交通事故|相手の保険会社の担当者から連絡がない等のトラブルへの適切な対応とは!?

  • 交通事故,相手の保険会社

この記事の内容をまとめると以下の通りです
  • 交通事故の示談交渉では、相手の保険会社から「治療費の打ち切り」や「低い示談金の提示」といった厳しい対応をされることがある
  • その際にポイントとなる、相手の保険会社との交渉に臨む心構えは以下の4つ

・保険会社の言いなりにならない
・冷静な対応を心がける
・交渉の記録を残す
・裁判を恐れない

全てのポイントを押さえるためには、弁護士に示談交渉を依頼する方法がベスト

交通事故の被害にあわれ、相手の保険会社から連絡があり、交渉に不安をお持ちの方は、ぜひご一読ください。

author okano
岡野武志弁護士
交通事故と刑事事件を専門とするアトム法律事務所の代表弁護士。

交通事故の被害にあった場合、損害賠償を加害者側=相手の保険会社に請求することになります。

その場合、ご自身が加入されている任意保険の示談代行サービスを利用できる場合もあります。

しかし、相手が100%悪いような事故の場合は、被害者の方ご自身で相手側の保険会社と交渉しなければなりません。

その際、被害者の方ご自身だけで交渉することも可能ですが、交渉のプロである保険会社とお一人で交渉するのは非常に困難なはずです。

では、いったいどのように交渉を続けて行けば良いのか…。

このページで適切な対応について学んでおきましょう!

交通事故で相手の保険会社からされる厳しい対応とは?

交通事故で相手の保険会社からされる厳しい対応とは?

事故の加害者が自動車保険に加入している場合、基本的には、加害者本人ではなく相手の保険会社と示談交渉をすることになります。

しかし、保険会社は営利企業です。

つまり、会社としての儲けを出すために、支払う保険金の金額を少なくしたいと考えているはずです。

しかも、あくまでも加害者の代理人なので、決して被害者の味方はしてくれません。

よって、被害者の方にとって必ずしも良い対応をしてくれるわけではないのです。

治療費の打ち切り

その一つの例として、治療費の打ち切りをされることがあるようです…。

交通事故の被害者の方が怪我をして、病院に入院や通院をすることになった場合。

その際の治療費の支払いについては、

  • 被害者の方が立て替えて後から請求する
  • 相手側の保険会社から治療機関に直接支払う一括対応

という2つの方法があるようです。

いずれにせよ、最終的には相手側の保険会社が支払うことになるんですね。

営利企業である保険会社としては、当然支払う金額を抑えたいと思うはずです。

そのため、実際に相手の保険会社が治療の打ち切りを宣告してくることがあります。

打ち切りの連絡が来た場合、被害者の方がすべき対応については、以下の記事をご覧になってみてください。

任意保険基準(以下)での慰謝料の提示

また、交通事故の被害にあった場合、怪我をしたこと、後遺症が残ったこと、被害者の方が死亡してしまったことによる精神的な苦痛に対して慰謝料が支払われます。

しかし、その慰謝料について、保険会社からの支払い基準は非常に低いものとなっています。

慰謝料金額の3つの基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 弁護士をつけて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 最も低い 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

一方で、弁護士を通して相手の保険会社と交渉すると、慰謝料の金額が2倍以上になることもあります。

例として、後遺症慰謝料の金額を比較してみましょう。

後遺症慰謝料の3つの基準による違い(単位:万円)
後遺症等級 自賠責基準※1 任意保険基準※2 弁護士基準
1級 1100
(1600)
1300 2800
2級 958
(1163)
1120 2370
3級 829 950 1990
4級 712 800 1670
5級 599 700 1400
6級 498 600 1180
7級 409 500 1000
8級 324 400 830
9級 245 300 690
10級 187 200 550
11級 135 150 420
12級 93 100 290
13級 57 60 180
14級 32 40 110

※1 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。

  ()内は要介護の場合の金額。

※2 旧任意保険支払基準による。

見ておわかりいただけた通り、慰謝料としては弁護士基準での金額を受け取るべきですよね。

しかし、被害者の方だけで相手の保険会社と交渉した場合、任意保険基準、もしくはそれ以下での慰謝料しか提示してもらえないそうです。

一方で、弁護士を付けて交渉すれば、弁護士基準での慰謝料を獲得できることがほとんどです!

よって、相手の保険会社との慰謝料の交渉に関しては、ぜひ弁護士に依頼してみてください。

休業損害の出し渋り

また、交通事故で怪我を負った場合、慰謝料だけでなく、休業損害という損害賠償も受け取ることができます。

休業損害とは、交通事故が原因で仕事ができなくなったために、本来ならば得られていた収入分の損害のことです。

休業損害

交通事故により本来得られるはずであった収入や利益を失うこと。

休業損害は、専業主婦や兼業主婦、専業主夫などの家事従事者の方であっても、1日あたり1万円程度は認められることが多くなっています。

しかし保険会社は、家事従事者には実収入がないことを理由に、休業損害を支払わないと言ってくることがあるそうです。

また、専業主婦以外の場合でも、休業日数を限定的にしか認めないなどの対応をしてくる場合もあります。

そのような場合も、弁護士に相談して、しっかりと休業損害を受け取るべきです。

休業損害について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

実際よりも低い逸失利益の見積もり

また、怪我が完治せずに後遺症が残った場合、将来得られるはずだった収入の減少に対する損害賠償(逸失利益)も請求できます。

逸失利益

後遺症により労働能力が失われてしまった場合に、本来得られるはずだった収入の減額分を補償するための損害賠償。

逸失利益の計算方法については、こちらの記事をご覧ください。

しかし保険会社は、それぞれの項目を下げることにより、実際よりも低く計算してくることがあるそうです。

その際も、弁護士を通して交渉すれば、明確な主張や立証をすることにより、適正な計算方法で逸失利益を得られる可能性があります。

被害者に不利な過失割合の提示

最後に、交通事故の損害賠償で最も重要と言っても過言ではないのが、過失割合です。

というのも、被害者の方に事故の過失が認められた場合、その分、受け取れる賠償金の金額が差し引かれることになります。

たとえば、100万円の賠償金が受け取れるところ、被害者の方に1割の過失があれば、受け取れる金額は90万円となってしまいます。

逆に、相手の保険会社は支払う金額を抑えられることになるため、被害者の方の過失割合を増やそうとしてくることもあるそうです。

100万円の賠償金が受け取れる際に、被害者の方の過失が2割になれば80万円、3割になれば70万円しか受け取れないことになってしまいます。

よって、過失割合についても、弁護士に依頼して交渉すべきです。

明確な主張や立証により、正しい過失割合を勝ち取りましょう。

まとめ

相手の保険会社からされる厳しい対応

① 治療費の打ち切り
② 任意保険基準(以下)での慰謝料の提示
③ 休業損害の出し渋り
④ 実際よりも低い逸失利益の見積もり
⑤ 被害者に不利な過失割合の提示

以上、交通事故の被害にあった場合、相手の保険会社から、上記のような対応や連絡が来ることが予想されます。

相手の保険会社から連絡がない場合の対処法は?

相手の保険会社から連絡がない場合の対処法は?

保険会社から連絡がない理由と対処法

事故相手の保険会社から連絡がない理由としては、さまざまな要因があげられます。

  • 事故相手が自賠責保険にしか加入していない
  • 事故相手が任意保険会社に連絡していない
  • 事故相手が自分の過失を否定している
  • 事故相手が加入する任意保険会社内の不備

などの理由が考えられます。

事故相手が自賠責保険にしか加入していない

事故相手が自賠責保険にしか加入していない場合、自賠責保険から連絡が来ることはありません。保険会社から連絡が来るようなケースは、相手側が「任意保険に加入している」場合です。任意保険会社は保険加入者向けのサービスとして示談代行をおこなっているので、このような場合は任意保険会社から連絡が入ります。しかし、自賠責保険にはこのようなサービスはないので、いくら待っても連絡が来ることはありません。

このような場合は事故の相手方本人に連絡を入れて、示談交渉を開始する必要があります。

事故相手が任意保険会社に連絡していない

事故相手が任意保険に加入していても、保険を利用して補償する意思がないために保険会社に連絡していないのであれば、連絡が来ないのも当然です。損害賠償の金額によっては、保険を使うよりも自己負担するほうが結果的に安くつくことがあります。なぜなら保険を使うと、翌年以降に支払う保険料が高くなる可能性があるからです。事故相手は値上げが予想される保険料と自らが支払う賠償額を比べて、保険を利用しない判断を出した場合は保険会社から連絡が来ることはありません。

このような場合、事故の相手方本人に連絡をうながして保険を利用する意思があるのかまず確認するようにしましょう。保険を利用しない意思の確認が取れたら、支払える見込みがあるのかもあわせて聞いてみるのがいいでしょう。

事故相手が自分の過失を否定している

事故相手本人に代わって保険会社が対応するには、保険の契約者である事故相手本人に損害賠償義務があるということを前提としています。事故相手が自分の過失割合を否定しているのであれば、損害賠償義務がないと相手側の保険会社は判断して対応しないことがあります。

このような場合は、事故相手にも過失があることを相手側の保険会社に主張していく必要があります。

事故相手が加入する任意保険会社内の不備

任意保険会社の担当者は一人で数多くの案件を抱えてるそうです。担当者が忙しくて手が回らなかったり、保険会社内の各部署との連携がうまくいっていなかったりすることで、連絡が止まってしまっている可能性が考えられます。

状況を確認するために、担当者に直接こちらから連絡してみることをおすすめします。

いずれの場合でも、こちらから何かしらのアクションを起こす必要があるといえるでしょう。保険会社とのやり取りに自信がないという方は一度、弁護士に相談してみることをおすすめします。

相手の保険会社との交渉で気を付けるべき点

相手の保険会社との交渉で気を付けるべき点

では、もしもご紹介したような厳しい対応をされた場合、被害者の方はいったいどのように対応すれば良いのでしょうか?

ポイント①保険会社の言いなりにならない

まず一番大事なのは、「保険会社の言われるがままに合意しない」ということなのだそうです。

被害者の方は、示談交渉を行うのは初めてで、わからないことばかりのはずです。

損害賠償金の適正な金額や相場なども知りませんよね。

加えて、治療費の支払いや今後の生活の不安などもあり、早く損害賠償金を受け取ってしまいたいという気持ちが出てくるのもわかります。

しかし、保険会社の言われるがままに合意し、示談書にサインしてしまうと、後からその示談金が相場より低いものとわかっても、これを覆すのは非常に困難となってしまいます。

よって、保険会社の言われるがままに示談交渉を進めるのではなく、提示された金額や条件が適正なものなのかどうかなど、まずは弁護士などの専門家に相談してみて欲しいと思います!

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ポイント②法律と証拠をもとに冷静な交渉を心がける

また、「冷静に交渉を進める」ことも重要なポイントの1つなのだそうです。

もちろん、大切な家族を失ってしまったり、重い後遺症が残った場合、相手側に対する怒りがあるのは当然です。

しかし、感情的に相手側を怒鳴りつけたり罵ったからといって、希望通りの損害賠償を受けられるということは決してありません。

逆に、「被害者と同じように、痛い目にあわせてやろうか?」などと言う発言をしてしまえば、恐喝と取られてしまうこともあるというのです。

生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

示談交渉の場であれ、社会通念上害悪の告知と評価できれば、脅迫罪が成立してしまいます。

脅迫罪とまではいかなくても、相手方保険会社が顧問弁護士を窓口に出し、被害者の方にとって非常に不利な状況となってしまうことも考えられます。

法的な根拠、過去の事例・判例に基づいた考え、証拠などを武器に、あくまでも冷静に示談交渉に臨む姿勢が重要となります。

冷静かつ明確な根拠を持って示談交渉に臨むことが、納得のできる結果につながるのですね。

とはいえ、被害者の方だけで法的な根拠や過去の判例などをそろえるのは難しいのではないかと思います。

冷静な示談交渉に向けてはやはり、弁護士などの専門家に相談してみてくださいね。

ポイント③交渉の記録を必ず残す

また、「示談交渉の記録を書面で残す」ことも非常に重要ということです。

というのも、書面での記録を残すことで、「言った」「言わない」という争いを防止できることになります。

とはいえ、全ての交渉を書類の送付などで行うことは難しく、どうしても保険会社の担当者と会って交渉を行う場面も出てくるでしょう。

保険会社との面談時に、思いがけない質問をされたり、急な回答を迫られることがあるかもしれません。

しかし、そのような場合も慌てて答えず、確認してから後日回答する旨を伝え、しっかり確認したうえで答えるようにしましょう。

また、面談時には、必ず相手側の許可を取ったうえで、ボイスレコーダーなどに録音しておくのも方法の1つとして挙げられるそうです。

ただし、相手側の許可を得ていないと、証拠価値の程度が問題になる可能性があるそうです。

ポイント④裁判を恐れない

相手の保険会社との交渉においては、担当者から「これで納得できないのであれば裁判になりますよ」と催促されることもあるようです。

しかし、そう言われたからと言って、急いで示談してしまうことはしないでください。

裁判になれば、示談交渉よりも時間や費用がかかってしまうことは確かです。

しかし、裁判をすることで、相手側に弁護士費用を請求できたり、遅延損害金を受け取れる可能性も出てきます。

よって、マイナスなことばかりではありません。

早く決着を付けたいという気持ちもわかりますが、納得できない点があるのであれば焦って示談に合意するのは禁物です!

「納得のいく損害賠償金を受け取ることができない場合には裁判をしても良い」という姿勢を示すことは、相手側のペースに持ち込ませないことにもつながります。

ポイント⑤弁護士に相談する

そして、何度も話に挙がっていますが、相手の保険会社との交渉は弁護士に依頼すべきです。

賠償金の金額をアップできるだけでなく、面倒な手続きも代わりに行ってくれるため、治療に専念し、日常生活への復帰に注力できるはずです。

相手の保険会社との交渉にあたっての心構え
① 保険会社の言いなりにならない 弁護士に相談する
② 冷静な対応を心がける
③ 交渉の記録を残す
④ 裁判を恐れない

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以上、交通事故の被害にあった場合、相手の保険会社への対応の仕方について理解を深めていただけたでしょうか。

保険会社との示談交渉を適切に進め、しっかりとした補償を受け取るためには、弁護士に相談した方が良いと思われた方もいらっしゃるかもしれません。

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交通事故の被害に遭われ、相手の保険会社との連絡や交渉で大きなストレスを抱えていらっしゃる方も多くいるはずです。

そのような場合、ぜひ弁護士に相談いただければと思っています。

面倒な手続きなどのお力にもなれるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

  • 交通事故で予想される相手の保険会社からの対応
  • 相手の保険会社と示談交渉する際の心構え

について、理解を深めていただけたのではないかと思います。

相手の保険会社との交渉をスムーズに進め、適正な損害賠償を受けるためには、弁護士に相談した方が良いと感じた方もいらっしゃるかもしれません。

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また、このホームページでは、相手の保険会社との交渉に関するその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!

交通事故における相手の保険会社とのトラブルに関するQ&A

交通事故の相手側の保険会社が取る厳しい対応は?

交通事故の相手側の代理人としてあらわれる保険会社は、被害者にとって良い対応をしてくれるわけではありません。治療を途中で打ち切られるなど、被害者が納得いく補償を受けられない可能性があります。その他、慰謝料や逸失利益を低く見積もられたり、休業損害を出し渋ったりといったケースもあるようです。また、被害者の方の過失割合を増やそうとしてくることもあるようなので、注意が必要です。 保険会社は被害者の味方ではない

保険会社から不利な過失割合を提示されたら?

相手側の保険会社は支払う損害賠償の金額を抑えるために、被害者の過失割合を増やそうとしてくることがあります。被害者に事故の過失が認められた場合、その分、受け取れる賠償金の金額が差し引かれることになってしまいますので注意してください。過失割合に不安を感じた場合は、一度弁護士に相談するのが良いでしょう。 被害者に不利な過失割合の提示

相手の保険会社との交渉で気を付けるべき点は?

相手側の保険会社との示談交渉において大切なのは、①保険会社の言いなりにならない②法律と証拠をもとに冷静な交渉を心がける③交渉の記録を必ず残す④裁判を恐れないことです。とはいえ、被害者の方が1人で交渉を進めるのは難しい部分もあると思います。保険会社との示談交渉を適切に進め、しっかりとした補償を受け取るためには、弁護士に依頼するのがベストでしょう。 保険会社との交渉時に気を付けるべき点

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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