自営業(美容院経営者)が交通事故で膝に受傷し後遺障害14級 経営が継続困難に

IT 2016年12月15日 | 半月板損傷
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認容額 1260万4590円
年齢 41歳
性別 女性
職業 美容師兼経営者
傷病名

両膝打撲擦過創、右肘打撲擦過創、腹部打撲傷、頭部打撲

障害名 膝痛・長時間立位不可
後遺障害等級 12級
判決日 平成22年8月31日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

平成18年11月4日午前1時40分ころ、東京都世田谷区内の途上において、横断歩道を歩行中の被害者に、右折してきた加害者1が運転する普通貨物自動車が衝突した。
なお、加害者1は、前方不注視の過失により本件事故を起こしており、加害者2の株式会社は、加害者1の使用者であり、加害者は、業務執行中に本件事故を起こした。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、本件事故により、両膝打撲擦過創、右肘打撲擦過創、腹部打撲傷、頭部打撲の診断を受け、その後、右膝半月板損傷も見つかった。
被害者は、N字医療センター、I整形外科、T病院等に入通院して治療を受け(入院は4日間)、平成20年1月23日に症状固定日となった。
なお、被害者は美容院を経営しているが、治療のための入通院のため休業せざる得なくなり、損害が生じている。

後遺障害の内容

医師の後遺障害診断(その内容は、頸部痛、頭痛、右肩の運動痛・しびれ、膝痛・長時間立位不可、頸椎・肩・膝の可動域制限、右膝手術痕等)に基づき、自賠責保険では、被害者の後遺障害について、膝の神経症状が12級13号に該当すると認定した。しかし、その他の症状は非該当とした。
また、被害者が経営する美容院の売上げ及び所得が大幅に減少したのは、本件事故による傷害及び後遺障害により、被害者が事故前と比較して、十分に働けないことが、大きく影響をしている。

判決の概要

交通事故による被害者(美容師)の後遺障害(12級)による逸失利益は、将来得られなくなると認められる所得が損害であって、被害者の経営する美容院の売上額を前提とした逸失利益は認められない。また、現店舗での美容院経営が継続困難としても、店舗閉鎖に伴う現状回復費用、及び店舗移転費用を損害として認めることはできないとされた。

認容された損害額の内訳

入院雑費 6000円
通院交通費 3万7445円
休業損害 33万7744円
逸失利益 954万7401円
慰謝料 547万6000円
損害の填補 - 394万 円
弁護士費用 114万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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