交通事故で自転車が悪い場合の【過失割合】はどうなる?

Q1.交通事故の過失割合とは?

交通事故が起こったとき、加害者は被害者に治療費や慰謝料や修理費などの損害賠償を支払います。
支払う金額は、実際に発生した損害の総額のほか、過失割合によっても変動します。
過失割合とは、事故についての被害者と加害者のそれぞれの過失をあらわす数値です。

もしも被害者にまったく非がなく、加害者が事故の全責任を負う場合は、過失割合は10対0となります。
しかし、ほとんどの交通事故では、被害者にも何らかの落ち度があります。
そのため、実際の過失割合は9対17対3など、事故ごとに変動するのです。

過失割合の基本となる数字は、事故の類型ごとに、過去の判例に基づいて定められます。
そこから、事故ごとの細かな状況によって数字が変わります。
たとえば、被害者側が安全確認を怠っていたり危険運転をしていた場合には、被害者側の過失がより重く見積もられることになるのです。

Q2.自転車は交通弱者だから常に被害者なのか?

過失割合を決めるうえでは、交通弱者という概念が重要になります。
交通弱者とは、交通事故の被害にあいやすい立場の人のことを指します。
多くの場合は、歩行者が交通弱者となります。

また、自転車は歩行者より強い立場にありますが、自動車と比較すると弱い立場にあります。
そのため、自動車対自転車の事故では、自転車は交通弱者という扱いになります。
自転車に乗っている人は自動車と違い車両によって体が守られていないので、事故にあったときにより重大な傷害を負うリスクにさらされているためです。

しかし、事故の状態によっては自転車の方の過失が重く見積もられることもあります。
たとえば、信号のある交差点で自転車が信号無視をしたために起こった事故では、自転車の過失が8割で自動車の過失が2割となることがあります。
また、自転車が二人乗りをしていたり、スマホを見たり音楽をきいたりなどの「ながら運転」をしていた場合にも、自転車側の過失が加算されるのです。

自転車側の過失が加算される事例

✓信号無視をした
✓安全確認を怠った
✓前方不注視の状態であった
✓二人乗りをしていた
✓スマホの画面を見ながら運転していた
✓通話しながら運転していた
✓イヤホンで音楽を聴きながら運転していた
✓泥酔状態で運転していた

Q3.「自転車が悪い」事故の示談交渉、自動車の運転手が注意すべき点は?

示談では、被害者は加害者側の保険会社の社員と交渉することになります。
保険会社の社員は交通事故に関する知識に長けた専門家であり、示談交渉の経験も豊富です。
そのため、専門家ではない被害者本人が示談交渉を行うことは不利になるのです。

自転車の方が悪い自転車対自動車の事故で、自動車を運転していた人が被害者になった場合を考えてみましょう。
本来なら、自転車の方により多くの過失があれば、自転車を運転していた加害者側の方が多くの過失を問われます。
しかし、自転車が自動車に比べて交通弱者であることをいいことに、加害者側の過失を少なくするように保険会社の社員に言いくるめられてしまうおそれがあるのです。

公平で正確な過失割合を算出するためには、被害者側も専門家である弁護士に依頼するべきです。
そのため、被害者も早い段階から弁護士に依頼することをおすすめします。
被害者が自動車を運転していた場合でも、自転車を運転していた加害者側の過失を追及することが可能になります。

示談交渉を弁護士に依頼するならこちら

自転車対自動車の事故の被害者になったら、早めの段階で弁護士に相談しましょう。
交通事故の示談交渉の経験豊富な弁護士に依頼すれば、正しい過失割合に基づいた示談交渉が行いやすくなります。

アトム法律事務所では電話やLINEによる無料相談を受け付けております。
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交通事故が得意な弁護士も多数所属するアトム法律事務所に、ぜひご相談ください。

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この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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