半月板損傷の治療費|手術するかどうかで費用はいくら違う?どんな保険が利用できる?

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半月板損傷の治療費|手術するかどうかで費用はいくら違う?どんな保険が利用できる?

交通事故やスポーツ中などに、曲げた状態の膝をひねる方向に力が加わった時に半月板損傷を負ってしまうことがあります。

もしそうなれば、治療のために入院をしたり、その後もリハビリなどを行わなければならず、日常生活や仕事にも大きな影響があるのではないでしょうか。

しかし、仕事を休んで治療を行うことになった場合、治療費や生活費についても心配ですよね…。

そこで今回このページでは、

半月板損傷の治療費用はどれくらいかかるか

治療費の負担を軽減するためにどんな保険が利用できるか

について、お悩みの皆さまと一緒に勉強してみたいと思います。

なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

よろしくお願いします。

半月板損傷を負われ、心身ともにお辛い日々を送られているとお察しします。

また、仕事もできなくなり、当面の治療費や今後の生活費の心配も尽きないはずです。

そのような場合、何か治療費負担軽減のためどんな保険が利用できるか知っておけば安心できるのではないでしょうか。

今回は、このページをお読みの方に少しでも安心いただけるよう、わかりやすく解説していきたいと思います。

半月板損傷とは、膝にある関節部分でクッションの役割を果たしている半月板が損傷した状態のことです。

半月板を損傷すると、膝の痛みや、膝を伸ばすときに引っかかる、歩けないなどの症状が現れます。

もしもそうなれば、日常生活にも影響が出ますし、仕事も休まなければならないかもしれません。

さらには、半月板損傷による後遺症が残ってしまう可能性もあります。

半月板損傷の治療法について抜粋すると、軽症の場合には、手術をせずにテーピング固定などの保存療法で済むようです。

しかし、重症の場合には手術が必要となります。

手術で入院もすることになれば、さらに出費もかかるため、治療費の自己負担は可能な限り抑えたいところですよね。

半月板損傷の治療費はいくら?

半月板損傷の治療費はいくら?

では実際のところ、半月板損傷の治療にかかる治療費はどれくらいかかるのか…その点から見ていきましょう。

半月板損傷の治療費の具体例(手術しない場合の費用)

まず、軽い半月板損傷で手術せずにテーピング固定で済む場合には、保険の点数として500点かかるようです。

1点=10円として計算すると、全額負担で5000円の治療費がかかることになります。

それに初診料などが加わり、約1万円程度の費用が発生することが多そうです。

半月板損傷の治療費の具体例(手術する場合の費用)

一方、重症の場合には手術が必要となるということでした。

半月板損傷に対する手術としては、

半月板切除術:損傷した半月板を切り取る手術

半月板縫合術:損傷した半月板を縫い合わせる手術

の2つがあります。

近年では、関節鏡(内視鏡)を用いて手術を行うのが一般的なようです。

半月板切除術の治療費(関節鏡(内視鏡)下)

2018年4月時点での関節鏡(内視鏡)下半月板切除術の保険の点数は15,090点となっています。

1点=10円として計算すると、全額負担で15万900円の治療費がかかることになります。

さらに、全身麻酔代や検査代などを含めると、約25~40万円程度の費用が発生するそうです。

半月板縫合術の治療費(関節鏡(内視鏡)下)

関節鏡(内視鏡)下半月板縫合術の場合の点数は18,810点となっています。

つまり、1点=10円として計算すると、18万8100円の治療費がかかることになります。

さらに、全身麻酔代や検査代などを含めると、約50~60万円程度の費用が発生するそうです。

半月板損傷の治療費
手術治療費 総額
半月板切除術 15900 2540万円
半月板縫合術 188100 5060万円

ただし、治療費は病院ごとに異なる可能性もあるので、事前に治療を受けられる予定の病院に確認してみてください。

入院にかかるのは治療費だけでない

手術をすることになれば、もちろん病院に入院することになります。

さらに、術後すぐには歩けないため、筋力の低下などもあり、リハビリをする必要もあります。

半月場損傷の手術をした場合、通常4~9日程度の入院が必要となるそうです。

しかし、入院することになれば、治療費だけでなく以下のような費用がかかります。

入院でかかる治療費
治療費
投薬や注射、点滴などを含むさまざまな処置のほか、各種検査費用。
手術やリハビリが必要であればその費用も含む。
入院基本料
入院した場合に1日ごとに計上される基本料金。
医師の診察、看護師の看護、部屋代や寝具代などすべて含んだ費用。
病院ごとに費用に差がある。
食事代
毎日の食事代。
病気によって食材を選別したり、高齢の方に食べやすい状態に調理したような「特別食」の場合は、通常の食事よりも割高となる。
差額ベッド代
部屋代は入院基本料に含まれるが、「大部屋」ではなく個室や少人数の部屋を希望した場合に発生する費用。
その他
着替えなどの衣類、退屈しのぎに読む書籍や雑誌。
テレビが有料制の場合はその費用。
病院食だけで足りない場合は、別途食費など。

よって、全てを合わせると、医療費が100万円以上になることも少なくないようです。

このような高額な治療費を、何の問題もなく支払える方は少ないはずです。

半月板損傷の治療費用の負担を減らせる保険は?

高額な半月板損傷の治療費の負担はどうすれば?

以上のように高額となる可能性もある治療費ですが、全て自己負担しなければならないのでしょうか?

①公的医療保険を利用する

もちろんそういうわけではなく、まず、半月板損傷を負ったのが勤務外の病気や怪我、自損交通事故の場合は公的医療保険が適用されます。

公的医療保険の加入対象者
健康保険 会社員など
船員保険 船員
共済組合 公務員、教職員
国民健康保険 上記以外の自営業者、専業主婦など

※ この他、「退職者医療制度」や、中小企業が加入する「協会けんぽ」、大手企業の社員などが加入する「健康保険組合」などがある。

保険が適用できれば、自己負担となるのは、1~3割の医療費と入院時の食事代の一部のみとなります。

そして、半月板切除術も縫合術も、保険適用の対象となっています。

つまり、たとえ100万円の治療費が請求されたとしても、窓口で支払うのは10万円~30万円程度となります。

とはいえ、それでも安いと言いきれる金額ではありませんよね。

②公的医療保険の「高額医療」制度を利用する

そのような場合、公的医療保険の制度の1つに「高額療養費制度」というものがあります。

高額医療という言葉の方が馴染みがあるかもしれませんね。

高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、自己負担限度額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。

毎月の自己負担限度額は、加入者の年齢や所得水準によって設定されています。

また、いくつかの条件を満たせば、さらに負担を軽減する仕組みも設けられているそうです。

70歳以上の方の自己負担限度額(平成30年8月診療から)
年収約1160万円~
【外来(個人ごと)/毎月(世帯ごと)】
252,600円+(医療費-842,000)×1%
年収約770万円~約1160万円
【外来(個人ごと)/毎月(世帯ごと)】
167,400円+(医療費-558,000)×1%
年収約370万円~約770万円
【外来(個人ごと)/毎月(世帯ごと)】
80,100円+(医療費-267,000)×1%
年収156万~約370万円
【外来(個人ごと)】
18,000
(年間上限144,000円)
【毎月(世帯ごと)】
57,600
住民税非課税世帯
【外来(個人ごと)】
8,000
【毎月(世帯ごと)】
24,600
年金収入80万円以下など
【外来(個人ごと)】
8,000
【毎月(世帯ごと)】
15,000

※1 1つの医療機関での自己負担(院外処方代を含む)では上限額を超えない場合、同じ月の別の医療機関での自己負担を合算することが可能。その合算額が上限額を超えれば、高額療養費の支給対象となる。

※2 入院時の食費負担や差額ベッド代などは含まない。

69歳以下の方の自己負担限度額/世帯ごと(平成30年8月診療から)
年収約1,160万円~
252,600円+(医療費-842,000)×1%
年収約770~約1,160万円
167,400円+(医療費-558,000)×1%
年収約370~約770万円
80,100円+(医療費-267,000)×1%
~年収約370万円
57,600
住民税非課税者
35,400

※1 1つの医療機関での自己負担(院外処方代を含む)では上限額を超えない場合、同じ月の別の医療機関での自己負担(21,000円以上)を合算することが可能。その合算額が上限額を超えれば、高額療養費の支給対象となる。

※2 入院時の食費負担や差額ベッド代などは含まない。

医療費(10割負担)が100万円だった場合、69歳以下で年収が370万円~770万円の方であれば、通常の健康保険適用では3割負担で30万円かかります。

一方、高額医療制度を利用できれば、80,100+(1,000,000-267,000)×1%=87,430円のみの自己負担で済むことになります。

年収が370万円以下の方であれば、自己負担は57,600円で済むことになります。

限度額適用認定証

しかし、基本的には支払った治療費が後から戻ってくる制度ではあります。

低所得者の方については、加入している保険窓口に事前に申請し「限度額適用認定証」の交付を受け、医療機関に提示すれば、支払いの時点で限度額までとできるようです。

また、「高額療養費資金貸付制度」といった貸付制度がある場合もあります。

この制度を利用できれば、高額療養費支給見込額の8~9割無利子で借りることが可能です。

詳しくは、区市町村担当課、全国健康保険協会の都道府県支部、勤務先健康保険組合などの各窓口に確認してみてください。

③労働者災害補償保険(労災)からの補償を利用する

次に、半月板損傷を負ったのが業務中や通勤中であった場合労働者災害補償保険労災)が適用されます。

労災が適用されれば、療養(補償)給付(業務中)や、療養給付(通勤時)が支給され、治療費に関する自己負担はゼロということになります。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

雇用主が労災保険未加入の場合や、アルバイト、パートタイマーといった雇用形態の場合などに関係なく仕事中の病気や怪我が原因であれば、労災保険は適用されます。

労災保険による治療費に関係する補償
治療費
診察代や手術代、投薬代や入院代の費用など。
【支払い基準】
治療のためにかかった必要かつ妥当な実費。

ただし、半月板損傷を負った原因が仕事によるものであると証明できなければ、労災として認定されないことも考えられます。

過去には、ゴルフ場のキヤデイとして勤務していた方が脚の半月板摘出手術を受けて退院した後、バッグ係として職場復帰。

その後また脚の病気が悪化したことに対し、業務上の事由にあたるかどうかが争われた事例がありました。

原告が当初A病院B医師の手術を受けた時の半月板損傷と変形性膝関節症はその前年原告がゴルフ場で辷って膝を打った時の傷が軽傷で仕事を続けられる程度であったこと、この疾病の性質からして業務上というより原告の素因が大きな比重を占めていたと考えられるので労働災害とはいえず、かつバッグ係として復職後に生じた疾病は、(証拠略)によって認められるように原告がB医師より半月板摘出後は無理な労働特に長く歩く職業はいけないといわれているに拘らず敢えてこれを行ったため生じ、B医師の予測したとおりの症状を来たしたもので、それはバッグ係という仕事に従事したため生じたものという事実は否定できないがもとの疾病とその手術の延長上に生じたものであるからこれを以て労働災害とみることはできない。

結果としては、仕事が原因であるとは認められず、労災認定はされませんでした。

一方、半月板損傷を負ったのが仕事によるものであると証明できれば、労災として認定されることになります。

詳しくは、お住まいの都道府県の労働局や労基署などに確認してみてください。

④自分の生命保険からの保険金を利用する

また、生命保険に加入されているという方も多いのではないでしょうか。

生命保険とは、実は病気だけでなく、不慮の事故などの災害によって死亡した場合などにも保険金が支払われるものとなっています。

さらに、死亡保険金だけでなく医療保険金も受け取れるんですね!

生命保険からの治療に対する補償
(死亡保険)
被契約者が死亡もしくは高度の障害状態に陥った際に保険金が支払われるもの。
医療保険
入院時や手術時に保険金が支払われるもの。
日本国民は基本的に健康保険に加入しているが、それではカバーされない差額ベッド代や、入院時の生活費、先進医療費などに備える保障。

生命保険であっても、治療費を受け取れるとは知りませんでした…!!

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

民間の医療保険の医療特約に加入している場合、手続きに必要な診断書を書いてもらうことで、まだ入院中であっても入院給付金手術給付金が支給されることもあります。

この点についても、保険契約証書を確認してみたり、加入されている医療保険会社に確認してみてください。

また、医療特約以外にも特約を付加すれば、より手厚い保障内容にすることができます。

怪我に対する生命保険の特約
災害入院特約
怪我で入院した場合に入院給付金が支給されるもの。
傷害特約
交通事故などの突発的で偶然起きる外来的な事故によって所定の障害状態になった場合は、その障害の程度に応じて給付金が支払われる。

上記の特約は、交通事故での確率をもとに作られているため、年齢も関係なく、保険料も安価となっているようです。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし、たとえば交通事故による怪我の場合、特約を付けなくても、生命保険や自動車保険から怪我に対する補償を受け取ることは可能です。

特約に加入していれば、もちろん保険金を受け取ることはできますが、保険料の無駄が発生しているとも考えられます。

事故への保障に偏った保険となっていないか、検討してみるのも良いかもしれません。

⑤自分の傷害保険からの保険金を利用する

生命保険ではなく、傷害保険損害保険)に加入されている方もいらっしゃるかもしれません。

傷害保険も、不慮の事故による死亡・傷害・怪我を保障するためのものであり、契約内容に応じて死亡保険金障害保険金入院保険金などが支払われます。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし生命保険とは違い、傷害保険の保障対象は「不慮の事故によって発生した損害」限定されており、病気による死亡・障害については一切保障されません。

もっとも、交通事故やスポーツ事故などが原因で半月板損傷を負った場合には、保険金を受け取れることになります。

傷害保険から受け取れる保険金としては、以下のようなものが挙げられます。

傷害保険から治療に対する補償
入院保険
不慮の事故によって傷害を負った場合、入院日数に応じて保険金が支払われるもの。
支給条件として、事故から入院までの経過日数に制限が設けられている。
通院保険
不慮の事故によって傷害を負った場合、通院日数に応じて保険金が支払われるもの。
支給条件として、事故から入院までの経過日数に制限が設けられている。
手術保険
入院保険金が支払われる場合に、その怪我の治療のために所定の手術を受けた場合に保険金が支払われるもの。
支給条件として、手術の種類や1事故あたりの保険金の支給回数に制限が設けられている。

交通事故が原因で半月板損傷を負った場合の治療費は誰が支払う?

交通事故が原因で半月板損傷を負った場合の治療費は誰が支払う?

ところで、半月板損傷は交通事故による衝撃でも発生することが多くあります。

交通事故の場合、自分だけの責任ではないと思うのですが、その場合の治療費は誰が支払うのでしょうか?

①相手側の保険会社からの損害賠償を利用する

自賠責保険

まず、自損事故以外の交通事故の場合には、自賠責保険が適用となり、治療費などの損害賠償を受け取ることができます。

自賠責保険とは、自動車やバイクを運転する方に加入が義務付けられている保険です。

ただし、あくまでも事故被害者の方への最低限の補償を目的とした保険となっています。

よって、入通院にかかわる損害賠償(治療関係費、文書料、休業損害、慰謝料)に対する限度額は、合わせて120万円までとなっています。

中でも治療費に関わる補償の支払い基準は以下のようになっています。

自賠責保険による治療費に関係する損害賠償
治療費
診察代や手術代、投薬代や入院代の費用など。
【支払い基準】
治療のためにかかった必要かつ妥当な実費。
看護料
原則として12歳以下のお子様に近親者の方が付き添った場合や、医師が看護の必要性を認めた場合の、入院中の看護料や自宅看護料、通院看護料。
【支払い基準】
・入院の場合:4100円/日
・自宅看護もしくは通院の場合:2050円/日
・それ以上の収入減の立証で近親者の場合:19000
・それ以外:地域の家政婦料金が限度
諸雑費
入院中に要した雑費。
【支払い基準】
原則として1100円/日。
通院交通費
通院に要した交通費。
【支払い基準】
通院のためにかかった必要かつ妥当な実費。
義肢等の費用
義肢や義眼、めがね、補聴器、松葉杖などの費用。
【支払い基準】
必要かつ妥当な実費。
めがねの費用は50000円が限度。
慰謝料
事故で怪我をしたことによる精神的・肉体的な苦痛に対する補償。
【支払い基準】
4200円/日。
対象日数は被害者の怪我の状態や実治療日数などを考慮して治療期間内で決められる。

とはいえ、賠償金を受け取れるまでには時間がかかる場合もあります。

その間にも治療費は発生してしまうので、非常に心配ですよね。

そのような場合の、治療費などの当座の費用として「仮渡金制度」というものがあるそうです。

仮渡金制度

仮渡金制度とは、損害賠償の額が確定する前であっても、将来損害賠償として支払われるであろう当座の資金の支払いを自賠責保険会社に対して請求できるという制度です。

そして、半月板損傷の場合、11日以上の治療が必要という医師の診断結果があれば、受け取れる可能性があります。

仮渡金の限度額
40万円/人
・脊柱の骨折で脊髄を損傷したと認められる症状を有する場合
・上腕又は前腕骨折で合併症を有する場合
・大腿又は下腿の骨折
・内臓破裂で腹膜炎を起こした場合
14日以上入院を要する傷害で30日以上の医師の治療が必要な場合
20万円/人
・脊柱の骨折
・上腕又は前腕の骨折
・内臓破裂
入院を要する傷害で30日以上の医師の治療を必要とする場合
14日以上の入院を必要とする場合
5万円/人
11日以上の医師の治療を必要とする場合

任意保険

以上、自賠責保険による治療費の補償について見てきました。

半月板損傷の治療では、治療費や慰謝料を合わせると、自賠責の補償限度額(120万円)を超えてしまうことがあるはずです。

自賠責の支払限度額を超える場合や自損事故で怪我をした場合には、任意保険からの補償を受ける必要があります。

任意の自動車保険と自賠責の関係

この任意保険から受け取れる分の慰謝料は、弁護士に依頼するかどうかで大きく違います。

なぜなら、交通事故の慰謝料は弁護士基準で計算すると増額が大幅に見込めるからです。

任意保険会社が提示してくる慰謝料にはある程度の相場が存在しています。

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

しかし、弁護士に示談交渉を任せた場合、この相場が弁護士基準で計算した金額まで増額できることがほとんどなのです。

弁護士基準となった場合の入通院慰謝料の相場は以下の通りです。

重傷の慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表

一目瞭然ですが、加害者が任意保険に加入している場合には、弁護士基準での慰謝料を獲得すべきです。

よって、自動車保険会社との示談交渉にあたっては、ぜひ弁護士相談してみてくださいね!!

政府保障事業

ところで、残念ながら自動車保険に未加入の人もいるのが現実です。

もしも事故の相手が無保険車、もしくはひき逃げや盗難車であった場合には、何も補償が受けられなくなってしまうのでしょうか…。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

その場合には、政府保障事業というものを利用することができます。

政府保障事業とは、政府が実施している交通事故の被害者の方に対する最低限の補償制度です。

相手が自賠責保険に加入していない場合

ひき逃げなどで相手が特定できず補償をまったく受けられない場合

に利用することができるそうです。

政府保障事業による補償金の金額は、自賠責と同じ基準になるようです。

自賠責と同じく、十分とは言えないかもしれませんが、何ももらえないよりは良いに決まっています。

利用したい場合は、損害保険会社が窓口となって対応してくれるそうなので、お近くの窓口に相談に行ってみてください。

②自分の任意保険からの保険金を利用する

次に、被害者の方が加入している任意保険に人身傷害補償保険が付いていれば、被害者の方の治療費であっても、被害者の方の保険会社が支払ってくれます。

他に、搭乗者傷害保険自損事故保険無保険車傷害保険金が付いていれば、治療費の実費が支払われるわけではありませんが、保険金を受け取れる可能性があります。

よって、その受け取った保険金を治療費として利用することも可能となりますね。

自分の任意保険からの保険金
人身傷害補償保険金
過失割合に関わらず、保険会社の基準によって支払われる保険金(実損害額)。
同乗者の損害は、基本的に無条件に補償される。
搭乗者傷害保険金
自分の車に乗っている人(運転者・同乗者)が死亡、怪我をしてしまった場合に、自賠責保険や対人賠償保険などとは別に支払われる保険金。
無保険車傷害保険金
賠償能力が十分でない車の過失による事故に巻き込まれた場合に支払われる保険金。
自損事故保険金
運転手自身の責任で起こした事故により、運転手自身が死亡、怪我をしてしまった場合に支払われる保険金。

以上の保険に加入していれば、ご自身に過失がある場合や、相手が無保険だった場合、自動車運転中ではなかった場合にも、治療費の実費などがカバーされる可能性があります。

一度、ご自身の自動車保険契約内容を確認してみるのも良いかもしれません。

ただし、ご自身の保険を利用すると次回からの保険料が上がってしまうこともあるので、その点は要注意ですね。

交通事故でも健康保険が使える?

ちなみに、半月板損傷の原因が交通事故である場合、健康保険などを利用することはできないと思われている方もいらっしゃるようですが、実際には交通事故でも健康保険は使えることになっています。

厚生労働省も、以下のように交通事故でも公的医療保険を使えるという通達(通知)を出しています。

犯罪や自動車事故等の被害を受けたことにより生じた傷病は、医療保険各法(健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律)において、一般の保険事故と同様に、医療保険の給付の対象とされています

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし、公的医療保険で診療を受ける場合には、「第三者の行為による傷病届」を、

区市町村担当課

全国健康保険協会の都道府県支部

勤務先健康保険組合

などの各保険者に提出する必要があります。

また、交通事故の場合、健康保険だけでなく、生命保険、傷害保険からも治療費などが支給されますので、忘れないようにしてくださいね!

その他、高額な治療費に対する支援は?

その他、高額な治療費に対する支援は?

以上、治療費の負担を少しでも軽減する方法について見てきました。

他にも、何か支援やサービスを受けることはできるのでしょうか?

①身体障害者手帳を取得する

半月板損傷を発症したこと自体では、身体障害者手帳の交付対象とはなりません。

また、手術をして症状が治る可能性がある場合にも、手帳の交付対象とはならない可能性が高いです。

手術をした後にも、長時間歩けない、座れない、膝が曲げられないといった症状が残っている場合、身体の機能が損なわれたことに対しては障害者手帳が交付される可能性があります。

そして、身体障害者手帳の交付を受けることで、行政による様々な支援・サービスを受けることができます。

一例

身体障害者手帳取得により受けられるサービス

医療費などの助成
・医療費の助成
・車椅子や補聴器などの補装具の助成
・リフォーム費用の助成
税金の軽減
・所得税
・住民税
・自動車税など
公共料金の割引サービス
・公共交通機関の運賃割引
・高速道路の利用料金割引
・NHKの放送受信料割引
・携帯電話会社の料金割引
・美術館や博物館、動物園など公共施設の入場料割引
障害者雇用での就職
一般採用だけでなく、障害者雇用での募集にも応募可能

身体障害者手帳をお持ちになることに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、取得しなければ支援やサービスを受けることはできません。

交通事故が原因の場合、損害賠償金が支払われた後の治療費などについても、負担を軽減できる可能性があるので、取得することを検討してみるのも良いかもしれません。

半月板損傷で交付される可能性がある身体障害者手帳の等級を知りたい方は、『身体障害者手帳交付における障害程度等級表「肢体不自由(下肢)」』の記事からご確認ください。

②医療費控除を受ける

他にも、医療費をたくさん支払っている場合、確定申告時に「医療費控除」を申請することで、所得税や住民税の金額を減額することが可能となっています。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし、会社の年末調整では医療費控除を受けることはできません。

医療費控除を受けるには、ご自身で確定申告をするようにして下さい。

所得税や住民税が減額されるというのは、非常にありがたい制度です。

医療費控除の対象となる医療費は、以下の通りとなっています。

医療費控除の対象

納税者が、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費

その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費

つまり、自分の医療費だけではなく、同一生計のご家族の医療費を支払った場合にも、医療費控除(200万円限度)が受けられるんですね。

ご家族の方が半月板損傷による治療を続けている場合、こちらの制度を使えば治療費の負担にもつながるはずです。

損害賠償金と医療費控除の関係

そのような制度があるとわかったところで…病気や通常の怪我とは違い、交通事故では加害者側から損害賠償金の一環として治療費を受け取れるということでした。

損害賠償で治療費を受け取っている場合でも、医療費控除は受けられるのでしょうか?

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

治療費を損害賠償として受け取った場合のように、医療費の一部について補填された場合は、「保険金などで補填される金額」に該当し、補填された金額を支払った医療費から差し引く必要があります。

やはり、損害賠償として受け取った分は差し引かれるのですね。

もちろん、病気や怪我の場合であっても、生命保険などから保険金を受け取った場合には、その分が差し引かれることになります。

医療費控除の計算方法は、以下の通りとなっています。

医療費控除の計算式

医療費控除=(実際に支払った医療費の合計額-①)-②

① 保険金などで補填される金額

② 10万円(例外:総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%の金額)

ちなみに、「総所得金額等」とは以下の金額を指します。

総所得金額等

純損失、雑損失、その他各種損失の繰越控除後の総所得金額

特別控除前の分離課税の長(短)期譲渡所得の金額

株式等に係る譲渡所得等の金額

上場株式等に係る配当所得の金額

先物取引に係る雑所得等の金額

山林所得金額及び退職所得金額

の合計額

以上、改めてわかった通り、

治療費を加害者側から受け取った場合や生命保険などから保険金を受け取った場合は、治療費の領収書があったとしても医療費控除は受けられない

ということになります。

計算例

では、具体的な計算例を見てみましょう。

たとえば、総所得金額300万円の方が、交通事故による怪我ではなく、病気の治療などで医療費30万円を支払った場合、

医療費控除金額=300,000−100,000=200,000円

となり、20万円の医療費控除が受けられることになります。

一方、総所得金額が150万円(200万円以下)の方の場合には、

医療費控除金額=300,000−(1,500,000×5%)=225,000円

となり、22.5万円の医療費控除が受けられることになります。

しかし、保険金などで治療費30万円が全て支払われている場合には控除は受けられません。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし、治療費が非常に高額で、自賠責の上限を超えてしまい、任意保険からも回収できていない場合には、医療費控除を受けられる可能性があります。

たとえば、総所得金額300万円の方が、医療費140万円を支払い、保険会社から120万円の保険金しか回収できなかった場合には、

医療費控除金額=(1,400,000-1,200,000)-100,000=100,000円

となり、10万円の医療費控除を受けられることになります。

不明点などがある場合は、税務署に問い合わせてみてください。

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以上、半月板損傷治療費について理解を深めていただけたでしょうか。

様々な支援や負担軽減制度も利用できる一方で、交通事故が原因で半月板損傷を負った場合には、相手側からしっかりとした損害賠償を受け取ることが一番重要です。

適正な損害賠償を受け取るためには、今すぐ弁護士に相談したい!と思われた方もいらっしゃるはずです。

しかし、弁護士の知り合いなんていないし、全国に約4万人いる弁護士の中から、誰に相談すれば良いのかなんてわかりませんよね。

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スマホで無料相談をやっているのは交通事故や事件など、突然生じるトラブルの解決を専門とする弁護士事務所です。

きっと、被害者の方が取るべき対応について、適切なアドバイスをしてくれるはずです。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、半月板損傷の治療費に関してお悩みの方に一言アドバイスをお願いします!

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

交通事故の場合、相手側保険会社からの損害賠償以外に、自分の自動車保険や生命保険、医療保険などからも補償を受けられる可能性があります。

よって、どのような補償内容の保険に加入していて、どのような時に保険金が受け取れるのか、きちんと確認し、整理しておくことをお勧めいたします。

一方、自動車保険への損害賠償請求に関しては、被害者の方だけで交渉しても、思ったよりも低い示談金しか受け取れない可能性もあります。

しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。

そうなる前に、適正な損害賠償を受け取れるよう、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

半月板損傷治療費の金額やそれに対する保障

交通事故が原因の場合の治療費の負担者や負担支援制度

について、理解を深めていただけたのではないかと思います。

相手側の保険会社から適正な損害賠償を受け取るためには、弁護士に相談した方が良いと感じた方もいらっしゃるかもしれません。

自宅から出られない方や、時間のない方は、便利なスマホで無料相談を利用するのがおすすめです!

そうではなく、やっぱり直接会って話がしたいという場合は、全国弁護士検索を使って弁護士を探してみてください。

また、このホームページでは、半月板損傷の後遺症や治療費などの損害賠償に関するその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!

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