股関節脱臼骨折の後遺症|症状は?治療は手術とリハビリ?慰謝料の相場も気になる!

  • 股関節脱臼骨折,後遺症
  • 20|13880文字

弁護士事務所の掲載順と弁護士の力量とは無関係です。相性を考慮して、ご自身に合った弁護士をお探しください。

ある日突然、交通事故で股関節脱臼骨折後遺症が残ってしまったとしたら…。

これからも長く続く治療リハビリの生活では、

股関節脱臼骨折から回復するために支払う治療費

怪我をしたことや後遺症が残ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料

将来の平穏な暮らしを確保するための生活費

の問題を避けて通ることはできません。

さて、ここで問題です。

股関節脱臼骨折の後遺症との関係で、

リハビリ中の生活費や治療費の悩みを解決するためにできることがあるって知っていましたか?

※ 知っている人はみんな利用している方法です!

生活費や治療費の悩みを解決する方法を次の中から選んでください。

選択肢①:

股関節脱臼骨折との関係で、後遺症認定を獲得し、保険会社に慰謝料の増額請求をする。

選択肢②:

股関節脱臼骨折によって失った現在・将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求める。

選択肢③:

股関節脱臼骨折を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こす。

裁判、増額請求、再計算…。

正解は、この記事の後半で弁護士の先生に詳しく解説してもらいましょう!

それでは、股関節脱臼骨折の後遺症でお悩みの方へ。

股関節脱臼骨折による負担や、相手側の保険会社との交渉によるストレスから解消される方法についてまとめてみました。

ぜひご一読ください。

なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

股関節脱臼骨折の場合、脱臼といっても非常に危険なものです。

また、股関節脱臼骨折の後遺症が残ってしまった場合、日常生活への影響も大きく、ご本人の負担は非常に大きいもののはずです。

実際に、後遺症でお悩みの方から、これまでに相談を受けてきた経験があります。

今回はその経験も踏まえ、具体的な事例も紹介しながら、わかりやすく解説していきたいと思います。

まず、「股関節脱臼骨折」とは、あまり馴染みのない言葉かもしれません。

よって、具体的な症状治療法にまで詳しいという方は少ないかもしれません。

まずは、股関節脱臼骨折についての基礎知識から詳しく見ていきましょう。

股関節脱臼骨折の後遺症|治療や回復に向けたリハビリの大切なポイント

股関節脱臼骨折の後遺症|治療や回復に向けたリハビリの大切なポイント

股関節脱臼骨折の症状や原因は?

股関節脱臼骨折とは、 外傷の中でも比較的なものと言われているそうです。

主な原因は交通事故なのだそうですが、交通事故の多様化と共に、だんだんと負傷者数も多くなってきているそうです。

イメージとしては、股関節の脱臼が生じると同時に、その周辺の骨に骨折も生じてしまっているものになります。

股関節の脱臼には、骨頭が脱臼する方向により前方中心性後方の3つに分けられるそうです。

交通事故の場合、身体の手前から衝撃を受けることがほとんどなので、前方の脱臼骨折の頻度は非常に低いそうです。

中心性脱臼骨折は、大腿骨の骨頭(図の丸い部分)が、寛骨臼(図の赤い部分)内へ突き上げられるような強い外力を受けたときに生じます。

これも、交通事故ではあまり多くなさそうですね。

ということで、交通事故による股関節脱臼では約9割が後方脱臼となるそうです。

車のシートに座っていて股関節を屈伸している状態のときに、膝から大腿骨軸方向に外力を受けることで生じるそうです。

この骨頭が脱臼するときに、骨折を合併してしまうことがあるんですね。

骨折する部分としては、大腿骨の骨頭か、骨盤骨で大腿骨の骨頭と接している部分付近になりそうです。

ではまず、股関節脱臼ではどのような症状が現れるのでしょうか。

調べてみたところ、以下の通りということです。

股関節脱臼の症状

●脱臼した関節が動かせない

●激痛、関節の腫脹

●時間後の皮下出血

股関節を脱臼(合わせて骨折)した場合、激しい痛みに加え、歩けなくなってしまうため、救急車で病院に運ばれることになるでしょう。

そもそも、脱臼を24時間以内に元の位置に戻さなかった場合、高い確率で大腿骨の骨頭部分が骨頭壊死してしまうそうです…。

早めの対処が非常に重要なのですね!

診断方法としては、レントゲン検査でも十分確認できるようです。

また、骨折を合併している場合も、レントゲンで確認することができます。

ただし、関節内などに骨片が残っていないかを確認するために、CT検査MRI検査も必須なようです。

大腿骨の骨頭や骨盤骨を骨折している場合にも、ほぼ同じ症状が現れるでしょう。

股関節脱臼骨折に対する治療法では手術が必要?

では、股関節脱臼骨折に対する治療法はどのようになっているのでしょうか??

考えるだけでも痛いですし、身体を支える大事な部分なので、完治するのかどうかが心配です…。

調べてみたところ、以下の通りということです。

股関節脱臼骨折の治療法

●大腿の骨折を伴う場合

 〇麻酔下で整復後に、属のピン、ワイヤー、スクリュー、プレート、ロッドなどで皮下で骨を固定。

●寛骨臼の骨折を伴う場合

 〇直達牽引などを用いた整復。

 〇整復が不安定な場合、鋼線牽引後に観血的内固定術を行う。

●骨片が神経を圧迫している場合

 〇手術により骨片を取り除く。

●大腿骨の骨頭が壊死した場合

 〇人工骨頭置換術を行う。

整復とは、ズレてしまった骨を元の位置に戻すことになります。

また、直達牽引とは、骨に直接鋼線などを入れて、骨を引っ張るイメージです。

患者の身体に牽引力を加える治療法であり,主に運動器の疾患・外傷に対して行われる.力源には重錘あるいは器械を用い,固定点に滑車を設定し,綱を介して力を伝える.(略)身体に力を伝える方法には,鋼線やピンを骨に通して力を伝える方法(直達牽引)と,包帯や絆創膏などを利用して皮膚を介して伝える方法(介達牽引)とがある.強い力を加える場合には,介達牽引では皮膚を損傷することがあるため直達牽引が適する.

さらに、観血的内固定術とは、離れてしまった骨を可能な限り骨折する前の状態に戻してから、髄内釘やプレートなどで骨を固定することです。

とにかく、脱臼骨折してしまった部分を整復後に固定し、安静にしていることが重要なのですね。

ただし、骨頭壊死が生じてしまった場合には、手術を行い、人工骨頭へ置換する必要もあるということです。

股関節脱臼骨折の完治に向けてのリハビリ

以上、治療法としては固定して安静にしていることが重要ですが、その間動けないことになってしまうので、

関節が固まってしまう

全身の筋力が低下してしまう

といったような問題が現れてくるそうなのです。

よって、完全な回復に向けては、リハビリが必要となってきます。

症状の度合いにもよりますが、だいたい2週間ほど安静にした後、リハビリを開始することになるそうです。

一般的なリハビリ方法をご紹介

車椅子への移行訓練

立位保持訓練

平行棒を使っての歩行訓練

歩行器を使っての歩行訓練

松葉杖を使っての歩行訓練

杖を使っての歩行訓練

といった内容のリハビリが行われます。

その他に、安静にしていたため固まってしまった関節を動かす訓練や、衰えてしまった筋力を取り戻すトレーニングも行われます。

【注目】股関節脱臼骨折に対する後遺症等級認定基準について解説

以上、適切な治療と地道なリハビリを続ければ完治することも期待できそうです。

しかし、残念ながら股関節に後遺症が残ってしまう可能性もあるのが現実のようです。

では、股関節脱臼骨折を負った場合、どのような後遺症が残ってしまう可能性があるのでしょうか?

まず考えられる後遺症としては股関節の可動域制限があります。

また、大腿骨の骨頭が壊死した場合には、人工関節や人工骨頭を挿入置換することがあります。

そして、骨折した骨盤骨や大腿骨骨頭に変形が残ってしまうこともあります。

また、骨折部位が曲がったり、ずれたままくっつくことにより、骨折したほうの脚が短くなってしまう場合もあります。

さらに、骨折した部分に痛みが残ってしまう場合もあります。

ここで、後遺症の等級は1級~14級まで定められており、等級ごとに認定基準が定められているということです。

残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当するとも聞きました。

股関節脱臼骨折の場合の等級認定基準はどのようになっているのでしょうか?

股関節の可動域制限については、その制限の程度により8級~12級の認定の可能性があります。

人工関節や人工骨頭を挿入置換した場合には、可動域が1/2以下に制限されているかどうかにより8級7号又は10級11号の認定の可能性があります。

骨盤骨の変形については12級5号の、大腿骨の変形又は骨端部の癒合不全については12級8号の認定の可能性があります。

脚の短縮については、その短縮の程度により8級~13級の認定の可能性があります。

そして、骨折部位に痛みが残った場合に局部の神経系統の障害である12級13号又は14級9号が認定される可能性があります。

どれも日常生活に支障が及びそうな後遺症ですね…。

下の表に、後遺症の等級と内容をまとめてみましたので、良ければご覧になってみてください。

重要

股関節脱臼骨折で考えられる後遺症の等級

股関節の可動域制限
最低でも健側の3/4以下に制限
【等級】
87
1011
127
人工関節・人工骨頭の挿入置換
可動域が1/2以下に制限されているかどうか
【等級】
87
1011
骨盤骨の変形
変形は裸になったとき明らかにわかる程度のもの
【等級】
125
大腿骨の変形又は骨端部の癒合不全
変形は外部からわかる程度のもの
【等級】
128
足の短縮
最低でも1cm以上短縮
【等級】
85
108
138
局部の神経系統の障害
骨折部位の痛み
【等級】
1213
149

知らないと損する①股関節脱臼骨折の治療に対する慰謝料や治療費は?

知らないと損する①股関節脱臼骨折の治療に対する慰謝料や治療費は?

股関節脱臼骨折の症状や治療法について理解を深めていただけましたでしょうか。

しかし、手術やリハビリをすることになった場合、その間の生活費や治療費、仕事を休まなければならないことに対して、不安ばかりですよね。

最初に、

リハビリ中の生活費や治療費の悩みを解決するためにできることがあるって知っていましたか?

とお聞きしました。

ここからは、その答えを、岡野弁護士に話を聞きながら、詳しく見ていきましょう。

治療費の支払いは誰が?

まずは、入通院中の治療費についてです。

交通事故によるケガの治療をする場合であっても、病院との関係では、治療費の支払義務は患者である被害者の方にあることになるそうです。

よって、原則的な治療費の支払い方法としては、被害者の方が病院に治療費を立替え、立替えた治療費を加害者側に請求するという形になります。

ただし、加害者側が任意保険会社に加入している場合、治療費を相手側の保険会社から治療機関に直接支払うという一括対応という手続きがあります。

この場合、被害者の方は病院の窓口で治療費を立て替える必要がなくなります

交通事故でも健康保険で通院できる!?

また、交通事故の治療に健康保険などの保険を使用するかどうかを決める必要があります。

ところで、交通事故では健康保険を使用できないと誤解されていらっしゃる方も多いようですね。

しかし、厚生労働省は、以下のように交通事故でも健康保険を使えるという通達(通知)を出しています。

犯罪や自動車事故等の被害を受けたことにより生じた傷病は、医療保険各法(健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律)において、一般の保険事故と同様に、医療保険の給付の対象とされています

ただし、健康保険を使用する場合には、病院に対して健康保険証を呈示し、健康保険を使用する意思を伝える必要があるとのことです。

健康保険証の呈示だけではなく、使用の意思をはっきりと伝えるのがポイントということです。

ここで、健康保険を使わない自由診療と、健康保険診療との違いをまとめてみましたので、良ければ参考にしてみてください。

自由診療と健康保険診療との比較
自由診療 健康保険診療
費用 高額 低額
治療方法 制限なし 制限有り

病院によっては、健康保険の使用を拒否したり、一括対応に応じてくれないところもあります。

そういった場合に、弁護士が介入することにより、病院の対応が変わった事例もあります。

病院での対応にお困りの方は、弁護士に相談だけでもしてみた方が良いかもしれませんね!

支払いが難しい場合には…

しかし、交通事故による怪我の治療が長引いた場合、支払いが困難になってしまうことも考えられます。

そういった場合には、どうすれば良いのでしょうか?

被害者ご本人が傷害保険に加入している場合、過失割合に関係なく契約に応じた保険金が支払われます。

また、加害者が加入している自賠責保険の仮渡金制度を利用するという方法もあります。

仮渡金制度とは、

損害賠償金の確定前に、被害者の方が相手側の自賠責保険会社に前もって治療費を請求できる

という仕組みのことです。

ただし、最終的な賠償額よりも多い金額を受け取ってしまった場合には、差額を返却する必要がある点には注意が必要です。

入通院慰謝料の相場について解説

治療費の他に、ケガの痛みや治療による苦痛に対する補償である入通院慰謝料というものも支払われます。

この入通院慰謝料は、治療にかかった期間が、慰謝料のほぼ唯一の基準となっているということです。

以下に、入通院慰謝料相場を示しましたので、ご覧になってみてください。

表の見方としては、たとえば入院6ヶ月、通院1年(12ヶ月)の場合には、298万円の入通院慰謝料が支払われることになります。

ちなみに、自賠責保険からの入通院慰謝料の計算方法は、以下のいずれか短い方に、4200円をかけるという方法になるそうです。

入院日数と、実通院日数の2倍の合計

総治療期間

長期間通院すれば良いワケじゃない!?通院頻度と慰謝料の関係をお教えします!

では、治療の日数により慰謝料が決まるということであれば、通院頻度を低く、長い期間通った方が高い慰謝料をもらえるのか!?という疑問があります。

しかし、通院頻度が少ない場合には、慰謝料が減額されてしまうケースもあるということなのです。

通院頻度と慰謝料の関係

① 通院が1年以上にわたり、通院頻度が1ヶ月あたり2~3回程度にも達しない場合

② 通院を継続しているものの、治療よりも検査や治癒経過観察の意味合いが強い場合

の場合には、通院期間を限度にして、実治療日数の3.5倍程度の日数を基準として慰謝料を計算する。

もう少し具体的に説明しますね。

たとえば、①のケースを考えてみます。

極端な例ですが、通院期間が半年で、実通院日数が8日しかなかったとしましょう。

通院期間が基準であるならば、半年通院=慰謝料116万円もらえるのかというと違います。

この場合、通院頻度が1ヶ月あたり2回に達していないので、8×3.5=28日(≒1ヶ月)が適用され、慰謝料は28万円ということになってしまうのです。

通院慰謝料の算定ルール
原則 例外
通院期間により算定 通院期間を限度として、実治療日数の3.5倍程度により算定

このように、慰謝料の算定には例外ルールなどもあり、被害者ご本人だけではわからないことも多くあると思います。

適正な慰謝料獲得に向けて、少しでも不明点がある場合には、ぜひ弁護士に相談してみてください。

知らないと損する②股関節脱臼骨折の後遺症に対する慰謝料・示談金・保険金は?

知らないと損する②股関節脱臼骨折の後遺症に対する慰謝料・示談金・保険金は?

治療中の費用の補償については、わかってきました。

ではここからは、最初の質問に対する回答について解説してもらおうと思います!

選択肢①:

股関節脱臼骨折との関係で、後遺症認定を獲得し、保険会社に慰謝料の増額請求をする。

選択肢②:

股関節脱臼骨折によって失った現在・将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求める。

選択肢③:

股関節脱臼骨折を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こす。

費用に関する悩みを解決するための正解は、上記の選択肢のうちのどれなのでしょうか…。

正解は、上記の選択肢①~③のすべてになります。

なるほど!?

では、正解の内容について、詳しく解説してもらいましょう。

選択肢①後遺症の等級認定を獲得し、慰謝料を増額請求する

すでにお伝えの通り、股関節脱臼骨折を負った場合、後遺症が残ってしまう可能性が大きく考えられます。

股関節脱臼骨折に対する後遺症の等級についてはすでにお伝えしましたね。

そして、その等級に応じて、後遺症慰謝料の金額が決まっているそうなのです。

その前に、慰謝料には3つの基準があるってご存知でしたか?

慰謝料増額に向けて知っておきたい基礎知識~3つの慰謝料相場の基準~

慰謝料には、

自賠責保険に請求する場合

任意保険会社が提示する場合

弁護士が相手側や保険会社に請求する場合

の3つの基準が存在しているそうなのです。

自賠責基準

自賠責保険会社の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。

自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。

任意保険基準

保険会社でも、任意保険会社による慰謝料基準も存在しています。

ただし、任意保険会社は営利企業のため、もちろん少ない金額で済ませたいと考えているハズですよね。

よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は少ないことが多いということです。

弁護士基準

保険会社の基準と比較して、最も高い基準となっているのが、裁判所や弁護士の基準です。

これは、裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられる基準のこと。

ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。

よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。

慰謝料金額の基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 金額は低め 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

では、それぞれの基準ごとの後遺症慰謝料の相場について、以下の表に示しました。

股関節脱臼骨折の場合の後遺症慰謝料※1
後遺障害等級 自賠責基準※2 任意保険基準※3 弁護士基準
8 324 400 830
10 187 200 550
12 93 100 290
13 57 60 180
14 32 40 110

※1 単位:万円

※2 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。

※3 旧任意保険支払基準による。

一目瞭然ですが、しっかりとした補償を受けるためには、弁護士基準での慰謝料を受け取るべきですよね。

ただし、被害者ご本人だけで保険会社と交渉しても、低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどということです。

これは、入通院慰謝料についても同じことが言えるということです。

加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどだということです。

弁護士基準の慰謝料を獲得するためにも、ぜひ弁護士に相談いただければと思います!

自分で慰謝料を計算してみたい

ここまで読んで、自分の事故ではどれほどの慰謝料が受け取れるものなのか…。

今すぐに知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。

このホームページでは、後遺症慰謝料だけでなく入通院慰謝料も含めた賠償金総額がわかる計算機を設置しています。

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選択肢②失った現在・将来の収入(休業損害・逸失利益)を主張する

治療費や慰謝料以外にも、股関節脱臼骨折によって失った現在と将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求めるという方法もあるのですね。

主には、休業損害逸失利益の主張をするということになるそうです。

治療中に失った収入「休業損害」

まずは、休業損害について見てみましょう。

休業損害

交通事故により本来得られるはずであった収入や利益を失うこと。

では、休業損害の計算方法について見ていきたいと思います。

自賠責保険での計算方法

自賠責保険に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は、5700円×休業日数ということです。

ただし、1日の休業損害が5700円を超えることを資料などで証明できれば、19000円までは日額の増額が認められています。

上限がありますが、日額が5700円以下の方でも、休業による収入の減収さえあれば、日額5700円で計算されるので、収入の低い人にとっては有利となりますね。

任意保険での計算方法

一方、任意保険や裁判所に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は以下の通りということです。

1日あたりの基礎収入×休業日数

1日あたりの基礎収入をどうやって割り出すかは職業別に異なります。

日額5700円未満の人は実際の日額で計算される反面、証明できれば、19000円を超える日額も認められるので、収入の高い人にとって有利となります。

この話の中で誤解されがちですが、休業損害の請求において、日額が最低5700円になるわけでは必ずしもないということは注意しましょう。

よく自賠責保険は最低限の補償をする保険と言われるため、日額が自賠責で定められた5700円以下になるのはおかしいとおっしゃる方がいます。

しかし、自賠責保険の基準が用いられるのは、治療費や慰謝料などを合わせた損害賠償の総額が120万円以内の場合のみとなります。

損害賠償の総額が120万円を超えた場合には自賠責保険の基準は用いられなくなり、任意保険基準や弁護士基準が用いられることになるそうです。

「他の項目では任意保険基準や弁護士基準を用い、休業損害の項目だけ自賠責保険の基準を用いる」というように、良い基準だけ採用することはできないので注意が必要です。

休業損害の日額
自賠責保険 任意保険
原則 5700 1日あたりの基礎収入
上限 19000

職業別の基礎収入など、休業損害についてはこちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧ください。

失った将来の収入「逸失利益」

次に、逸失利益とは、以下のようなものになります。

逸失利益

後遺症により労働能力が失われてしまった場合に、本来得られるはずだった収入の減額分を補償するための損害賠償。

まず、逸失利益で最初に争いになるのは、現在、現実に収入の減額が発生しているかどうからしいですね。

後遺症認定の時点ですでに減収が発生している場合には、将来的にもその減収の継続が見込まれるため、逸失利益は認められやすいです。

また、股関節脱臼骨折による後遺症が原因で、

会社の部署を異動させられた

職業選択の幅が狭くなった

積極的な対人関係や対外的な活動が不可能になった

など、労働環境や能力に支障が出ていることが認定されれば、逸失利益が認められることになります。

一方で、実際に後遺症が残っていても、労働能力に与える影響が小さく、逸失利益が十分に得られないこともあるそうです。

すると、被害者の方は逸失利益を得られず、実際に残っている後遺症に対する補償として明らかに不十分になってしまいます。

そのような場合には、後遺症の慰謝料を相場よりも増額させることで、賠償のバランスが取られることもあるそうです。

ただし、そのような証明や交渉を自分ひとりで行うのは難しいですよね。

この場合も、弁護士に相談すれば、適切なアドバイスをもらえると思います!

選択肢③損害賠償請求の裁判を起こす

ここまでで、保険会社との交渉にあたっては、弁護士に入ってもらうことで弁護士基準の賠償が受け取れるということがわかってきました。

しかし、保険会社と争いのある部分については、裁判でしっかり主張立証しなければ、増額が認められない場合があるそうなのです。

実際、示談交渉だけの場合と、裁判を起こした場合で、弁護士基準の賠償額がどれほど受け取れるのかまとめた表があります。

弁護士基準と各ケースの比較
弁護士基準の
賠償額との比較
弁護士が保険会社と交渉 910割※1
弁護士をつけて裁判 10

弁護士費用の1割前後※2

※1 保険会社との争いの度合いや、弁護士の方針により異なるケースもある。

※2 交通事故の損害賠償請求においては、その裁判のための弁護士費用も損害として認められる場合がある。

また、休業損害や逸失利益についても、裁判を起こさなければ、増額を認めてもらえないことも多いようです。

つまり、確実に賠償額を受け取りたい場合には、股関節脱臼骨折を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こすことも一つの方法となります。

実際の裁判例を見てみよう

ではここで、股関節脱臼骨折の損害賠償について、実際に裁判で争われた事例を見てみましょう。

股関節脱臼骨折の後遺症に関する過去の裁判例
ケース①
職業:会社員(35歳男性)
傷害:右股関節脱臼骨折その他
後遺症:股関節の局部に神経症状を残すもの(149号)その他併合8
《損害賠償》
入通院慰謝料:260万円
後遺障害慰謝料:830万円
休業損害:4701370
逸失利益:38728001
ケース②
職業:会社員(42歳男性)
傷害:骨盤骨折、右股関節脱臼骨折その他
後遺症:右股関節の機能障害(57号)その他
《損害賠償》
傷害慰謝料:403万円
後遺障害慰謝料:1670万円
休業損害:21579240
逸失利益:72023098
ケース③
職業:有限会社代表(38歳男性)
傷害:右股関節脱臼骨折その他
後遺症:右股関節の機能障害(127号)その他併合9
《損害賠償》
入通院慰謝料:191万円
後遺障害慰謝料:690万円
休業損益:4708392
逸失利益:4405524

もちろん、これ以外に、治療費や治療器具の購入費などの実費も認められています。

個別の事情にもよりますが、裁判で損害賠償請求の根拠をしっかりと主張することができれば、休業損害や逸失利益も認められています。

また、珍しいケースかもしれませんが、脱臼骨折が原因で股関節がまったく動かなくなってしまったことを証明できれば、5級の後遺症も認められています。

しかし、すでにお伝えの通り、被害者ご本人やご家族だけで裁判を起こすのは困難が多いはずです。

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以上、股関節脱臼骨折の症状や治療法、リハビリ治療に対する治療費や慰謝料などの示談金について理解を深めていただけたでしょうか。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、股関節脱臼骨折の後遺症や保険金についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします!

まずは、医師の診断を受け、じっくり療養し、お大事になさってください。

それでも残念なことに股関節脱臼骨折の後遺症が残ってしまった場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

なぜなら、日常生活に支障が及ぶような後遺症が残るような場合、適正な金額の補償を受けるべきだからです。

しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。

適正な補償を受けるために、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。

面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

股関節脱臼骨折症状治療法リハビリなどの基礎知識

股関節脱臼骨折による腰痛後遺症の等級や認定基準

股関節脱臼骨折に対する慰謝料などの示談金相場

について、理解を深めていただけたのではないかと思います。

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