23歳大学生の交通事故慰謝料|2億6900万円の判例を弁護士が解説

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23歳大学生の交通事故慰謝料|2億6900万円の判例を弁護士が解説

このページでは、23歳男子大学生の判例についてご紹介します。

大学生というと、学校生活やアルバイト、旅行など多くの経験を積むことができる貴重な青春時代ですよね。

そんな中、被害者は大怪我を負ったことによって長期間の入院を強いられ、大きな後遺障害が残ってしまいました。

将来のことを考えると、納得のいく補償を受けるべきです。

こちらの判例では、損害総額は約2億6900万円となったようですが、算定のポイントは何だったのでしょうか?

法律的な部分の解説は、テレビや雑誌でもおなじみの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

これまで事務所で取り扱った実例と、裁判所が判断した判例にもとづいて、しっかりと解説していきたいと思います。

それではまず、交通事故の内容から見ていきましょう。

大学生(男・23歳)損害額2億6900万6960円の判例

大学生(男・23歳)損害額2億6900万6960円の判例

こちらは、東京地方裁判所の民事第27部の判決、平成21年(ワ)第10486号事件です。

この事故での主な怪我の内容は、頭部外傷や高次脳機能障害となっております。

交通事故の基本情報

事故の内容は「被害者が、ウィンカーを出さずに寄ってきた加害車両を避けようとして転倒した」というものです。

まとめ
交通事故の基本情報は?
属性 大学生
性別
年齢 23歳
事故の内容 第2車線を走行の加害者の運転する大型貨物車が対向右折待機レーンからはみ出ている車両を避けようとして、ウインカーを出さず左にハンドルを切ったため、第1車線を併走していた被害自動二輪車が加害車との衝突を避けようとして転倒。
傷害の内容 頭部外傷、広汎脳挫傷、視神経損傷、頭蓋底骨折、眼窩底骨折、脾破裂、外傷性水頭症、高次脳機能障害、視機能障害、顔面瘢痕など
入院 585日

頭部に強い衝撃を受けたことで、脳に大きな後遺症が残ってしまったことが特徴的です。

判例で認められた賠償金・慰謝料

それでは、認められた損害額を見てみましょう。

まとめ
判例で認められた賠償金・慰謝料は?
損害総額 2億6900万6960円
うち慰謝料 4080万円
うち休業損害 0円
うち逸失利益 1億2024万1277円

損害総額は2億6900万6960円でした。

ざっくりまとめると…

被害者は保険会社から総額2億6900万6960円の損害賠償金を受け取りました。

  • 慰謝料として、入院・通院に対する慰謝料が480万円、後遺障害の慰謝料が3000万円、両親固有の慰謝料各300万円が認められました。
  • また、逸失利益は、男子の大卒全年齢平均賃金680万7600円を基礎収入とし、労働能力喪失率を100%、労働能力喪失期間を23歳から67歳まで44年として1億2024万1277円が認められました。

弁護士による解説

弁護士先生、この判例のポイントはどのような点になりますか?

この判例は、被害者がバイクで走行中に、加害車両の進路変更に伴う衝突を避けようとして転倒したという事故です。

このような事故の場合、通常は被害者側に一定の過失が認定されることも多いのです。

しかし、今回のケースでは、被害者が進路変更を予測することは困難であり、転倒もやむを得ないという理由で、被害者の過失が否定された点が特徴的です。

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

はじめての慰謝料計算

交通事故の慰謝料の計算方法、よく分からないですよね。

ポイントを整理すると、

  • 保険会社が提示する慰謝料と、弁護士や裁判所が認定する慰謝料は、大きく異なる。
  • 法律的に正しい慰謝料は、弁護士や裁判所が認定する慰謝料の方。
  • 正しい慰謝料を請求するためには、法的な手続きを利用する必要がある。

の三点が重要です。

慰謝料の計算方法については、このページがよくまとまっています。

記事の構成は、

  • 弁護士介入後に慰謝料が増額する理由
  • 交通事故被害者の慰謝料はどのようにして決まるの?
  • 慰謝料よりも高額な「逸失利益」とはどういうもの?

となっています^^

慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと便利

また、慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと、慰謝料の計算が5秒で完了して便利です。

計算ソフトの利用をおすすめするのは、

  • 保険会社と話し合う前に、自分の慰謝料の概算を知りたい
  • 保険会社から提示されている金額が、法律的に正しいかどうか知りたい
  • 相手方に請求できる(または相手方から請求される)慰謝料の金額を知りたい

といった人たちです。

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思っていたよりも、慰謝料の金額って高くなりますよね。

保険会社から低い金額を提示されている場合は、素人の知識不足に漬け込んで騙されている可能性があります。

弁護士に無料相談してみてはどうでしょう?

こちらの弁護士事務所は、交通事故の無料電話相談を24時間365日受け付ける窓口を設置しています。

いつでも専属のスタッフから電話相談の案内を受けることができるので、使い勝手がいいです。

電話相談・LINE相談には、夜間や土日も、弁護士が順次対応しているとのことです。

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大学生の慰謝料計算の特徴は?

大学生の慰謝料を計算するにあたって、ポイントとなる点はありますか?

後遺症が残った場合の慰謝料は、原則として後遺障害の等級によって決められます。

しかし、大学生の被害者に生涯にわたって続く後遺症が残った場合、後遺症で苦労する期間が長いため、慰謝料について相場水準よりも20%ほど増額して請求すべきという考え方もあり、その点は裁判などで争う余地があります。

ポイントとしては、事故により生じた支障や就職状況等を具体的に主張していくことです。

事故の影響で、留年してしまったり、就職試験を受けられなかったことや内定を取り消されたこと等が証明できれば、賠償額が増額できる余地があります。

また、内定が決まっていたり、医大生のように将来就職する可能性が高い職種等を証明できれば、内定先の会社や将来就職する可能性が高い職種の平均賃金が逸失利益の計算の基礎となり、賠償額が増額する余地があります。

なお、内定などが決まっていなくても、大卒の平均賃金は、全体の平均賃金よりも高いため、大卒の平均賃金を基礎に計算することを主張する必要があります。

ただし、今申し上げたポイントは一般的・総論的なお話であり、上に挙げられている裁判例のように、事故に遭われた方のご事情はさまざまですので、まずは弁護士等の専門家に相談してみるのがよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、23歳の大学生の交通事故慰謝料についての調査結果をお届けしました。

当サイト「交通事故弁護士カタログ」には、他にも皆さんのお役に立てるコンテンツが満載です。

これらを活用して、あなたの慰謝料はいったいいくらになるのか調べてみましょう。

交通事故は専門的な用語ばかりで、分からないことも多いですよね。

頼れる弁護士に一度相談してみませんか?

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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