)と反対方向から制限速度を超えて進行してきた被害車(自動二輪車)が衝突した。
傷害の内容 右大腿骨骨幹部骨折、右踵部挫滅創など
入院 946日

バイクで走行していた被害者は右足に大きな傷害を負い、900日以上もの入院をしたとのことです。

判例で認められた賠償金・慰謝料

それでは、認められた損害額を見てみましょう。

まとめ
判例で認められた賠償金・慰謝料は?
損害総額 1億0908万3361円
うち慰謝料 1500万円
うち休業損害 955万0322円
うち逸失利益 7140万9759円

損害総額は1億0908万3361円でした。

ざっくりまとめると…

被害者の損害額は総額1億0908万3361円になりました。

  • 慰謝料としては、入院に対する慰謝料が350万円、後遺障害の慰謝料が1150万円認められました。
  • 休業損害としては、955万0322円が認められました。
  • 逸失利益としては、被害者は下肢に後遺障害が残ったが、内定している会社での労働は頭脳労働であるとして、労働能力喪失割合は、障害等級7級相当の喪失割合(56%)と8級相当の喪失割合(45%)のおよそ中間値である50%とし、就職予定の会社の平均収入を考慮して、7140万9759円が認められました。

弁護士による解説

弁護士先生、こちらの男性は事故により足や股関節に大怪我を負われていますが、この判例のポイントはどのような点になりますか?

本件では、大学院修士過程に在学中の被害者が、大手IT企業への内定が決まっていたケースです。

裁判所は、逸失利益の計算にあたって、当該企業の修士課程卒業社員の平均年収である868万円を基礎にしました。

なお、本件の被害者は7級相当の股関節や膝の機能障害が残っていました。

通常、7級の労働能力喪失率は56%ですが、SEとしての業務内容が肉体労働ではなく頭脳労働であることを考慮して、今回のケースでは50%と認定されました。

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

はじめての慰謝料計算

交通事故の慰謝料の計算方法、よく分からないですよね。

ポイントを整理すると、

  • 保険会社が提示する慰謝料と、弁護士や裁判所が認定する慰謝料は、大きく異なる。
  • 法律的に正しい慰謝料は、弁護士や裁判所が認定する慰謝料の方。
  • 正しい慰謝料を請求するためには、法的な手続きを利用する必要がある。

の三点が重要です。

慰謝料の計算方法については、このページがよくまとまっています。

記事の構成は、

  • 弁護士介入後に慰謝料が増額する理由
  • 交通事故被害者の慰謝料はどのようにして決まるの?
  • 慰謝料よりも高額な「逸失利益」とはどういうもの?

となっています^^

慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと便利

また、慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと、慰謝料の計算が5秒で完了して便利です。

計算ソフトの利用をおすすめするのは、

  • 保険会社と話し合う前に、自分の慰謝料の概算を知りたい
  • 保険会社から提示されている金額が、法律的に正しいかどうか知りたい
  • 相手方に請求できる(または相手方から請求される)慰謝料の金額を知りたい

といった人たちです。

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思っていたよりも、慰謝料の金額って高くなりますよね。

保険会社から低い金額を提示されている場合は、素人の知識不足に漬け込んで騙されている可能性があります。

弁護士に無料相談してみてはどうでしょう?

こちらの弁護士事務所は、交通事故の無料電話相談を24時間365日受け付ける窓口を設置しています。

いつでも専属のスタッフから電話相談の案内を受けることができるので、使い勝手がいいです。

電話相談・LINE相談には、夜間や土日も、弁護士が順次対応しているとのことです。

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大学・仕事が終わった後や休日にも、交通事故に注力する弁護士に相談できて、便利ですね。

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大学院生の慰謝料計算の特徴は?

大学院生の慰謝料を計算するにあたって、ポイントとなる点はありますか?

大学院生といっても、その専門分野によって活動内容や将来的に就く職業はさまざまです。

ポイントとしては、活動内容や将来就職する可能性が高い分野等を具体的に主張していくことです。

事故の影響で論文が作成できず、留年してしまったり、研究活動に支障が出ていることが証明できれば、賠償額が増額できる余地があります。

また、上に書かれている判例のように、内定が決まっていたり、就職する可能性が高い分野を証明できれば、内定先の会社や就職する可能性が高い分野の収入が、将来の収入源をカバーする逸失利益の計算の基礎となり、賠償額が増額する余地があります。

ただし、今申し上げたポイントは一般的・総論的なお話であり、上に挙げられている判例のように、事故に遭われた方のご事情はさまざまですので、まずは一度弁護士等の専門家に相談してみることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、男子大学院生の交通事故慰謝料についての調査結果をお届けしました。

当サイト「交通事故弁護士カタログ」には、他にも皆さんのお役に立てるコンテンツが満載です。

これらを活用して、あなたの慰謝料はいったいいくらになるのか調べてみましょう。

交通事故は専門的な用語ばかりで、分からないことも多いですよね。

頼れる弁護士に一度相談してみませんか?

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