人身事故に対する任意保険からの慰謝料|任意保険と自賠責保険の違いとは!?

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弁護士事務所の掲載順と弁護士の力量とは無関係です。相性を考慮して、ご自身に合った弁護士をお探しください。

人身事故に対する任意保険からの慰謝料|任意保険と自賠責保険の違いとは!?

この記事の内容をまとめると以下の通りです。

交通事故で、怪我人がいる場合は「人身事故」、怪我人がいない場合は「物損事故」となる。

人身事故に対する損害賠償はまず「自賠責保険」から、自賠責を超える分は「任意保険」から支払われる。

弁護士を付けて交渉すると、任意保険基準の慰謝料相場を超える金額を獲得できる。

人身事故の被害に遭われ、相手側の保険会社との交渉や慰謝料の金額に不安・疑問をお持ちの方は、ぜひご一読ください。

お車を運転される方であれば、自動車保険に加入されている方がほとんどのはずです。

ところで、自動車保険には、自賠責保険任意保険があるのをご存知でしょうか。

知ってはいても、自賠責保険や任意保険にはどのような違いがあるか、詳しくはわからないという方もいらっしゃるかもしれません。

このページで勉強して、万が一事故にあった際に適切な補償を受け取れるようにしておきましょう。

人身事故に対する任意保険と自賠責保険の違い

人身事故に対する任意保険と自賠責保険の違い

まず、交通事故は人身事故物損事故に分けられます。

2つの違いは以下の通りです。

人身事故と物損事故の違い
人身事故
交通事故による怪我人が発生した場合。
ただし、警察に負傷者の診断書を提出しなければ刑事・行政上は人身事故扱いとならない。
物損事故
交通事故による怪我人が発生していない場合。
ただし、怪我人が発生していても、人身事故の届け出をしなければ刑事・行政上は物損事故扱いとなる。

物損事故から人身事故への切り替えについては、こちらの記事をご覧になってみてください。

そして、このページでは事故による怪我人が発生した場合の「人身事故」について詳しく見ていきたいと思います。

人身事故の被害にあった場合、まずは相手側の自賠責保険から損害賠償が支払われることになります。

被害者に対する最低限の補償である「自賠責保険」

自賠責保険とは、自動車やバイクを運転される方は、皆さま必ず加入しているはずです。

というのも、自賠責保険は自動車損害賠償保障法により、自動車やバイクの所有者が加入することを義務付けられている保険だからです。

第五条 自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険(以下「責任保険」という。)又は自動車損害賠償責任共済(以下「責任共済」という。)の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない。

自賠責保険に加入していない場合、事故を起こさなくても未加入であることが発覚すれば1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

また、無保険による運転は交通違反にもなり、違反点数6点免許停止処分となります。

人身事故で自賠責保険から支払われる損害賠償の内容については、以下の記事をご覧になってみてください。

自賠責を超える分を補償する「任意保険」

しかし、自賠責保険は、事故の被害者の方を最低限補償するものであり、賠償金には限度額が定められています。

また、自賠責保険から支払われるのは、怪我に対する損害賠償だけです。

しかし実際には、事故にあえば車も損害を被ることがほとんどのはずです。

そのように、自賠責からの限度額を超える分については、任意保険から支払われることになります。

任意の自動車保険と自賠責の関係

任意保険からは、主に以下のような賠償金を受け取れる可能性があります。

任意保険からの主な補償内容
対人賠償保険(事故の相手に対する補償)
交通事故で相手側の車に乗っていた人や歩行者を怪我させたり、死亡させてしまった場合など、法律上の損害賠償責任を負担する場合に、自賠責保険の補償上限を超える損害賠償をカバーするもの。
対物賠償保険(事故の相手に対する補償)
交通事故で他人の車や物などの財物に損害を与えてしまった場合に、保険金が支払われるもの。
人身傷害補償保険(自分や同乗者に対する補償)
過失割合に関わらず、保険会社の基準によって実損害額の保険金が支払われるもの。
同乗者の損害は、基本的に無条件に補償される。
搭乗者傷害保険(自分や同乗者に対する補償)
自分の車に乗っている人(運転者・同乗者)が死亡、怪我をしてしまった場合に、自賠責保険や対人賠償保険などとは別に保険金が支払われるもの。
無保険車傷害保険(自分や同乗者に対する補償)
賠償能力が十分でない車の過失による事故に巻き込まれた場合に、保険金が支払われるもの。
自損事故保険(自分や同乗者に対する補償)
運転手自身の責任で起こした事故により、運転手自身が死亡、怪我をしてしまった場合に保険金が支払われるもの。
車両保険(車に対する補償)
事故によって破損した車両の修理代が支払われるもの。
単独事故や当て逃げも補償するタイプや、他車との接触による損害のみを補償するタイプなど、いくつか種類がある。

ただし、任意保険に加入していれば、上記のすべての補償を受けられるというわけではありません。

ご自身がどの補償内容を契約しているか、いざという時焦らないために、調べておいた方が良いかもしれません。

人身事故に対する任意保険の慰謝料の相場は

人身事故に対する任意保険の慰謝料の相場は

ところで、人身事故の被害にあった場合、治療費などの実費のほかに、怪我をしたことや後遺症が残ったことによる精神的な苦痛に対し慰謝料が支払われます。

この慰謝料に関しては、自賠責や任意保険で大きく金額が異なっています。

実は、慰謝料には、

自賠責保険に請求する場合

任意保険会社が提示する場合

弁護士が相手側や保険会社に請求する場合

の3つの基準が存在しています。

それぞれの特徴は以下の通りです。

慰謝料金額の3つの基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 金額は低め 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

では、人身事故に対して支払われる「怪我に対する慰謝料」、「後遺症に対する慰謝料」、「死亡に対する慰謝料」の違いを見てみましょう。

入通院慰謝料の任意保険基準と他の違い

まず、怪我に対する入通院慰謝料の相場は、入通院の期間に応じて、以下の通りになっているそうです。

「通院」に対する慰謝料の任意保険基準と他の違い(一部抜粋)
経過月数 自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
1ヶ月 以下のいずれか短い方に、4200をかける
入院日数と、実通院日数の2倍の合計
総治療期間
12.6 28
2ヶ月 25.2 52
3ヶ月 37.8 73
4ヶ月 47.9 90
5ヶ月 56.7 105
6ヶ月 64.3 116

※ 単位:万円

「入院」に対する慰謝料の任意保険基準と他の違い(一部抜粋)
経過月数 自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
1ヶ月 以下のいずれか短い方に、4200をかける
入院日数と、実通院日数の2倍の合計
総治療期間
25.2 53
2ヶ月 50.4 101
3ヶ月 75.6 145
4ヶ月 95.8 184
5ヶ月 113.4 217
6ヶ月 128.5 244

※ 単位:万円

後遺症慰謝料の任意保険基準と他の違い

次に、後遺症が残ったことに対する後遺症慰謝料の相場は、認定される等級に応じて、以下の通りとなっています。

後遺症慰謝料の任意保険基準と他の違い(単位:万円)
後遺症等級 自賠責基準※1 任意保険基準※2 弁護士基準
1 1100
1600
1300 2800
2 958
1163
1120 2370
3 829 950 1990
4 712 800 1670
5 599 700 1400
6 498 600 1180
7 409 500 1000
8 324 400 830
9 245 300 690
10 187 200 550
11 135 150 420
12 93 100 290
13 57 60 180
14 32 40 110

※1 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。

  ()内は要介護の場合の金額。

※2 旧任意保険支払基準による。

死亡慰謝料の任意保険基準と他の違い

最後に、被害者の方が亡くなられてしまった場合には、死亡慰謝料が支払われることになります。

まず、自賠責基準では以下のようになっているそうです。

死亡慰謝料の任意保険基準と他の違い(単位:万円)
被害者本人一律 遺族※ 被扶養者がいる場合
350 1 550 200
2 650
3人以上 750

※ 被害者の両親、配偶者、子のみ

続いて、弁護士基準と任意保険基準では、亡くなられた方の家庭内での立場によって、以下のような相場となっているようです。

任意保険基準と弁護士基準による死亡慰謝料(単位:万円)
任意保険基準 弁護士基準
一家の支柱 1700 2800
母親・配偶者 1400 2500
その他 12501450 20002500

以上を見ておわかりいただけたかと思いますが、しっかりとした補償を受けるためには、弁護士基準での慰謝料を受け取るべきですよね。

ただし、被害者ご本人だけで保険会社と交渉しても、任意保険基準、もしくはそれよりも低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどなのだそうです。

加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどです。

弁護士基準の慰謝料を獲得するためにも、ぜひ弁護士相談してみてはいかがでしょうか。

事故の相手が任意保険に未加入だった場合の対策は!?

事故の相手が任意保険に未加入だった場合の対策は!?

以上、事故の加害者が任意保険に加入している場合には、弁護士をつけて慰謝料の増額を交渉できる余地があることはわかりました。

一方で、平成27年度末での日本の自動車保有者数は約8,067万台となっています。

そのうち、任意保険の加入率を見てみると、対人賠償保険に関しても、実は70%程度にとどまっているのです。

自動車の任意保険加入率(平成27年度)
種目 普及率
対人賠償 73.8
対物賠償 73.8
搭乗者傷害 34.0
人身傷害補償 67.0
車両 43.2

※ 参照:平成27年度自動車保険の概況(損害保険料算出機構)

つまり、30%程度の車は任意保険未加入ということになります…。

もしも、事故の相手が任意保険に加入していなかった場合には、どのように対応すれば良いのでしょうか!?

対策①加害者本人に請求する

1つ目の方法としては、自動車の修理代や自賠責を超える分について、加害者本人に対して損害賠償請求することになります。

とはいえ、任意保険代を払えないから加入していないような方も多いはず…。

加害者に支払い能力がない場合、残念ながら賠償金を回収することは困難ですよね…。

どうにか強制的に回収できる方法はないのでしょうか?

加害者から賠償金を強制的に回収するには、訴訟を起こし「確定判決」を得るという方法が考えられます。

争いが少なく、請求額が60万円以下の場合には、「少額訴訟」という手続きを取ることで、素早く確定判決を得ることができます。

その後に強制執行(差し押さえ)の申し立てをすることにより、加害者の財産から賠償金を強制的に回収することが可能です。

もっとも、強制執行を行っても、加害者に差押えるべき財産がなかった場合、賠償金を回収することはできません。

そのため、相手が自己破産をしていたり、無職でお金がないと考えられる場合などには、実質的には回収できない可能性が高いと考えられます。

訴訟を起こすことになれば、時間も労力もかかりますよね。

それでも賠償金を回収できない可能性も高いということなので、できれば避けたいところです…。

お伝えの通り、事故の相手が任意保険未加入の場合、訴訟を起こしたとしても、賠償金を回収できない可能性が高い点を考慮する必要があります。

賠償金総額を減額したり、長期の分割払いに応じることで、事故の相手側から少しでも賠償金を回収できるのなら、その方が良い場合もあります。

残念ではありますが、事故の相手が任意保険未加入だった場合には、賠償金の全額回収ではなく、少しでも回収できることを目指した方が良いのですね。

対策②自分の任意保険を利用する

では、本当に少しの賠償金だけを回収して、泣き寝入りするしかないのでしょうか…。

実はそういうワケではなく、基本的には、自分の任意保険を利用するのが一番良い方法なのだそうです。

先にご紹介した通り、人身傷害補償保険に加入している場合、被害者の方の入院費用などの治療費であっても、被害者の方の保険会社が支払ってくれます。

他に、搭乗者傷害保険自損事故保険無保険車傷害保険金からも、保険金を受け取れる可能性があります。

対策③政府保障事業を利用する

他に、政府保障事業というものがあります。

政府保障事業とは、政府が実施している交通事故の被害者の方に対する最低限の補償制度です。

ただし、利用の対象としては、

相手が自賠責保険に加入していない場合

ひき逃げなどで相手が特定できず補償をまったく受けられない場合

となっています。

相手が任意保険だけでなく、自賠責保険にも未加入の場合や、加害者が特定できない場合には、こちらの制度を利用するべきです!

政府保障事業による補償金の金額は、自賠責と同じ基準になるようです。

自賠責と同じく、十分とは言えないかもしれませんが、何ももらえないよりは良いに決まっています。

利用したい場合は、損害保険会社が窓口となって対応してくれるそうなので、お近くの窓口に相談に行ってみてください。

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以上、人身事故に対する任意保険からの慰謝料や自賠責保険との違いについて理解を深めていただけたでしょうか。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

人身事故と物損事故の違い

任意保険と自賠責保険の違い

人身事故で受け取れる慰謝料の任意保険基準やその他の基準との違い

について、理解を深めていただけたのではないかと思います。

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