バイク事故の原因・事故率ランキングからわかる悲惨な結果を防ぐ対策

  • バイク事故,原因

この記事のポイント
  • バイク事故発生の主な原因は、車のドライバーから見落とされてしまいやすいにもかかわらず、漫然と交差点に進入してしまうこと
  • バイクの事故率は、年齢別では40代(ただし死亡事故は高齢者)、車種別では原付、時間帯別では明け方と夕方が高い
  • バイク事故で悲惨な結果を防ぐ対策としては、交差点での減速、ヘッドライトの早めの点灯、防具の着用などが考えられる

バイク事故がなぜ起こるのかや大事故を防ぐ対策についての情報を知りたい人は、ぜひこちらの記事をご覧ください。

岡野武志弁護士
交通事故と刑事事件を専門とするアトム法律事務所の代表弁護士。

交通事故の中でも、バイク(二輪車・原付)乗車中の事故は、死亡事故などの悲惨な大事故になりやすいといえます。

統計上も、自動車乗車中と比べて致死率(死者数÷死傷者数×100)が3倍以上高いという数値があります。

警察庁交通局の「平成30年中の交通事故の発生状況」を参考にした具体的な数値は以下の表のとおりです。

自動車とバイクの致死率
平成30 自動車 バイク
死者数 1,197 613
死傷者数 339,530 54,441
致死率 0.35% 1.12%

こちらの記事では、そのようなバイク事故発生の原因を紹介するとともに、それを防ぐための対策もご紹介していきます。

バイク事故の原因別・形態別ランキング

バイク事故の原因別・形態別ランキング

最も多い原因は交差点安全進行違反

神奈川県警察本部交通部交通総務課による「かながわの交通事故 平成30年統計」を基に作成したバイク事故の原因ランキングTOP3は以下のとおりです。

バイク事故の原因TOP3
平成30 負傷事故 死亡事故
1位 交差点安全進行違反
27.3%)
交差点安全進行違反
26.1%)
2位 動静不注視
8.9%)
ハンドル操作不適
15.2%)
3位 安全不確認
7.4%)
速度違反
10.9%)
(参考)
違反無し
40.3% 10.9%

上記のとおり、最も多い原因は交差点安全進行違反になります。

ハンドル操作や速度制限といった基本的な運転義務の違反は、死亡事故の原因になりやすいことがわかります。

また、死亡事故が発生する場合には、9割近くのケースで死亡した方にも何らかの違反があったことも分かります。

最も多い形態は右折時(右直事故)

続いて、バイク事故の形態ランキングTOP3は以下のとおりです。

バイク事故の形態TOP3
平成30 負傷事故 死亡事故
1位 右折時
28.3%)
右折時
34.8%)
2位 その他
21.8%)
その他
17.4%)
3位 出会い頭
15.7%)
工作物衝突
15.2%)

1位の「右折時」とは、基本的に車両が右折待ち、バイクが直進中に衝突するといういわゆる右直事故と考えられます。

バイク事故では、交通事故で最も多い形態といわれる追突事故が3位以内に入っていないのが特徴といえます。

また、右直事故の死亡事故率は、負傷事故率よりも5%以上高く、全体の1/3以上を占めていることも特徴に挙げられます。

さらに、負傷事故ではわずか0.9%の工作物衝突が死亡事故では3位に入っているのも注目すべきところです。

右直事故が起こりやすい原因とは?

では、なぜバイク事故では、右直事故が追突事故以上に多くなっているのでしょうか?

それは、バイクが自動車などの他の道路利用者に見落とされやすいことが原因と考えられます。

財団法人 交通事故総合分析センターの「二輪車事故の特徴−「見落とし」に注意!−」にも以下のような記載があります。

二輪車事故で多い(略)右折時事故はどんな原因で起きているのでしょうか。

(中略)

全体の8割強が「発見の遅れ」であることが分かります。さらに(略)「発見の遅れ」の約7割が安全確認不十分であることが分かります。

安全確認は行ったが発見が遅れたということは、二輪車は見落とし易いということではないでしょうか。

イギリスにおける二輪車の事故分析では、他の道路利用者が二輪車を知覚することは容易でないことが報告されています。

このことからも、二輪車乗車中は四輪車から見落とされているかもしれないと注意をし、防衛運転に徹することが重要です。

バイクは自動車に比べ小さく、横幅も狭いという特徴があります。

この特徴が、自動車同士の場合にはない事故要因を発生させます。

具体的には以下のような要因です。

自動車とバイクの事故要因
  • 自動車の脇をすり抜けて出てくる
  • バイクは自動車運転手の死角に入りやすくなる
  • 自動車から見て距離感やスピード感がつかみにくく、実際よりもバイクが遠く・遅く見える

これにより、死角となる対向自動車の脇から突然出てくるバイクの発見が遅れてしまうことが右直事故発生の原因の一つになります。

また、実際よりも相手のバイクが遠く・遅く見えるため、判断を誤り、右折を開始してしまいやすいことも原因の一つになります。

一方で、直進バイクは、自分の方が優先という意識から漫然と交差点に進入しまいがちなため、右直事故が発生しやすくなります。

バイクの事故率を様々な角度からご紹介

バイクの事故率を様々な角度からご紹介

バイク事故の原因が分かったところで、続いては、様々な角度から事故率のランキングをご紹介していきたいと思います。

以下のランキングに入っているような年齢・車種のライダーの方は特にバイク事故を起こさないよう注意して運転をしましょう。

年齢別事故率ランキングの特徴は?

まず、事故率をライダーの年齢別に見てみると、ランキングは以下のような結果となります。

バイク事故率(年齢別)
平成30 負傷事故 死亡事故
1位 40歳代
21.2%)
65歳以上
21.7%)
2位 30歳代
16.5%)
40歳代
17.4%)
3位 50歳代
14.9%)
16~24
15.2%)

神奈川県警察本部交通部交通総務課「かながわの交通事故 平成30年統計」参照

40歳代の事故率が高いものの、死亡事故では、65歳以上の高齢者が1位、16~24歳の若年層が3位と結果が大きく違うのが特徴です。

死亡事故で高齢者が1位なのは身体的な問題、若年層が3位なのは速度超過などの無謀運転が多いことが原因と推察されます。

排気量(車種)別事故率ランキング

続いて、事故率をバイクの排気量別(車種別)に見てみると以下のようなランキングになります。

バイク事故率(排気量別)
平成30 負傷事故 死亡事故
1位 50㏄以下
40.6%)
50㏄以下
32.6%)
2位 51~125
32.1%)
51~125
28.3%)
3位 126~250
17.2%)
126~250
19.6%)
4位 251㏄以上
10.2%)
251㏄以上
19.6%)

神奈川県警察本部交通部交通総務課「かながわの交通事故 平成30年統計」参照

負傷事故、死亡事故共に道路交通法上の原動機付自転車免許で運転できる50㏄以下のいわゆる原付バイクが1位になっています。

ただし、この事故率は、排気量別の保有台数も考慮した上で検討をする必要があります。

具体的な保有台数や構成比は以下のとおりです。

排気量別保有台数と構成比(2018年3月末)
排気量 保有台数
(構成比)
50㏄以下 5,353,473
49.9%)
51~125 1,752,278
16.3%)
126~250 1,966,973
18.3%)
251㏄以上 1,657,613
15.5%)
合計 10,730,337
100%)

一般社団法人 日本自動車工業会HP参照

上記2つの表を突き合わせると、251㏄以上の普通・大型バイクは

  • 保有台数は原付バイクの1/3以下
  • 死亡事故率は原付バイクの6割程度

であることがわかります。

つまり、1台あたりの死亡事故率で考えると、普通・大型バイクは原付バイクの2倍近くになると考えられます。

特に、アメリカンバイクのような排気量の大きい大型バイクで事故を起こすと、死亡事故率が高くなるので、十分注意しましょう。

明け方と夕方のバイク事故率が高い

最後に、時間帯別のバイク事故率ランキングをご紹介します。

バイク事故率(時間帯別)
平成30 負傷事故 死亡事故
1位 18~20
14.2%)
6~8
19.6%)
2位 16~18
13.5%)
20~22
13.0%)
3位 6~8
12.9%)
16~18
10.9%)

神奈川県警察本部交通部交通総務課「かながわの交通事故 平成30年統計」参照

ご覧のとおり、明け方と夕方の事故率が高い傾向にあるという統計結果が出ています。

明け方や夕方は日中に比べると周りが暗く、一層バイクを見落としやすい状況といえます。

にもかかわらず、夜間と異なり、ライトを灯火させずに運転をするライダーも多いことが事故率の高い原因と考えられます。

なお、死亡事故の1位が明け方である原因は、夕方に比べ、交通量が少なく、速度超過になりやすいからではないかと推察されます。

バイク事故で悲惨な結果を防ぐ対策は?

バイク事故で悲惨な結果を防ぐ対策は?

バイク乗車中における死亡事故のニュースはたびたび耳にします。

記憶に新しいところですと、奈良市で6人死亡という悲惨な大事故のニュースがありました。

奈良市八条5丁目の国道24号の高架橋で、北進車線の大型オートバイ1台と原付きバイク2台が転倒する事故があった。

この事故で、いずれも奈良市の18歳の男性2人と17歳の男性2人、身元のわからない男女の計6人が、搬送先の病院で死亡が確認された。

このニュースのようなバイク事故による悲惨な結果を防ぐためにはどのような対策があるのでしょうか?

①交差点進入時はスピードを落とす

先ほどお伝えしたとおり、バイクは自動車などの他の道路利用者に見落とされやすいといえます。

そのため、交差点進入時には、相手車両から「見落されているかもしれない」と常に注意することが必要です。

右折待ちの車両を発見したときは、自分が優先する直進車であっても、「右折してくるかもしれない」と考えるようにしましょう。

そして、交差点進入時にはスピードを落としておくことが、悲惨な結果を防ぐ有効な対策です。

これにより、万が一衝突してしまった場合でも、衝撃を弱めることができるからです。

②ヘッドライトは早めに点灯させる

日の出ている明け方や夕方は、自分が周りが見えていると、ヘッドライトは点灯させなくてもいいと考えてしまいがちです。

しかし、バイクの場合、ヘッドライトは周囲から見落としされないようにするために早めに点灯させるようにしましょう。

財団法人交通事故総合分析センターも、ヘッドライトの昼間点灯を徹底することがバイク事故減少につながる可能性を論じています。

二輪車死傷事故(略)全体の36%はヘッドライト消灯状態で事故に会っています。

「ヘッドライト昼間点灯」を徹底することにより事故は削減される可能性があると思われます。

具体的な目安としては、夕方は日没の30分前にはヘッドライトを点灯させておいた方がいいといわれます。

③ヘルメット・プロテクターの着用

先ほどご紹介した奈良のバイク事故では、事故現場でヘルメットが2つしか確認されておらず、未着用の人がいた可能性が高いです。

このヘルメット未着用が6人死亡という悲惨な大事故となった原因の一つである可能性があります。

バイク乗車中死亡事故のうち、致命傷となった部位は、頭部が1位で約5割を占めているからです。

バイク死亡事故致命傷部位
平成26~30 部位
(構成率)
1 頭部
48.1%)
2 胸部
26.9%)
3 腹部
8.2%)

警視庁「二輪車乗車中死者の損傷主部位(構成率)」参照

バイクでの死亡事故の致命傷部位のうち8割以上を占める頭部及び胸腹部をしっかりと守るため、

  • ヘルメットが脱落しないようあごひもをしっかり結ぶ
  • できるだけ脱落しにくいフルフェイスのヘルメットを着用する
  • 面倒がらずに胸腹部のプロテクターを着用する

ことが悲惨な結果を防ぐための有効な対策となります。

バイク事故防止対策まとめ
  1. ① 交差点進入時の確認・減速
  2. ② 早めのヘッドライト点灯
  3. ③ ヘルメットはしっかりとあごひもを締め、プロテクターも着用

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それでは、最後に、バイク事故の原因に関して、一言アドバイスをお願いします。

バイク事故発生の原因は、様々な要因が影響しますが、少なくとも自分が注意をすることでその可能性を減らすことはできます。

とはいえ、どんなに注意していても、バイク事故の当事者になってしまう可能性も一方で否定できません。

もし、バイク事故の被害者となってしまった場合、まずは弁護士に話をしてみることが適切な解決の第一歩になります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

  • バイク事故の主な原因
  • 様々な角度からのバイクによる事故率
  • バイク事故による悲惨な結果を防ぐための対策

などについて理解を深めていただけたのではないかと思います。

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