交通事故の被害者が死亡した際の3大問題|家族の対応・慰謝料・過失割合

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交通事故の被害者が死亡した際の3大問題|家族の対応・慰謝料・過失割合

交通事故被害者となった夫が死亡してしまったけれど、残された私たち家族はどう対応すればいいの?」

「交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料高齢者子供だと計算基準が変わることがあるの?」

「交通事故で死亡した場合、被害者の過失が問題になりやすいって本当?」

交通事故の被害者となった方が死亡してしまった場合、残されたご家族は様々な問題に直面することになり、分からないこともたくさんあるかと思います。

このページでは、交通事故の被害者の方が死亡してしまった場合に特に問題となる

  • 交通事故で死亡した被害者の家族の対応
  • 交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料
  • 交通事故で死亡した被害者の過失割合

についてご紹介していきたいと思います!

専門的な部分や実務的な部分は交通事故と刑事事件を数多く取り扱っている岡野弁護士に解説をお願いしております。

弁護士の岡野です。よろしくお願いします。

交通事故で被害者が死亡してしまった場合、残されたご家族の悲しみは計り知れないものです。

しかし、そんな中でも、残されたご家族は、交通事故に関する様々な問題に対応していかなければなりません。

そして、残されたご家族の今後の生活のことを考えれば、受け取れる慰謝料の問題は重要であり、被害者の過失は受け取れる慰謝料等の金額に影響します。

こちらの記事では、交通事故の被害者が死亡してしまい、お困りのご家族の方のお役に立つような有益な情報を分かりやすくお伝えしたいと思います。

交通事故被害者死亡してしまった場合、残されたご家族の悲しみは計り知れません。

https://twitter.com/epz_223/status/958185098506989574

そんな中でも、交通事故で死亡した被害者のご家族は、民事・刑事双方において適切な対応をする必要があります。

そこで、まずは交通事故による被害者の死亡直後に被害者の家族が対応すべきことについてお伝えしていきたいと思います。

①交通事故で死亡した被害者の家族の対応

①交通事故で死亡した被害者の家族の対応

死亡直後に被害者の家族が対応すべきことは?

①死亡届の提出

まず、交通事故被害者死亡した場合、家族は、その事実を知った時から原則7日以内に死亡届を役所に提出する必要があります。

死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知つた日から七日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から三箇月以内)に、これをしなければならない。

死亡届の提出には、死亡診断書又は死体検案書を添付する必要があるため、医師に作成を依頼する必要があります。

死亡届及び死亡診断書は以下のような様式になっています。

なお、死亡届を提出しないと、葬儀を行うために必要な死体火・埋葬許可証が交付されません。

葬儀を葬儀社に依頼すると、死亡届提出や死体火・埋葬許可申請は葬儀社が代理で行ってくれるので、被害者の家族が行うのは死亡診断書の取得です。

②葬儀費用の領収証等を保管する

通常、ご家族がお亡くなりになった場合には、葬儀が執り行われることになるかと思います。

そして、交通死亡事故の場合には、後々加害者や保険会社に葬儀費用を請求することになります。

その請求の際に、領収証などの提出を求められることになるので、葬儀費用の領収証などをしっかりと保管しておくという対応が求められます。

③役所での手続

その他に、役所での下記手続きは死亡から14日以内に行うことが求められています。

  • 住民票の抹消届
  • 世帯主の変更届(被害者が3人以上の世帯の世帯主であった場合)
  • 国民年金の受給停止手続(被害者が国民年金を受給していた場合)
  • 介護保険資格喪失届(被害者が介護保険の被保険者であった場合)

このように、死亡直後でも被害者の家族が対応しなければいけないことは色々とあります。

実際に被害者が死亡してしまったご家族は、突然のことで気も動転しているかとは思いますが、時期に遅れないよう適切に対応する必要があります。

また、そうでない方も、万が一、ご家族が交通事故で死亡してしまった場合には気が動転してしまうかと思いますので、予め頭に入れておきましょう。

交通事故で被害者が死亡した直後に家族が取るべき対応
死亡届の提出 ・遺族が実際に必ずすべきなのは死亡診断書の取得
・提出しないと葬儀ができない
葬儀費用の領収証保管 ・加害者側に請求する際に必要
役所での手続き ・死亡から14日以内にしなければいけない手続が多い

慰謝料等を保険会社に請求する際の注意点は?

交通事故死亡した被害者家族は、死亡直後にすべき対応が一段落した段階で、慰謝料等を保険会社に請求していきます。

加害者側の任意保険に加入している場合、通常、その任意保険会社に対し、自賠責分も含めて一括して請求することになります。

しかし、加害者が自賠責保険にしか入ってない場合のほか、加害者が任意保険に入っていても、以下のような場合には自賠責に被害者請求すべきです。

慰謝料等を自賠責に請求すべき場合

死亡した被害者が過失大の場合

自賠責保険は、被害者の損害を最低限度保障するための保険のため、慰謝料等の金額は任意保険などの金額以下になります。

しかし、自賠責は、被害者の過失に関し、任意保険の基準よりも有利な取扱いをしています。

具体的には、

  • 過失が7割未満であれば過失相殺されない
  • 過失が7割以上ある場合でも、減額割合が過失割合に比べて低い

という点に特色があります。

これは、被害者の過失が大きい場合であっても、損害が出ている以上、被害者として最低限は保障しようとする政策的判断に基づくものです。

そのため、死亡した被害者の過失が大きい場合、過失相殺後の金額は自賠責保険の方が任意保険などよりも高くなる場合があります。

そういった場合には、慰謝料等を自賠責に被害者請求するという対応をとるべきと考えられます。

なお、具体的な自賠責保険での減額割合については以下の表のようになっています。

自賠責保険における過失減額の取扱
被害者の過失割合 減額割合
後遺障害又は死亡 傷害
7割未満 減額なし
7割以上8割未満 2割減額 2割減額
8割以上9割未満 3割減額
9割以上10割未満 5割減額
任意保険との示談前にお金が必要

また、当然のことですが、加害者側の任意保険会社からは、示談が成立しない限り、慰謝料等は支払われません。

しかし、加害者側の任意保険会社との示談交渉は、慰謝料の金額や被害者の過失の点で折り合いがつかず、中々示談成立に至らないことも多くあります。

そして、示談の成立までに時間が掛かるにつれて、死亡した被害者の家族が生活などのためにまとまったお金が必要になる可能性も高まります。

そういった場合には、自賠責に被害者請求するという対応をとるべきと考えられます。

自賠責からは加害者との合意なく慰謝料等を受け取れるため、自賠責保険を受け取り、生活を安定させた上で、残りの慰謝料等の交渉が行えます。

死亡事故の因果関係の判断が困難

さらに、交通事故の中には被害者の死亡との間の因果関係に争いが生じる事案もあります。

例えば、事故前から病気を抱えていた高齢者が事故後に寝たきりになり、事故から一定期間経過した後に亡くなったような場合です。

交通事故で死亡した被害者の慰謝料等の請求には、死亡との因果関係の証明が必要であり、証明できなければ慰謝料等の請求は認められません。

しかし、自賠責の場合には、交通事故と被害者の死亡との因果関係の判断が困難な場合には5割の保険金が支払われることになります。

そのため、死亡事故の因果関係の判断が困難な場合には、ひとまず、自賠責に被害者請求するという対応をとるべきと考えられます。

自賠責に被害者請求すべき場合※
場合 理由
被害者の過失大きい 自賠責は過失減額の取扱有利
示談未成立段階でお金必要 自賠責保険金の受領は示談不要
因果関係の判断が困難 自賠責の場合は5割支払われる

※加害者が自賠責保険しか加入していない場合除く

慰謝料等の任意保険との交渉の注意点

また、交通事故で死亡した被害者の慰謝料等の任意保険との交渉においては、注意すべき点があります。

それは、営利企業である任意保険会社が用いる慰謝料等の支払基準は、支払を抑えるため、過去の裁判例からの相場より金額が低くなっている点です。

そのため、死亡した被害者の家族としては、本来適正な賠償金額といえる、過去の裁判例からの相場での基準での金額の慰謝料等を請求すべきといえます。

過去の裁判例からの相場に基づく基準は裁判基準と呼ばれ、弁護士が示談交渉の際に用いる基準でもあるため弁護士基準とも呼ばれます。

この裁判基準=弁護士基準での慰謝料等の請求が認められるためには通常、

  • 裁判等の法的な手続を起こす
  • 弁護士に示談交渉を依頼する

のいずれかの対応をとる必要があります。

なお、任意保険が用いる基準と裁判基準=弁護士基準とで、被害者が死亡した際の慰謝料等の金額がどれほど違うかは後ほど詳しくご紹介します。

また、被害者が死亡した場合に弁護士に依頼すべきかどうかについても、後ほど詳しくご紹介します。

被害者の自動車保険に請求すべき場合

そして、被害者が死亡した際の慰謝料等につき、以下のように死亡した被害者側加入の自動車保険に請求すべき場合もあります。

人身傷害保険

人身傷害保険とは以下のような保険になります。

交通事故の被害者(またはその家族)が加入する自動車保険に付随する特約の一種。

被害者の過失割合にかかわらず、保険約款に定められた基準額に基づき、保険会社から、実損を補填する形で保険金の支払いを受けられる保険

人身傷害保険への請求は

  • 加害者が無保険の場合
  • 単独・自損事故により被害者が死亡した場合
  • 被害者の過失が大きい場合

などに行うことになります。

なお、被害者が死亡した場合の慰謝料について

  • 東京海上日動
  • 損保ジャパン日本興亜
  • 三井住友海上

の大手3大保険会社の人身傷害約款では、以下のように、いずれも共通の慰謝料水準が定められているそうです。

人身傷害保険の死亡慰謝料
被害者の属性 死亡慰謝料額
一家の支柱 2000万円
65歳以上 1500万円
65歳未満 1600万円

この死亡慰謝料の金額は後ほどお伝えする弁護士基準よりは低額になっています。

しかし、加害者の保険加入の有無や被害者の過失にかかわらず、慰謝料等の保険金が受け取れるのは、死亡した被害者の家族にとり有効な手続といえます。

無保険車傷害保険

無保険車傷害保険とは以下のような保険になります。

交通事故で被保険者が死亡し又は後遺障害を負ったが、相手が任意保険未加入等で賠償金を支払えない場合の不足分の保険会社の支払を内容とする保険

先程の人身傷害保険は、いわゆるオプションであり、その分の保険料を支払わなければ、付帯されず使用できません。

それに対し、無保険車傷害保険は、通常自動車保険に加入した際自動的に付帯され、人身傷害保険に加入しなくても使用できることが多い保険になります。

また、約款で賠償の基準額が定められている人身傷害保険とは異なり、無保険車傷害保険を利用した場合の賠償金額は交渉の余地があります。

搭乗者傷害保険

搭乗者傷害保険とは以下のような保険になります。

契約車に搭乗中の者が、自動車事故により死傷した場合や後遺障害を負った場合に、保険契約であらかじめ定められた金額が支払われる保険

人身傷害保険と似ていますが、人身傷害保険の場合には実損を補填する形で保険金が支払われるため、損害額の算定が必要になります。

それに対して、搭乗者傷害保険は、搭乗者の死亡という事実に対して、あらかじめ定められた一定の金額が支払われるため損害額の算定は不要です。

損害額の算定が不要なため、その他の保険に比べて、保険金をスピーディーに受け取れるのが、死亡した被害者の家族にとってのメリットになります。

死亡した被害者側の自動車保険
保険名 メリット
人身傷害保険 ・過失割合にかかわらず支払われる
・単独・自損事故の場合も支払われる
無保険車傷害保険 ・基本的に自動的に付帯される
・賠償金額の交渉の余地あり
搭乗者傷害保険 ・スピーディーに保険金を受け取れる

死亡した被害者の家族の対応と刑期の関係は?

交通事故被害者死亡した場合、そのご家族は、加害者の刑事裁判に関しても対応しなければいけないことが多くなります。

そして、その被害者の家族の対応が、加害者が刑務所に入るかどうかや刑期に影響を与える可能性があります。

そこで、ここからは、加害者の刑事裁判に関し、死亡した被害者の家族がすべき対応について、専門家にお伺いしていきたいと思います。

被害者家族への手紙に対する対応

2016年10月、軽トラックが集団登校の児童の列に突っ込み8人が死傷した事故がありました。

亡くなった被害者は小学1年生の男の子でした。

ニュースなどでも大きく報じられた事故ですので、覚えている方もいらっしゃるかと思います。

事故を起こした男は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で逮捕されたが、認知症と診断され、不起訴となった。

認知症の影響で道に迷い、事故を起こすまでほぼ24時間運転を続けていた。

父は男への感情は抱かないようにしている。

「憎むにはエネルギーを使う。優が戻ってくることがかなわない以上、家族が穏やかに暮らせる方が最優先」。

男から弁護士経由で謝罪の手紙を受け取ったが、何と書いてあるのか分からなかった。

こちらの記事のように、謝罪の意思を伝えるため、交通事故の加害者から死亡した被害者の家族あてに手紙が送られてくることがあります。

被害者の家族はこのような手紙を受け取る必要があるのでしょうか?

また、手紙を受け取った場合、加害者が刑務所に入るかどうかや刑期の判断において有利に働くことになってしまうのでしょうか?

手紙を受け取るかどうかは死亡した被害者のご家族のお気持ち次第でどちらでも構わないかと思います。

死亡した被害者のご家族の中でも考え方は様々で、加害者の話なんて聞きたくないという方もいれば、謝罪の言葉が欲しいという方もいます。

また、手紙を受け取っただけでは、加害者が刑務所に入るかどうかや刑期の判断において特に有利に働くことにはならないかと思われます。

嘆願書に対する被害者家族の対応

交通事故で死亡した被害者の家族から加害者への寛大な処分を求める嘆願書が刑事裁判において手続において提出されることがあるようです。

このように、嘆願書が刑事裁判において提出された場合、加害者が刑務所に入るかどうかや刑期の判断においてどれ位の効果があるのでしょうか?

また、交通事故の加害者からそのような嘆願書の作成を求められた場合、死亡した被害者の家族はどのように対応すべきなのでしょうか?

交通事故で被害者を死亡させた加害者を起訴するかどうかやどのような刑罰を求めるか検察官が決定します。

もっとも、検察官がそういった判断をする場合、死亡した被害者の家族の処罰感情は判断に大きく影響すると考えられます。

そのため、加害者が刑務所に入ることや重い刑期を望んでいるのであれば、嘆願書の作成の求めには応じないほうがいいでしょう。

ただし、示談において、嘆願書作成に協力する代わりに、任意保険からの保険金に追加した慰謝料等の支払いを加害者に求める余地があります。

死亡した被害者の家族としては、加害者に対する処罰感情と示談の交渉材料になるという二つの側面から、嘆願書の作成の対応を検討すべきといえます。

被害者参加についての家族の対応

また、交通事故等で被害者が死亡した場合の刑事裁判においては、被害者参加制度というものが設けられています。

被害者参加制度とは,一定の事件の被害者やご遺族等の方々が,刑事裁判に参加して,公判期日に出席したり,被告人質問などを行うことができるというものです。

被害者参加制度の概要は以下のようになっています。

000121943

では、交通事故で死亡した被害者の家族は被害者参加制度に対し、どういった対応をすればよいのでしょうか?

被害者参加制度は、交通事故等で死亡した被害者の家族の気持ちを刑事裁判の場で伝えることができます。

そのため、死亡した被害者の家族が加害者に対する強い処罰感情を訴えれば、加害者が刑務所に入る可能性や刑期が長くなる可能性があるといえます。

ただし、希望すれば必ず参加できるというわけではなく、裁判所が様々な事情を考慮して参加を許可するかを決定します。

一方で、被害者参加人と加害者である被告人が直接顔を合わせるため、双方感情的になりトラブルが発生する場合もあるようです。

そういったトラブルや出廷の負担を回避するための手段として、弁護士に代理人として出席してもらうという対応の方法もあります。

死亡した被害者の家族の対応と加害者の刑期の関係
対応 刑期※
被害者家族への手紙の受領 受領だけでは通常刑期に影響ない
嘆願書の提出 加害者にとって刑期に有利な影響
被害者参加 加害者にとって刑期に不利な影響の可能性

※一専門家の見解にすぎず、絶対的なものではない

②交通事故で被害者が死亡した際の慰謝料

②交通事故で被害者が死亡した際の慰謝料

先ほど、交通事故被害者死亡した場合の慰謝料計算する基準は複数あり、基準ごとに金額が異なるとお伝えしました。

では、具体的にはどのような慰謝料を計算する基準があり、金額にはどれほどの違いが生じるのでしょうか?

ここからは、交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料を計算する基準の種類と具体的な金額をお伝えしていきたいと思います。

死亡した際の慰謝料の計算基準

自賠責保険の基準

まず、交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料等につき、自賠責保険では一定の計算の基準を設けています。

自賠責保険は、交通事故の被害者の損害を最低限度保障するための保険であることから、慰謝料等の金額は低く設定されています。

具体的には、死亡本人と遺族にわけてそれぞれ以下の表のように定められています。

死亡した際の慰謝料の自賠責保険での計算の基準
被害者本人 遺族※
人数 金額 被扶養者がいる場合
350万円 1 550万円 200万円
2 650万円
3人以上 750万円

※ 被害者の両親、配偶者、子のみ

任意保険の基準

任意保険は、被害者の損害を最低限度保障する自賠責保険だけでは被害者の損害額を填補しきれない損害額の支払に備えて加入される保険です。

そのため、被害者が死亡した場合の慰謝料等を計算する基準は、自賠責のものよりも任意保険のものの方が高く設定されています。

ただし、営利企業である任意保険会社が用いる慰謝料等の計算の基準は、支払を抑えるため、過去の裁判例の基準よりは金額が低くなっています。

なお、以前は各任意保険会社共通で統一の損害額算定基準が用いられていましたが、現在は廃止され、各社ごとに損害額算定基準を定めています。

現在の各任意保険会社の慰謝料等の支払基準は非公表ですが、各社旧統一任意保険会社の基準に準じた基準が作成されているようです。

そのため、こちらでご紹介する任意保険会社の慰謝料等の支払基準は、旧統一任意保険会社の基準になります。

そして、任意保険における被害者が死亡した場合の慰謝料を計算する基準は被害者の立場に応じ、以下のように定められています。

死亡した際の慰謝料の任意保険での計算の基準※
被害者の立場 金額
一家の支柱 1500万〜2000
母親、配偶者 1200万〜1500
その他 1300万〜1600

※旧統一任意保険損害額算定基準

裁判(弁護士)の基準

被害者が死亡した場合の慰謝料について、裁判の場でも、過去の裁判例から一定の支払の基準が定められています。

また、弁護士が代理人になった場合は、裁判の場のみならず、任意保険との示談交渉の場においても、裁判で用いられている支払の基準で請求します。

そして、裁判(弁護士)における被害者が死亡した場合の慰謝料を計算する基準は被害者の立場に応じ、以下のように定められています。

死亡した際の裁判での計算の基準※
被害者の立場 金額
一家の支柱 2800
母親、配偶者 2500
その他 2000万〜2500

※弁護士は通常この基準で計算した金額を請求する

死亡慰謝料は高齢者・子供だと計算が変わる?

このように、交通事故被害者死亡した場合の慰謝料計算には一定の基準があります。

では、交通事故で死亡した場合の慰謝料は、被害者が高齢者(老人)子供だった場合、計算の基準に何か違いはあるのでしょうか?

自賠責基準の場合

先ほどお伝えしたとおり、自賠責保険では、交通事故で死亡した場合の慰謝料につき、死亡本人は常に350万円と定められています。

そのため、交通事故で死亡した場合の慰謝料は、被害者が高齢者(老人)や子供であっても、自賠責保険では、計算の基準に違いはありません。

ただし、子供の場合は被扶養者がいることはないので、その点の増額は見込めないことになります。

任意保険基準の場合

先ほどお伝えしたとおり、任意保険における被害者が死亡した場合の慰謝料を計算する基準は被害者の立場に応じて定められています。

そのため、交通事故で死亡した場合の慰謝料は、被害者が高齢者(老人)や子供であっても、任意保険では、計算の基準に違いはないはずです。

しかし、任意保険は、高齢者であることを理由に、死亡した際の慰謝料を基準の下限付近や基準以下で計算する場合があります。

これは、高齢者は人生を享受している割合が大きいため、精神的苦痛の程度が、若者よりも小さいという考えに基づくものです。

また、子供についても、家庭内での役割が小さいことを理由に、死亡した際の慰謝料を「その他」の基準の下限付近で計算する場合があります。

裁判(弁護士)基準の場合

先ほどお伝えしたとおり、裁判(弁護士)における被害者が死亡した場合の慰謝料を計算する基準は被害者の立場に応じて定められています。

そのため、交通事故で死亡した場合の慰謝料は、被害者が高齢者(老人)や子供であっても、裁判(弁護士)では、計算の基準に違いはありません。

また、裁判では、かつては上記の任意保険の基準と同じような考えを取る裁判例もありましたが、現在は

死亡に伴う精神的苦痛は高齢者かどうかで変わりはない

として、高齢者であることを慰謝料減額の理由にしないとするのが通常です。

また、近年の裁判では成人に近い子供につき、特段加算事由がなくとも、死亡の慰謝料を「その他」の基準の上限付近で計算する場合があります。

さらに、実際の裁判では、近親者の慰謝料が認められること等により、上記の基準以上の慰謝料が認められている例も数多くあります。

このように、交通事故で死亡した場合の慰謝料は、被害者が高齢者(老人)や子供であっても、計算の基準の違いは基本的にないことになります。

また、任意保険から高齢者や子供であることを理由に慰謝料減額を主張されている場合には、裁判などで十分に争う余地があります。

反対に、実際に裁判になれば、上記の基準で計算した金額以上の慰謝料を受け取れる可能性も十分にあります。

そのため、相手方から高齢者や子供であることを理由に慰謝料減額を主張されている場合には、安易に示談せず、まずは弁護士に相談してみて下さい。

そして、被害者が死亡している場合には、弁護士を依頼して裁判をするという方法も選択肢に入れておく必要が高いといえます。

被害者が死亡した場合の慰謝料の相続権者は?

交通事故被害者死亡してしまった場合、その被害者の慰謝料は当然、被害者本人が請求することはできません。

その場合の死亡による慰謝料は、被害者の相続権者が請求することになります。

では、交通事故で被害者が死亡してしまった場合の慰謝料の相続権者はいったい誰になるのでしょうか?

実は、相続人の範囲や相続分については、民法で定められており、亡くなった被害者の配偶者は常に相続人になることができます。

また、配偶者のほかに、子・直系尊属(父母や祖父母など)・兄妹姉妹の順番で相続人となります。

そして、配偶者のほかの相続人が誰になるのかで、具体的な相続分が異なることになります。

ここからは、ケースごとに具体的な遺族の相続分を見ていきましょう。

死亡した被害者に子がいた場合

この場合の相続権者は、配偶者と子になります。

直系尊属と兄弟姉妹には相続されません。

そして、この場合の具体的な相続分は配偶者2分の1ずつになります。

被害者に子がいた場合の相続分
立場 相続分
配偶者 1/2
1/2
直系尊属 なし
兄弟姉妹 なし

※被害者に配偶者がいる場合を想定

被害者に子がなく、直系尊属がいる場合

この場合の相続権者は、配偶者と直系尊属になります。

兄弟姉妹には相続されません。

そして、この場合の具体的な相続分は配偶者2/3、直系尊属1/3になります。

被害者に子がなく直系尊属がいる場合の相続分
立場 相続分
配偶者 2/3
直系尊属 1/3
兄弟姉妹 なし

※被害者に配偶者がいる場合を想定

遺族が配偶者と兄弟姉妹のみの場合

この場合の相続権者は、配偶者と兄弟姉妹になります。

そして、この場合の具体的な相続分は配偶者3/4、兄弟姉妹1/4になります。

なお、子・直系尊属・兄弟姉妹いずれもいない場合には、当然配偶者がすべて相続することになります。

遺族が配偶者及び兄弟姉妹のみの場合の相続分
立場 相続分
配偶者 3/4
兄弟姉妹 1/4

※被害者に配偶者がいる場合を想定

③交通事故で死亡した被害者の過失割合

③交通事故で死亡した被害者の過失割合

交通事故被害者死亡した場合の慰謝料計算基準についてはお分かりいただけたかと思います。

しかし、実際に交通事故で死亡した被害者の家族が受け取れる慰謝料等の金額は、被害者の過失割合分が差し引かれた金額になります。

そのため、交通事故で被害者が死亡した場合の被害者の過失は非常に重要になりますが、死亡した場合は特に被害者の過失が問題になりやすいといえます。

死亡した被害者の過失が問題になりやすい理由

①死亡した場合の慰謝料等は高額

その理由の一つには、交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料等の金額が高額になることが多い点があげられます。

交通事故で被害者が死亡した場合、慰謝料を含む損害賠償の総額が1億円を超える高額賠償となるケースも数多くあります。

そして、慰謝料を含む損害賠償の総額が大きくなればなるほど、過失割合分の減額幅も大きくなることになります。

例えば、物損事故で慰謝料を含む賠償金が20万円の場合、支払を受けられる金額の過失割合が5%変わることによる差は20万円×5%=1万円になります。

1万円位であれば、当事者双方とも過失割合について妥協して早期解決を図る可能性も十分考えられます。

しかし、死亡事故の慰謝料を含む賠償金が1億円の場合、支払を受けられる金額の過失割合が5%変わることによる差は1億円×5%=500万円になります。

支払を受けられる金額が500万円も変わってくるとなると、当事者双方とも過失割合を妥協せず大きく争いになる可能性が高いと考えられます。

過失割合が5%変わることで生じる受領賠償金の差
賠償金総額 20万円 1億円
過失5%の場合 19万円 9500万円
過失10%の場合 18万円 9000万円
受領賠償金の差 1万円 500万円

なお、実際のご自身のケースの具体的な慰謝料を含む損害賠償金総額の相場を知りたい方におすすめなのが、以下の慰謝料計算機のサービスです。

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②被害者が死亡したことでの不在

また、交通事故で被害者が死亡した場合、過失割合について他の交通事故とは異なる特徴があります。

それは、交通事故の一方当事者である被害者がこの世におらず、過失割合についての言い分を聞くことができないことが多いということです。

通常の交通事故においても過失割合が争いになることはありますが、それは、当事者双方の主張が食い違うからです。

この場合、当事者はお互いに、相手の言い分について違うと思うところには反論でき、認められる部分があるかどうかについても確認ができます。

それに対し、交通事故で被害者が死亡した場合、加害者の言い分しか聞けず、それに対する被害者本人からの反論ができない場合が多くなります。

その結果、加害者の一方的な言い分によって事故状況が決定されて、過失割合が決められてしまう可能性があります。

そして、死亡した被害者の家族には、実際どうかは別として、「死人に口なし」として加害者の有利なことしか言ってないのではという疑念が生じます。

実際、ニュースなどで大きく報じられた東名高速での交通死亡事故の件で、加害者は当初加害者に有利な虚偽の供述をしていたと報じられています。

神奈川県大井町の東名高速道路で6月、大型トラックがワゴン車に追突し(略)夫婦が死亡した事故で、夫婦のワゴン車の前に停車し事故を誘発したとして逮捕された男(略)が、神奈川県警の任意聴取に「夫婦にあおられたり、パッシングされたりしたため停車した」と虚偽の説明をしていたことが11日、分かった。

(略)同乗していた娘は「注意をしたら追い掛けられ、車線変更しても何回も進路をふさがれた。向こうの車がスピードを落としてきて、停車させられた」と説明。

証言が食い違ったことから県警は、現場を通行していた車260台以上を割り出し、目撃情報やドライブレコーダーなどを集めた。

その結果、容疑者の証言が違うと判断し、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑などでの逮捕に踏み切った。

(以下略)

この件では、同乗の娘さんの説明が聞けたことや目撃情報等があったことが幸いしましたが、それがなければ加害者の言い分が通った可能性もあります。

このように、交通事故で被害者が死亡した場合の過失割合が争われやすい理由の一つには、一方当事者である被害者がいないという点が挙げられます。

③死亡した被害者の家族の感情

交通事故で被害者が死亡した場合の家族には、加害者の行為によって、大事な家族の命を奪われたということが前提にあります。

その前提があるため、仮に加害者の過失割合の主張が正しいとしても、被害者の責任を主張すること自体が感情的に許せないことがあるようです。

また、先ほど触れたとおり、死亡した被害者の遺族は、実際どうかは別に、「死人に口なし」で加害者の有利なことしか言ってないのではと思うようです。

さらに、死亡した被害者の家族は事故現場に居合わせないことが多く、加害者が主張するような行動を被害者がとるはずないと感じることも多いようです。

死亡事故で過失割合が争われやすい理由には、このような死亡した家族の感情的な面も挙げられます。

このように、交通事故の中でも被害者が死亡した場合は特に過失割合が争われやすいといえます。

そして、冒頭でも説明のあったとおり、過失割合次第で最終的に受け取れる慰謝料を含む損害賠償金総額は大きく変わることになります。

そのため、交通事故で被害者が死亡した場合に適切な金額の慰謝料を含む賠償金を受け取るには、事実に即した過失割合を認定してもらう必要があります。

交通事故で被害者が死亡した場合に過失割合が争われやすい理由
理由 備考
慰謝料等が高額 過失割合による賠償額の差が大きい
被害者死亡による不在 ・被害者の言い分を聞けない
・加害者の言い分に反論できない
・遺族が加害者の言い分に疑念
遺族の感情面 ・被害者が死亡している事実
・遺族は通常現場に居合わせない

死亡した被害者の過失を争うための証拠の収集

お伝えしたとおり、交通事故の中でも被害者死亡した場合は特に過失割合が争われやすくなっています。

そして、争いになった場合に、適切な過失割合を認定してもらうために重要になってくるのが証拠です。

そこで、ここからは、交通事故で被害者が死亡した場合の過失割合の証拠を収集するための適切な対応を時系列に沿ってお伝えしたいと思います。

証拠を収集する適切な事前の対応

まず、まだ実際に交通事故で被害者が死亡していない段階で、万が一の場合に証拠を収集できるようにするための適切な事前対応策があります。

それは、ドライブレコーダーを取り付けておくことです。

ドライブレコーダーに死亡事故時の映像が映し出されていれば、加害者の一方的な言い分に基づく過失割合の決定を防ぐことができます。

先ほどお伝えした東名高速の事故でも、ドライブレコーダーの存在が加害者が虚偽の説明をしていたことの裏付け証拠になったようです。

もっとも、ドライブレコーダーの普及率はまだまだ低いようです。

調査会社のGfKジャパンによるドライブレコーダーの(略)の調査によると、ドライブレコーダーの2016年の販売台数は79万台となり、年々増加しています。

ただし、2016年の国内の自動車の販売台数が乗用車で414万台、トラック・バスを含めて497万台であることからすると、まだまだ普及率は低いものと推察されます。

普及率は、タクシーのような事業用車両では50%を超えたとされていますが、一般の乗用車では10%程度にとどまっているというのが現状のようです。

なお、バイクにもドライブレコーダーは装着可能です。

衝突の際の衝撃を直接体に浴びるバイクは四輪車以上に死亡事故に遭う可能性が高いと考えられ、ドライブレコーダー装着の必要性は高いといえます。

四輪車でもバイクでも、ドライブレコーダーを装着しておくことが、死亡事故の過失割合の証拠を収集するための適切な事前対応といえます。

証拠を収集する適切な直後の対応

交通事故で被害者が死亡した直後は、突然のことで気が動転し、葬儀の準備などに追われ、証拠収集どころではないとお考えになるかもしれません。

お気持ちはもっともですが、以下の証拠については、交通事故による「被害者の死亡直後になるべく早く対応しないと、収集が困難になってしまいます。

目撃者の証言等

交通事故が発生すると、警察が以下のような立て看板を立てて、目撃者の連絡を求めることがあります。

目撃者を探しています

もっとも、実際に目撃者からの連絡はあまり期待できないようです。

そのため、交通事故で死亡した被害者の家族としては、自ら近所の聞き込みをするなどの対応が求められます。

そして、幸いにも目撃者を発見できた場合には、可能であれば現場で説明を受けられるようにしましょう。

その際、目撃者の了解を取り、事故現場にて具体的な目撃者の目撃証言を録画・録音できることがもっとも望ましい対応といえます。

それが難しい場合には、目撃者の証言を陳述書にして、図面を添付したものに署名捺印をしてもらうという対応が求められます。

できるだけ早期に対応しないと目撃者を発見できる可能性が低くなり、発見できても目撃者の記憶が薄れてしまっている可能性が高くなります。

また時間が経つにつれ、面倒になって協力してくれなくなったり、連絡がつかなくなってしまう可能性も高まります。

防犯カメラ映像

事故現場が公道や駐車場、マンションや店舗の近くで防犯カメラ映像が残っている場合、カメラ設置者に映像のダビングを依頼する対応が求められます。

防犯カメラ映像は、一定期間で消去されてしまうことが多いので、事故直後の素早い対応が求められます。

このように、交通事故で被害者が死亡してしまった場合の過失割合の証拠収集の中には、死亡直後のなるべく早期の対応が求められるものもあります。

証拠を収集する適切な事後の対応

また、交通事故で死亡した被害者の家族が事後に収集できる過失割合の証拠としては、実況見分調書の取得が考えられます。

実況見分調書は、加害者の刑事処分のために作成されるものですが、この調書の記載事項は民事上の過失割合の判断においても重要な書類になります。

ただし、通常の交通事故の場合とは異なり、死亡事故の場合は加害者の供述のみを基に実況見分調書が作成されることになります。

そのため、実況見分調書記載の事故状況が正しいかはわかりませんが、加害者の主張を把握する上で、実況見分調書は有力な証拠といえます。

また、実況見分調書には、加害者の供述に左右されない血痕、車両の破損状況の写真などもあり、これらは有力な客観証拠になる可能性があります。

なお、実況見分調書の写しの取得自体は死亡した被害者の家族が行うことも不可能ではありません。

もっとも、弁護士に依頼する方が迅速かつ確実であるといえます。

また、実況見分調書の写しは取得しただけでなく、それを適切に分析する必要があり、その分析も考えれば専門家である弁護士に依頼すべきといえます。

被害者が死亡した場合の過失割合の証拠収集の方法
時期 証拠 備考
事前 ・ドライブレコーダー 加害者の一方的な言い分に基づく過失割合の決定を防げる
直後 ・目撃者
・防犯カメラ
時間が経つと収集が困難になる
事後 ・実況見分調書 弁護士に依頼するのが確実

被害者が死亡した場合は弁護士に依頼すべき!?

お伝えしてきたとおり、交通事故被害者死亡してしまった場合には、様々な問題があります。

では、そのような問題を解決するためには、弁護士に依頼したほうがいいといえるのでしょうか?

最後に、交通事故で被害者が死亡してしまった場合に弁護士に依頼するメリットについてお伝えしたいと思います。

対応すべきことの助言が得られる

お伝えしたとおり、交通事故で被害者が死亡してしまった場合、そのご家族は様々な対応が求められます。

死亡直後から対応すべきことがあり、期間の制限があるものも存在する中、弁護士に依頼しておけば、今何をすべきかについての助言が得られます

また、交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料等をどの保険に請求するのが一番良いかについての助言も得ることができます。。

さらに、加害者刑事裁判に関する対応についての助言も得られ、場合によっては被害者参加制度の代理人も併せて依頼することができます。

このように、交通事故で被害者が死亡したことにより生じる様々な対応についての助言が得られるというのが弁護士に依頼するメリットの一つといえます。

適切な金額の慰謝料を請求できる

そして、弁護士に依頼することによる大きなメリットには、請求できる慰謝料の金額の点が挙げられます。

弁護士に依頼することで、任意保険に対し、示談交渉の段階で、裁判で用いられている最も高額な慰謝料の計算基準で請求できます。

また、任意保険からの高齢者や子供であることを理由とした慰謝料減額の主張に対する的確な反論が可能になります。

さらに、裁判になった場合には、被害者の家族の事情の精神的苦痛を適切に主張することで、基準以上の慰謝料を受け取れる可能性が上げられます。

このように、適切な金額の慰謝料を請求できる結果、受け取れる慰謝料等の金額を増やせる可能性を高められるのが弁護士に依頼するメリットといえます。

過失割合を適切に主張・立証可能

また、交通事故で被害者が死亡した場合に実際に受け取れる慰謝料の金額は、被害者の過失割合が大きく左右します。

しかし、先ほどお伝えしたとおり、被害者が死亡した場合の過失割合は争いになることが多いといえます。

この点、交通事故に強い弁護士に依頼することにより、事故状況及び類似判例を分析した上での、適切な過失割合の主張が可能になります。

また、その主張の裏付けとして重要となる証拠の迅速かつ確実な収集も、交通事故に強い弁護士への依頼でその確率を上げることができます。

このように、過失割合を適切に主張・立証できる点が交通事故に強い弁護士に依頼するメリットの一つといえます。

また、交通事故で死亡した被害者のご家族が、精神的に辛い状況の中、任意保険との交渉や各種対応を自身で行うこと自体の負担も大きいと考えられます。

弁護士に依頼することで、そういった交渉や各種対応から解放されるという心理的な面も、上記の点に加え、弁護士に依頼する必要性の一つといえます。

それにより、今後の生活の準備に備えることができるという意味においても、弁護士依頼する必要性大きいといえるかと思われます。

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それでは、最後になりますが、交通事故でお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

交通事故で死亡した被害者のご家族の方は、深い悲しみの中、様々な問題に直面することになり、お悩みは尽きないことかと思います。

お一人では中々解決できない問題でも、弁護士に相談・依頼することにより解決が可能な問題もきっとあるはずです。

交通事故で死亡した被害者のご家族の方は、何かお悩みのことがあれば、お一人で抱え込まず、まずは専門家である弁護士に相談してみて下さい。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

  • 交通事故で死亡した被害者の家族が対応すべきことは様々
  • 交通事故で被害者が死亡した場合の慰謝料は計算に用いる基準により大きく金額が違う
  • 交通事故で死亡した被害者の過失割合は争いになりやすい

という点について理解を深めていただけたのではないかと思います。

これを読んで弁護士に相談した方が良いと思った方も多いハズです。

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また、このホームページでは、交通事故に関する関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください!

皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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