自動車と自転車の女子高生が衝突 鎖骨に変形、大きな手術痕が残る

IT 2016年12月9日 | 鎖骨骨折
onna kata 201707
認容額 707万8484円
年齢 18歳
性別 女性
職業 高校生
傷病名

左大腿骨骨幹部骨折、左鎖骨骨折、左肩胛骨骨折、頭部裂傷

障害名 左鎖骨に変形
後遺障害等級 12級
判決日 平成10年8月5日
裁判所 福岡地方裁判所

交通事故の概要

平成8年6月14日午前7時35分ころ、福岡県嘉穂郡桂川町内の路上において、加害者が運転する普通貨物自動車と、対向進行してきた被害者の自転車とが衝突した。
なお、本件事故は、加害者の通勤途上の事故であり、加害者は加害会社の従業員であり、加害会社が加害者に対して毎月通勤手当を支給している。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により、左大腿骨骨幹部骨折、左鎖骨骨折、左肩胛骨骨折、頭部裂傷の傷害を負った。
被害者は、I病院平成8年6月14日から同年8月12日まで、平成9年7月22日から同月28日まで入院(合計67日間)、平成8年8月13日から平成9年8月6日まで通院(実通院日数13日)して、治療を受けた。

後遺障害の内容

被害者の後遺障害等級につき、平成9年12月10日に、鎖骨に変形を残すものとして12級5号に該当するとの自賠責保険の後遺障害認定がなされた。被害者は、後遺障害により労働能力が14パーセント喪失した。
また、被害者には、上記の後遺障害のほか、歩行時に左足を引きずる、正座ができにくいなどの問題があること、頭部、左肩、左大腿部にかなり大きな手術痕が残っていることが認められる。

判決の概要

本件事故は、従業員がマイカーで通勤途上で起こした交通事故であり、裁判において、会社に使用者責任があるか否かが争われた。
裁判所は、通勤は、業務そのものではないが、業務に従事するための前提となる準備行為であるから、業務に密接に関連するものということかでき、マイカー通勤者が通勤途上に交通事故を惹起し、他人に損害を生ぜしめた場合(不法行為)においても、「事業の執行につき」なされたものであるとして、会社に使用者責任を認めた。

認容された損害額の内訳

治療関係費 275万8350円
入院雑費 8万7100円
通院交通費 5万2000円
逸失利益 580万0656円
慰謝料 370万円
既払金 - 344万 円
弁護士費用 60万円
過失相殺 - 247万9622円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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