交通事故で後から痛みが…むちうちが原因!?病院は何日以内に行くべき?

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交通事故で後から痛みが…むちうちが原因!?病院は何日以内に行くべき?

交通事故直後痛くないと思っていても、後から痛みが出てくることは多いようです。

事故当日に痛みも何もなければ、病院にも行かず、物損事故として処理してしまっているかもしれません。

では、もしも後から痛みを感じた場合、どのような対応をすれば良いのでしょうか?

  • 後からでも病院に行った方が良いの?それは何日以内なら大丈夫なの?
  • 物損事故で処理していた場合、後からでも保険会社に治療費や慰謝料を請求できるの?

など、わからないことばかりですよね。

そこで今回このページでは、

交通事故の被害に遭い、後から痛みが出た場合にするべき対応やその流れについて、疑問をお持ちの皆さまと一緒に勉強してみたいと思います!

なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

交通事故の被害に遭っただけでも慌ててしまうところ、後から痛みが出た場合、その後の対応をどうして良いのかわからず、困ってしまう方も多いはずです。

交通事故の発生後の対応を理解しておけば、その時々ですべき行動を予め把握でき、適切かつ余裕を持った行動を取ることができます。

後から痛みが出た場合でも、慌てず冷静に行動できるようにしておきましょう。

突然、交通事故の被害に遭った場合…。

事故直後は気が動転してしまう方がほとんどのはずです。

人間とは不思議なもので、そのような突然の事態で気が動転しているときには、痛くないのに後から痛みが出てくることも多いようです。

しかし、もしもそうなってしまった場合、正しい対応をしなければ適切な補償を受けられないかもしれません。

そのような事態を避けるためにも、事故の対応について学んでおきましょう!

交通事故で後から痛みが出た場合どうしたら!?適切な対応の流れとは

交通事故で後から痛みが出た場合どうしたら!?適切な対応の流れとは

後から痛みが出たら…まずは病院へ行きましょう

先ほどお伝えした通り、交通事故の被害に遭い、実際には怪我を負っていたとしても、事故直後は痛くないと感じているケースもあり得ます。

もしくは、本当に幸い怪我を負っていないケースもあるでしょう。

そのような場合は、事故直後に病院に行くこともなく、「物損事故」として処理されることになります。

物損事故での流れは、怪我をしている場合とはやや異なります。

しかし、後から痛みが出た場合は、物損事故として処理されていると、

保険会社から、治療費や怪我に対する慰謝料などについて適切な補償を受け取れない

可能性があるのです。

では、怪我に対する適切な補償を確実に受け取るためには、どのような対応をすれば良いのでしょうか!?

まず、後から痛みが出た場合であっても、必ず病院を受診し、担当医師に診断書を作成してもらってください。

そもそも、痛みが出たということは、何かしらの怪我を負っている可能性があるということですよね。

非常に重大な怪我を負っている場合でも、遅れて症状が出てくることもあるようなので、必ず病院を受診するようにしましょう!

物損事故から「人身事故」への切り替えを忘れずに!

では、病院を受診したとして、事故から数日経ってから通院することになった場合でも、物損事故扱いのままにしておいて良いのでしょうか…。

そのような場合には、警察に人身事故への切り替え手続きを依頼する必要があります。

具体的には、事故を管轄(担当)している警察署に、病院からもらった診断書を持っていく必要があります。

後から痛みが出た場合、この人身事故への切り替え手続きを行わないと、

  • 自賠責保険から治療費や慰謝料などを受け取れない可能性がある
  • 実況見分調書が作成されず、事故状況(過失割合)につき争いが生じたときの証拠が得られない
  • 自賠責保険が使えても、軽微な事故とみなされて、治療の終了時期の判断や後遺症の認定で不利に働くことがある

といったリスクが生じてしまうそうなのです。

物損事故から人身事故に切り替える方法~警察と保険会社~

物損事故から人身に切り替えをするための手続きをまとめてみましょう。

後から痛みが出た場合、まずは病院に行き、診察を受けて、医師に診断書を書いてもらうんでしたよね。

そしてそれを警察署へ持って行き、物損事故から人身事故への切り替え申請を行います。

とはいえ、人身事故への切り替えは、事故から時間が経過すると、警察が積極的に応じてくれなくなることがあります。

人身事故への切り替え手続きは、事故後なるべく速やかに行う必要があるということを覚えておいてください。

病院に何日以内に行かなければいけないという明確なルールはないものの、2~3日以内に病院に行き、すぐに警察に診断書を提出するのがベストということでした。

人身事故への切り替え手続き
人身事故に切り替えた場合 物損事故のままの場合
警察作成書類 実況見分調書 物件事故報告書
過失割合 争いが生じた場合の証拠が得られる 証拠が得られない
自賠責保険の適用 適切な補償を受けられる 適切な補償を受けられない可能性

通常、2~3日以内には痛みが出てくるはずですが、それ以上経ってから痛みが出たり、病院に行くタイミングがなく警察への切り替え申請が遅くなってしまったら…。

警察には人身事故への切り替えが認めてもらえない可能性があります。

もしそうなった場合、適切な補償を受けられなくなってしまうのでしょうか…。

そのような場合には、相手側の保険会社にだけでも人身事故として扱ってもらう必要があります。

相手側の保険会社に人身事故扱いにしてもらえれば、人身事故を前提とした賠償金を請求することが可能です。

保険会社に人身事故へ切り替えてもらうためには、相手の保険会社に対し、「人身事故証明書入手不能理由書」を提出する必要があります。

警察には人身事故に切り替えてもらえなくても、保険会社には人身事故と認めてもらえることもあるのですね!

「人身事故証明書入手不能理由書」とは、「人身事故」と記載してある事故証明書を提出できないことを説明する書類です。

保険会社に書式があるそうなので、送ってもらって理由などを書き込み、提出しましょう。

これが受け付けられれば、怪我の治療に対する補償や、もしも後遺症が残ってしまった場合でも、後遺症に対する補償を受けられる可能性が出てくるんですね。

とはいえ、そもそも交通事故の被害にあった場合、一つも怪我を負わないことは稀な気もします。

直後には自覚症状がなくても、やはり必ず病院を受診するようにしてください。

頭痛、首、腰痛…交通事故で後から痛みが出る原因は?

頭痛、首、腰痛…交通事故で後から痛みが出る原因は?

ところで、後から痛みが出る場合があるということでしたが、どのような怪我を負った場合に、そのような状態になるのでしょうか?

お伝えの通り、交通事故の直後には、大抵の方は突然の非常事態に遭遇したことで興奮状態となるはずです。

興奮状態にある場合、人間の体内にはアドレナリンβエンドルフィンという物質が分泌され、痛みを感じにくくなると言われているんですね。

よって、大きな切り傷や出血などの明らかな外傷がない場合には、その場で痛みを感じないということがあり得るのです。

実際に、骨折をしていても痛みを感じないことがあるのだとか…。

むちうち(頚椎捻挫、外傷性頚部症候群)

とはいえ、興奮状態が収まってくれば、だんだんと痛みを感じるようになってくるものです。

一般的に一番あり得るのは、むちうちの後遺症ではないでしょうか。

診断名としては、頸椎捻挫外傷性頚部症候群となります。

基本的には、首の痛みや肩こり、首の可動域制限や、吐き気、耳鳴り、めまいなどの症状が現れるものです。

むちうちの場合、人によっては、事故後1週間程度経ってから自覚症状が出ることもあるのだそうです。

交通事故で負う怪我の中で一番多いものなので、直後に自覚症状がなくても、病院を受診しておいた方が良いかもしれません。

椎間板ヘルニア

他に、椎間板ヘルニアでも、後から痛みを感じることがあるそうです。

椎間板ヘルニアとは、椎間板が元々あるべき脊椎間から飛び出し、それにより痛みなどの症状が出てしまうものです。

脊椎は首から腰にかけて存在しているため、その間であれば、どこでもヘルニアの症状が生じる可能性があります。

主には、首の痛みや腰痛、他に下半身の痛みやしびれが起こることもあるそうです。

後日そのような症状が現れた場合、むちうちなのかヘルニアなのか、ただの腰痛なのか…ご自身では判断が難しいかと思います。

椎間板ヘルニアの後遺症により、最悪の場合、身体の一部に麻痺が残ってしまう可能性もあるため、必ず病院を受診するようにしてください!

「頭痛」の場合は要注意!?

一方、アドレナリンなどの影響は関係なく、痛みや症状をすぐには感じないけれど、実は重篤な負傷を負っている場合があるそうです。

脳内出血

たとえば交通事故による脳内出血を起こしている場合が考えられます。

すぐに脳内で出血があったとしても、溜まった血液が脳を圧迫して症状が出るまで多少の時間がかかることもあるそうなのです。

よって、後から頭痛や吐き気、めまい、他に麻痺やしびれといった症状が現れることがあるそうです。

頭蓋内出血

他に、慢性硬膜下血腫などでも後から痛みが出てくる場合があります。

慢性硬膜下血腫は、頭の硬膜と脳の間のスペースである硬膜下に、時間をかけてじわじわと出血して、血液が溜まってしまうものです。

よって、脳内出血と同様、後からふらつきや頭痛、意識障害などが現れるようです。

中には、頭を打ってから最大数ヶ月遅れで症状が現れることもあるということで注意が必要です。

ただの頭痛だからといって放っておけば、取り返しのつかないことになるかもしれません。

事故後、しばらく経っていたとしても、おかしいと思う症状があれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください!!

後から痛みが出た場合…保険会社との示談交渉の流れは?

後から痛みが出た場合…保険会社との示談交渉の流れは?

交通事故の示談までの流れ

病院で診察を受け、(警察に診断書を提出し、)相手側の保険会社に人身事故だと認めてもらったとしましょう。

その後は、保険会社とどのように交渉を進めていけば良いのでしょうか??

交通事故で怪我を負った場合には、治療が終わってから示談交渉を開始する必要があります。

なぜなら、入通院治療中の治療費や、後遺症の有無などが確定しないと、損害額が計算できないからです。

よって、後から痛みが出て人身事故となった場合には、事故後1~2年経ってから、ようやく示談交渉が開始できるということもあるそうです。

具体的には、

症状固定となった時点(治療が終了した時点)

または、

後遺症の等級認定の結果が出た時点(結果に納得した時点)

で保険会社との示談交渉が開始できるそうです。

実際の流れは以下のようになります。

交通事故の示談までの流れ

ここで、後遺症の等級認定という話が出てきましたが、後遺障害の認定の流れについても確認していきましょう。

後遺症等級認定の流れ

後から痛みが出た場合でも、まずは病院で治療を受けることになります。

しかし、交通事故による治療を一定期間継続した後も、残念ながら痛みなどの症状が残ってしまうことがあります。

そうなった場合、後遺症として認定してもらう必要があり、以下のような流れで進むことになるそうです。

後遺障害等級認定の流れ

ところで、流れの中に出てくる症状固定とは、以下のような意味になります。

症状固定

傷病に対して行われる医学上一般に認められた治療方法を行っても、その治療効果が期待できなくなった状態

つまり、症状固定とは、痛みなどの症状がなくなった段階のことではないということなのですね。

症状固定とは、交通事故の損害賠償において重要な意味を持つ概念のため、争いがある場合、最終的には裁判所が判断することになります。

もっとも、先ほどの定義からも分かるとおり、症状固定は医学的な判断要素を含むため、主治医の判断が重視されます。

後遺症等級認定の申請方法

ここまで見てきたとおり、症状固定時に症状が残存している場合、その症状(後遺症)について自賠責保険における後遺症の等級認定を求めることになります。

そして、この等級認定を求める申請手続には、

という2つの方法があるようです。

後遺症認定申請①事前認定

事前認定とは、簡単に言うと、相手側の任意保険会社が窓口となって、被害者の後遺症の等級認定を事前に確認する方法のことです。

事前認定の流れ

一括払制度

交通事故の加害者が、自賠責保険だけではなく任意保険にも加入している場合、被害者は、相手側の任意保険会社から、

  • 自賠責保険金分
  • 自賠責保険金分を超える任意保険会社負担分

の補償を一括して支払ってもらうことになります。

この制度のことを一括払制度といいます。

後遺症認定申請②被害者請求

それに対し、被害者請求とは、簡単に言うと、被害者ご本人が直接相手の自賠責保険に後遺症の等級認定を請求する方法のことです。

具体的には、以下のような流れになるそうです。

被害者請求の流れ

事前認定の場合、相手側の任意保険会社は必要最低限の書類しか提出してくれません。

それに対して、被害者請求の場合、必要資料以外に認定に有利な医療関係の資料や意見書の添付も可能になります。

そのため、後遺症の等級認定に争いのあるケースでは、被害者請求の方が望ましいと言えます。

とはいえ、自分で必要資料を集めたりすることを考えると、被害者ご本人だけで被害者請求を行うことはなかなか難しそうです…。

そのような場合、弁護士に依頼をすれば、

  • 書類収集の手間が省ける
  • 認定に有利となる医療関係の資料や意見書の収集やアドバイスを受けられる

というメリットがあるそうです。

※ 後から痛みが出た場合に備えて

「万一の場合は別途協議」と示談書で触れておこう

ところで基本的には、一度相手側と示談が成立した場合、追加で損害賠償を請求することは不可能となっています。

しかし現実的に、最大数ヶ月経ってから痛みなどの症状が現れることがあるのも事実です。

もしも、物損事故として相手側と示談成立後に痛みなどが現れた場合、追加で治療費や後遺症への慰謝料などを請求することは可能なのでしょうか?

そのような事態をふまえ、被害者の方には示談書に、

後日、後遺症が現れたときには、この示談内容とは別途話合いを行う

という一文を入れておくことを推奨しています。

実際、過去には「示談当時予想できなかった損害」についての損害賠償が、示談成立後に裁判で認められたケースもあったそうです。

示談当時予想しなかつた後遺症等が発生した場合と示談の効力

交通事故による全損害を正確に把握し難い状況のもとにおいて、早急に、小額の賠償金をもつて示談がされた場合において、右示談によつて被害者が放棄した損害賠償請求は、示談当時予想していた損害についてのみと解すべきであつて、その当時予想できなかつた後遺症等については、被害者は、後日その損害の賠償を請求することができる。

しかし、先ほどの一文を入れておいたからといって、単に後から痛みが出てきたというだけでは通常協議に応じてもらえません。

実際に追加の請求が認められるのは、

  • 示談後に後遺症の等級が認められた
  • 異議申立で上位の等級が認められた

ような場合に限定されます。

とはいえ、示談書で触れていなければそれも認められないかもしれないので、触れておくことに損は無さそうです!

以上、後から痛みが出た場合には、通常の対応の流れとは少し違う部分もあるようです。

少しでも不明な点がある場合には、弁護士などの専門家に相談してみた方が良いかもしれません!

【知らなきゃ損】人身事故の場合に受け取れる示談金は?

【知らなきゃ損】人身事故の場合に受け取れる示談金は?

ここまでで、後から痛みが出る可能性や、その場合の対応の流れについて理解を深めていただけたでしょうか。

ところで、後から痛みが出た場合、そこから病院への入通院が開始となります。

後遺症が残り、生活に支障をきたす可能性も考えられます。

そうなってしまった場合、その間の生活費や治療費、仕事を休まなければならないことに対して、不安ばかりですよね。

◆治療費◆治療費の支払いは誰が?

まずは、入通院中にかかった治療費について補償を受けることができます。

とはいえ、交通事故による怪我の治療をする場合であっても、病院との関係では、治療費の支払義務は患者である被害者の方にあることになるそうです。

よって、原則的な治療費の支払い方法としては、被害者の方が病院に治療費を立替え、立替えた治療費を加害者側に請求するという形になります。

ただし、先ほど説明した一括対応という手続きを取れば、被害者の方は病院の窓口で治療費を立て替える必要がなくなります

交通事故でも健康保険で通院できる!?

また、交通事故の治療に健康保険などの保険を使用するかどうかを決める必要があります。

ところで、交通事故では健康保険を使用できないと誤解されていらっしゃる方も多いようですね。

しかし、厚生労働省は、以下のように交通事故でも健康保険を使えるという通達(通知)を出しています。

犯罪や自動車事故等の被害を受けたことにより生じた傷病は、医療保険各法(健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律)において、一般の保険事故と同様に、医療保険の給付の対象とされています

ただし、健康保険を使用する場合には、病院に対して健康保険証を呈示し、健康保険を使用する意思を伝える必要があるとのことです。

健康保険証の呈示だけではなく、使用の意思をはっきりと伝えるのがポイントということです。

ここで、健康保険を使わない自由診療と、健康保険診療との違いをまとめてみましたので、良ければ参考にしてみてください。

自由診療と健康保険診療との比較
自由診療 健康保険診療
費用 高額 低額
治療方法 制限なし 制限有り

病院によっては、健康保険の使用を拒否したり、一括対応に応じてくれないところもあります。

そういった場合に、弁護士が介入することにより、病院の対応が変わった事例もあります。

病院での対応にお困りの方は、弁護士に相談だけでもしてみた方が良いかもしれませんね!

支払いが困難な場合には…

しかし、交通事故による怪我の治療が長引いた場合、支払いが困難になってしまうことも考えられます。

そういった場合には、どうすれば良いのでしょうか?

被害者ご本人が傷害保険に加入している場合、過失割合に関係なく契約に応じた保険金が支払われます。

また、加害者が加入している自賠責保険の仮渡金制度を利用するという方法もあります。

仮渡金制度とは、

損害賠償金の確定前に、被害者の方が相手側の自賠責保険会社に前もって治療費を請求できる

という仕組みのことです。

ただし、最終的な賠償額よりも多い金額を受け取ってしまった場合には、差額を返却する必要がある点には注意が必要です。

◆入通院慰謝料◆慰謝料の計算方法や相場は?

治療費の他に、怪我の痛みや治療による苦痛に対する補償である入通院慰謝料というものも受け取れるそうです。

ところでこの入通院慰謝料は、治療にかかった期間が、慰謝料のほぼ唯一の基準となっているということです。

以下に、入通院慰謝料相場を示しましたので、ご覧になってみてください。

重傷の慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表

表の見方としては、たとえば入院を1ヶ月、通院を6ヶ月した場合には、149万円の入通院慰謝料が支払われることになります。

ところで、慰謝料には3つの基準があるってご存知でしたか?

慰謝料増額に向けて知っておきたい基礎知識~3つの慰謝料相場の基準~

慰謝料には、

  • 自賠責保険に請求する場合
  • 任意保険会社が提示する場合
  • 弁護士が相手側や保険会社に請求する場合

の3つの基準が存在しているそうなのです。

自賠責基準

自賠責保険の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。

自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。

任意保険基準

保険会社でも、任意保険の慰謝料の基準は別途存在しています。

ただし、任意保険会社は営利企業のため、もちろん少ない金額で済ませたいと考えているハズですよね。

よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は少ないことが多いということです。

弁護士基準

保険会社の基準と比較して、交通事故の慰謝料は弁護士基準で計算すると高額となっています。
これは、裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられる基準のこと。

ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。

よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。

慰謝料金額の基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 金額は低め 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

以下に、任意保険基準と弁護士基準で入通院慰謝料にどれほどのがあるのかをまとめてみました。

通院に対する任意保険基準と弁護士基準の比較(一部抜粋)
経過月数 任意保険基準 弁護士基準
1ヶ月 12.6 28
2ヶ月 25.2 52
3ヶ月 37.8 73
4ヶ月 47.9 90
5ヶ月 56.7 105
6ヶ月 64.3 116
7ヶ月 70.6 124

※ 単位:万円

入院に対する任意保険基準と弁護士基準の比較(一部抜粋)
経過月数 任意保険基準 弁護士基準
1ヶ月 25.2 53
2ヶ月 50.4 101
3ヶ月 75.6 145
4ヶ月 95.8 184
5ヶ月 113.4 217
6ヶ月 128.5 244
7ヶ月 141.1 266

※ 単位:万円

ちなみに、自賠責保険からの入通院慰謝料の計算方法は、以下のいずれか短い方に、4200円をかけるという方法になるそうです。

  • 入院日数と、実通院日数の2倍の合計
  • 総治療期間

見ておわかりの通り、しっかりとした補償を受けるためには、弁護士基準での慰謝料を受け取るべきですよね。

ただし、被害者ご本人だけで保険会社と交渉しても、低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどということでした。

加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどだということです。

弁護士基準の慰謝料を獲得するためにも、ぜひ弁護士に相談してみてください!

◆後遺症慰謝料◆慰謝料の計算方法や相場は?

次に、交通事故による怪我が原因で後遺症が残ってしまった場合、後遺症慰謝料も受け取ることが可能ということでしたね。

後遺症に対する慰謝料を受け取るためには、後遺症の認定を受ける必要があります。

ここで、後遺症は1級~14級等級があり、等級ごとに認定基準が定められているということです。

残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当するとも聞きました。

そして、その等級に応じて後遺症慰謝料の金額が決まっているそうなのです。

では、それぞれの基準ごとの後遺症慰謝料の相場について、以下の表を見てみましょう。

後遺症に対する慰謝料※1
後遺症等級 自賠責基準※2 任意保険基準※3 弁護士基準
1 1100
1600
1300 2800
2 958
1163
1120 2370
3 829 950 1990
4 712 800 1670
5 599 700 1400
6 498 600 1180
7 409 500 1000
8 324 400 830
9 245 300 690
10 187 200 550
11 135 150 420
12 93 100 290
13 57 60 180
14 32 40 110

※1 単位:万円

※2 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。

  ()内は要介護の場合の金額。

※3 旧任意保険支払基準による。

表を見ておわかりの通り、後遺症慰謝料についても、やはり弁護士基準での慰謝料を受け取るべきですよね!

自分で慰謝料を計算してみたい

ここまで読んで、自分の事故ではどれほどの慰謝料が受け取れるものなのか…。

今すぐに知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。

このホームページでは、後遺症慰謝料だけでなく入通院慰謝料も含めた賠償金総額がわかる計算機を設置しています。

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◆休業損害・逸失利益◆治療や後遺症で失った現在・将来の収入

治療費や慰謝料以外にも、治療により仕事を休んだり、後遺症が残ったことにより失ってしまった給与や収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求めることもできるそうなのです。

主には、休業損害逸失利益の主張をするということになります。

治療中に失った収入「休業損害」

まずは、休業損害について見てみましょう。

休業損害

交通事故により本来得られるはずであった収入や利益を失うこと。

では、休業損害の計算方法について見ていきたいと思います。

自賠責保険での計算方法

自賠責保険に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は、5700円×休業日数ということです。

ただし、1日の休業損害が5700円を超えることを資料などで証明できれば、19000円までは日額の増額が認められています。

上限がありますが、日額が5700円以下の方でも、休業による収入の減収さえあれば、日額5700円で計算されるので、収入の低い人にとっては有利となりますね。

任意保険での計算方法

一方、任意保険や裁判所に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は以下の通りということです。

1日あたりの基礎収入×休業日数

1日あたりの基礎収入をどうやって割り出すかは職業別に異なります。

日額5700円未満の人は実際の日額で計算される反面、証明できれば、19000円を超える日額も認められるので、収入の高い人にとって有利となります。

この話の中で誤解されがちですが、休業損害の請求において、日額が最低5700円になるわけでは必ずしもないということは注意しましょう。

よく自賠責保険は最低限の補償をする保険と言われるため、日額が自賠責で定められた5700円以下になるのはおかしいとおっしゃる方がいます。

しかし、自賠責保険の基準が用いられるのは、治療費や慰謝料などを合わせた損害賠償の総額が120万円以内の場合のみとなります。

損害賠償の総額が120万円を超えた場合には自賠責保険の基準は用いられなくなり、任意保険基準や弁護士基準が用いられることになるそうです。

「他の項目では任意保険基準や弁護士基準を用い、休業損害の項目だけ自賠責保険の基準を用いる」というように、良い基準だけ採用することはできないので注意が必要です。

休業損害の日額
自賠責保険 任意保険
原則 5700 1日あたりの基礎収入
上限 19000

失った将来の収入「逸失利益」

次に、逸失利益とは、以下のようなものになります。

逸失利益

後遺症により労働能力が失われてしまった場合に、本来得られるはずだった収入の減額分を補償するための損害賠償。

まず、逸失利益で最初に争いになるのは、現在、現実に収入の減額が発生しているかどうからしいですね。

後遺症認定の時点ですでに減収が発生している場合には、将来的にもその減収の継続が見込まれるため、逸失利益は認められやすいです。

また、交通事故による怪我の後遺症が原因で、

  • 会社の部署を異動させられた
  • 職業選択の幅が狭くなった
  • 積極的な対人関係や対外的な活動が不可能になった

など、労働環境や能力に支障が出ていることが認定されれば、逸失利益が認められることになります。

一方で、実際に後遺症が残っていても、労働能力に与える影響が小さく、逸失利益が十分に得られないこともあるそうです。

すると、被害者の方は逸失利益を得られず、実際に残っている後遺症に対する補償として明らかに不十分になってしまいます。

そのような場合には、後遺症の慰謝料を相場よりも増額させることで、賠償のバランスが取られることもあるそうです。

ただし、そのような証明や交渉を自分ひとりで行うのは難しいですよね。

この場合も、弁護士に相談すれば、適切なアドバイスをもらえると思います!

交通事故で後から痛みが出た場合の対応について弁護士に無料相談したい方はコチラ!

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以上、交通事故で後から痛みが出た場合の対応の流れや、保険会社との交渉、慰謝料等の示談金について理解を深めていただけたでしょうか。

しっかりとした補償を受け取るため、今すぐ弁護士に相談したい!と思われた方もいらっしゃるはずです。

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また、被害者の方の自動車保険に弁護士費用特約がついていれば、保険から弁護士費用が支給されます。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、交通事故で後から痛みが出た場合の対応に関してお悩みの方に一言アドバイスをお願いします!

交通事故でお怪我を負われた場合、必ず医師の診断を受け、じっくり療養し、お大事になさってください。

その後、保険会社との交渉にあたって少しでも不明な点や納得のいかない点がある場合には、弁護士に相談することをお勧めします。

なぜなら、交通事故で怪我を負ったことや後遺症が残ってしまったことに対しては、適正な金額の補償を受けるべきだからです。

しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。

そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。

面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

  • 交通事故後から痛みが出た場合の対応
  • 後から痛みが出た場合の病院、警察、保険会社とのやり取りの流れ
  • 人身事故で受け取れる慰謝料や治療費などの示談金

について、理解を深めていただけたのではないかと思います。

また、保険会社との交渉にあたっては、弁護士に相談した方が良いと感じた方もいらっしゃるでしょう。

自宅から出られない方や、時間のない方は、便利なスマホで無料相談を利用するのがおすすめです!

そうではなく、やっぱり直接会って話がしたいという場合は、全国弁護士検索を使って弁護士を探してみてください。

また、このホームページでは、交通事故の後遺症に関するその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!

後から痛みが出てきた場合についてのQ&A

交通事故で後から痛みがでてきたら?

まずは病院に行きましょう。交通事故の被害に遭い、実際には怪我を負っていたとしても、事故直後は痛くないと感じているケースもあり得ます。後から痛みが出た場合であっても、必ず病院を受診し、担当医師に診断書を作成してもらってください。 「後から痛みが!」まずは病院へ

物損事故から「人身事故」への切り替えできる?

後から痛みが出てきた場合、人身事故への切り替え手続きを検討する必要があります。事故を管轄(担当)している警察署に、病院からもらった診断書を提出しましょう。人身事故への切り替え手続きを行わないと、①保険会社から治療費などを受け取れない、②実況見分調書が作成されず、過失割合を争うことが困難になる、③後遺障害の認定で不利に働くことがある、などのリスクが生じえます。 物損事故から「人身事故」への切り替え

交通事故で後から痛みが出る原因は?

交通事故の直後というのは、大抵の方が突然の非常事態に遭遇したことで興奮状態になります。興奮状態にあると、人間の体内にはアドレナリンやβエンドルフィンという物質が分泌され、痛みを感じにくくなるといわれています。そのため、交通事故直後に自覚症状がなくても、身体のどこかにダメージを受けている可能性がありますので、すみやかに医療機関を受診しておかれることをおすすめします。 交通事故で後から痛みが出る場合

保険会社との示談交渉の流れは?

交通事故での示談交渉は、症状固定または後遺障害の等級認定の結果が出た時点から始まります。①損害額の計算②相手方保険会社への請求③示談交渉④示談という流れになります。後から痛みが出てきて、途中から人身事故に切り替わる場合には、事故後1~2年経ってから、ようやく示談交渉が開始できるということもありえます。 交通事故の示談の流れ

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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