示談交渉のテクニック|弁護士に依頼せず自分で交渉を行うリスクとは?

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示談交渉のテクニック|弁護士に依頼せず自分で交渉を行うリスクとは?

交通事故の被害に遭い、怪我をしてしまった場合…後遺症が残ってしまった場合…大切な家族を失った場合…。

お金ですべてが解決するわけではありませんが、加害者側(相手方の保険会社)からしっかりとした損害賠償を受け取るべきです!

そのためには、相手側と示談交渉をする必要があります。

しかし、交通事故に何度も遭い、示談交渉に慣れているという方は少ないはずです。

一方、相手方の保険会社は百戦錬磨を戦ってきた示談交渉のプロです。

  • 保険会社との示談交渉術やポイントは何だろうか?
  • 示談交渉の流れやかかる期間はどれくらいだろうか?
  • 示談交渉は自分で行っても良いのだろうか?弁護士に相談した方が良いのだろうか?
  • もしも弁護士に依頼した場合の弁護士費用は?

など、あらかじめ知っておけば、安心できる点もいくつかあるのではないかと思います。

そこで今回このページでは、交通事故の示談交渉に関してお悩みの皆さまと一緒に、示談交渉のおける注意点や進め方なども含め、詳しく見ていきたいと思います。

なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

交通事故による怪我、さらに後遺症が残ってしまった場合には、ご本人の日常生活やご家族の方への負担も非常に大きいものとお察しします。

さらに、相手方保険会社とのやり取りでストレスを感じていらっしゃる方も少なくありません。

そのような場合には、弁護士に相談いただければお手伝いできる点もあるのではないかと考えております。

そこで今回は、交通事故の示談交渉で気を付けるべきポイントや弁護士相談のメリットなども含め、わかりやすく解説していきたいと思います。

交通事故の被害にあった場合、怪我の治療だけでも大変なのに、交渉のプロである保険会社と示談交渉を行うのは、想像するだけでも大変ですよね…。

少しでも不安を解消できるよう、ここから一緒に見ていきましょう。

交通事故の示談交渉の注意点|示談交渉術やポイントは?

交通事故の示談交渉の注意点|示談交渉術やポイントは?

そもそも示談交渉とは

ところで、示談交渉という言葉は聞いたことはあるものの、正確にはどういったものなのでしょうか?

交通事故の示談とは一般的に、

裁判によらず、当事者間の話し合いにより、一定額の金銭を支払い、その後それ以上の損害賠償請求をしないと当事者間で合意し、紛争を解決すること

と定義付けられています。

交通事故の被害にあった場合、車の修理代や怪我をした場合の治療費、仕事を休んだ場合の休業損害、後遺症が残ったり、被害者の方が亡くなってしまった場合には将来の収入など、たくさんの損害が発生します。

それらの損害は、加害者側に損害賠償請求していくことになります。

そして、損害賠償の方法としては、基本的に金銭で行うことと定められています。

(損害賠償の方法)

第四一七条 損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める。

よって、その損害賠償金の金額と支払い方法を相手側と話し合い決定する必要があり、その手続きが示談交渉ということになるのですね。

示談交渉は誰と誰がする?

では、その示談交渉とは、誰と誰が行うのでしょうか。

相手方保険会社と行うことが多いようですが…。

加害者が任意保険に加入している場合

加害者が任意の自動車保険に加入している場合、通常は加害者側の保険会社と示談交渉を行うことになります。

自動車を運転している人の約90%は任意保険に加入しているようなので、このケースが多くなりそうです。

また、被害者の方も任意保険に加入している場合には、通常はご自身の加入している保険会社と加害者側の保険会社の担当者同士が代理人となって示談交渉を進めてくれるそうです。

ただし、自分側の保険会社であっても、被害者の方の意見をしっかりと主張しておかないと、保険会社同士が適当に示談をまとめてしまうこともあります。

ご自身の保険会社が代理人になってくれるといっても、100%自分の味方とは限らないという点には注意が必要です。

一方、赤信号で停車中に後ろから追突された場合など、明らかに被害者の方の過失がゼロのケースも考えられます。

被害者側の過失割合がゼロの場合には、ご自身の加入している保険会社の示談代行サービスは利用することができません。

よって、被害者の方ご自身が、相手方の保険会社と示談交渉しなければならないのです。

加害者が無保険の場合

一方、加害者が任意保険に加入していない、いわゆる無保険の場合には、加害者本人と示談交渉をすることになります。

特にバイクに乗っている人の任意保険加入率は50%以下のようなので、事故の相手がバイクだった場合にはこのような事態になることが多いでしょう。

【重要】交通事故の示談交渉術

ここまでで、示談交渉や示談交渉の相手について理解を深めていただけたでしょうか。

では、実際に示談交渉を行うにあたって、示談交渉術やポイント、注意点などはあるのでしょうか?

ポイント①保険会社の言いなりにならない

まず一番大事なのは、「保険会社の言われるがままに合意しない」ということなのだそうです。

被害者の方は、示談交渉を行うのは初めてで、わからないことばかりのはずです。

損害賠償金の適正な金額や相場なども知りませんよね。

加えて、治療費の支払いや今後の生活の不安などもあり、早く損害賠償金を受け取ってしまいたいという気持ちも出てきてしまうはずです。

営利企業である保険会社は、支払う保険金を少なくしたいと考えているため、保険会社が提示してくる損害賠償金(示談金)は、相場よりも低いことがほとんどです。

しかし、保険会社の言われるがままに合意し、示談書にサインしてしまうと、後からその示談金が相場より低いものとわかっても、これを覆すのは非常に困難となってしまいます。

よって、保険会社の言われるがままに示談交渉を進めるのではなく、提示された金額や条件が適正なものなのかどうかなど、弁護士などの専門家に相談してみて欲しいと思います!

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ポイント②法律と証拠をもとに冷静な交渉を心がける

また、「冷静に交渉を進める」ことも重要なポイントの1つなのだそうです。

もちろん、大切な家族を失ってしまったり、重い後遺症が残った場合、相手側に対する怒りがあるのは当然です。

しかし、感情的に相手側を怒鳴りつけたり罵ったからといって、希望通りの損害賠償を受けられるということは決してありません。

逆に、「被害者と同じように、痛い目にあわせてやろうか?」などと言う発言をしてしまえば、恐喝と取られてしまうこともあるというのです。

生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

示談交渉の場であれ、社会通念上害悪の告知と評価できれば、脅迫罪が成立してしまいます。

脅迫罪とまではいかなくても、相手方保険会社が顧問弁護士を窓口に出し、被害者の方にとって非常に不利な状況となってしまうことも考えられます。

法的な根拠、過去の事例・判例に基づいた考え、証拠などを武器に、あくまでも冷静に示談交渉に臨む姿勢が重要となります。

冷静かつ明確な根拠を持って示談交渉に臨むことが、納得のできる結果につながるのですね。

とはいえ、被害者の方だけで法的な根拠や過去の判例などをそろえるのは難しいのではないかと思います。

冷静な示談交渉に向けてはやはり、弁護士などの専門家に相談してみてくださいね。

ポイント③交渉の記録を必ず残す

また、「示談交渉の記録を書面で残す」ことも非常に重要ということです。

というのも、書面での記録を残すことで、「言った」「言わない」という争いを防止できることになります。

とはいえ、全ての交渉を書類の送付などで行うことは難しく、どうしても保険会社の担当者と会って交渉を行う場面も出てくるでしょう。

保険会社との面談時に、思いがけない質問をされたり、急な回答を迫られることがあるかもしれません。

しかし、そのような場合も慌てて答えず、確認してから後日回答する旨を伝え、しっかり確認したうえで答えるようにしましょう。

また、面談時には、必ず相手側の許可を取ったうえで、ボイスレコーダーなどに録音しておくのも方法の1つとして挙げられるそうです。

ただし、相手側の許可を得ていないと、証拠価値の程度が問題になる可能性があるそうです。

ポイント④裁判を恐れない

相手方保険会社との交渉においては、担当者から「これで納得できないのであれば裁判になりますよ」と催促されることもあるようです。

しかし、そう言われたからと言って、急いで示談してしまうことはしないでください。

裁判になれば、示談交渉よりも時間や費用がかかってしまうことは確かです。

しかし、裁判をすることで、相手側に弁護士費用を請求できたり、遅延損害金を受け取れる可能性も出てきます。

よって、マイナスなことばかりではありません。

早く決着を付けたいという気持ちもわかりますが、納得できない点があるのであれば焦って示談に合意するのは禁物です!

「納得のいく損害賠償金を受け取ることができない場合には裁判をしても良い」という姿勢を示すことは、相手側のペースに持ち込ませないことにもつながります。

ポイント⑤相手が無保険の場合は少額でも回収を目指す

ところで、相手が無保険の場合には、加害者本人と直接示談交渉をする必要があるということでした。

とはいえ、任意保険代を払えないから加入していないような方も多いはず…。

加害者に支払い能力がない場合、残念ながら賠償金を回収することは困難ですよね…。

どうにか強制的に回収できる方法はないのでしょうか?

加害者から賠償金を強制的に回収するには、訴訟を起こし「確定判決」を得るという方法が考えられます。

争いが少なく、請求額が60万円以下の場合には、「少額訴訟」という手続きを取ることで、素早く確定判決を得ることができます。

その後に強制執行(差し押さえ)の申し立てをすることにより、加害者の財産から賠償金を強制的に回収することが可能です。

もっとも、強制執行を行っても、加害者に差押えるべき財産がなかった場合、賠償金を回収することはできません。

そのため、相手が自己破産をしていたり、無職でお金がないと考えられる場合などには、実質的には回収できない可能性が高いと考えられます。

訴訟を起こすことになれば、時間も労力もかかります。

それでも賠償金を回収できない可能性も高いということなので、できれば避けたいところです…。

事故の相手が無保険の場合、訴訟を起こしたとしても、賠償金を回収できない可能性が高い点を考慮する必要があります。

賠償金総額を減額したり、長期の分割払いに応じることで、事故の相手側から少しでも賠償金を回収できるのなら、その方が良い場合もあります。

残念ではありますが、事故の相手が無保険の場合には、賠償金の全額回収ではなく、少しでも回収できることを目指した方が良いのですね。

保険会社との示談交渉の流れや交渉にかかる期間について解説

保険会社との示談交渉の流れや交渉にかかる期間について解説

示談交渉の注意点やポイントもわかったところで…。

実際に示談交渉を進めるにあたっての流れやかかる期間はどうなっているのでしょうか。

流れや期間がわかっていないと、不安になってしまうこともあるかと思います。

ということでここからは、示談交渉の流れや、交渉にかかる期間について見ていきたいと思います。

物損事故の示談交渉の流れや期間

まず、交通事故の中でも幸い怪我人が発生しなかった物損事故の場合を見てみましょう。

事故発生~示談交渉開始まで

物損事故の場合、事故で破損した車の修理などがすべて終わり、それにかかった修理代などの損害賠償額が確定した時点で示談交渉が開始となります。

修理費用の見積もりが出るまでには1ヶ月程度かかることが多いそうなので、物損事故の場合、交通事故の発生から1ヶ月程度で示談交渉を開始できることがほとんどのようです。

ちなみに、車の修理については、相手側の指定された場所ではなく、自分の信頼できる好きな修理工場で修理してもらうことが可能ということです。

ただし、支払われる修理代は、あくまで事故によって損傷した箇所を修理するために必要となる妥当な金額となります。

よって、

  • 事故以前に損傷していた箇所の修理が含まれている場合
  • 相場からかけ離れた高額な修理代の場合

には、全額を支払ってもらえないことになります。

また、修理をした後に上記のような修理代についての争いが発生するのを避けるため、修理工場を決めた場合、事前に相手方に連絡するのが一般的ということです。

示談交渉開始~成立まで

車の修理代などの損害額については、見積もりの通りなので、争いが発生することはほとんどないそうです。

ただし、ご自身にも過失割合がある場合には、ご自身の過失割合分が差し引かれた修理代しか受け取ることができないため、争いになることもあるそうです。

事故状況に関する証拠が少なく、両者の主張が食い違っている場合には、過失割合に関する示談交渉が長期化することがあります。

示談交渉だけで話がまとまらない場合には、物損事故であっても裁判となる可能性があります。

示談交渉の開始から3ヶ月程度経過しても示談がまとまらないような場合には、裁判に移行したほうが早期に解決できることもあります。

裁判になった場合には、半年~1年程度の期間がかかることも考えられます。

そういったケースを除けば、物損事故の場合、示談が開始してから成立するまで1ヶ月程度の期間を見ておけば良いようです。

物損事故の示談交渉にかかる期間
事故発生~示談交渉開始まで 1ヶ月程度
示談交渉開始~成立まで 1ヶ月程度
合計 2ヶ月程度

※ 裁判となった場合はさらに長引くことがあります。

人身事故の示談交渉の流れや期間

一方、事故により怪我人が発生した場合には、人身事故となります。

事故発生~示談交渉開始まで

人身事故の場合、もし怪我の程度が軽く、後遺症が残らないような場合には、怪我の治療が終了し、治療に要した日数や治療費の総額などが確定した段階で示談交渉を開始することになります。

治療に要する日数は、怪我の程度や治療の経過によって様々なので一概には言えません。

打撲などの軽症の場合には、1週間程度で示談交渉を開始することもできるでしょう。

怪我が重症なほど示談開始までの期間は長くなります。

一方、後遺症が残るような場合には、後遺症に対する損害賠償を受け取るため、まず後遺症の等級認定を受ける必要があります。

後遺障害等級認定の流れ

ちなみに症状固定とは、これ以上治療を続けても効果が見込まれないと判断された段階のことになります。

症状固定

医学上、一般に認められた治療方法を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態

そして、これ以上治療の効果が期待できないような症状が後遺症として認定されることになります。

一般的には、事故後6ヶ月程度で症状固定に至ることが多いとされているようです。

後遺症の等級認定にかかる期間

そして、多くの場合、6ヶ月程度で症状固定をした後に、後遺症の認定申請をすることになります。

申請から認定結果が出るまでの審査期間は、多くは1ヶ月程度、場合によっては3ヶ月以上かかることもあるようです。

つまり、この後遺症の申請から認定までにかかる期間に、怪我から症状固定に至るまでの治療期間や申請までにかかる準備期間を合わせると、数ヶ月から長くて1年以上かかることもあるのですね。

また、もしも認定結果に納得がいかない場合には、異議申立てや裁判が必要になることもあり、さらに時間がかかってしまうでしょう。

後遺障害の認定結果通知後の流れ

示談交渉開始~成立まで

後遺症が残らなかった場合には治療終了後、後遺症が残った場合には等級認定の結果に納得した後から示談交渉が開始となるわけですが、ここでも過失割合について争いになることがあるそうです。

物損事故と同じように、過失割合についてどちらかが納得しない場合には示談交渉自体が難航し、解決までに長時間がかかることになるでしょう。

どうしても話がまとまらない場合には、やはり裁判が必要となり、何ヶ月もかかるケースも考えられます。

交通事故の裁判の流れ

最高裁判所の統計データによると、交通事故の民事裁判の第一審の訴えを提起してから終局するまでの平均審理期間は12.3ヶ月のようです。

そして、半年から1年以内に終局する事案が60%程度で、2年を超える長期事案は全体の6%程度となっています。

よって、通常のケースであれば、半年~1年半程度で裁判が終了すると言えそうです。

つまり、人身事故の場合、早く解決できれば1ヶ月程度で示談がまとまることもありますが、半年以上かかることも珍しくはないと言えそうです。

人身事故の示談交渉にかかる期間
事故発生~示談交渉開始まで 1週間~1年以上
後遺症の等級認定まで 1ヶ月~3ヶ月以上
示談交渉開始~成立まで 1ヶ月~半年以上
合計 2ヶ月~1年半程度

※ 裁判となった場合はさらに長引くことがあります。

死亡事故の示談交渉の流れや期間

そして、非常に残念ながら、被害者の方が亡くなってしまう死亡事故の場合にはどうなるのでしょうか。

事故発生~示談交渉開始まで

死亡事故の場合には、葬儀などが終わり、賠償額が確定した段階で示談交渉を開始することになるそうです。

ご遺族の中には、すぐに示談をする気持ちになれない方もいらっしゃいますが、その場合はしばらく時間をおいても構いません。

実際には、49日の法要が終わった頃に示談交渉を開始することが多くなっています。

被害者の方が即死となってしまった場合には、事故発生から2ヶ月程度で示談開始となるのですね。

治療を行った結果、残念ながら亡くなってしまった場合には、治療期間によって変わってきますが、亡くなられた後2ヶ月程度から示談交渉を開始することになります。

示談交渉開始~成立まで

死亡事故の場合、被害者の方は亡くなっているため、相続人の方が保険会社と示談交渉をすることになります。

しかし、相続人全員が同意しないと示談が成立しないため、解決までに時間がかかることが多くなっているそうです。

また、死亡事故の場合、ご遺族の方が相手方保険会社と示談交渉をするのに積極的ではないケースがあります。

さらに、過失割合の点でも被害者に不利に認定されることが多いため、ご遺族が不満を持つことも多くなっています。

つまり死亡事故の場合、示談交渉が開始するまでの期間は短くなりますが、交渉を開始してからの期間が長くなることが多いのですね。

示談を開始してから、早ければ1ヶ月程度で終わることもありますが、長びくケースでは半年以上かかることもあるそうです。

過失割合などについて納得できない場合には裁判となり、1年程度の期間がかかってしまうケースもあります。

死亡事故の示談交渉にかかる期間
死亡~示談交渉開始まで 2ヶ月程度※1
示談交渉開始~成立まで 1ヶ月~半年以上
合計 3ヶ月~8ヶ月以上

※1 治療期間が発生した場合には、治療期間が上記期間に足されます。

※2 裁判となった場合はさらに長引くことがあります。

※注意点※損害賠償請求の時効

ところで、損害賠償請求には時効があります。

不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

事故にあった時点から3年間が時効となっています。

ひき逃げのように加害者が不明の場合には、加害者がわかった時点3年もしくは事故発生日20年のうちどちらか短い方が適用されます。

よって、示談交渉を焦るのも禁物ですが、あまり先延ばしにし過ぎるのも要注意ということになります。

死亡事故などでは、相手側と交渉する気力が起きない場合もあるかもしれません。

保険会社の態度に嫌気が差し、「示談交渉になんて応じない!」と思ってしまう場合もあるかもしれません。

しかし、時効を過ぎてしまえば加害者側に何も請求できなくなってしまいます。

弁護士に依頼すれば、示談交渉を全て任せることができますので、まずは相談だけでもしてみてください。

示談交渉を弁護士に任せた場合と自分で行った場合の違いとは!?

示談交渉を弁護士に任せた場合と自分で行った場合の違いとは!?

ここまでで、保険会社との示談交渉に関しては、弁護士に相談・依頼した方が良いという話がたくさん出てきました。

実際、弁護士に依頼した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか?

示談交渉を弁護士に任せた場合①適正な後遺症の等級が認定される

もしも後遺症が残っている場合には、後遺症が残ったことに対する補償もしっかり受け取るべきです。

そして、後遺症に対する損害賠償を受けられるが受けられないかで、金額も大きく変わってきます。

しかし、後遺症が残っていると言っても、後遺症等級の認定を受けていなければ損害賠償は受けられないのです。

後遺症等級認定の方法

後遺症等級の申請には被害者請求と事前認定という方法があります。

後遺症申請の2種類の方法
被害者請求
被害者本人が直接相手の自賠責保険に後遺症の等級認定を請求する方法
事前認定
相手側の任意保険会社が窓口となって被害者の後遺症の等級認定を事前に確認する方法

事前認定の場合、相手側の任意保険会社は必要最低限の書類しか提出してくれません。

一方の被害者請求の場合、必要資料以外に認定に有利な医療関係の資料や意見書の添付も可能となっています。

そのため、後遺症の等級認定に争いのあるケースでは、被害者請求の方が望ましいと言えます。

とはいえ、被害者の方ご本人だけで、認定に有利な資料などを見極めるのは難しいですよね。

そのような場合、弁護士に依頼をすれば、

  • 書類収集の手間が省ける
  • 認定に有利となる医療関係の資料や意見書の収集やアドバイスを受けられる

というメリットがあるそうです。

特に、後遺症の申請には後遺障害診断書の内容も非常に重要となるようで、その作成についてのアドバイスなどももらえるそうです。

示談交渉を弁護士に任せた場合②慰謝料などの示談金が大幅に増額する

そして、怪我を負った場合、後遺症が認定された場合、被害者の方が死亡した場合、どのケースにおいても慰謝料などの損害賠償金を受け取れることになります。

慰謝料

怪我による入院や通院、後遺症が残ってしまった場合、残念ながら被害者の方が死亡されてしまった場合…。

それらによる精神的苦痛に対しては慰謝料が支払われます。

交通事故で支払われる慰謝料は、以下の通りです。

交通事故で支払われる慰謝料
入院慰謝料/通院慰謝料
事故で怪我をしたことによる精神的・肉体的な苦痛に対する補償。
後遺症慰謝料
後遺症が残ったことによる精神的・肉体的な苦痛に対する補償。
死亡慰謝料
事故で被害者の方を亡くしたことによる精神的・肉体的な苦痛に対する補償。

しかし、実は慰謝料には、自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準という3つの基準があり、

保険会社から提示される慰謝料は非常に低いものとなっている

そうなのです…。

慰謝料相場の3つの基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 金額は低め 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

たとえば先ほど説明した後遺症等級が認定された場合の慰謝料では、基準により以下のような差があります。

後遺症慰謝料(単位:万円)
後遺症等級 自賠責基準※1 任意保険基準※2 弁護士基準
1級 1100
(1600)
1300 2800
2級 958
(1163)
1120 2370
3級 829 950 1990
4級 712 800 1670
5級 599 700 1400
6級 498 600 1180
7級 409 500 1000
8級 324 400 830
9級 245 300 690
10級 187 200 550
11級 135 150 420
12級 93 100 290
13級 57 60 180
14級 32 40 110

※1 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。

()内は要介護の場合の金額。

※2 旧任意保険支払基準による。

見ておわかりの通り、適正な慰謝料を受け取るためには、弁護士基準での金額を受け取る必要があります。

ただし、被害者ご本人やご家族の方だけで保険会社と交渉しても、低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどなのだそうです。

加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどです。

弁護士に依頼して、弁護士基準の慰謝料獲得というメリットを得たいところですね!

休業損害

また、交通事故で怪我をすれば、仕事を休む必要が出てくるかもしれません。

その分、収入が減ってしまうという心配がありますよね。

実は、そのことに対しては、休業損害という補償を受け取ることができるそうです。

休業損害は、職業などによって計算方法が異なるようなので、詳しくはこちらの記事をご覧になってみてください。

そして、実はこの休業損害、被害者の方だけで保険会社と交渉した場合、低く見積もられたり、途中で打ち切られたりしてしまうこともあるそうなのです…。

被害者の方からすれば、事故による痛みが残っていて、働けないのだから、生活の保障をしてくれ!と思うのは当然です。

しかし、休業損害が認められるには、一定の条件が必要であり、保険会社がその条件を満たさないと判断すれば、打ち切りをすることは違法ではないことになるのです。

実は、休業損害がもらえる期間がいつまでか明確に決まっているわけではありません。

休業損害が認められるためには、

  • 必要性(交通事故の怪我が休業を必要とする程度のものであったこと)
  • 相当性(休業期間として相当なものであること)

という要件が必要となります。

そして、この必要性や相当性は怪我の程度や治療状況などによって判断され、主治医の意見が重要となります。

実務上は、保険会社が主治医に休業が必要な期間について質問する医療照会というものをしたうえで、休業損害の打ち切りを判断することが多いそうです。

この医療照会で、主治医から「休業の必要はない」という回答がなされると、その後の期間の休業損害の請求は困難となってしまいます。

しかし、弁護士に相談すれば、弁護士から主治医の先生に休業が必要な旨の書類の作成を依頼し、その書類をもとに休業期間を延長できる場合があるそうです。

それ以外にも、医療照会において、不利な回答が出されやすい誘導的な質問がないかチェックしたりすることができる場合もあります。

弁護士に相談・依頼することで、休業損害をもらえる期間が延長できる場合もあるというのは大きなメリットですね!

逸失利益

次に後遺症が残ってしまった場合、これまでできていた仕事ができなくなってしまう可能性があります。

被害者の方が亡くなってしまった場合には、今後の収入が得られなくなってしまいます…!!

その失われてしまった将来の収入に対する補償には、逸失利益というものがあるそうです。

しかし、保険会社との交渉では、この逸失利益についても争いが生じることが多いそうです。

後遺症認定の時点ですでに減収が発生している場合には、将来的にもその減収の継続が見込まれるため、逸失利益は認められやすいです。

また、後遺症が原因で、

  • 会社の部署を異動させられた
  • 職業選択の幅が狭くなった
  • 積極的な対人関係や対外的な活動が不可能になった

など、労働環境や能力に支障が出ていることが認定されれば、逸失利益が認められることになります。

一方で、実際に後遺症が残っていても、労働能力に与える影響が小さく、逸失利益が十分に得られないこともあるそうです。

すると、被害者の方は逸失利益を得られず、実際に残っている後遺症に対する補償として明らかに不十分となってしまいます。

そのような場合には、慰謝料を相場よりも増額させることで、賠償のバランスが取られることもあるそうです。

ただし、そのような交渉を自分ひとりで行うのは難しいですよね。

この場合も、弁護士に相談すれば、適切なアドバイスをもらえるというメリットがあるんですね!

示談交渉を弁護士に任せた場合③有利な過失割合を勝ち取れる

また、示談交渉では過失割合について争いになることも多いという話でしたね。

もちろん、自分側に非がある場合には仕方ないかもしれませんが、ときには保険会社側が不利な過失割合を提示してくることもあるようなのです。

https://twitter.com/es_chann/status/949995915619676160

納得できない過失割合を提示されて、その分受け取れる額が減らされてしまうのは、到底受け入れられませんよね!!

過失割合に納得がいかない場合には、過失割合を覆すだけの適正な主張や立証が必要となります。

また、事故状況の事実に争いがある場合には、こちらに有利な事故態様であったことを立証する必要があります。

そのためには、事故当初から様々な証拠の収集、選別などを行い、示談や裁判に備えることが必要となります。

怪我の治療をしながら、上記のような証拠などを集めるのは非常に辛いですよね。

弁護士に依頼すれば、証拠を集め、適切な主張立証をすることにより、有利な過失割合を獲得できる可能性が高まります。

示談交渉を弁護士に任せた場合④示談交渉のストレスから解放される

そして何よりも重要なのは、保険会社との示談交渉のストレスから解放されることではないでしょうか。

交渉自体も非常にストレスが溜まりますし、それに加えて書類の手配や提出など、煩雑なやりとりもしなければなりません。

また、死亡されたご遺族の方が保険会社と交渉する場合、連絡を取るたびに亡くなられた被害者の方を思い出してしまい、その精神的な負担は予想以上に大きいものになります…。

弁護士に依頼すれば、それら面倒でストレスのかかる煩雑なやりとりから解放される点も大きなメリットですね。

弁護士に交渉を任せられれば、怪我の治療や、今後の新しいスタートに向けた準備に専念できるはずです。

交通事故の示談交渉を自分で行う場合のリスクとは?

もちろん、弁護士には依頼せず、示談交渉を自分で行うことも可能です。

しかし、上記でご紹介したようなメリットとは逆のデメリットやリスクがあるという点は、覚えておいた方が良いかもしれません。

まとめ

示談交渉を弁護士に依頼した場合と自分で交渉した場合

弁護士に依頼した場合 自分で交渉した場合
後遺症の認定 適正な等級が認定される 適正な等級認定を受けられない可能性
示談金 大幅に増額できる 非常に低い
過失割合 有利になる可能性 不利な過失割合でも覆せない
交渉の手間 保険会社との煩雑なやりとりから解放 保険会社とのやりとりが煩雑でストレスもかかる

よって、相手側との示談交渉については、ぜひ弁護士に相談だけでもしていただきたいと思っています。

示談交渉を弁護士に依頼した場合の弁護士費用は?

示談交渉を弁護士に依頼した場合の弁護士費用は?

とはいえ、弁護士に依頼すれば弁護士費用が発生しますよね。

弁護士費用の金額によっては、依頼したくてもできないケースも考えられますよね…。

最近多い弁護士費用のパターン

現在、弁護士費用は自由化されており、弁護士事務所ごとに異なるのですが、ここでは最近多い弁護士費用のパターンをご紹介したいと思います。

①相談料

弁護士に弁護を依頼するにあたっては、いきなり弁護士事務所に行って契約するということはないはずです。

まず、弁護士事務所に相談される方がほとんどですよね。

調べてみたところ、その際に相談料がかかる事務所もあるようです。

費用が発生する場合には、5000円~10000円/1時間程度が相場のようです。

ただし最近では、相談料は取らない、もしくは初回については無料としているところも多いようです。

②着手金

次に着手金というものが発生します。

着手金は本来、弁護活動を始める際に必要となる費用で、弁護活動の結果に関わらず支払う必要があるものです。

しかし、自動車事故に関しては、最近は無料としている弁護士事務所も多いようです。

自動車を運転される方は、強制加入の自賠責保険の他に、任意の自動車保険にも別途加入していることが多くなっています。

そのため、保険会社から最終的に賠償金を回収できる見込みが高いので、着手金については無料としている事務所が多いと考えられます。

とはいえ、ケースや事務所で変わることもありますので、事前に確認してみてくださいね。

③成功報酬

そして、示談交渉などが成立した際には、成功報酬というものが発生します。

成功報酬の金額については、弁護を依頼した方が得た経済的利益の額の一定割合となっていることがほとんどのようです。

その経済的利益を得られた賠償額全体とするか、弁護士が介入したことで増額できた分とするのかで金額が変わってくることになります。

当然、賠償額全体を経済的利益とした方が、弁護士費用は高くなります。

最近では、以下のどちらかのパターンに設定している弁護士事務所が多いようです。

最近の成功報酬のパターン
  1. ① 22万円+賠償額の11%(税込)
  2. ② 相手側の保険会社から示談金の提示が既にある場合は、22万円+増額分の22%(税込)

具体的な金額をイメージしやすくするために、下記に計算例を示してみました。

最近多い報酬基準で計算した場合の弁護士費用例
22万円+賠償額の11%(税込)
賠償額 弁護士費用
200万円 44万円
600万円 88万円
1000万円 132万円
2000万円 242万円
5000万円 572万円
22万円+増額分の22%(税込)
増額分 弁護士費用
100万円 44万円
500万円 132万円
1000万円 242万円

※1 裁判の場合、追加の弁護士費用が発生する事務所もある

④日当

他に日当というものもかかる事務所があります。

日当についてはかからない事務所もあれば、インターネットなどに掲載されていなくても実際には発生する事務所もあります。

かかるケースでは、出張日当や出頭日当といったものが考えられます。

日当の種類
出張日当 遠方へ出向く必要があるなど、実質1日拘束されるような業務を行う際にかかる費用
出頭日当 裁判所の期日や示談交渉の場など、事務所外での事務処理の現場に出頭するごとにかかる費用

よって、契約するにあたっては、必ず事前に確認をするようにしてください。

⑤実費

最後に、交通費などの実費も費用として請求されることになります。

ただし、弁護士費用全体の中で考えると、非常に低い金額と言えるでしょう。

弁護士費用特約があれば

以上、示談交渉を弁護士に依頼した場合の弁護士費用について見てきました。

安いと感じるか、高いと感じるかは、人それぞれだとは思います。

ただし、後遺症の等級が得られている場合は基本的に、弁護士費用を払っても増額分の方が大きくなることが多いそうです。

慰謝料などの示談金増額例

それでも心配という方は、ご自身の任意保険に弁護士費用特約を付けておくことも考えられます。

弁護士費用特約があれば、一般的に300万円を上限(相談料は10万円)として、保険会社が弁護士費用を払ってくれることになります。

ただし、保険会社の運用や弁護士との契約内容によっては、弁護士費用の一部しか支給されないこともあるようです。

弁護士費用特約についてより詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧になってみてください。

使えるケースに制限があるとはいえ、使えれば非常にありがたいですよね。

まずは、ご自身の保険に弁護士費用特約が付いているかどうか、そしてご自身の事故に使えるかどうかを保険会社に確認してみてください。

また、相談については無料の弁護士事務所も多いということだったので、

  • 自分のケースでは弁護士に依頼した方が良いのか
  • 費用倒れの心配がないのか

など、まずは相談だけでもしてみてください!

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以上、交通事故の示談交渉のポイントや流れ、かかる期間などについて理解を深めていただけたでしょうか。

スムーズに示談交渉を進め、適正な損害賠償を受け取るためには、弁護士に相談した方が良いと思われた方もいらっしゃるかもしれません。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、交通事故の示談交渉についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします!

交通事故の被害に遭われたショックに加え、保険会社との示談交渉でも辛い思いをされていることと思います。

そんなときは、迷わず弁護士に相談することをおすすめします。

なぜなら、辛い思いをした分、適正な金額の損害賠償を受けるべきだからです。

しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。

そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。

面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

  • 保険会社との示談交渉術のポイント
  • 示談交渉の流れやかかる期間
  • 示談交渉を自分ではなく弁護士に相談した場合のメリット
  • 弁護士に依頼した場合の弁護士費用

などについて、理解を深めていただけたのではないかと思います。

示談交渉をスムーズに進めるためには、今すぐに弁護士に相談したいと感じた方もいらっしゃるかもしれません。

自宅から出られない方や、時間のない方は、便利なスマホで無料相談を利用するのがおすすめです!

そうではなく、やっぱり直接会って話がしたいという場合は、全国弁護士検索を使って弁護士を探してみてください。

また、このホームページでは、交通事故の示談交渉に関するその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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