女子高校生の交通事故慰謝料|3億2975万円の判例を弁護士が解説

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女子高校生の交通事故慰謝料|3億2975万円の判例を弁護士が解説

このページでは、女子高生の判例についてご紹介します。

高校生といえば、勉強やクラブ活動に励んだり、友人との放課後を楽しんだりと貴重な青春時代です。

それが交通事故によって奪われてしまったとしたら、被害者やご家族はとてもつらい思いをしてしまいます。

被害者に対して、慰謝料は十分に支払われなければなりません。

ここでは、示談金の算定についてポイントを押さえながら説明していきます。

法律的な部分の解説は、テレビや雑誌でもおなじみの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

これまで事務所で取り扱った実例と、裁判所が判断した判例にもとづいて、しっかりと解説していきたいと思います。

それではまず、交通事故の内容から見ていきましょう。

高校生(女・症状固定時23歳)損害額3億2975万9084円の判例

高校生(女・症状固定時23歳)損害額3億2975万9084円の判例

こちらは、大阪地方裁判所の判決、平成16年(ワ)第1808号事件です。

この事故での主な怪我の内容は、脳挫傷や外傷性くも膜下出血となっています。

交通事故の基本情報

事故の内容は「被害車両が交差点を東から西に向けて走行していたところ、南から北に向けて走行していた加害車両と衝突した。」というものです。

まとめ
交通事故の基本情報は?
属性 高校生
性別
年齢 23歳(症状固定時)
事故の内容 被害車両が交差点を東から西に向けて走行していたところ、南から北に向けて走行していた加害車両と衝突した。
傷害の内容 脳挫傷、外傷性くも膜下出血、血気胸、肋骨骨折、下腿骨折、意識障害
入院 2141日

入院日数が非常に長く、事故から約5年後に症状固定がされた点が特徴的です。

判例で認められた賠償金・慰謝料

それでは、認められた損害額を見てみましょう。

まとめ
判例で認められた賠償金・慰謝料は?
損害総額 3億2975万9084円
うち慰謝料 4300万円
うち休業損害 426万6049円
うち逸失利益 7625万1948円

損害総額は3億2975万9084円でした。

ざっくりまとめると…

被害者の損害額は総額3億2975万9084円になりました。

  • 慰謝料としては、傷害慰謝料が700万円、後遺障害の慰謝料が2800万円、両親固有の慰謝料が各400万円認められました。
  • 休業損害としては、就労開始日から症状固定日まで(518日間)休業することになったと考えられ、基礎収入は女子の大卒20ないし24歳平均賃金年収300万6000円が相当として、426万6049円が認められました。
  • 逸失利益は、基礎収入は女子の大卒全年齢平均年収446万5000円とし、労働能力喪失率は100%、労働能力喪失期間67歳までの44年間として7625万1948円が計算されました。

弁護士による解説

弁護士先生、こちらの女子高生の判例は事故から約5年後に症状固定がされていますが、ポイントはどのような点になりますか?

この判例は、症状固定後の介護費用について、定期金賠償の方式を認めるか否かが大きな争点となりました。

定期金賠償方式とは、たとえば「毎月末日限り月額30万円の金員を支払え」というように定期的に一定額の賠償を命じる判決をいいます。

裁判所は、将来的に保険会社が支払い拒絶する可能性があることや、被害者側が一括での賠償を求めている点を考慮して、定期金賠償を否定する判断を示しました。

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

交通事故の慰謝料の計算方法をおさらい

はじめての慰謝料計算

交通事故の慰謝料の計算方法、よく分からないですよね。

ポイントを整理すると、

  • 保険会社が提示する慰謝料と、弁護士や裁判所が認定する慰謝料は、大きく異なる。
  • 法律的に正しい慰謝料は、弁護士や裁判所が認定する慰謝料の方。
  • 正しい慰謝料を請求するためには、法的な手続きを利用する必要がある。

の三点が重要です。

慰謝料の計算方法については、このページがよくまとまっています。

記事の構成は、

  • 弁護士介入後に慰謝料が増額する理由
  • 交通事故被害者の慰謝料はどのようにして決まるの?
  • 慰謝料よりも高額な「逸失利益」とはどういうもの?

となっています^^

慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと便利

また、慰謝料自動計算機(計算ソフト)を使うと、慰謝料の計算が5秒で完了して便利です。

計算ソフトの利用をおすすめするのは、

  • 保険会社と話し合う前に、自分の慰謝料の概算を知りたい
  • 保険会社から提示されている金額が、法律的に正しいかどうか知りたい
  • 相手方に請求できる(または相手方から請求される)慰謝料の金額を知りたい

といった人たちです。

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思っていたよりも、慰謝料の金額って高くなりますよね。

保険会社から低い金額を提示されている場合は、素人の知識不足に漬け込んで騙されている可能性があります。

弁護士に無料相談してみてはどうでしょう?

こちらの弁護士事務所は、交通事故の無料電話相談を24時間365日受け付ける窓口を設置しています。

いつでも専属のスタッフから電話相談の案内を受けることができるので、使い勝手がいいです。

電話相談・LINE相談には、夜間や土日も、弁護士が順次対応しているとのことです。

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仕事が終わった後や休日にも、交通事故に注力する弁護士に相談できて、便利ですね。

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高校生の慰謝料計算の特徴は?

高校生の慰謝料を計算するにあたって、ポイントとなる点はありますか?

後遺症が残った場合の慰謝料は、原則として後遺障害の等級によって決められます。

しかし、高校生の被害者に生涯にわたって続く後遺症が残った場合、後遺症で苦労する期間が長いため、慰謝料について相場水準より2〜3割増額して請求すべきという考え方もあり、その点は裁判などで争う余地があります。

また、慰謝料と並んで重要な項目である逸失利益については、高校生の進路によって計算方法が異なります

高校卒業後に働くことを前提とすると18歳~67歳までの期間で計算し、大学への進学を前提とすると22歳~67歳の期間で算定することになります。

もっとも、一般的に計算の基礎となる収入は高卒で働く場合よりも大卒で働く場合の方が高くなることが多いので、被害者の具体的な進路の見込み等を踏まえた上で、被害者にとって最も有利な方法で保険会社に請求していく必要がありますね。

ただし、今申し上げたポイントは一般的・総論的なお話であり、上に挙げられている裁判例のように、事故に遭われた方のご事情は様々ですので、まずは弁護士等の専門家に相談してみるのが良いかと思います。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、女子高校生の交通事故慰謝料についての調査結果をお届けしました。

当サイト「交通事故弁護士カタログ」には、他にも皆さんのお役に立てるコンテンツが満載です。

の活用がポイントです。

弁護士に相談した方々は、納得のいく慰謝料をもらっています。

次はあなたの番。弁護士に相談して、適正な慰謝料を受け取りましょう。

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