公務員の交通事故 鎖骨変形等で後遺障害9級認定

IT 2016年12月2日 | 鎖骨骨折
item 20
認容額 3748万8017円
年齢 29歳
性別 女性
職業 公務員(高等学校の事務職員)
傷病名

右鎖骨骨折、右肩甲骨骨折、右第1、第3肋骨骨折、肺挫傷、右外傷性肺気胸、右腕神経叢損傷、右下腿挫創、全身打撲、頭部打撲、頚椎捻挫等

障害名 右鎖骨の変形
後遺障害等級 9級
判決日 平成20年12月24日
裁判所 大阪地方裁判所

交通事故の概要

平成14年7月24日午前8時15分ころ、京都府久世郡久御山町内の交差点において、本件交差点を左折進行しようとした加害者の事業用大型貨物自動車と、被害者の車両の左側後方から同車の左側方を直進して本件交差点を通過しようとした被害者の大型自動二輪車が衝突したものである。
  

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により、右鎖骨骨折、右肩甲骨骨折、右第1、第3肋骨骨折、肺挫傷、右外傷性肺気胸、右腕神経叢損傷、右下腿挫創、全身打撲、頭部打撲、頚椎捻挫等の傷害を負い、同傷害の治療のため、次のとおり入通院して治療を受けた。
【入院】
①U病院
平成14年7月24日から平成14年10月15日まで(84日)
②K病院
平成14年12月3日から同月25日まで(23日)
【通院】    
①K大学附属病院
平成14年10月18日、同月19日(実通院日数2日)
②K大学医学部附属病院
平成14年10月22日から平成16年2月26日まで(実通院日数は整形外科164日、形成外科4日)
③E病院
平成14年10月24日(実通院日数1日)
④M病院
平成14年11月13日から平成16年1月28日まで(実通院日数8日)

後遺障害の内容

被害者は、前記治療経過を経て、平成16年2月27日症状固定となり(ただし、最終治療日は同月26日である。)、自賠責保険から、
①右鎖骨骨折に伴う右鎖骨の変形につき、自賠法施行令2条別表第二の第12級5号の「鎖骨に著しい奇形を残すもの」
②右腕神経叢損傷による右肩関節の可動域制限につき、同第10級10号の「1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」
③右頚部の手術創につき、同第12級14号「女子の外貌に醜状を残すもの」
の各後遺障害に該当し、これらを併合して併合9級になるとの認定を受けた。
また、被害者は、地方公務員災害補償基金においても同様の認定を受けている。

判決の概要

被害者と加害者の被用者であるAとの間で発生した交通事故につき、被害者が加害者に対して、自賠法3条、民法715条1項に基づき、事故により被害者が被った損害等を請求した。被害者にも15パーセントの過失があるとした上で、請求を認容した。

認容された損害額の内訳

治療関係費 638万4027円
入院付添費 64万2000円
入院雑費 16万0500円
通院交通費 23万0980円
休業損害 496万1088円
逸失利益 2658万3484円
慰謝料 1170万円
症状固定後の施術費 73万 5972円
運転補助装置費用 56万 0889円
物的損害 17万 9920円
損害のてん補 - 1023万 0014円
弁護士費用 340万円
過失相殺 - 782万0829円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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