後遺障害6級の交通事故慰謝料|6066万円の判例を弁護士が解説

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後遺障害6級の交通事故慰謝料|6066万円の判例を弁護士が解説

このページでは、後遺障害6級の判例についてご紹介します。

交通事故によって重い後遺障害が残ってしまうと、日常生活はおろか仕事にも大きな支障がでてしまうことになります。

もし6級が認定された場合、慰謝料や示談金はどのくらい支払われることになるのでしょうか。

この判例では、総額6066万円の損害賠償金が認められたようですが、どのような点がポイントになったのか弁護士の先生の解説とともに見ていきましょう。

法律的な部分の解説は、テレビや雑誌でもおなじみの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

これまで事務所で取り扱った実例と、裁判所が判断した判例にもとづいて、しっかりと解説していきたいと思います。

それではまず、交通事故の内容から見てみましょう。

障害等級6級(男・症状固定時50歳)損害額6066万7705円の判例

障害等級6級(男・症状固定時50歳)損害額6066万7705円の判例

こちらは、東京地方裁判所の民事第27部の判決、平成17年(ワ)第1655号事件です。

この事故での主な怪我の内容は、頭部外傷となります。

交通事故の基本情報

事故の内容は「被害自動二輪車が交差点を直進したところ、右側交差道路から進行してきた普通貨物車と出合い頭の衝突した。」というものです。

まとめ
交通事故の基本情報は?
属性 会社員
性別
年齢 症状固定時50歳
事故の内容 被害自動二輪車が交差点を直進したところ、右側交差道路から進行してきた普通貨物車と出合い頭の衝突した。
傷害の内容 頭部外傷、左橈骨遠位端骨折など
後遺障害等級 併合6級(神経系統の機能障害:7級4号、右同名半盲の視野障害:9級3号、右顔面部の醜状障害:12級13号)
入院 16日

被害者は、記銘力障害や気分障害等の高次脳機能障害が残存したと認められたようです。

判例で認められた賠償金・慰謝料

それでは、認められた損害額を見てみましょう。

まとめ
判例で認められた賠償金・慰謝料は?
損害総額 6066万7705円
うち慰謝料 1330万円
うち休業損害 759万0216円
うち逸失利益 3537万5794円

損害総額は6066万7705円でした。

ざっくりまとめると…

被害者の損害額は総額6066万7705円になりました。

  • 慰謝料としては、入院・通院に対する慰謝料が150万円、後遺障害の慰謝料が1180万円認められました。
  • 休業損害としては、759万0216円が認められました。
  • 逸失利益としては、基礎収入は事故当時の年収468万3315円、労働能力喪失率67%、労働能力喪失期間は17年として算定されました。

弁護士による解説

弁護士先生、こちらの男性は、事故によって高次脳機能障害や視野障害などで併合6級の後遺障害が残ってしまったようです。

この判例のポイントはどのような点になりますか?

こちらも6級の障害ということで、慰謝料額や逸失利益は6級の基準で計算されております。

本件では、優先道路を走っていた被害者の車が信号のない交差点から出てきた車に衝突したというケースで、被害者にも過失が認められ過失相殺されました。

このように、優先道路を走っていても、当然前方注意等の義務はありますので、優先道路を走っていたというだけでは、過失がないとはいえないでしょう。

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

はじめての慰謝料計算

交通事故の慰謝料の計算方法、よく分からないですよね。

ポイントを整理すると、

  • 保険会社が提示する慰謝料と、弁護士や裁判所が認定する慰謝料は、大きく異なる。
  • 法律的に正しい慰謝料は、弁護士や裁判所が認定する慰謝料の方。
  • 正しい慰謝料を請求するためには、法的な手続きを利用する必要がある。

の三点が重要です。

慰謝料の計算方法については、このページがよくまとまっています。

記事の構成は、

  • 弁護士介入後に慰謝料が増額する理由
  • 交通事故被害者の慰謝料はどのようにして決まるの?
  • 慰謝料よりも高額な「逸失利益」とはどういうもの?

となっています^^

慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと便利

また、慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと、慰謝料の計算が5秒で完了して便利です。

計算ソフトの利用をおすすめするのは、

  • 保険会社と話し合う前に、自分の慰謝料の概算を知りたい
  • 保険会社から提示されている金額が、法律的に正しいかどうか知りたい
  • 相手方に請求できる(または相手方から請求される)慰謝料の金額を知りたい

といった人たちです。

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思っていたよりも、慰謝料の金額って高くなりますよね。

保険会社から低い金額を提示されている場合は、素人の知識不足に漬け込んで騙されている可能性があります。

弁護士に無料相談してみてはどうでしょう?

こちらの弁護士事務所は、交通事故の無料電話相談を24時間365日受け付ける窓口を設置しています。

いつでも専属のスタッフから電話相談の案内を受けることができるので、使い勝手がいいです。

電話相談・LINE相談には、夜間や土日も、弁護士が順次対応しているとのことです。

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物損事故のご相談はお受けしておりません。

仕事が終わった後や休日にも、交通事故に注力する弁護士に相談できて、便利ですね。

後遺障害6級の慰謝料計算の特徴は?

6級の慰謝料を計算するにあたって、ポイントとなる点はありますか?

一口に6級と言っても各号ごとに症状は様々ですが、原則として慰謝料は等級に応じて定められ、6級の場合、裁判基準では1,180万円となっております。

特に争いになりやすいのは逸失利益の項目であり、6級3号の咀嚼障害の場合、仕事には支障がないとして、逸失利益を保険会社が否定してくることも多いです。

また、6級の場合、自賠責基準では計算の基礎となる労働能力喪失率を67%としていますが、実際にはそこまでの仕事への支障がないとして、保険会社が自賠責基準よりも低く主張してくることもあります。

そのような場合には、職務内容や職務にどのような支障が出ているかを具体的に主張する必要があることがポイントです。

ただし、これらのポイントはあくまで一般論であり、上に挙げられている裁判例のように、事故に遭われた方の事情は様々でそれが慰謝料の金額にも影響します。

まずは弁護士等の専門家に相談してみることをおススメします。

まとめ

いかがでしたか?

後遺障害6級の交通事故慰謝料について、弁護士の岡野先生と一緒にお送りしました。

当サイト「交通事故弁護士カタログ」には、他にもお役立ち情報が満載です。

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