椎間板ヘルニア認められず 損害賠償121万円

ISHR 2016年11月24日 | 椎間板ヘルニア
think 31
認容額 121万7870円
年齢 53歳
性別 不明
職業 代表取締役
傷病名

左肋軟骨損傷、左肘打撲擦過創、左肋骨損傷、変形性頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア

障害名 椎間板ヘルニア
後遺障害等級 無等級
判決日 平成27年7月1日
裁判所 東京地方裁判所

交通事故の概要

本件は、平成24年7月9日午後0時0分頃、東京都文京区にて、被害者が片側4車線の道路の第二車線を自転車で直進進行中に、その後方から進行してきた加害者運転の普通乗用自動車が接触して、被害者が受傷した交通事故である。

被害者の通院治療の経過

本件事故による怪我の治療のため、被害者は以下の病院へ通院した。

1. 東京都教職員互助会A病院 平成24年7月9日から平成25年1月21日まで
2. B鍼灸院 平成24年10月2日から平成25年3月25日まで
3. C整形外科・リウマチクリニック 平成25年4月16日から同年7月26日まで
4.D医学研修センター 平成25年6月5日から平成25年11月27日まで

椎間板ヘルニアについての裁判所の判断

被害者の主張する椎間板ヘルニアについて、裁判所は、本件事故当日以降、被害者が頚部の症状を特に訴えておらず、頚部の症状について特段の治療を受けていないことなどに照らせば、本件事故の際、頚部に頚椎変形が生じるほどの衝撃を受け、これにより変形性頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアを発症したとはおよそ認め難く、これに加え、被害者の年齢や変形性頚椎症が頚椎の加齢変化によっても生じうることを併せて考えれば、被害者の主張する事実を認めるのは困難である、と判断した。

判決の概要

被害者が、本件事故により左肋軟骨損傷、左肘打撲擦過創、左肋骨損傷のほか、変形性頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアも発症したと主張したため、同症状と本件事故との因果関係が争われたが、裁判所はそれを認めず、それ以外の症状についてのみ治療費などの請求権を認めた。また、被害者は本件事故による休業にもとづく休業損害についても主張したが、裁判所はこれを認めなかった。

認容された損害額の内訳

治療関係費 8万5720円
通院交通費 4150円
慰謝料 100万円
物損 1万 8000円
弁護士費用 11万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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