交差点で右折車が歩行者に衝突 左膝半月板などを損傷し後遺障害が残る 

IT 2016年12月14日 | 半月板損傷
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認容額 1083万5778円
年齢 54歳
性別 女性
職業 自営業兼主婦
傷病名

左大腿打撲、腰椎捻挫、左膝捻挫等

障害名 左膝痛
後遺障害等級 14級
判決日 平成27年2月12日
裁判所 大阪地方裁判所

交通事故の概要

平成22年12月2日午後5時30分頃、奈良県大和郡山市内の信号機による交通整理が行われている交差点において、被害者が青信号に従って横断歩道を横断していたところ、右折してきた加害者の普通乗用自動車が衝突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により、左大腿打撲、腰椎捻挫、左膝捻挫等の傷害を負い、以下のとおり治療を受けた。

①K医院
傷病名:左大腿打撲傷、腰椎捻挫、左膝捻挫
平成22年12月3日から平成24年10月4日まで通院(実日数13日)
②S整形外科クリニック
傷病名:腰椎捻挫、左膝部打撲傷
平成22年12月9日から平成23年5月17日まで通院(実日数89日)
③H整骨院
負傷名及び部位:腰部捻挫
平成23年5月20日から同年9月6日まで通院(実日数61日)
④H病院
傷病名:外傷性腰椎椎間板ヘルニア
平成23年9月26日に通院
⑤O病院
傷病名:左膝半月板損傷、左外傷性腓骨神経麻痺
平成23年11月24日、平成24年1月19日、同年2月16日に通院

後遺障害の内容

被害者は、平成24年2月16日に、医師により、次のとおりの後遺障害診断を受けた。

傷病名:左大腿打撲、腰椎捻挫、左膝捻挫、左膝内外側半月板損傷、左腓骨神経麻痺
症状固定日:平成24年2月16日
自覚症状:左膝痛、左下腿外側~足背・足底のしびれ、腰痛
他覚症状等:腓骨頭付近にtinel’s sign+、左膝内外側関節裂隙に圧痛あり、腓骨神経伝導速度:伝達速度低下なし、MRI 左膝内外側半月板損傷+。腰椎:L4/5に軽度脊柱管の狭窄+、X-P(両膝):骨傷-

被害者は、損害保険料率算出機構により、左膝痛について後遺障害等級(自賠法施行令別表第二)14級9号、左下腿外側~足背・足底のしびれについて14級9号にそれぞれ該当するとして併合14級と認定された。

判決の概要

被害者と加害者が運転する乗用自動車との間で発生した交通事故について、被害者が運転者の加害者に対し不法行為に基づき、自動車の保有者の加害者に対して自賠法に基づき損害賠償金等の支払を、加害保険会社に対し保険金の支払を求めた。裁判所は、運転者の加害者には、横断歩道に侵入する際に前方及び右方の確認が不十分で、減速をしなかった過失があるとした。他方で、青信号に従って横断歩道を横断していた被害者には、過失はないとした。そして、事故と相当因果関係にあると認めた損傷及び後遺障害による損害額を算出し、既払金を控除した金額を損害額と認定し、請求を一部認容した。

認容された損害額の内訳

治療関係費 90万2141円
通院交通費 12万0334円
休業損害 209万4417円
逸失利益 466万4936円
慰謝料 458万円
装具費 2万 5286円
既払額 - 258万 6507円
確定遅延損害金 5万 5171円
弁護士費用 98万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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