指切断の後遺症|手と足で事故の慰謝料・保険金は同じ?労災の後遺症等級は?

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弁護士事務所の掲載順と弁護士の力量とは無関係です。相性を考慮して、ご自身に合った弁護士をお探しください。

指切断の後遺症|手と足で事故の慰謝料・保険金は同じ?労災の後遺症等級は?

交通事故で手や足に大怪我を負ってしまった場合…。

事故による衝撃で切断されてしまうかもしれません。

怪我の程度や状態によっては、治療の一環として指切断の必要が出てくるかもしれません。

そのように、指切断という後遺症が残ってしまった場合、日常生活に支障を感じてしまうはずです。

また、これからも長く続く治療リハビリの生活では、

指切断から回復するために支払う治療費

指を切断したことや後遺症が残ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料

将来の平穏な暮らしを確保するための生活費

の問題を避けて通ることはできません。

さて、ここで問題です。

指切断による後遺症との関係で、

治療中の生活費や治療費の悩みを解決するためにできることがあるって知っていましたか?

※ 知っている人はみんな利用している方法です!

生活費や治療費の悩みを解決する方法を次の中から選んでください。

選択肢①:

指切断との関係で、後遺症認定を獲得し、保険会社に慰謝料の増額請求をする。

選択肢②:

指切断によって失った将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求める。

選択肢③:

指切断の怪我を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こす。

裁判、増額請求、再計算…。

正解は、この記事の後半で弁護士の先生に詳しく解説してもらいましょう!

それでは、指切断による後遺症でお悩みの方へ。

指切断による負担や、相手側の保険会社との交渉によるストレスから解消される方法についてまとめてみました。

ぜひご一読ください。

なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

よろしくお願いします。

交通事故の被害に遭われ、心身ともにお辛い日々を送られているとお察しします。

また、指切断の後遺症を負ってしまった場合、日常生活への影響もあり、負担を感じていらっしゃる方がほとんどのはずです。

実際に、後遺症でお悩みの方から、これまでに相談を受けてきた経験があります。

今回はその経験も踏まえ、具体的な事例も紹介しながら、わかりやすく解説していきたいと思います。

ところで、指が切断されてしまう怪我や状況とはどのようなものなのでしょうか。

まずは、指切断の原因などの基礎知識から詳しく見ていきましょう。

指切断の後遺症|治療や回復に向けたリハビリの大切なポイント

指切断の後遺症|治療や回復に向けたリハビリの大切なポイント

指切断の原因とは…

交通事故における指切断の原因としては、交通事故時に鋭利なもので切られたり、物と物の間に挟まれたりして直接失ってしまうこともあります。

他に、骨折した後に細胞が壊死したことにより、治療の一環として切断せざるを得ないこともあるそうです。

その他、指切断の事故でよく聞くのは、金属プレス工場などでの仕事中の事故(労災)かもしれません。

プレス機械で加工作業をしていた従業員が右手の指3本を切断した。

同社では2月21日にも、同じ機械で作業していた別の従業員が、左手の指3本を切断する事故があったばかりで、同署は安全環境が改善されていなかったとみている。

他に、自宅などでも使われる草刈り機での事故や洗濯機に巻き込まれて…という原因も多いようです。

お子様の場合では、ドアに強く指を挟んだり、公園の遊具などに巻き込まれてという原因もあり得るそうです。

完全切断・不全切断の症状や後遺症は?

指切断と一概に言いますが、指が完全に切断されてしまう以外に、部分的に切断されてしまった状態も含まれるそうです。

完全に切断されてしまった場合を完全切断、部分的に切断されてしまった場合を不全切断と言います。

指が切断されてしまうということで、もちろん出血や痛みを伴うことになります…。

完全切断の後遺症

他の症状として、完全切断の場合、指先が手や足から離れた状態となります。

よって、皮膚や腱、靭帯、動脈、静脈、神経、骨、関節など、すべての組織も切断されてしまうということになります。

切断された指先は血が通わなくなっているため、皮膚が白くなるでしょう。

そして、接着手術が上手くいかなかった場合は、指先を失う後遺症が残ります。

不全切断の後遺症

一方、不全切断の場合は、関連する組織のうち、どれかは損傷を受けていない可能性もあります。

動脈が2本切断されてしまうと、血が通わなくなるため、完全切断の場合と同じように皮膚が白くなるようです。

動脈が1本でもつながっている場合には血が通えるため、指先の皮膚の色はピンク色や紫色となるそうです。

骨や腱、靭帯、神経などの損傷があれば、指が曲がらなくなったり、知覚麻痺などの後遺症が残る可能性があるでしょう。

★重要★指切断の応急処置

では、骨折による壊死などで切断せざるを得なくなった場合を除き、直接指が切断されてしまったような状況では、どう対処すれば良いのでしょうか??

応急処置の方法があれば知っておきたいです。

調べてみたところ、以下の通りということです。

1. 傷口に清潔なガーゼをあて、その上から包帯を強めに巻いて圧迫止血。

2. 包帯の根元をひもで縛って固定。

3. 切断された指をガーゼでくるみビニール袋に密閉。氷水入りの袋や容器に入れて、傷病者とともに医療機関へ搬送。

※切断指を直接氷水に入れて冷やすのは禁物。細胞が破壊され再接着できなくなります。

指切断という状況に直面したら絶望してしまいそうですが、再接着が可能な場合もあるそうなのです。

特に、刃物や機械などの鋭利なもので切断された場合には、縫合手術により、元の状態に戻すことが可能ということです。

一方、交通事故などで切断されてしまった場合には、切断面が砕けたりつぶれてしまっているかもしれません。

その場合、血管や神経などの損傷が激しいため、縫合手術は難しいということです。

また、切断面が鋭利な場合であっても、切断から長時間経過した場合には、筋が壊死してしまうため、完全な血行再建は難しくなってしまうそうです。

よって、再接着は時間との勝負となります。

さらに、切断後8時間以内、さらに切断された指が約4℃に保存されていることが条件となります。

指切断に対する治療法

ということで、救急車で病院に運ばれた後は、急いで治療が行われることになります。

切断については、見た目で診断できるでしょう。

ただし、切断された骨の状態を確認するために、レントゲン検査が行われることもあるそうです。

切断指再接着手術

先ほども少しお伝えしましたが、切断指に対する治療法は縫合手術となります。

正式には、切断指再接着手術と呼ばれるそうです。

具体的には、切断部の潰れてしまった組織を切除した後に、骨を少し短くして鋼線で固定します。

その後、指の腱や静脈、動脈を極く細い糸で縫合します。

最後に神経を縫合して、傷口を閉じれば完了です。

完全切断などにより血行が失われてしまった場合には、血行再建といって切断された動脈、静脈の血管吻合も必要となるそうです。

術後管理

手術後24時間以内は、縫った血管が詰まる可能性も高いようで、再手術が必要となることもあるそうです。

手術が落ち着いた後は、ギプスなどで手全体を固定し、手術部位を保護しながら安静にします。

とはいえ、手の腫れを防ぐため手を高く持ち上げたり、血管を拡張させるための保温も重要となるそうです。

その他、血液が固まらないような薬剤の点滴注射も約1週間程度行われるそうです(抗凝固療法)。

完治する前に喫煙をすると、血管が縮まり細くなってしまうため厳禁です!!

後療法

手術後3週間は安静にし、積極的に指を動かすことは避けた方が良いそうです。

縫合した血管を通る血流が安定してきたところで、指の関節の動きを取り戻すために積極的なリハビリが開始となります。

ただし神経については、縫合部分から徐々に回復するため、指先の感覚が戻るまでには数ヶ月かかってしまうそうです。

また、切断されていた骨がくっついた後は、固定具を除去する手術も必要となります。

その他

以上、指が切断してしまっても元の状態に戻る可能性もあります。

しかし、切断された指の損傷の程度がひどい場合、切断指再接着手術を行っても、指の血流が改善せず、壊死してしまうこともあるそうです…。

また、骨が壊死してしまう場合もあるということでしたね。

そのような場合には、治療の一環として指切断の必要が出てきます。

その場合には、指の先端を丸めるための断端形成術皮膚移植術手に足の指を移植するなどを選択して治療が行われることになるそうです。

指切断の後遺症に対するリハビリ

手術後、しばらく安静にした後は、指の曲げ伸ばしや、指以外の手首・肘・肩などを動かすリハビリが行われることになります。

リハビリの開始が遅れてしまうと、腱の癒着や関節が固まってしまうなど、様々な症状が残ってしまう可能性があります。

とはいえ、腱や骨などがある程度安定するまではリハビリを行うことはできません。

タイミングを間違えば、逆効果になってしまうリスクもあるため、必ず専門家の指導の下、リハビリを受けるようにしてください!

精神的なケア

ところで、身体の一部を切断するということは、なかなか受け入れがたいことのはずです。

もちろんご家族やご友人の方のサポートも重要となりますが、分かり得ないこともあるかもしれません。

そのような場合には、心理カウンセリングを受けることもリハビリの一環として行われるようです。

カウンセリングは、受けるのが早ければ早いほど効果的なのだそうです。

切断に対する恐れや絶望的な気分からの回復にもつながるかもしれません。

【注目】指切断に対する後遺症等級認定基準について解説

【注目】指切断に対する後遺症等級認定基準について解説

上記の通り、再接着可能とはいえ、指が切断された状態のままになってしまう可能性もあります。

また、神経がうまく繋がらなければ、以前のように動かせなくなってしまうことも考えられます。

その場合、後遺症として認定されるのでしょうか?

さらに、後遺症は等級1級~14級まで定められており、等級ごとに認定基準が定められているということです。

残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当するとも聞きました。

その等級についても一緒に見ていきましょう。

指切断の後遺症①手指の欠損障害

まず、手の指を切断して接着ができなかった場合はどうでしょうか。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

交通事故が原因で、手の指の全部又は一部を失ってしまった場合、手指の欠損障害として後遺症の認定がされます。

そして、この場合の後遺症等級については、

失った指の本数や種類

片手か両手か

によって異なる認定がされることになります。

下の表に、「手指の欠損障害」で認定される等級と、その認定基準を示しましたので、ご覧になってみてください。

「手指の欠損障害」の後遺症等級認定基準
35
両手の手指の全部を失った場合。
68
左右どちらかの手の指を5本すべて失った場合、もしくは親指を含む4本の指を失った場合。
76
左右どちらかの手の親指を含む3本の指、もしくは親指以外の4本の指を失った場合。
83
左右どちらかの手の親指を含む2本、もしくは親指以外の3本の指を失った場合。
912
左右どちらかの親指、もしくは親指以外の2本の指を失った場合。
118
左右どちらかの手の人差し指、中指、または薬指を失った場合。
129
左右どちらかの手の小指を失った場合。
137
左右どちらかの手の親指の一部を失ったことがX線写真などにより確認できる場合。
146
左右どちらかの手の親指以外の指の一部を失ったことがX線写真などにより確認できる場合。

ちなみに、表の中に出てくる「手の指を失ったもの」とは、

親指は指節間関節、その他4本の指は近位指節間関節以上を失った場合

が該当します。

ちなみに近位指節間関節は図の青と緑の間、指節間関節は親指の赤と緑の間の関節のことです。

また、「指骨の一部を失ったもの」とは、

末節骨の1/2以上を失った場合に至らない程度で指の骨の一部を失ったことがX線写真などにより確認できる場合

が該当します。

指切断の後遺症②手指の機能障害

指が再建されたとしても、以前のように動かないなどの機能障害が残ってしまう可能性も考えられます。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

交通事故が原因で、

手の指の関節が硬直した場合

指の骨や筋肉、神経が損傷して指が動かなくなったり、その可動域が制限されたりした場合

には、手指の機能障害として後遺症が認定されることがあります。

この場合の等級は、事故により動かなくなった、もしくは可動域制限を受けた指の本数種類や、指の感覚の有無などにより異なる認定がされることになるそうです。

下の表に、「手指の機能障害」で認定される等級と、その認定基準を示しましたので、ご覧になってみてください。

「手指の機能障害」の後遺症等級認定基準
46
両手の手指の全部の用廃。
77
左右どちらかの手の5本の指、もしくは親指を含む4本の指の用廃。
84
左右どちらかの手の親指を含む3本、もしくは親指以外の4本の指の用廃。
913
左右どちらかの手の親指を含む2本の指、もしくは親指以外の3本の指の用廃。
107
左右どちらかの手の親指、もしくは親指以外の2本の指の用廃。
1210
左右どちらかの手の人差し指、中指、または薬指の用廃。
136
左右どちらかの手の小指の用廃。
147
左右どちらかの手の親指以外の指の遠位指節間関節がほぼ曲げられなくなった場合。

「手指の用廃」という言葉も出てきていますが、それは、

末節骨の長さの1/2以上を失った場合

もしくは、

近位指節間関節、中手指節関節、指節間関節の可動域が健康な指の1/2以下になった場合

が該当します。

中手指節関節は上図の緑とオレンジの間の関節のことです。

指切断の後遺症③足指の欠損障害

手ではなく、足の指を切断して、再接着できなかった場合はどうなのでしょうか?

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

交通事故が原因で、足の指の全部又は一部を失ってしまった場合、足指の欠損障害として後遺症の認定が成されます。

この場合の後遺症等級についても、

失った指の本数や種類

片足か両足か

によって異なる認定がされることになります。

下の表に、「足指の欠損障害」で認定される等級と、その認定基準を示しましたので、ご覧になってみてください。

「足指の欠損障害」の後遺症等級認定基準
58
両足のすべての指を失った場合。
810
左右どちらかの足のすべての指を失った場合。
914
左右どちらかの足の親指を含む2本の指を失った場合。
109
左右どちらかの足の親指、もしくは親指以外の4本の指を失った場合。
1211
左右どちらかの足の人差し指、人差し指を含む2本の指、もしくは中指・薬指・小指の3本の指を失った場合。
139
左右どちらかの足の中指・薬指・小指のうち2本もしくは1本を失った場合。

ちなみに、「足の指を失ったもの」というのは、

中足指節関節以上を失った場合

が該当します。

中足指節関節以上とは、下図の緑、黄色、赤のすべての部分となります。

指切断の後遺症④足指の機能障害

足指の場合も、指が再建されたとしても、以前のように動かないなどの機能障害が残ってしまう可能性も考えられます。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

交通事故が原因で、

足の指の関節が硬直した場合

指の骨や筋肉、神経が損傷して、指が動かなくなったり、その可動域が制限されたりした場合

足指の機能障害として後遺症の認定がされることがあります。

この場合の等級も、事故により動かなくなった、もしくは可動域制限を受けた指の本数種類や、指の感覚の有無などにより異なる認定がされることになるそうです。

下の表に、「足指の機能障害」で認定される等級と、その認定基準を示しましたので、ご覧になってみてください。

「足指の機能障害」の後遺症等級認定基準
711
両足のすべての指の用廃。
915
左右どちらかの足の5本の指の用廃。
119
左右どちらかの足の親指を含む2本以上の指の用廃。
1212
左右どちらかの足の親指、またはその他4本の指の用廃。
1310
左右どちらかの足の人差し指、もしくは人差し指を含む2本の指、もしくは中指・薬指・小指3本の用廃。
148
左右どちらかの足の中指・薬指・小指のうち1本もしくは2本の指の用廃。

ここで、「足指の用廃」とは、

親指では末節骨の長さの1/2以上、その他4本の指では遠位指節間関節以上を失った場合

もしくは、

指節間関節の可動域が健康な指の1/2以下になった場合

が該当します。

末節骨とは、上の図の親指の赤い部分で、遠位指節間関節とは、親指以外の赤と黄色の間の関節、指節間関節とは親指の赤と緑の間の関節のことになります。

指切断の後遺症⑤その他

以上、手足の指を失ってしまった場合や、その機能が失われてしまった場合の後遺症認定について見てきました。

その他に、考えられる後遺症はあるのでしょうか?

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

指が再建され、後遺症等級の認定基準を満たす機能障害が残らなかった場合でも、切断した部分に痛みが残ってしまう場合があります。

その場合には、局部の神経系統の障害である12級13号又は14級9号が後遺症認定される可能性が考えられます。

機能には支障がなくても、痛みが残っている場合には後遺症の認定が受けられる可能性があるのですね。

2年前に作業中に左手の人差し指の第一関節より上を切断してしまいました。

1年経っても痺れと、タオルがあたっても飛び上がるほど痛かったので、整形外科で断端神経腫を取り除く為に再手術をしましたが、又、同じ状態に戻ってきています。

事故前とは明らかに異なる症状が見られる場合には、病院で痛みに対する診察を受けるととおに、後遺症の申請を検討してみた方が良いかもしれませんね!

(参考)指切断に対する労災での後遺症認定基準

(参考)指切断に対する労災での後遺症認定基準

ちなみに、指切断については、金属プレス工場などでの仕事中の事故も多いという話でした。

その他、業務で車を運転しているときに交通事故に遭い、指に怪我を負ってしまうことも考えられますよね。

先ほど説明した後遺症の申請は自賠責でのものでしたが、仕事中の事故で指を失ってしまった場合には、労災でも後遺症の認定を受けることができるそうです。

労災とは

労災とは、「労働者災害補償保険」のことです。

仕事が原因で怪我を負ったり、病気になったりした場合、それは「労働災害」と認められ、国から保険金の支給を受けることが可能となっています。

よって、勤務中や仕事中、出勤帰宅途中に交通事故に遭った場合には、自賠責だけでなく、労災にも後遺症の申請が可能になるのだそうです!

自賠責と労災の違い

ところで、1つ重要なポイントがあります。

それは、労災保険において後遺症が認定された場合に受け取れる金額には、慰謝料は含まれないそうなのです。

よって、労災保険において後遺症が認定された場合、慰謝料は別途、自賠責保険や任意保険、加害者本人に請求する必要があります。

また、勤務中や仕事中の労災事故で後遺症が残ったことに対し、会社に責任がある場合には、会社に慰謝料を請求することも考えられます。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

労災保険において後遺症が認定され、一定の金額を受領した場合でも、自賠責保険や任意保険などに慰謝料を別途請求できるので、忘れずに請求しましょう。

ちなみに、労災でも「後遺症の等級」が「1級~14級」まで定められており、それぞれの等級の認定基準が存在しているということです。

というのも実は、自賠責保険の後遺症認定基準は、労災の認定基準を準用しているようです。

等級の認定は、原則として労働者災害補償保険における障害の等級認定の基準に準じて行う。

つまり、労災と自賠責の認定基準については、基本的に違いはないということになりそうです。

しかし、実際には労災の方が高い等級が受けられやすいという声もあるようです。

実際、認定のされやすさに違いはあるのでしょうか。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

あくまで「準じて」ということなので、違いがある部分もあります。

また、自賠責と労災では審査主体や審査方法などが異なります。

そのため、認定基準がほぼ同じであっても、労災と自賠責とで、後遺症の等級の認定に差が出る可能性は十分にあり得ます。

労災と自賠責について、これまでご紹介した違いの他も含め、表にまとめてみましたのでご覧になってみてください。

まとめ

労災と自賠責との後遺症の違い

労災 自賠責
慰謝料 含まれない 含まれる
申請先 労働基準監督署 相手方自賠責保険会社※
認定基準 労災の認定基準 労災の認定基準を準用
時効 症状固定時から5 症状固定時から3年※

※ 被害者請求の方法の申請の場合

ここで、労災からは慰謝料は支払われないため、慰謝料については自賠責保険などに請求する必要があるということでした。

ただし、労災と自賠責では等級認定の結果に差があり、労災の方が認定を受けやすいという話でしたね。

もし、労災では14級の認定を受けられたのに、自賠責では等級が認められなかった場合、自賠責保険には14級で後遺症慰謝料を請求することが可能なのでしょうか?

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

保険会社から支払われる後遺症慰謝料は、あくまで自賠責保険で認定された等級に応じて支払われます。

ただし、自賠責保険に後遺症の申請をする際に、労災から受けた認定結果を参考資料として提出することは可能です。

よって、等級認定を受けやすい労災でまずは後遺症認定を受けてから、保険会社に後遺症の申請を行うといった方法をお勧めしています。

後遺症の認定が受けられないかもしれない怪我であっても、労災で認められていれば、認定の可能性が高まるということなんですね。

労災について「もっと詳しく知りたい!」という方は、こちらの記事もご覧になってみてください。

労災における指切断の後遺症の等級認定

では、労災における指切断の後遺症等級認定基準を見ていきましょう。

先ほども話にあった通り、基本的には自賠責のものと同じとなっています。

労災での指切断に関する後遺症等級表
3
5号:両手の手指の全部を失ったもの
4
6号:両手の手指の全部の用を廃したもの
5
6号:両足の足指の全部を失ったもの
6
7号:1手の5の手指又は母指を含み4の手指を失ったもの
7
6号:1手の母指を含み3の手指又は母指以外の4の手指を失ったもの
7号:1手の5の手指又は母指を含み4の手指の用を廃したもの
11号:両足の足指の全部の用を廃したもの
8
3号:1手の母指を含み2の手指又は母指以外の3の手指を失ったもの
4号:1手の母指を含み3の手指又は母指以外の4の手指の用を廃したもの
10号:1足の足指の全部を失ったもの
9
8号:1手の母指又は母指以外の2の手指を失ったもの
9号:1手の母指を含み2の手指又は母指以外の3の手指の用を廃したもの
10号:1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
11号の11足の足指の全部の用を廃したもの
10
6号:1手の母指又は母指以外の2の手指の用を廃したもの
8号:1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
11
6号:1手の示指、中指又は環指を失ったもの
8号:1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
12
8号の21手の小指を失ったもの
9号:1手の示指、中指又は環指の用を廃したもの
10号:1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
11号:1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
13
4号:1手の小指の用を廃したもの
5号:1手の母指の指骨の一部を失ったもの
9号:1足の第3の足指以外の1又は2の足指を失ったもの
10号:1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
14
6号:1手の母指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
7号:1手の母指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
8号:1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの

知らないと損する①指切断の治療に対する慰謝料や治療費は?

知らないと損する①指切断の治療に対する慰謝料や治療費は?

ここまでで、指切断の症状や治療法、さらに後遺症の認定について理解を深めていただけましたでしょうか。

しかし、手術やリハビリをすることになった場合、その間の生活費や治療費、仕事を休まなければならないことに対して、不安ばかりですよね。

最初に、

リハビリ中の生活費や治療費の悩みを解決するためにできることがあるって知っていましたか?

とお聞きしました。

ここからは、その答えを、岡野弁護士に話を聞きながら、詳しく見ていきましょう。

治療費の支払いは誰が?

まずは、入通院中の治療費についてです。

交通事故によるケガの治療をする場合であっても、病院との関係では、治療費の支払義務は患者である被害者の方にあることになるそうです。

よって、原則的な治療費の支払い方法としては、被害者の方が病院に治療費を立替え、立替えた治療費を加害者側に請求するという形になります。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし、加害者側が任意保険会社に加入している場合、治療費を相手側の保険会社から治療機関に直接支払うという一括対応という手続きがあります。

この場合、被害者の方は病院の窓口で治療費を立て替える必要がなくなります

交通事故でも健康保険で通院できる!?

また、交通事故の治療に健康保険などの保険を使用するかどうかを決める必要があります。

ところで、交通事故では健康保険を使用できないと誤解されていらっしゃる方も多いようですね。

しかし、厚生労働省は、以下のように交通事故でも健康保険を使えるという通達(通知)を出しています。

犯罪や自動車事故等の被害を受けたことにより生じた傷病は、医療保険各法(健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律)において、一般の保険事故と同様に、医療保険の給付の対象とされています

ただし、健康保険を使用する場合には、病院に対して健康保険証を呈示し、健康保険を使用する意思を伝える必要があるとのことです。

健康保険証の呈示だけではなく、使用の意思をはっきりと伝えるのがポイントということです。

ここで、健康保険を使わない自由診療と、健康保険診療との違いをまとめてみましたので、良ければ参考にしてみてください。

自由診療と健康保険診療との比較
自由診療 健康保険診療
費用 高額 低額
治療方法 制限なし 制限有り
回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

病院によっては、健康保険の使用を拒否したり、一括対応に応じてくれないところもあります。

そういった場合に、弁護士が介入することにより、病院の対応が変わった事例もあります。

病院での対応にお困りの方は、弁護士に相談だけでもしてみた方が良いかもしれませんね!

支払いが困難な場合には…

しかし、交通事故による怪我の治療が長引いた場合、支払いが困難になってしまうことも考えられます。

そういった場合には、どうすれば良いのでしょうか?

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

被害者ご本人が傷害保険に加入している場合、過失割合に関係なく契約に応じた保険金が支払われます。

また、加害者が加入している自賠責保険の仮渡金制度を利用するという方法もあります。

仮渡金制度とは、

損害賠償金の確定前に、被害者の方が相手側の自賠責保険会社に前もって治療費を請求できる

という仕組みのことです。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし、最終的な賠償額よりも多い金額を受け取ってしまった場合には、差額を返却する必要がある点には注意が必要です。

入通院慰謝料の相場について解説

治療費の他に、怪我の痛みや治療による苦痛に対する補償である入通院慰謝料というものも支払われます。

この入通院慰謝料は、治療にかかった期間が、慰謝料のほぼ唯一の基準となっているということです。

以下に、入通院慰謝料相場を示しましたので、ご覧になってみてください。

重傷の慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表

表の見方としては、たとえば入院2ヶ月、通院4ヶ月の場合には、165万円の入通院慰謝料が支払われることになります。

ちなみに、自賠責保険からの入通院慰謝料の計算方法は、以下のいずれか短い方に、4200円をかけるという方法になるそうです。

入院日数と、実通院日数の2倍の合計

総治療期間

長期間通院すれば良いワケじゃない!?通院頻度と慰謝料の関係をお教えします!

では、治療の日数により慰謝料が決まるということであれば、通院頻度を低く、長い期間通った方が高い慰謝料をもらえるのか!?という疑問があります。

しかし、通院頻度が少ない場合には、慰謝料が減額されてしまうケースもあるということなのです。

通院頻度と慰謝料の関係

① 通院が1年以上にわたり、通院頻度が1ヶ月あたり2~3回程度にも達しない場合

② 通院を継続しているものの、治療よりも検査や治癒経過観察の意味合いが強い場合

の場合には、通院期間を限度にして、実治療日数の3.5倍程度の日数を基準として慰謝料を計算する。

もう少し具体的に説明しますね。

たとえば、①のケースを考えてみます。

極端な例ですが、通院期間が半年で、実通院日数が8日しかなかったとしましょう。

通院期間が基準であるならば、半年通院=慰謝料116万円もらえるのかというと違います。

この場合、通院頻度が1ヶ月あたり2回に達していないので、8×3.5=28日(≒1ヶ月)が適用され、慰謝料は28万円ということになってしまうのです。

通院慰謝料の算定ルール
原則 例外
通院期間により算定 通院期間を限度として、実治療日数の3.5倍程度により算定

このように、慰謝料の算定には例外ルールなどもあり、被害者ご本人だけではわからないことも多くあると思います。

適正な慰謝料獲得に向けて、少しでも不明点がある場合には、ぜひ弁護士に相談してみてください。

知らないと損する②指切断の後遺症に対する慰謝料などの保険金は?

知らないと損する②指切断の後遺症に対する慰謝料などの保険金は?

治療中の費用の補償については、わかってきました。

ではここからは、最初の質問に対する回答について解説してもらおうと思います!

選択肢①:

指切断との関係で、後遺症認定を獲得し、保険会社に慰謝料の増額請求をする。

選択肢②:

指切断によって失った現在・将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求める。

選択肢③:

指切断を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こす。

費用に関する悩みを解決するための正解は、上記の選択肢のうちのどれなのでしょうか…。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

正解は、上記の選択肢①~③のすべてになります。

そうなのですね!?

では、正解の内容について、詳しく解説してもらいましょう。

選択肢①後遺症の等級認定を獲得し、慰謝料を増額請求する

すでにお伝えの通り、指切断に至った場合には、欠損障害や機能障害などの後遺症が残る可能性がありますね。

指切断に対する後遺症の等級についてはすでにお伝えしました。

その等級に応じて、後遺症慰謝料の金額が決まっているそうなのです。

その前に、慰謝料には3つの基準があるってご存知でしたか?

慰謝料増額に向けて知っておきたい基礎知識~3つの慰謝料相場の基準~

慰謝料には、

自賠責保険に請求する場合

任意保険会社が提示する場合

弁護士が相手側や保険会社に請求する場合

の3つの基準が存在しているそうなのです。

自賠責基準

自賠責保険会社の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。

自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。

任意保険基準

保険会社でも、任意保険会社による慰謝料基準も存在しています。

ただし、任意保険会社は営利企業のため、もちろん少ない金額で済ませたいと考えているハズですよね。

よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は少ないことが多いということです。

弁護士基準

保険会社の基準と比較して、最も高い基準となっているのが、裁判所や弁護士の基準です。

これは、裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられる基準のこと。

ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。

よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。

慰謝料金額の基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 金額は低め 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

では、それぞれの基準ごとの後遺症慰謝料の相場について、以下の表に示しました。

指切断の場合の後遺症慰謝料※1
後遺症等級 自賠責基準※2 任意保険基準※3 弁護士基準
1 1100 1300 2800
2 958 1120 2370
3 829 950 1990
4 712 800 1670
5 599 700 1400
6 498 600 1180
7 409 500 1000
8 324 400 830
9 245 300 690
10 187 200 550
11 135 150 420
12 93 100 290
13 57 60 180
14 32 40 110

※1 単位:万円

※2 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。

※3 旧任意保険支払基準による。

一目瞭然ですが、しっかりとした補償を受けるためには、弁護士基準での慰謝料を受け取るべきですよね。

ただし、被害者ご本人だけで保険会社と交渉しても、低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどということです。

これは、入通院慰謝料についても同じことが言えるということです。

加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどだということです。

弁護士基準の慰謝料を獲得するためにも、ぜひ弁護士に相談いただければと思います!

自分で慰謝料を計算してみたい

ここまで読んで、自分の事故ではどれほどの慰謝料が受け取れるものなのか…。

今すぐに知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。

このホームページでは、後遺症慰謝料だけでなく入通院慰謝料も含めた賠償金総額がわかる計算機を設置しています。

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自分やご家族の事故ではどれくらいの金額が請求できるのか…。

登録などは不要なので、ぜひ一度試してみてください!

選択肢②失った現在・将来の収入(休業損害・逸失利益)を主張する

治療費や慰謝料以外にも、指切断によって失った給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求めるという方法もあるのですね。

主には、休業損害逸失利益の主張をするということになるそうです。

治療中に失った収入「休業損害」

まずは、休業損害について見てみましょう。

休業損害

交通事故により本来得られるはずであった収入や利益を失うこと。

では、休業損害の計算方法について見ていきたいと思います。

自賠責保険での計算方法

自賠責保険に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は、5700円×休業日数ということです。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

ただし、1日の休業損害が5700円を超えることを資料などで証明できれば、19000円までは日額の増額が認められています。

上限がありますが、日額が5700円以下の方でも、休業による収入の減収さえあれば、日額5700円で計算されるので、収入の低い人にとっては有利となりますね。

任意保険での計算方法

一方、任意保険や裁判所に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は以下の通りということです。

1日あたりの基礎収入×休業日数

1日あたりの基礎収入をどうやって割り出すかは職業別に異なります。

日額5700円未満の人は実際の日額で計算される反面、証明できれば、19000円を超える日額も認められるので、収入の高い人にとって有利となります。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

この話の中で誤解されがちですが、休業損害の請求において、日額が最低5700円になるわけでは必ずしもないということは注意しましょう。

よく自賠責保険は最低限の補償をする保険と言われるため、日額が自賠責で定められた5700円以下になるのはおかしいとおっしゃる方がいます。

しかし、自賠責保険の基準が用いられるのは、治療費や慰謝料などを合わせた損害賠償の総額が120万円以内の場合のみとなります。

損害賠償の総額が120万円を超えた場合には自賠責保険の基準は用いられなくなり、任意保険基準や弁護士基準が用いられることになるそうです。

「他の項目では任意保険基準や弁護士基準を用い、休業損害の項目だけ自賠責保険の基準を用いる」というように、良い基準だけ採用することはできないので注意が必要です。

休業損害の日額
自賠責保険 任意保険
原則 5700 1日あたりの基礎収入
上限 19000

職業別の基礎収入など、休業損害についてはこちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧ください。

失った将来の収入「逸失利益」

次に、逸失利益とは、以下のようなものになります。

逸失利益

後遺症により労働能力が失われてしまった場合に、本来得られるはずだった収入の減額分を補償するための損害賠償。

まず、逸失利益で最初に争いになるのは、現在、現実に収入の減額が発生しているかどうからしいですね。

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

後遺症認定の時点ですでに減収が発生している場合には、将来的にもその減収の継続が見込まれるため、逸失利益は認められやすいです。

また、指切断による後遺症が原因で、

会社の部署を異動させられた

職業選択の幅が狭くなった

積極的な対人関係や対外的な活動が不可能になった

など、労働環境や能力に支障が出ていることが認定されれば、逸失利益が認められることになります。

一方で、実際に後遺症が残っていても、労働能力に与える影響が小さく、逸失利益が十分に得られないこともあるそうです。

すると、被害者の方は逸失利益を得られず、実際に残っている後遺症に対する補償として明らかに不十分になってしまいます。

そのような場合には、後遺症の慰謝料を相場よりも増額させることで、賠償のバランスが取られることもあるそうです。

ただし、そのような証明や交渉を自分ひとりで行うのは難しいですよね。

この場合も、弁護士に相談すれば、適切なアドバイスをもらえると思います!

選択肢③損害賠償請求の裁判を起こす

ここまでで、保険会社との交渉にあたっては、弁護士に入ってもらうことで弁護士基準の賠償が受け取れるということがわかってきました。

しかし、保険会社と争いのある部分については、裁判でしっかり主張立証しなければ、増額が認められない場合があるそうなのです。

実際、示談交渉だけの場合と、裁判を起こした場合で、弁護士基準の賠償額がどれほど受け取れるのかまとめた表があります。

弁護士基準と各ケースの比較
弁護士基準の
賠償額との比較
弁護士が保険会社と交渉 910割※1
弁護士をつけて裁判 10

弁護士費用の1割前後※2

※1 保険会社との争いの度合いや、弁護士の方針により異なるケースもある。

※2 交通事故の損害賠償請求においては、その裁判のための弁護士費用も損害として認められる場合がある。

また、休業損害や逸失利益についても、裁判を起こさなければ、増額を認めてもらえないことも多いようです。

つまり、確実に賠償額を受け取りたい場合には、指切断を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こすことも一つの方法となります。

交通事故の流れ

実際の裁判例を見てみよう

ではここで、指切断の損害賠償について、実際に裁判で争われた事例を見てみましょう。

指切断の後遺症に関する過去の裁判例
ケース①
職業:地方公務員(49歳男性)
傷害:右第45指切断その他重症
後遺症:右くすり指切断(118号)、右小指の切断および右中指の可動域制限(119号)の併合10級その他
《損害賠償》
傷害慰謝料:379万円
後遺症慰謝料:2388万円
休業損害:68364
逸失利益:74748742
付添看護費:330456
将来介護費:5691372
ケース②
職業:タクシー運転手(51歳男性)
傷害:右中指切断その他重症
後遺症:右中指の機能障害(1210号)、右中指に残存する知覚脱失等の神経症状(1213号)その他併合11
《損害賠償》
入通院慰謝料:294万円
後遺症慰謝料:465万円
休業損害:2675562
逸失利益:6919338

もちろん、これ以外に、治療費や治療器具の購入費などの実費も認められています。

個別の事情にもよりますが、裁判で損害賠償請求の根拠をしっかりと主張することができれば、休業損害や逸失利益も認められています。

また、付添看護費や将来介護費なども認められているケースもありますね。

将来介護費については、こちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧になってみてください。

しかし、すでにお伝えの通り、被害者ご本人やご家族だけで裁判を起こすのは困難が多いはずです。

最近では、無料相談を行っている弁護士事務所も多いです。

また、被害者の方の自動車保険に弁護士費用特約がついていれば、保険から弁護士費用が支給されます。

弁護士費用特約の内容は、以下の動画で弁護士がわかりやすく解説しています。

賠償金や保険金について、何か困っていることがあれば、ぜひ弁護士に相談してください!

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以上、指切断の原因や治療法、治療中の生活費や治療費、慰謝料などについて理解を深めていただけたでしょうか。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、指切断の後遺症や保険金についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします!

回答者:アトム法律事務所の岡野弁護士

まずは、医師の診断を受け、じっくり療養し、お大事になさってください。

それでも残念なことに指切断の後遺症が残ってしまった場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

なぜなら、日常生活に支障が及ぶような後遺症が残るような場合、適正な金額の補償を受けるべきだからです。

しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。

そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。

面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

指切断原因治療法リハビリなどの基礎知識

指切断による腰痛後遺症の等級や認定基準

指切断に対する慰謝料などの示談金相場

について、理解を深めていただけたのではないかと思います。

また、指切断の後遺症について、弁護士に相談した方が良いと感じた方もいらっしゃるでしょう。

自宅から出られない方や、時間のない方は、便利なスマホで無料相談を利用するのがおすすめです!

そうではなく、やっぱり直接会って話がしたいという場合は、全国弁護士検索を使って弁護士を探してみてください。

また、このホームページでは、交通事故の後遺症に関するその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属弁護士。登録番号37890。大阪府生。高校卒業後渡米。ニューヨークから帰国後、司法試験に合格し、アトム東京法律事務所を設立。誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応するために、全国体制の弁護士法人を構築。年中無休24時間体制で活動を続けている。

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