歯の後遺障害|交通事故で前歯欠損やインプラント治療をした場合の後遺障害慰謝料の相場は?
交通事故で顔面に怪我を負い、歯を失ってしまったら…。
それは後遺障害として認定される可能性があります!
しかし、歯に怪我を負ったり後遺障害が残ってしまったことに対する補償を受けるにあたっては、
- 歯の治療のために支払う治療費
- 怪我をしたことや後遺障害が残ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料
の問題を避けて通ることはできません。
さらに、後遺障害は1級~14級に等級が分かれているようですが、
- 歯の後遺障害認定はどうなっているの?
- 等級の認定はどこでされるの?自賠責?労災!?
- 後遺障害診断書の書き方は!?
など、他にもわからないことだらけのはずです。
そこで今回このページでは、交通事故による歯の後遺障害に関して、詳しく勉強みてみたいと思います!
目次
なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。
よろしくお願いします。
交通事故の被害に遭われ、心身ともにお辛い日々を送られているとお察しします。
また、歯に後遺障害が残ってしまった場合、日常生活にも影響が及ぶことがあり、負担を感じていらっしゃる方も少なくないはずです。
実際に、歯の後遺障害でお悩みの方から、これまでに相談を受けてきた経験があります。
今回はその経験も踏まえ、具体的な事例も紹介しながら、わかりやすく解説していきたいと思います。
ではまず、自動車運転中の事故による歯の後遺障害にはどのようなものがあるのでしょうか??
歯が折れてしまう欠損障害?それ以外にも何かあるの?
わからない部分も多いかと思いますので、歯の後遺障害の基礎知識から詳しく見ていきましょう。
歯の後遺障害|交通事故による歯の欠損やそれに対する治療法とは
歯の後遺障害の原因
歯を治療するのは、虫歯だったり、転んでしまった場合も考えられますが、交通事故も1つの原因となっているようです。
確かに、交通事故で歯や口の周辺に強い衝撃を受けた場合、歯が折れてしまったり吹っ飛んでしまいそうです…。
モデルでタレントの益若つばさ(30)が、歯を出して笑うことができない理由を明かした。
益若は19日にツイッターで(略)「私は10代の時に交通事故にあって歯がぐちゃぐちゃになっちゃったから笑うのが苦手なの」と明かし、「だから笑顔が不自然とかなんで歯出して笑わないのとか言われて私も昔みたいに心から笑いたいよ」との思いをつづった。
事故以来10年以上にわたって色々な歯科に通いながら治療を続けているという。
出典:日刊スポーツ 2016年9月19日11時12分
ちなみに医療用語では、
- 歯が欠けてしまった状態:破折
- ぐらつきがある状態:動揺
- 歯が抜けてしまった状態:脱臼
と言うそうです。
特に問題なのは脱臼の場合。
30分以内に歯を埋め込まなければ、時間が経過するにつれて、健康な歯に戻る可能性が低くなってしまうそうです。
が、実際に交通事故で歯が脱臼してしまう方もいらっしゃるのです。
交通事故で吹っ飛んだ歯を治すために
今から歯医者でーす。
仕事休んでまで憂鬱です(–;)UNISON SQUARE GARDENの
シュガーソングとビターステップお願いします!#起きたら802— 顎なしオオカミ (@tanachu1269) November 7, 2017
ブリッジ?義歯?インプラント?歯に対する治療とは
歯が抜けてしまった場合、噛み合わせが悪くなったり、十分に咀嚼ができなくなり、発音も正しくできなくなってしまいます。
歯が抜けなくても、少しでも欠損してしまった場合、その両側の歯に負担がかかり、それらの歯も失ってしまうリスクがあるそうなのです。
それらを防止するため、義歯やブリッジなどで歯を補うことを補綴と言い、それが主な治療法となります。
義歯
「入れ歯」と言った方がわかりやすいかもしれません。
義歯には、
- 総義歯:1本も歯がない場合に装着
- 局部義歯:1本でも歯がある場合に装着
があるそうです。
出典:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/ea/Mr_M%27s_Complete_Denture2.jpg
総義歯の場合、唾液の粘着力や口腔粘膜との吸着力に頼る粘膜負担ですが、局部義歯の場合は残りの歯に金属のバネをかけて、粘膜負担を助けるそうです。
残りの歯を削らずに機能の回復が期待できますが、常にはずして清掃する必要があります。
また、局部義歯の場合、金属のバネをかける歯に負担がかかり、歯が動揺したり、虫歯になってしまう可能性も高いそうです。
ブリッジ
「架工義歯」とも言うそうです。
歯が数本欠けてしまった場合に適応されます。
欠損部の両側の歯を支台歯として、金属によるブリッジを装着する方法で、歯のない部分は人工の歯によって補うそうです。
ブリッジは固定されるため、自然な装着感となりますが、支台歯を削らなくてはならない点がデメリットと言えるかもしれません。
支台歯が健康で、歯に金属を被せるために削る部分が多い場合には、支台歯がしみたりすることもあるそうです。
アタッチメント
義歯は取りはずすことができ、ブリッジは取りはずさないことが原則となっていますが、その中間に「アタッチメント」という補綴法もあるそうです。
支台歯などに固定される部分と、義歯のように取り外せる部分を連結させるという方法になります。
義歯部分の歯の動きがより自然となり、さらに義歯よりもはずれにくいというメリットがあるそうです。
ただし、この方法は現在のところ保険適用外となっているため、費用の面では難しいかもしれません。
歯牙移植
親不知など、自分の不要な歯を抜いて、歯がなくなってしまった場所の骨に移植するという方法もあるそうです。
自分の歯を使えば、免疫的にも問題なく、生着率も非常に高いようですが、なかなか都合よく不要な歯があるケースは少ないのではないかと思います。
その他、他人の歯を移植することも可能ということですが、移植後の免疫の問題などにより生着率は悪いそうです…。
インプラント
最後に、最近よく「インプラント」という言葉を耳にするかと思います。
インプラントとは、チタンなど人体になじみやすい材料の部品を歯茎に埋め込み、それを土台にして人工の歯を取り付けるものです。
出典:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/79/Molaire_sur_implant.JPG
ただし、いくら人体になじむとはいえ、異物を口の中に入れ込むため、誰でも行なえるというわけではないそうです。
技術、知識両方において熟練の技が要求される治療法なのだそうです。
【注目】14級だけじゃない!?歯の後遺障害の等級認定基準について解説
歯の欠損に対する後遺障害の等級認定(自賠責)
以上のような治療を行えば、日常生活への負担は軽減できるかもしれません。
しかし、自分の歯を失ってしまったことに違いはありませんよね。
そのことに対する補償を受けるために、後遺障害の認定を受けるべきです!
では、歯の後遺障害認定はどのようになっているのでしょうか?
事故により、
- 歯を喪失した場合
- 歯の大部分、具体的には歯冠部(歯茎の上の外から見える部分)体積の3/4以上を欠損した場合
また、事故の治療により、
- 抜歯した場合
- 歯の大部分、具体的には歯冠部(歯茎の上の外から見える部分)体積の3/4以上を切除した場合
には、後遺障害の認定の余地があります。
ここで、後遺障害の等級は1級~14級まで定められており、等級ごとに認定基準が定められているということです。
残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当するとも聞きました。
歯の等級認定の基準はどのようになっているのでしょうか?
治療すれば機能的には問題がなくなるので、14級にしか該当しないのでしょうか??
歯の等級は上記のような現実に喪失(抜歯含む)又は著しく欠損(切除含む)した歯に対する補綴の本数により10級~14級が認定されます。
等級の認定基準上は、最低でも3本の歯に対する歯科補てつがないと、後遺障害としては認定されません。
以下、歯の後遺障害(歯牙障害)の認定基準を示しました。
等級 | 認定基準 |
---|---|
10級4号 | 14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの |
11級4号 | 10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの |
12級3号 | 7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの |
13級5号 | 5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの |
14級2号 | 3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの |
ここでいう「歯科補綴を加えたもの」とは、継続歯やブリッジのダミーのことです。
虫歯の治療で銀歯を埋め込むようなインレー、ポスト・インレーなどは認定の対象外となっているそうです。
先ほど紹介した治療法で言うと、歯牙移植やインプラントも喪失(抜歯)した歯に対する補綴を加えたものと見なされます。
また、お子様が交通事故に遭い、乳歯を欠損した場合には、将来そこに永久歯が生えてこない場合にのみ認定されます。
(参考)労災での後遺障害認定基準
ちなみに、歯の欠損については、仕事中に発生することも多々あるようです。
https://twitter.com/reeeeeeeeeeji/status/926007235427180544
その他、業務で車を運転しているときに交通事故に遭い、歯の関する怪我を負ってしまうことも考えられますよね。
先ほど説明した後遺障害の認定は自賠責でのものでしたが、仕事中の事故で指を失ってしまった場合には、労災でも後遺障害の認定を受けることができるそうです。
自賠責と労災の違い
ところで、1つ重要なポイントがあります。
それは、労災保険において後遺障害が認定された場合に受け取れる金額には、慰謝料は含まれないそうなのです。
よって、労災保険において後遺障害が認定された場合、慰謝料は別途、自賠責保険や任意保険、加害者本人に請求する必要があります。
また、勤務中や仕事中の労災事故で後遺障害が残ったことに対し、会社に責任がある場合には、会社に慰謝料を請求することも考えられます。
労災保険において後遺障害が認定され、一定の金額を受領した場合でも、自賠責保険や任意保険などに慰謝料を別途請求できるので、忘れずに請求しましょう。
ちなみに、労災でも「後遺障害の等級」が「1級~14級」まで定められており、それぞれの等級の認定基準が存在しているということです。
というのも実は、自賠責保険の後遺障害認定基準は、労災の認定基準を準用しているようです。
等級の認定は、原則として労働者災害補償保険における障害の等級認定の基準に準じて行う。
出典:http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/resourse/data/kijyun.pdf
つまり、労災と自賠責の認定基準については、基本的に違いはないということになりそうです。
しかし、実際には労災の方が高い等級が受けられやすいという声もあるようです。
また、後遺障害の認定においても、労災保険の方が高い等級を認定してもらえることが多いと言われていますよ。
— かやのなおき@大田区 (@mrjunon) November 21, 2017
実際、認定のされやすさに違いはあるのでしょうか。
あくまで「準じて」ということなので、違いがある部分もあります。
また、自賠責と労災では審査主体や審査方法などが異なります。
そのため、認定基準がほぼ同じであっても、労災と自賠責とで、後遺障害の等級の認定に差が出る可能性は十分にあり得ます。
労災と自賠責について、これまでご紹介した違いの他も含め、表にまとめてみましたのでご覧になってみてください。
まとめ
労災と自賠責との後遺障害の違い
労災 | 自賠責 | |
---|---|---|
慰謝料 | 含まれない | 含まれる |
申請先 | 労働基準監督署 | 相手方自賠責保険会社※ |
認定基準 | 労災の認定基準 | 労災の認定基準を準用 |
時効 | 症状固定時から5年 | 症状固定時から3年※ |
※ 被害者請求の方法の申請の場合
ということで、自賠責のものとほぼ同じですが、労災での歯に関する後遺障害認定基準についても、下の表にまとめてみました。
等級 | 認定基準 |
---|---|
10級 3号 |
3の1:14歯以上に対し歯科補てつを加えたもの |
11級 3号 |
3の2:10歯以上に対し歯科補てつを加えたもの |
12級 3号 |
7歯以上に対し歯科補てつを加えたもの |
13級 3号 |
3の2:5歯以上に対し歯科補てつを加えたもの |
14級 2号 |
3の1:3歯以上に対し歯科補てつを加えたもの |
ここで、労災からは慰謝料は支払われないため、慰謝料については自賠責保険などに請求する必要があるということでした。
ただし、労災と自賠責では等級認定の結果に差があり、労災の方が認定を受けやすいという話でしたね。
もし、労災では14級の認定を受けられたのに、自賠責では等級が認められなかった場合、自賠責保険には14級で後遺障害慰謝料を請求することが可能なのでしょうか?
保険会社から支払われる後遺障害慰謝料は、あくまで自賠責保険で認定された等級に応じて支払われます。
ただし、自賠責保険に後遺障害の申請をする際に、労災から受けた認定結果を参考資料として提出することは可能です。
よって、等級認定を受けやすい労災でまずは後遺障害認定を受けてから、保険会社に後遺障害の申請を行うといった方法をお勧めしています。
後遺障害の認定が受けられないかもしれない怪我であっても、労災で認められていれば、認定の可能性が高まるということなんですね。
労災について「もっと詳しく知りたい!」という方は、こちらの記事もご覧になってみてください。
元から歯の治療をしていた場合は?
ところで、先ほどご紹介したような治療は、虫歯に対しても行われます。
交通事故に遭う前から、義歯になっているような場合の認定はどうなっているのでしょうか?
事故前から後遺障害等級に該当する程度の歯科補綴を加えていた方が、交通事故に遭ってさらに歯科補綴を加えた結果、より重い等級に該当することになった場合には、
加重障害として扱われ、上位等級から既存の等級を控除した範囲で賠償の対象が認定される
ことになります。
たとえば、事故に遭う前に4本の歯に歯科補綴を行っていた方が、事故でさらに4本の歯に歯科補綴を加えたとしましょう。
すると、合計8本の歯にしか補綴があることになり、後遺障害12級3号に該当することになります。
しかし、すでにあった4本の歯の歯科補綴は14級2号に該当しますが、今回の事故が原因ではありません。
よって、12級から14級を控除した範囲で賠償されることになります。
一方、すでに3本の歯科補綴を行っていた方が、事故でさらに1本の歯に補綴を加えた場合はどうでしょう。
合計4本となりますが、等級は14級2号のままで、事故前と同じ等級になるため、等級認定はされるものの、補償は受けられないことになってしまうのですね。
その他考えられる後遺障害は!?
歯の治療をしっかりと行えば、咀嚼などは問題ないかもしれません。
しかし、歯を折ったりするような交通事故であれば、顔面を負傷し、顎を骨折しているかもしれません。
また、適切な治療が受けられないこともあるかもしれません。
そのような場合、咀嚼や言語機能に障害が残ることも考えられます。
咀嚼や言語に関する後遺障害としては、以下のような等級と認定基準となっているそうです。
等級 | 認定基準 |
---|---|
1級2号 | 咀嚼及び言語の機能を廃したもの |
3級2号 | 咀嚼又は言語の機能を廃したもの |
4級2号 | 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの |
6級2号 | 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの |
9級6号 | 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの |
10級3号 | 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの |
等級 | 認定基準 |
---|---|
1級2号 | 咀嚼及び言語の機能を廃したもの |
3級2号 | 咀嚼又は言語の機能を廃したもの |
4級2号 | 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの |
6級2号 | 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの |
9級6号 | 6の1:咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの |
10級2号 | 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの |
等級の併合とは
ところで、口周辺に怪我をした場合、歯牙障害として13級、咀嚼または言語障害で10級の両方に該当するような後遺障害が残ってしまう可能性もありますよね。
そのような場合、両方の等級に対する補償を受け取ることができるのでしょうか??
残念ながら、そのような単純な計算にはなりません。
2つ以上の後遺障害が残った場合、併合して1~3等級繰り上げるというルールが存在しています。
よって、咀嚼又は言語機能障害が歯牙障害以外の原因に基づく場合は、等級併合後の等級に対する補償がなされることになります。
2種類の後遺障害が残った場合、二重で補償が受けられるというわけではなく、2つの等級を併合するのですね。
併合の詳しいルールは、以下のようになっているそうです。
例
等級併合のルール
ケース | 等級併合の方法 | 具体例 |
---|---|---|
13級以上の後遺障害が2つ以上ある場合 | 重い方の後遺障害を1級繰り上げる | 11級と12級の後遺障害 ⇒併合10級 |
8級以上の後遺障害が2つ以上ある場合 | 重い方の後遺障害を2級繰り上げる | 8級と7級の後遺障害 ⇒併合5級 |
5級以上の後遺障害が2つ以上ある場合 | 重い方の後遺障害を3級繰り上げる | 5級と4級の後遺障害 ⇒併合1級 |
ちなみに、1つが14級の認定であった場合には、等級は繰り上がらず、重い方の等級のまま認定されるということです。
たとえば、14級と10級の後遺障害を負った場合には、併合10級の認定を受けることになります。
一方、歯科補綴を行ったにも関わらず、歯牙損傷に基づく咀嚼や言語機能障害が残っている場合には、
各障害に関わる等級のうち、上位の等級を認定する
ことになっています。
つまり、たとえば13級に該当するような歯科補綴を行っても、それが原因で咀嚼及び言語の機能に障害を残す場合には、
13級と9級が併合されるのではなく、9級の等級が認定される
ということになるのですね。
後遺障害等級の併合についてもっと知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
歯の後遺障害診断書を書くポイントについて弁護士が解説
ところで、後遺障害を認定してもらうには、後遺障害診断書を担当の医師に記入してもらい、提出する必要があります。
歯の後遺障害診断書の作成にあたって、何か気を付けるべきポイントはありますか?
歯の欠損などの後遺障害に関しては、歯科専用の書式があるため、そちらに記入してもらいましょう。
また、咀嚼、言語障害がある場合には、通常の後遺障害診断書と歯科専用の診断書合計2通を記入してもらう必要があります。
歯科専用も通常の診断書も、保険会社所定の書式がありますので、それを取り寄せて、医師に記入してもらいましょう。
歯科専用の後遺障害診断書の詳細を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
知らないと損する①歯の治療に対する慰謝料や治療費などの補償は?
ここまでで、歯の後遺障害について理解を深めていただけましたでしょうか。
しかし、後遺障害認定の前に、必ず治療を受けることになるはずです。
その治療費は誰が払うのでしょうか?
また、治療のために仕事を休んだ場合の補償は?
ここからは、歯の治療に対する補償について、詳しく見ていきましょう。
治療費の支払いは誰が?
まずは、入通院中の治療費についてです。
交通事故による怪我の治療をする場合であっても、病院との関係では、治療費の支払義務は患者である被害者の方にあることになるそうです。
よって、原則的な治療費の支払い方法としては、被害者の方が病院に治療費を立替え、立替えた治療費を加害者側に請求するという形になります。
ただし、加害者側が任意保険会社に加入している場合、治療費を相手側の保険会社から治療機関に直接支払うという一括対応という手続きがあります。
この場合、被害者の方は病院の窓口で治療費を立て替える必要がなくなります。
交通事故でも健康保険で通院できる!?
また、交通事故の治療に健康保険などの保険を使用するかどうかを決める必要があります。
ところで、交通事故では健康保険を使用できないと誤解されていらっしゃる方も多いようですね。
https://twitter.com/Kagiroi21/status/948741605384642560
しかし、厚生労働省は、以下のように交通事故でも健康保険を使えるという通達(通知)を出しています。
犯罪や自動車事故等の被害を受けたことにより生じた傷病は、医療保険各法(健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律)において、一般の保険事故と同様に、医療保険の給付の対象とされています
ただし、健康保険を使用する場合には、病院に対して健康保険証を呈示し、健康保険を使用する意思を伝える必要があるとのことです。
健康保険証の呈示だけではなく、使用の意思をはっきりと伝えるのがポイントということです。
ここで、健康保険を使わない自由診療と、健康保険診療との違いをまとめてみましたので、良ければ参考にしてみてください。
自由診療 | 健康保険診療 | |
---|---|---|
費用 | 高額 | 低額 |
治療方法 | 制限なし | 制限有り |
病院によっては、健康保険の使用を拒否したり、一括対応に応じてくれないところもあります。
そういった場合に、弁護士が介入することにより、病院の対応が変わった事例もあります。
病院での対応にお困りの方は、弁護士に相談だけでもしてみた方が良いかもしれませんね!
また、歯の治療に関しては健康保険適用外となるケースもあるので、その部分は事前に確認してみた方が良いかもしれません。
健康保険が使用できない場合であっても、かかった治療費は相手側の保険会社に請求できます。
もっとも、自由診療によりあまりに高額な治療費になる場合には、相手側の保険会社が支払いを一部拒否してくる場合があります。
自由診療による歯の治療を受けようとする場合には、事前に相手側の保険会社と協議しておく必要があるといえます。
支払いが困難な場合には…
しかし、交通事故による怪我の治療が長引いた場合、支払いが困難になってしまうことも考えられます。
そういった場合には、どうすれば良いのでしょうか?
被害者ご本人が傷害保険に加入している場合、過失割合に関係なく契約に応じた保険金が支払われます。
また、加害者が加入している自賠責保険の仮渡金制度を利用するという方法もあります。
仮渡金制度とは、
損害賠償金の確定前に、被害者の方が相手側の自賠責保険会社に前もって治療費を請求できる
という仕組みのことです。
ただし、最終的な賠償額よりも多い金額を受け取ってしまった場合には、差額を返却する必要がある点には注意が必要です。
入通院慰謝料の相場について解説
治療費の他に、怪我の痛みや治療による苦痛に対する補償である入通院慰謝料というものも支払われます。
この入通院慰謝料は、治療にかかった期間が、慰謝料のほぼ唯一の基準となっているということです。
以下に、入通院慰謝料の相場を示しましたので、ご覧になってみてください。
表の見方としては、たとえば入院はせず(入院0ヶ月)、通院4ヶ月の場合には、90万円の入通院慰謝料が支払われることになります。
ちなみに、自賠責保険からの入通院慰謝料の計算方法は、以下のいずれか短い方に、4200円をかけるという方法になるそうです。
- 入院日数と、実通院日数の2倍の合計
- 総治療期間
長期間通院すれば良いワケじゃない!?通院頻度と慰謝料の関係をお教えします!
では、治療の日数により慰謝料が決まるということであれば、通院頻度を低く、長い期間通った方が高い慰謝料をもらえるのか!?という疑問があります。
しかし、通院頻度が少ない場合には、慰謝料が減額されてしまうケースもあるということなのです。
通院頻度と慰謝料の関係
- ① 通院が1年以上にわたり、通院頻度が1ヶ月あたり2~3回程度にも達しない場合
- ② 通院を継続しているものの、治療よりも検査や治癒経過観察の意味合いが強い場合
の場合には、通院期間を限度にして、実治療日数の3.5倍程度の日数を基準として慰謝料を計算する。
もう少し具体的に説明しますね。
たとえば、①のケースを考えてみます。
極端な例ですが、通院期間が半年で、実通院日数が8日しかなかったとしましょう。
通院期間が基準であるならば、半年通院=慰謝料116万円もらえるのかというと違います。
この場合、通院頻度が1ヶ月あたり2回に達していないので、8×3.5=28日(≒1ヶ月)が適用され、慰謝料は28万円ということになってしまうのです。
原則 | 例外 |
---|---|
通院期間により算定 | 通院期間を限度として、実治療日数の3.5倍程度により算定 |
このように、慰謝料の算定には例外ルールなどもあり、被害者ご本人だけではわからないことも多くあると思います。
適正な慰謝料獲得に向けて、少しでも不明点がある場合には、ぜひ弁護士に相談してみてください。
治療中に失った収入に対する補償「休業損害」
また、治療のために仕事を休まなければならないこともあると思います。
その場合には、休業損害というものを受け取ることができるんですね!
休業損害
交通事故により本来得られるはずであった収入や利益を失うこと。
では、休業損害の計算方法について見ていきたいと思います。
自賠責保険での計算方法
自賠責保険に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は、5700円×休業日数ということです。
ただし、1日の休業損害が5700円を超えることを資料などで証明できれば、19000円までは日額の増額が認められています。
上限がありますが、日額が5700円以下の方でも、休業による収入の減収さえあれば、日額5700円で計算されるので、収入の低い人にとっては有利となりますね。
任意保険での計算方法
一方、任意保険や裁判所に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は以下の通りということです。
1日あたりの基礎収入×休業日数
1日あたりの基礎収入をどうやって割り出すかは職業別に異なります。
日額5700円未満の人は実際の日額で計算される反面、証明できれば、19000円を超える日額も認められるので、収入の高い人にとって有利となります。
この話の中で誤解されがちですが、休業損害の請求において、日額が最低5700円になるわけでは必ずしもないということは注意しましょう。
よく自賠責保険は最低限の補償をする保険と言われるため、日額が自賠責で定められた5700円以下になるのはおかしいとおっしゃる方がいます。
しかし、自賠責保険の基準が用いられるのは、治療費や慰謝料などを合わせた損害賠償の総額が120万円以内の場合のみとなります。
損害賠償の総額が120万円を超えた場合には自賠責保険の基準は用いられなくなり、任意保険基準や弁護士基準が用いられることになるそうです。
「他の項目では任意保険基準や弁護士基準を用い、休業損害の項目だけ自賠責保険の基準を用いる」というように、良い基準だけ採用することはできないので注意が必要です。
自賠責保険 | 任意保険 | |
---|---|---|
原則 | 5700円 | 1日あたりの基礎収入 |
上限 | 19000円 |
職業別の基礎収入など、休業損害についてはこちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧ください。
知らないと損する②歯の後遺障害に対する慰謝料などの示談金は?
治療中の費用の補償については、わかってきました。
ではここからは、後遺障害に関しての補償を見ていきましょう。
後遺障害の等級認定を獲得し、慰謝料を増額請求する
歯に関連する後遺障害の等級についてはすでにお伝えしました。
その等級に応じて、後遺障害慰謝料の金額が決まっているそうなのです。
その前に、慰謝料には3つの基準があるってご存知でしたか?
慰謝料増額に向けて知っておきたい基礎知識~3つの慰謝料相場の基準~
慰謝料には、
- 自賠責保険に請求する場合
- 任意保険会社が提示する場合
- 弁護士が相手側や保険会社に請求する場合
の3つの基準が存在しているそうなのです。
自賠責基準
自賠責保険会社の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。
自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。
任意保険基準
保険会社でも、任意保険会社による慰謝料基準も存在しています。
ただし、任意保険会社は営利企業のため、もちろん少ない金額で済ませたいと考えているハズですよね。
よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は少ないことが多いということです。
弁護士基準
保険会社の基準と比較して、最も高い基準となっているのが、裁判所や弁護士の基準です。
これは、裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられる基準のこと。
ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。
よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。
自賠責基準 | 任意保険基準 | 弁護士基準 | |
---|---|---|---|
内容 | 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの | 営利企業の保険会社が支払うもの | 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの |
金額 | 金額は低め | 自賠責基準よりは高いが、金額は低め | 自賠責基準や任意保険基準よりも高い |
では、それぞれの基準ごとの後遺障害慰謝料の相場について、以下の表に示しました。
後遺障害等級 | 自賠責基準※2 | 任意保険基準※3 | 弁護士基準 |
---|---|---|---|
1級 | 1100 | 1300 | 2800 |
3級 | 829 | 950 | 1990 |
4級 | 712 | 800 | 1670 |
6級 | 498 | 600 | 1180 |
9級 | 245 | 300 | 690 |
10級 | 187 | 200 | 550 |
11級 | 135 | 150 | 420 |
12級 | 93 | 100 | 290 |
13級 | 57 | 60 | 180 |
14級 | 32 | 40 | 110 |
※1 単位:万円
※2 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。
※3 旧任意保険支払基準による。
一目瞭然ですが、しっかりとした補償を受けるためには、弁護士基準での慰謝料を受け取るべきですよね。
ただし、被害者ご本人だけで保険会社と交渉しても、低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどということです。
これは、入通院慰謝料についても同じことが言えるということです。
加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどだということです。
弁護士基準の慰謝料を獲得するためにも、ぜひ弁護士に相談いただければと思います!
自分で慰謝料を計算してみたい
ここまで読んで、自分の事故ではどれほどの慰謝料が受け取れるものなのか…。
今すぐに知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。
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かんたん1分!慰謝料計算機
通院期間などを入れるだけでかんたんに慰謝料の相場がわかる人気サービス!あなたが保険会社から提示されている慰謝料は正しいですか?
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失った将来の収入(逸失利益)を主張する
治療費や慰謝料以外にも、歯に後遺障害が残ったことによって失った将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求めるという方法もあるそうです。
主には、逸失利益の主張をするということになります。
失った将来の収入「逸失利益」
次に、逸失利益とは、以下のようなものになります。
逸失利益
後遺障害により労働能力が失われてしまった場合に、本来得られるはずだった収入の減額分を補償するための損害賠償。
まず、逸失利益で最初に争いになるのは、現在、現実に収入の減額が発生しているかどうからしいですね。
後遺障害認定の時点ですでに減収が発生している場合には、将来的にもその減収の継続が見込まれるため、逸失利益は認められやすいです。
また、歯の後遺障害が原因で、
- 会社の部署を異動させられた
- 職業選択の幅が狭くなった
- 積極的な対人関係や対外的な活動が不可能になった
など、労働環境や能力に支障が出ていることが認定されれば、逸失利益が認められることになります。
一方で、歯の欠損などのように、実際に後遺障害が残っていても、労働能力に与える影響が小さく、逸失利益が十分に得られないこともあるそうです。
すると、被害者の方は逸失利益を得られず、実際に残っている後遺障害症に対する補償として明らかに不十分になってしまいます。
そのような場合には、後遺障害の慰謝料を相場よりも増額させることで、賠償のバランスが取られることもあるそうです。
ただし、そのような証明や交渉を自分ひとりで行うのは難しいですよね。
この場合も、弁護士に相談すれば、適切なアドバイスをもらえると思います!
損害賠償請求の裁判を起こす
ここまでで、保険会社との交渉にあたっては、弁護士に入ってもらうことで弁護士基準の賠償が受け取れるということがわかってきました。
しかし、保険会社と争いのある部分については、裁判でしっかり主張立証しなければ、増額が認められない場合があるそうなのです。
実際、示談交渉だけの場合と、裁判を起こした場合で、弁護士基準の賠償額がどれほど受け取れるのかまとめた表があります。
弁護士基準の 賠償額との比較 |
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弁護士が保険会社と交渉 | 9~10割※1 |
弁護士をつけて裁判 | 10割 + 弁護士費用の1割前後※2 |
※1 保険会社との争いの度合いや、弁護士の方針により異なるケースもある。
※2 交通事故の損害賠償請求においては、その裁判のための弁護士費用も損害として認められる場合がある。
また、休業損害や逸失利益についても、裁判を起こさなければ、増額を認めてもらえないことも多いようです。
つまり、確実に賠償額を受け取りたい場合には、大腿骨頸部骨折を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こすことも一つの方法となります。
実際の裁判例を見てみよう
ではここで、歯牙障害の損害賠償について、実際に裁判で争われた事例を見てみましょう。
ケース① |
---|
職業:モデルおよび接客業(25歳女性) 傷害:歯冠破折その他 後遺障害:歯牙障害(14級2号)その他併合14級 《損害賠償》 傷害慰謝料:110万円 後遺障害慰謝料:130万円※ 休業損害:125万5059円 逸失利益:151万8131円 |
ケース② |
職業:給与所得者(30歳女性) 傷害:顔面骨骨折、口唇挫創その他 後遺障害:左上3歯の歯髄壊死、左下2歯の歯牙破折その他併合14級 《損害賠償》 傷害慰謝料:100万円 後遺障害慰謝料:110万円 逸失利益:62万6468円 |
ケース③ |
職業:会社員(62歳男性) 傷害:外傷性歯牙脱臼、外傷性歯牙破、外傷性歯牙打撲その他 後遺障害:歯牙傷害(14級相当)、咀嚼障害(10級相当)併合10級 《損害賠償》 入通院慰謝料:110万円 後遺障害慰謝料:550万円 休業損害:51万9552円 逸失利益:399万3839円 |
※ 職業選択が制限されたこと、歯牙破折に関しては、今後も差し歯の交換が必要であること等の諸事情に照らし、130万円を認める。
もちろん、これ以外に、治療費や治療器具の購入費などの実費も認められています。
個別の事情にもよりますが、休業損害や逸失利益も認められています。
また、今後の治療の可能性がある場合など、認定された後遺障害の等級に対する慰謝料の相場よりも増額された後遺障害慰謝料が認められているケースもあります。
裁判官の判断にもよりますが、裁判で損害賠償請求の根拠をしっかりと主張することができれば、個別の事情をくみ取ってもらえる可能性もあるのです。
他にも、慰謝料の増額理由について知りたい方は、こちらの記事もご覧になってみてください。
しかし、すでにお伝えの通り、被害者ご本人やご家族だけで裁判を起こすのは困難が多いはずです。
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最後に一言アドバイス
それでは、最後になりますが、歯の後遺障害や保険金についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします!
まずは、医師の診断を受け、じっくり療養し、お大事になさってください。
それでも残念なことに歯の後遺障害が残ってしまった場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後までお読みいただけた方には、
- 歯の自賠責と労災における後遺障害の等級
- 歯に関する後遺障害の認定基準や後遺障害診断書
- 歯の後遺障害に対する慰謝料などの示談金の相場
について、理解を深めていただけたのではないかと思います。
また、歯の後遺障害について、弁護士に相談した方が良いと感じた方もいらっしゃるでしょう。
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また、このホームページでは、後遺障害の認定などに関するその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!
歯の後遺障害Q&A
歯の折れや欠けは後遺障害に認められる?
歯の折れ・欠けは後遺障害に該当する可能性があります。具体的には①歯の喪失②歯ぐきから見える部分(歯冠部)の体積の4分の3以上を欠損、このような①②の状態の歯は後遺障害に認定される可能性があります。また、歯そのものには問題がなくても、交通事故の治療のために抜歯・削るなどして①②のような状態になった場合も含みます。 歯の後遺障害の定義を解説
歯の後遺障害は何級に認定されるのですか?
後遺障害10級から14級に認定される可能性があります。<3歯以上:14級2号、5歯以上:13級5号、7歯以上:12級3号、10歯以上:11級4号、14歯以上:10級4号>のように、認定等級が分かれます。 歯の欠損本数と後遺障害等級の一覧
交通事故前から補てつをしている場合の本数は?
交通事故にあう前に虫歯などの治療で補てつしている場合、その本数も含めて後遺障害認定を受けることが可能です。しかし、受けとれる補償は別です。認定された後遺障害等級から、事故前の補てつ数に該当する後遺障害等級分に相当する補償を引き算します。 事故前に補てつした歯の数え方
交通事故で負傷した歯の治療に健康保険は使える?
使えます。交通事故で負った怪我については、健康保険を使った治療が可能です。ただし、歯については保険適用外となるケースもあるので、事前確認をおすすめします。「自由診療」というのは、健康保険を使わずに行う治療のことを言います。 健康保険診療と自由診療のちがい
この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
アトム法律事務所弁護士法人
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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。