鼻の後遺障害認定の目安は?交通事故で鼻の傷を負ったケースの対応

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鼻の後遺障害認定の目安は?交通事故で鼻の傷を負ったケースの対応

交通事故や弁護士の情報を検索中の方へ。このページでは、「鼻の後遺障害」について徹底調査した結果を報告しています。

鼻に後遺障害が生じて、嗅覚が弱まったり・まったく匂いを感じ取れなくなると今までのように食事や趣味などを楽しんだりするのは難しくなりますよね。

そういった場合に、適正な慰謝料を加害者から受け取れるのかどうか不安になるかと思います。

このページでは、慰謝料の計算の基礎となる鼻の後遺障害の内容やその慰謝料の相場について簡単に解説しています。

鼻の後遺障害の基礎知識

鼻の後遺障害には、どのようなものがあるのでしょうか?

鼻の後遺障害には、目に見える外側の部分が欠けてしまう欠損障害と嗅覚が弱まったり鼻呼吸が困難になる機能障害の二つがありますね。

鼻の欠損ですか!?鼻って一番目に見えやすい場所ですから、その精神的痛みは計り知れないですね

鼻の構造

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鼻は、外鼻・鼻腔・副鼻腔の3つの部分に分けられます。

外鼻とは、簡単に言うと外に露出している部分で、鼻の軟骨部分や皮膚部分のことを言います。

鼻腔とは、鼻の穴の中にある空間のことを言います。鼻腔は、主に吸った空気を温めたり、加湿したり、ほこりや微生物などの異物を毛によって吸着し除去したりする役割を持っています。

副鼻腔とは、画像でいう一番上の三角で囲われている部分及び右上にある丸で囲われている部分のことを言います。

交通事故による鼻の機能障害

交通事故による鼻の機能障害には、嗅覚に関するものと鼻呼吸に関するものがあります。

嗅覚に関する機能障害には、嗅覚の脱失と嗅覚の減退があります。

「嗅覚の脱失」とはほとんど匂いを感じることができない状態のことを言い、「嗅覚の減退」とは匂いを感じ取る力が弱くなっている状態のことを言います。

鼻呼吸に関する機能障害とは、鼻呼吸が困難な状態のことを言います。

また、嗅覚による機能障害に関しては、その被害者の年齢や職業などによっては、後遺障害等級の認定を受けても、労働能力の喪失は認められないと判断される可能性があります。

交通事故による鼻の欠損

交通事故による鼻の後遺障害には、機能障害以外にも欠損障害があります。

鼻の欠損障害とは、外鼻を構成する軟骨部分の全部又は大部分が欠けてしまった状態のことを言います。

まとめ表
内容
嗅覚の脱失 ほとんど匂いを感じ取れない障害
嗅覚の減退 匂いを感じ取る能力がある程度弱まってしまう障害
鼻呼吸困難 鼻呼吸がある程度困難となる障害
欠損障害 外鼻を構成する軟骨部分の全部又は大部分が欠けてしまう障害

鼻の後遺障害の認定基準

鼻の後遺障害が認定されるためにはどのようなことが必要なのでしょうか?

例えば嗅覚減退・脱失による後遺障害を認定されるためには、嗅力検査を何度か行い、医学的に嗅覚減退・脱失の状態であることをその検査結果を用いて証明することが必要となりますね。

なるほど、機能障害による後遺障害の認定には検査がとても重要なんですね。

鼻の欠損障害

鼻の欠損障害による後遺障害は「鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの」という基準のもとに、等級認定の判断が下されます。

「機能に著しい障害を残すもの」とは、鼻の機能障害である鼻呼吸困難又は嗅覚脱失のことを言います。

つまり、外鼻軟骨部の全部又は大部分を欠損し、かつ、鼻呼吸困難又は嗅覚脱失となった場合には、鼻の欠損障害として後遺障害等級 9の認定を受けることができます。

また、鼻軟骨部の全部または大部分の欠損は、「著しい醜状」(7級)にも該当するため、等級の重い7級 が最終的な等級となります。

鼻の欠損の程度が全部又は大部分に達しない場合であっても、人目につく程度の傷跡が残っている場合には「単なる醜状」として12級に認定されることになります。

鼻の機能障害

鼻の機能障害による後遺障害の等級は、以下の認定基準に該当する場合、それぞれ定められている等級の認定を受けることができます。

  • 検査の結果、認定域値の平均嗅力損失値が5.6以上 の場合には「嗅覚脱失」として後遺障害第12級
  • 鼻の欠損障害を伴わず、「鼻呼吸困難」の障害を残す場合には後遺障害第12級
  • 検査の結果、認定域値の平均嗅力損失値が2.6以上5.5以下の場合には「嗅覚の減退」として後遺障害第14級

鼻の機能の検査方法

鼻の機能障害の基準となる嗅覚の程度については、T&Tオルファクトメータ によって検査されますが、嗅覚の脱失については、T&Tオルファクトメータによらずアリナミン注射を用いた静脈性嗅覚検査 のみでも大丈夫だとされています。

(1)T&Tオルファクトメータ

5種類の基準臭をかいでもらって、初めて匂いを感じ取れるニオイ濃度の値(検知域値)と初めてどんな匂いか分かったニオイ濃度の値(認知域値)を検査する方法のことをT&Tオルファクトメータ検査と言います。

この初めてどんな匂いか分かったニオイ濃度の値(認知域値)の5種類の平均値によって、鼻の機能障害を判断します。

平均値が2.5以下であれば、後遺障害は認定されず、2.5~5.5であれば嗅覚の減退、5.6以上であれば嗅覚の脱失となります。

(2)静脈性嗅覚検査

アリミナン注射液 を静脈に注入し、ニンニク臭を感じるまでの時間(潜伏時間)とそのニンニク臭が消えるまでの時間(持続時間)をチェックする方法を静脈性嗅覚検査と言います。

すなわち、アリミナン注射液を静脈に注入していくら待っても全く臭いを感じ取れない場合には、嗅覚の脱失と言えます。

まとめ表
認定基準
欠損障害 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
嗅覚脱失 T&Tオルファクトメータによる認定域値の平均嗅力損失値が5.6以上のもの
鼻呼吸困難 鼻の欠損障害を伴わず、鼻呼吸が困難となる障害を残すもの
嗅覚減退 T&Tオルファクトメータによる認定域値の平均嗅力損失値が2.5以上5.5以下のもの

弁護士相談のメリット

鼻の後遺障害について、弁護士を通すメリットって何かありますか?

そうですね、簡単に挙げますと、保険会社とは違うより高額な基準を用いて後遺障害慰謝料を計算し、それを加害者側に請求することができます。

ということは、相手の保険会社から提示された金額を増額することもできるんですね!

鼻の後遺障害慰謝料の相場

後遺障害慰謝料の相場 はそれぞれ等級ごと に金額が異なり、その相場となる目安の金額は、交通事故損害賠償の基準が記載されている通称「赤い本」に記載されています。

例えば、鼻の欠損障害が認められた場合には、「著しい醜状」として7級 の認定を受けられますが、「赤い本」の中では7級のときの後遺障害慰謝料は1000万円 とされています。

つまり、後遺障害の等級の数字が低ければ低いほど後遺障害の程度は重くなるので、後遺障害慰謝料の相場も高くなります。

まとめ表
後遺障害慰謝料の相場
鼻の欠損障害 1000万円(7級)
鼻の機能障害 嗅覚脱失・鼻呼吸困難:290万円

嗅覚の減退:110万円

弁護士相談のメリット

鼻の後遺障害について、弁護士に相談することで様々なメリットを得ることができます。

まず1つは、後遺障害の適正な等級認定を受けられる可能性が高くなります。

例えば、鼻の機能障害に関して、適切な嗅覚検査を行っていないがために、等級認定を得られないことが考えられます。

そこで、後遺障害を申請する前に、適切な嗅覚検査を受けたかどうか、検査結果に関する医師の意見が得られているかどうかについて、弁護士にチェックしてもらう必要があります。

後遺障害慰謝料だけみても数約万円の差 が出ることもあるため、適正な後遺障害の等級認定を受けることは慰謝料の観点からみても非常に重要なこととなります。

その点、弁護士に相談をすることで、適正な等級認定を受けるためのアドバイスをもらうことができます。

依頼した場合には、被害者に変わって後遺障害の申請手続きを代理して主張することで、適正な等級認定を受けられる可能性が非常に高くなります。

次に、弁護士に相談し依頼することで、後遺障害慰謝料を加害者やその保険会社に請求する際、「赤い本」に記載されている 裁判基準に則った金額で請求することができます。

上記にある後遺障害慰謝料の相場はあくまで「訴訟に関する金額 」であるため、例えば弁護士に依頼せず、保険会社を通して後遺障害慰謝料を請求する場合には、裁判基準とは異なる各保険会社で定められた任意基準によってその慰謝料金額は算定されます。

任意基準と裁判基準では、その慰謝料金額に差異が生じ、例えば鼻の欠損による後遺障害9級の場合には、裁判基準であれば 690万円 前後請求することができますが、任意基準では300万円前後しか請求することができません。

その点、弁護士に相談し依頼することで、示談交渉の段階から裁判を見据えて、後遺障害慰謝料690万円を請求することができます。

また、相手方の保険会社が支払いを拒否した場合であっても、その690万円が如何に適正な金額であるかを損害賠償請求裁判において、その 弁護士を通し主張することができるますので、そのまま690万円を得られる可能性が高まります。

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いかがだったでしょうか?

この記事をお読みの方には、「鼻の後遺障害認定の目安は?交通事故で鼻の傷を負ったケースの対応」というテーマに関して、理解を深めていただけたのではないでしょうか。

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まとめ

いかがでしたか?

この記事では、鼻の後遺障害認定についてお届けしました。

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