【失明】外傷が無くとも事故との因果関係を認容

HYS 2016年6月27日 | 失明
item 16 1
認容額 2970万0852円
年齢 43歳
性別 男性
職業 旧公団勤務
傷病名

外傷性くも膜下出血、左眼球破裂、左頬骨骨折、頸椎椎体骨折、脳挫傷等

障害名 失明
後遺障害等級 6級
判決日 平成21年12月10日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

本件事故は、平成7年3月7日午前1時40分ころ、神奈川県相模原市上鶴間825番地1において発生した。加害者の車が、国道16号線を八王子から横浜方面に向かい直進中、進路上に駐車あるいは停車していた被害者が搭乗する事業用大型貨物自動車の後部に、時速約70kmの速度で追突した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は、平成7年3月7日の本件事故に、病院へ搬送されて手術を受けた。その後も、いくつもの病院への入院や通院を行った。入院期間の合計は141日間、通院期間の合計は175日間である。

後遺障害の内容

本件事故による被害者の後遺症は、後遺障害の等級について、左眼の障害(眼球摘出による失明)と右眼の視力低下は併せて、左眼瞼の障害は11級3号に、脳挫傷の残遺は12級12号に、左頬部知覚障害は12級12号に、外貌の瘢痕は14級11号にそれぞれ該当すると評価し、これらを併合して併合6級に相当する後遺障害が残存した。

判決の概要

本件事故は、交通事故にあった被害者が、右眼に外傷がなかったが、その後視力が低下したという事案について、事故により心因性の視力低下が生じたとして事故との因果関係を認めた事例。

認容された損害額の内訳

入院付添費 34万4500円
入院雑費 22万5000円
通院交通費 3万8480円
通院付添費 10万2300円
逸失利益 3743万1739円
慰謝料 1600万円
損害のてん補等 - 3743万 1739円
確定遅延損害金 1099万 0572円
弁護士費用 200万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

失明の関連記事

後遺障害/慰謝料のまとめ