歩行者に自動車が衝突 左鎖骨骨折により変形障害が残る
認容額 | 1033万1111円 |
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年齢 | 39歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 公務員 |
傷病名 | 左鎖骨骨折、左肘頭骨折、左後頭部挫創等 |
障害名 | 左鎖骨変形障害 |
後遺障害等級 | 12級 |
判決日 | 平成14年11月20日 |
裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
交通事故の概要
平成8年5月24日午後10時20分ころ、愛知県知多郡美浜町内の国道上において、被害者が本件国道の左側(西側)を北進、歩行していたところ、後ろ(南)から北進走行してきた加害者の普通乗用自動車が、被害者に衝突した。
被害者の入通院治療の経過
被害者は、本件事故当日にT病院に入院し、左鎖骨骨折、左肘頭骨折、左後頭部挫創等の診断名で治療を受けた。
①被害者は、平成8年7月8日に、うつ病との診断名でN病院に入院し、8月28日に退院した後、同年11月まで通院治療を受けた。
②被害者は、平成9年6月2日、H病院を受診し、うつ状態等との診断を受け、以後通院治療を受けた。
後遺障害の内容
被害者は、平成11年12月21日付けで、自動車保険料率算定会から、次のとおり、後遺障害等級事前認定を受けた。
左鎖骨変形障害は第12級5号に、浮遊感・全身倦怠感・記憶力低下等神経症状は第14級10号に、顔面部醜状障害は第14級11号にそれぞれ該当する。左肘関節機能障害、嗅覚障害、左上肢部醜状障害、胸部・腹部醜状障害はいずれも非該当である。
よって、併合して第12級と認定する。
判決の概要
南北に通じる片側一車線の舗装道路で、歩車道の区別がなく、道路の両端に外側線が引かれている国道の左側(西側)を、被害者が北進して歩行中に、後ろ(南)から北進走行してきた加害者が運転する自動車の左前部が衝突した交通事故で、被害者が後遺障害をともなう傷害を負ったことから、加害者に対し、損害賠償等を求めた。裁判所は、本件事故は加害者の前方注視義務違反等によるもので、被害者に対し損害賠償責任を負うとして、被害者に生じた各後遺障害を認めた。被害者の精神症状は本件事故に起因すると認定した上で、被害者の損害額を算出し、被害者自身の素因寄与による減額及び損害の填補分を控除した残損害金につき、その支払を加害者に命じた。
認容された損害額の内訳
治療関係費 | 611万0055円 |
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入院付添費 | 17万8430円 |
入院雑費 | 12万6100円 |
通院交通費 | 63万2630円 |
休業損害 | 155万8342円 |
逸失利益 | 716万4692円 |
慰謝料 | 620万円 |
昇給延伸による損害 | 4万 1136円 |
寄与度減額 | - 370万 9408円 |
損害の填補 | - 897万 0866円 |
弁護士費用 | 100万円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。