【こども】自転車転倒により車と衝突した事故の事例

HYS 2016年7月25日 | 幼児・こども
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認容額 8341万5620円
年齢 1歳
性別 女性
職業 幼児
傷病名

外傷性脳挫傷、くも膜下出血、頭蓋骨骨折、硬膜下膿瘍、てんかん及び精神遅滞

障害名 精神神経障害
後遺障害等級 1級
判決日 平成16年4月23日
裁判所 さいたま地方裁判所

交通事故の概要

本件事故は、平成13年1月20日午前11時頃、さいたま市南区大谷場の先路上において発生した。被害者の母が運転し、被害者が幼児補助椅子に同乗する自転車が歩道を走行していたところ、縁石が途切れた本件事故現場付近で、バランスを崩した被害者の同乗する自転車が歩道側から車道側に転倒し、車道を走行してきた加害者の車の側面に自転車が接触した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は本件事故により、109日間の入院治療と実日数29日間の通院治療を行った。

後遺障害の内容

本件事故により受けた被害者の後遺障害について具体的には、四肢機能障害が顕著で、脳神経症状が多様に存在するため、常時臥床で随意運動不良であり、追視や発語がなく、低体温に容易になる、嚥下が困難であるなどの第1級の重症身体障害を呈している、と認められた。

判決の概要

本件事故は、被害者を同乗させて歩道を走行中の自転車が、バランスを崩して車道側に転倒し、車道を走行してきた加害者の車両の側面に接触した事故につき、車両運転者には、現場手前で自転車がふらつくように走行しているのを認めたのであるから、バランスを崩して車道に出てくることを予見して安全に自転車を追い抜くように走行すべき注意義務違反があるとする一方、自転車に搭乗していた被害者の母親にも、被害者を幼児用補助椅子に乗せながら運転を誤って自転車を車道側に転倒させているから相当の落ち度があったとして、過失割合を被害者側35%、加害者65%と認めた事例。

認容された損害額の内訳

治療関係費 108万1230円
入院付添費 70万8500円
入院雑費 16万3500円
将来介護費 2082万7647円
逸失利益 4116万9538円
慰謝料 2700万円
退院後及び将来の付添費 7117万 2768円
損害のてん補 - 3148万 4380円
確定遅延損害金 240万円
弁護士費用 750万円
過失相殺 - 5712万3183円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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