【加害者】交通事故は警察・会社・勤務先に連絡?保険・示談・お見舞いはどうなる?

  • 交通事故,起こしたら

【加害者】交通事故は警察・会社・勤務先に連絡?保険・示談・お見舞いはどうなる?

交通事故を起こしたらその後どうなるの?」

このようなご不安をお持ちになる加害者の方もおられるでしょう。

そこで、今回は、交通事故を起こした後の対処について特集します。

  • 連絡先(警察・救急車・勤務先・保険会社etc…)
  • 示談の流れ・示談金
  • 謝罪やお見舞いの仕方
  • 刑罰(懲役・罰金)や運転免許の取り消し

このようなご不安にお答えしていきます。

交通事故の対処法や、責任など専門的な部分については、交通事故と刑事事件を多く取り扱う弁護士、岡野武志弁護士に解説をお願いします。

交通事故を起こしたら、まず、警察への事故報告と、事故相手の救助につとめましょう。

その後、保険会社へ連絡をいれ、示談交渉を開始します。

当事者の話合いで事件解決を図るには、事故相手への謝罪も重要です。

今回は、交通事故を起こした加害者の方にむけて、実務の視点から必要な情報をお伝えしていきます。

author okano
岡野武志弁護士
交通事故と刑事事件を専門とするアトム法律事務所の代表弁護士。

交通事故を起こしたら【①警察に連絡?会社は?】

交通事故を起こしたら【①警察に連絡?会社は?】

警察に連絡・救急車を呼ぶ!

交通事故を起こしたらパニックで、頭が真っ白になってしまいそうですよね。

事故直後は、どのように対処したらよいのでしょうか。

こちらのフローチャートをご覧ください。

交通事故の加害者になってしまった場合

まず、真っ先にすべきことは、負傷者の救護です。

負傷者がいる場合、救急車を呼んで、応急処置をしましょう。

このような「救護」は、道路交通法において法律上の義務とされています。

場合によっては、刑法の保護責任者遺棄罪に問われる可能性もあります。

救護は、道徳的にも大切です。

法律的には、刑罰が科される可能性があるようです。

交通事故と救護義務について整理しました。

【刑罰】交通事故と救護義務
道路交通法 刑法
救護義務
違反*
保護責任者
遺棄**


1か月

10
3か月

5年以下

1万円

100万円

2018年11月1日現在の情報です。
*道路交通法第117条第2項
**刑法第218条

また、「警察への連絡」(通報)も、道路交通法上の義務となっています。

事故直後に問題になる「法律上の義務」は、次のとおりです。

道路交通法
  • 救護義務・道路の危険防止
  • 警察への通報義務

保険会社に保険金を請求するには、たいていの場合、事故証明書が必要です。

保険金請求には「交通事故証明書」が必要になる

交通事故に関する証明書は、「自動車安全運転センター」で発行してもらうことになります。

警察への連絡をおこたると、この事故証明書が発行してもらえません。

保険金がおりなくて多額の損害賠償を自腹で払わなければならない

といったことになるのは困りますよね。

そうならないためにも、きちんと警察に通報しましょう。

会社には連絡する?警察から連絡はいく?

  • 勤務先を聞かれたから、もしかして会社に連絡がいくの?
  • 会社に交通事故の連絡を入れたほうがいいの?

このようなお悩みをお持ちの方もおられますよね。

警察から会社に連絡がいく可能性があるとすれば、

会社の車で事故を起こした

といったケースです。

自動車の所有者が自分ならば、会社に連絡がいく可能性は低いでしょう。

では、みずから会社連絡を入れる必要があるとすれば、どのようなケースなのでしょうか。

業務時間内におこした交通事故については、会社の保険を利用することになります。

したがって、会社に連絡をいれる必要があります。

判断に迷ったら、

  • 法律事務所の無料相談を活用する
  • 保険の担当者に確認をとる

といった方法で、慎重に対応しましょう。

「会社に連絡すべきかどうか」について整理してみました。

交通事故を会社に連絡する?しない?(目安)
業務時間内 業務時間外
自分の車
会社の車

あくまで目安です。詳細は、保険会社の担当者や弁護士にご相談ください。

会社に連絡すべきかどうか迷ったときは、弁護士の無料相談を活用してみてください。

加害者が取るべき対応まとめ

「加害者が取るべきベストな対応」について、特集した記事もあります。

くわしくは、以下のリンクをご覧ください。

↓↓↓

さて、こんどは「示談」について、見ていくことにしましょう。

示談」は、交通事故の解決にかかせないものです。

交通事故を起こしたら【②示談の流れは?示談金は?】

交通事故を起こしたら【②示談の流れは?示談金は?】

その場で示談しない!まずは保険会社に連絡

交通事故を起こしたら、すぐに解決したくて、「事故現場で示談してしまいたい」と思う人もいるかもしれません。

しかし、その場での示談は絶対してはいけません。

事故現場で示談すると、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

「保険会社がかかわらないところで、示談をすると保険金がおりない」といった保険約款は、多いです。

また、警察の実況見分が終わっていない段階で、示談に応じてしまうと、過失割合を考慮しないで示談に応じることになります。

そのため、過大な賠償責任を負うリスクがあります。

その場で示談するデメリットをまとめると、次のようになります。

その場で示談するデメリット
  • 保険金がおりない可能性がある
  • 過大な賠償責任をおう可能性がある

交通事故の示談金とは?

示談金とは、交通事故の相手に、交通事故をゆるしてもらうために支払うお金です。

交通事故の場合には、任意保険の保険会社の担当者や、弁護士が仲介をして、示談をすすめます。

示談交渉では、示談金の金額や、示談の条件を決めていきます。

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示談金の金額の決め方としては、まずは治療をしてもらいます。

その後、

  • どんな症状か?治療にどのくらいの費用がかかったか?
  • 仕事を休んだことで、どのくらい損をしたか?(休業損害)

などの損害を考慮されます。

交通事故の流れ

示談金の金額の決定については、治療費や休業損害のほか、被害者の処罰感情も考慮されます。

示談金の金額はどうやって決める?基準は?
示談金の決定
方法 話し合い
基準 治療費
休業損害
処罰感情

多くの自動車運転者は、任意保険に加入していると思います。

任意保険に加入していれば、示談金は、たいていの場合、保険でまかなうことができます。

何千万という単位で必要になるのが、示談金です。

示談金とは別に、「お見舞金」を用意することもあります。

保険でおりたお金ではなく、自分のお金をだす人もいます。

そうすることで、誠意や、反省の意をあらわすことができます。

お見舞金の一例は、次のとおりです。

交通事故の示談金?お見舞金の一例を紹介
事案 示談金
原付バイクに衝突
(全治10日間)
3万円
歩行者に衝突
(全治3か月)
20万円
停車中の車に追突
(全治1週間)
42万円

さて、このような示談ですが、保険会社の担当者が代行してくれることも多いです。

しかし、だからといって、保険会社の担当者に任せっきりではダメです。

スムーズな示談交渉には、被害者に対する謝罪が欠かせませんが、積極的にとりくみましょう。

ポイント
  • 示談交渉は保険会社の担当者が代行してくれることが多い
  • でも、まかせっきりにしてはダメ!
  • スムーズな示談には、被害者に対する謝罪が必要!

交通事故を起こしたら【③お見舞い・謝罪の仕方は?】

交通事故を起こしたら【③お見舞い・謝罪の仕方は?】

お見舞いの仕方は?謝罪の仕方をレクチャー

示談の前提として、事故相手への謝罪や、お見舞いが必要です。

謝罪なしで、事故への怒りが倍増するといったことも…。

でも、

  • 実際には、どうやってお見舞いしたらよいの?
  • 謝罪をするといっても、タイミング言葉がわからない

といったお悩みをお持ちかもしれません。

謝罪に決まった方法はありません。

自分の言葉で、誠意を伝えましょう。

ただ、気を付けるべきことは

  • 自分の都合だけを主張しない
  • 賠償責任については言わない

といったことです。

交通事故の謝罪について、注意点をまとめました。

【注意点】ひかえたほうがいい?「謝罪の言葉」禁則集
交通事故を起こしてショックだ
被害者のほうが、もっとショックをうけているから。
仕事がなくなる
被害者も怪我で仕事を休んでいたり、後遺障害で働けないかもしれないから。
すべての責任をつぐなう
過失割合で認定された以上の賠償責任をおうリスクがあるから。

誠意ある対応をしようと思っても、手段をまちがえてしまうと、せっかくの気持ちが伝わりません。

「謝罪の言葉」に悩んだ場合には、弁護士に気兼ねなく相談してくださいね。

謝罪文の書き方はこちら

直接会って謝罪を聞いてもらえないときもあるでしょう。

そのようなときは、謝罪文を書いて、弁護士など第三者に渡してもらいましょう。

でも、

  • 謝罪文の書き方が分からない
  • 書き出しはどうすればいい

といったお悩みもありますよね…。

謝罪文の書き方については、是非こちらのページを参考にしてみてください。

↓↓↓

謝罪文のフォーマット(文例を紹介中)

謝罪文のフォーマットは、姉妹サイトに掲載中です。

ぜひ参考になさってください。

↓↓↓

こんどは、交通事故の3つの責任について確認していきましょう。

交通事故を起こしたら【④責任】刑罰は?免許は減点?

交通事故を起こしたら【④責任】刑罰は?免許は減点?

交通事故の責任は3つ~民事責任・刑事責任・行政処分~

交通事故を起こしたら、問題になる責任は3つです。

教習所でも習ったことがあるかもしれません。

どんな責任を負わなければならないのでしょうか。

交通事故を起こしたら、相手が怪我をしてしまって治療費を負担しないといけませんね。

このほか、重大な事故だった場合、刑事罰が科されたり、運転免許が停止されるといったこともあります。

交通事故の「3つの責任」を整理してみました。↓↓↓

交通事故の3つの責任
民事上の責任
民事裁判:損害賠償
示談交渉:示談金
刑事上の責任
危険運転致死傷罪
過失運転致死傷罪
etc
行政上の責任
運転免許の停止
運転免許の取消

交通事故の責任の内容は?~賠償・懲役・免許について~

この3つの責任については、以下の記事で詳しく解説しています。

さて、ここまで読んできて、さっそく弁護士さんに相談したいと思われた方もおられるのでは?

さいごに、交通事故の相談ができる全国の法律事務所をご紹介しておきますね。

交通事故を起こしたらどうなる?どうする?お悩みは弁護士に無料相談!

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ぜひ複数の事務所にお問い合わせいただき、相性の良い弁護士を見つけていただければと思います。

対応している弁護活動の範囲は、具体的事案や事務所の状況によって異なります。

詳細は、各弁護士事務所にご確認ください。

さいごに一言

交通事故を起こしたら、その後の対処法に困ってしまいますよね。

そんなときに、事件解決のプロである弁護士の助けがあると、心強いと思います。

交通事故を起こしたら、警察から取調べを受けることになります。

弁護士にご相談いただければ、適切なアドバイスを受けることができます。

また、刑事弁護士は、示談交渉も守備範囲です。

「保険に示談代行サービスがついていなかった」「保険会社の示談交渉が難航している」といったときも、弁護士にご相談いただければ、適切な解決策をご提示できます。

交通事故を起こしてお悩みの方は、ぜひ早期にご相談いただければと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

  • 交通事故直後の連絡先
  • 示談の流れ
  • お見舞いや謝罪の仕方

など、理解を深めていただけたのではないかと思います。

これらを是非ご活用いただき、早期のお悩み解決に役立ててください。

交通事故の対処法やその後の流れについてもっと知りたい方は、関連記事もチェックしてみてくださいね。

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