後遺障害第1級|慰謝料基準は?労災の後遺障害の1級3号は自賠責だと1級1号?

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後遺障害第1級|慰謝料基準は?労災の後遺障害の1級3号は自賠責だと1級1号?

交通事故後遺障害の第1級が認定されるのはどんな症状?」

「後遺障害の1級が認定された場合の慰謝料はどれくらい?」

労災と交通事故とでは後遺障害の第1級に何か違いはあるの?」

交通事故により深刻な症状が残ってしまった方は、それに見合った後遺障害の等級が認定されるかや慰謝料等の補償を受けられるか心配かと思います。

そこで、このページでは、

  • 交通事故により後遺障害の第1級の認定対象となる症状
  • 後遺障害の第1級の慰謝料基準
  • 労災の場合と交通事故の場合の後遺障害第1級の違い

についてご紹介していきたいと思います!

専門的な部分や実務的な部分は交通事故と刑事事件を数多く取り扱っている岡野弁護士に解説をお願いしております。

弁護士の岡野です。よろしくお願いします。

交通事故により深刻な症状が残ったとしても、最も重い後遺障害第1級が認定されるには、一定の等級認定基準を満たしている必要があります。

そして、後遺障害第1級が認定された場合に受け取れる慰謝料の金額も用いられる基準によって大きな違いがあります。

さらに、労災でも後遺障害第1級というものが存在しますが、交通事故の場合とは異なる部分もあります。

こちらで、後遺障害の第1級についてしっかりと理解し、深刻な症状が残ってしまった場合に、適切な補償を受けられるようにしましょう。

交通事故により深刻な症状が残った場合、当然それに対する賠償を請求していくことになります。

しかし、症状ごとに全て一から判断するのでは、とても時間が掛かり、同じような症状でも事案により金額が大きく違う不公平が生じてしまいます。

そこで、交通事故では、迅速かつ公平な賠償をするため、症状の程度ごとに後遺障害1級~14級に分けて自賠責で定められています。

そして、認定された等級に基づき、一定の基準で慰謝料等の賠償金を計算することで、迅速かつ公平な賠償をできるようにしています。

では、交通事故でもっとも重い後遺障害第1級の認定対象と定められている症状はどんなものになるのでしょうか?

交通事故の後遺障害第1級認定対象の症状

交通事故の後遺障害第1級認定対象の症状

交通事故の後遺障害の1級1号及び2号は二種類

先ほど、交通事故では、後遺障害の等級を1級~14級に分けて自賠責保険において定められているとお伝えしました。

しかし、これは別表第2の後遺障害等級表のことであり、交通事故の後遺障害等級表にはもう一つ別表第1の後遺障害等級表が存在します。

この別表第1の後遺障害等級表においても、1級1号及び2号が別に定められています。

つまり、交通事故の後遺障害の1級1号及び2号には、別表第1のものと別表第2のものという二種類が存在することになります。

では、後遺障害別表第1と第2とはどのような違いがあるのでしょうか?

後遺障害別表第1の1級は常に介護を要する症状

結論から申し上げますと、交通事故では、介護を要する後遺障害を別表第1に分けて自賠責で定められています。

介護を要する後遺障害(傷害が治つたとき身体に存する障害をいう。以下同じ。)をもたらす傷害を受けた者

イ 別表第一に定める等級に該当する介護を要する後遺障害が存する場合(略)

当該介護を要する後遺障害の該当する等級に応ずる同表に定める金額

(以下略)

さらに、別表第1の後遺障害は1級と2級の二種類に分けて自賠責で定められています。

この別表第1の後遺障害の1級と2級の違いは、介護を要するレベルにあります。

具体的には、別表第1の後遺障害の1級は常に介護を要する状態の症状が認定対象となっています。

これに対し、別表第1の後遺障害の2級は随時介護を要する状態の症状が認定対象となっています。

では、別表第1の後遺障害の1級の認定基準につき、自賠責ではどのように定められているのでしょうか?

後遺障害別表第1の1級1号の基準

別表第1の後遺障害の1級1号は、

「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」

自賠責では定められています。

「常に介護を要する」対象としては、原則として食事・入浴・用便・更衣等の生命維持に必要な身の回り処理の動作になります。

ただし、高次脳機能障害の場合は、高度の認知症や情意の荒廃があるため、常時監視を要する場合も1級1号の認定対象になります。

後遺障害別表第1の1級2号の基準

別表第1の後遺障害の1級2号は、

「胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」

と自賠責では定められています。

「常に介護を要する」対象としては、原則として食事・入浴・用便・更衣等の生命維持に必要な身の回り処理の動作になります。

具体的には、呼吸器の障害により、呼吸機能が低下し、常時介護が必要になったような場合が該当します。

自賠法施行令

後遺障害別表第1の1級の等級表

号数 後遺障害
1 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

後遺障害別表第2の1級1号は両眼の失明

交通事故による後遺障害には介護を要しないものも数多くあり、それらにつき症状の程度ごとに1級~14級に分けて規定されています。

その中で、常時介護は要しないまでも、通常の社会生活を送るのが困難となる症状については、最も重い1級が認定されることになります。

そこで、ここからは後遺障害別表2の1級1号から6号まである認定対象と定められている症状につき、具体的にお伝えしていきたいと思います。

まず、後遺障害別表2の1級1号は

両目が失明したもの

自賠責では定められています。

「失明」とは、全く明暗を区別できないいわゆる全盲の状態だけでなく、

  • 両眼の眼球を亡失(摘出)
  • 明暗のみを区別できる状態(光覚弁)や眼前の手の動きのみを認識できる状態(手動弁)

ものも含まれ、目の前の指の本数を数えられる状態(指数弁)でなくなったかどうかが判断の基準になります。

後遺障害別表第2の1級2号は咀嚼及び言語機能の用廃

次に、後遺障害別表2の1級2号は

咀嚼及び言語の機能を廃したもの

自賠責では定められています。

「咀嚼…の機能を廃した」とは、具体的には

スープのような流動食以外は摂取できない

状態のことをいいます。

また、「言語の機能を廃した」とは

4種の子音のうち、3種以上が発音できない状態

のことをいい、第1級2号はこの二つの障害が両方ある場合に認定されることになります。

なお、4種の子音とは具体的には以下の表のとおりです。

子音の種類と構音部位ごとの分類
種類 構音部位
口唇音 ま行、ぱ行、ば行、わ行、ふ
歯舌音 な行、た行、だ行、ら行、さ行、しゅ、し、ざ行、じゅ
口蓋音 か行、が行、や行、ひ、にゅ、ぎゅ、ん
喉頭音 は行

後遺障害の1級3号~6号は両手又は両足の障害

そして、後遺障害別表2の第1級3号~6号は、両手又は両足に深刻な障害が残った場合について、自賠責では認定対象に定められています。

後遺障害1級3号

後遺障害別表2の1級3号は

両上肢を肘関節以上で失ったもの

と自賠責では定められています。

つまり、両方の腕を根元、あるいは肘以上で失ったような場合が認定対象になります。

このような状態になれば、常時介護は要しないまでも、通常の社会生活を送るのは困難になると考えられるため、最も重い1級が認定されます。

後遺障害1級4号

後遺障害別表2の1級4号は

両上肢の用を全廃したもの

と自賠責では定められています。

「上肢の用を全廃した」とは

3大関節(肩関節、ひじ関節及び手関節)のすべてが強直し、かつ、手指の全部の用を廃した

ものをいい、上腕神経叢の完全麻痺も含まれます。

そして、「強直」とは

関節が全く動かないか、関節可動域が参考可動域角度の10%程度以下に制限

のことをいいます。

なお、手指の用廃については、以下の記事に詳しく記載されていますので、是非参考にしてみて下さい。

後遺障害1級5号

後遺障害別表2の1級5号は

両下肢をひざ関節以上で失ったもの

と自賠責では定められています。

つまり、両方の足を根元、あるいはひざより上で失ったような場合が認定対象になります。

このような状態になれば、常時介護は要しないまでも、通常の社会生活を送るのは困難になると考えられるため、最も重い1級が認定されます。

後遺障害1級6号

後遺障害別表2の1級6号は

両下肢の用を全廃したもの

と自賠責では定められています。

「下肢の用を全廃した」とは

3大関節(股関節、ひざ関節及び足関節)のすべてが強直した

ものをいい、上肢の場合と異なり、足指の用廃は要件とはされていません(もちろん、足指の用廃もある場合も1級が認定されます)。

最後に、後遺障害別表第2の1級について、等級表にまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。

自賠法施行令

後遺障害別表第2の1級の等級表

号数 後遺障害
1 両眼が失明したもの
2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
4 両上肢の用を全廃したもの
5 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
6 両下肢の用を全廃したもの

後遺障害の1級1号及び2号は自賠責においては、二種類あり、同じ等級や号でも慰謝料などに違いが出る場合があります。

具体的には、別表第1の後遺障害の1級の症状は常に介護を要することになるため、その分慰謝料などが高額になる傾向にあります。

もっとも、介護を要しない別表2の後遺障害であっても、1級は通常の社会生活を送るのが困難となるような深刻な症状しか認定対象にはなりません。

後遺障害第1級の慰謝料基準

後遺障害第1級の慰謝料基準

後遺障害の慰謝料基準は3種類

交通事故において、後遺障害1級が認定された場合、その等級に応じた慰謝料が受け取れることになります。

もっとも、たとえ同じ後遺障害の1級であっても、実際に受け取れる慰謝料の金額は用いられる基準によって大きな違いがあります。

そこで、ここからは、後遺障害の慰謝料の基準について、代表的なものを3つほどご紹介したいと思います。

①自賠責基準

自賠責基準とは、その名のとおり、加入が義務付けられている自賠責保険から支払われる保険金額を算出する際に用いる基準のことをいいます。

自賠責保険は、被害者の損害を最低限度保障する保険のため、自賠責基準で計算された後遺障害の慰謝料の相場は低額になっています。

後遺障害の1級~14級までの各等級ごとに、自賠責基準では慰謝料の金額を定めています。

②任意保険基準

任意保険基準とは、その名のとおり、各任意保険会社が慰謝料などの損害賠償の金額の提示額を計算する際に用いる基準のことをいいます。

任意保険基準は、保険会社ごとに基準が異なり、かつ非公開とされているので、詳細はわかりません。

もっとも、かつては各任意保険会社共通の基準が存在し、現在もその基準が基礎になっていると考えられています。

旧統一任意保険基準では、自賠責基準で計算された金額よりも若干高い程度の相場になっていました。

旧統一任意保険基準でも後遺障害の1級~14級までの各等級ごとに慰謝料の金額が定められています。

③弁護士基準

弁護士基準とは、その名のとおり、交通事故の後遺障害の慰謝料などの計算において弁護士が用いる基準のことをいいます。

この弁護士基準は、通称赤い本赤本)と呼ばれている本に掲載されています。

交通事故の赤本については、以下の記事に詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

弁護士基準は、裁判の場でも用いられているため、裁判基準とも呼ばれます。

弁護士基準は、3つの基準の中で慰謝料の金額の相場が最も高額になっています。

弁護士(裁判)基準でも後遺障害の1級~14級までの各等級ごとに慰謝料の金額が定められています。

このように、後遺障害の慰謝料の相場は自賠責で認定される等級と用いられる基準によって決まってきます。

そして、適切な後遺障害の等級の認定を受け、最も高額な弁護士基準で計算した慰謝料を受け取るには弁護士への依頼が確実です。

後遺障害の慰謝料について適切な金額を受け取りたいという方は、後遺障害の等級認定の申請前に弁護士に相談してみるのがよいでしょう。

後遺障害の慰謝料を計算する基準
基準 いつ用いられるか 金額
自賠責基準 自賠責への請求 低い
任意保険基準 任意保険の提示 自賠責基準よりは高い
弁護士基準
(裁判基準)
・弁護士の交渉
・裁判
最も高い

後遺障害第1級の各基準別の慰謝料の金額は?

同じ後遺障害1級でも、慰謝料の金額は用いられる基準により大きく違うとお伝えしました。

では、具体的には、用いられる基準によりどれくらい金額が変わってくるのでしょうか?

ここからは、後遺障害第1級の各基準別の慰謝料の金額を具体的にお伝えしたいと思います。

①自賠責基準

まず、交通事故で後遺障害の1級が自賠責で認定された場合に、自賠責保険から受け取れる慰謝料の金額は1100万円になっています。

ただし、この金額は後遺障害別表第2の1級の場合の金額であり、別表第1の1級の場合には、後ほどご紹介するとおり上記の金額より増額されます。

また、被害者に被扶養者がいる場合には1300万円に慰謝料が増額されます。

後遺障害の慰謝料は自賠責の場合、被害者に重大な過失などがない限り、必ずこの基準どおりに支払われることになります。

先ほどご紹介したとおり、後遺障害別表第2の1級は、通常の生活を送るのが困難となる症状ですので、上記の金額では少ないと思われるかもしれません。

②任意保険基準

先ほどお伝えしたとおり、現在の任意保険基準は各会社ごとに異なり、非公開なので、ここでは旧統一任意保険基準を前提にお伝えします。

後遺障害が1級の場合の慰謝料の旧統一任意保険基準の相場は1300万円になっています。

自賠責基準の慰謝料の相場よりは増額していますが、その増額幅が200万円ではまだまだ不十分と思われる方もいるでしょう。

③弁護士基準

弁護士基準は厳密には複数ありますが、ここでは一番広く用いられている赤本に掲載されている基準を前提にお伝えします。

後遺障害が1級の場合の慰謝料の弁護士基準(赤本基準)の相場は2800万円になっています。

後遺障害が1級の場合の慰謝料の弁護士基準(赤本基準)の相場は、上記の2つの基準に比べて倍以上の高額な相場になっているんですね!

後遺障害第1級の基準別の慰謝料
基準 金額
自賠責基準※1 1100万円
1300万円※2
任意保険基準※3 1300万円
弁護士基準
(裁判基準)
2800万円

※1 別表第2の場合

※2 被害者に被扶養者がいる場合

※3 旧統一任意保険基準

後遺障害の1級が認定された場合、上記の後遺障害慰謝料だけでなく、後遺障害逸失利益も請求できることになります。

詳しい計算方法は以下の記事に記載されていますが、後遺障害の1級は働くことが困難な症状といえるため、労働能力喪失率は100%で計算されます。

また、後遺障害の認定の有無にかかわらず、交通事故により入通院を余儀なくされたことに対する慰謝料や休業損害も別途請求することができます。

これらの損害賠償の金額全てを計算するのはかなり手間が掛かると思われる方もいらっしゃるかもしれません。

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後遺障害第1級の慰謝料の増額

後遺障害1級の各基準別の慰謝料の金額は以上のとおりですが、各基準ごとに上記の金額よりも増額される場合があります。

①自賠責基準

先ほどお伝えしたとおり、後遺障害の1級でも、常時介護を要する別表第1の場合、自賠責基準での慰謝料は上記の金額より増額されます。

具体的には、後遺障害別表第1の1級が自賠責で認定された場合に、自賠責保険から受け取れる慰謝料の金額は1600万円になります。

また、別表第2の場合同様、被害者に被扶養者がいる場合には1800万円にさらに増額されます。

②任意保険基準

任意保険は、被害者の損害を最低限度保障する自賠責保険で支払われる部分を超える範囲をカバーするための保険になります。

そのため、任意保険基準の慰謝料の金額は自賠責基準で支払われる慰謝料の金額を下回ってはならないことになっています。

しかし、後遺障害別表第1の1級の場合の自賠責基準の金額は、先ほどご紹介した任意保険基準の相場である1300万円を上回っています。

そのため、任意保険基準でも、後遺障害別表第1の1級が認定された場合の慰謝料の金額は最低でも1600万円に増額されます。

そして、被害者に被扶養者がいる場合には最低でも1800万円に増額されます。

③弁護士基準

弁護士(裁判)基準はあくまで相場であり、裁判の場においては、個別的な事情が考慮され、基準以上の慰謝料に増額されることも多くあります。

また、後遺障害の1級のような深刻な症状の場合には、近親者にも別途慰謝料請求権が認められることになります。

子の死亡したときにも比肩しうべき精神上の苦痛を受けたと認められる(略)人は(略)自己の権利として慰籍料を請求しうる

なお、交通事故により後遺障害第1級が認定された場合に裁判で認められた具体的な慰謝料の金額については、以下の記事をぜひご覧下さい。

後遺障害第1級が認定された場合の慰謝料は、自賠責や任意保険の基準と比較して、弁護士基準は1000万円以上も高額になっています。

さらに、弁護士に依頼し、被害者やその家族の精神的苦痛を適切に主張・立証することで慰謝料のさらなる増額が見込める場合もあります。

後遺障害の1級が認定された方が、適切な慰謝料の金額を受け取るためには、専門家である弁護士に依頼すべきであるといえます。

労災の場合の後遺障害第1級

労災の場合の後遺障害第1級

労災の後遺障害の1級1号及び2号は一種類のみ

交通事故が勤務中や通勤中に発生した場合には、労災にも後遺障害の申請をすることができ、1級が認定される場合があります。

もっとも、労災の後遺障害の1級は、自賠責の場合と異なり、別表第1の後遺障害等級表が存在しません

そのため、労災の後遺障害の1級1号及び2号は、自賠責の場合と異なり一種類のみしか存在しないことになります。

労災の後遺障害の1級3号は自賠責だと1級1号

では、労災の場合は、後遺障害別表第1の1級に該当する症状があっても、自賠責と異なり1級が認定されないのでしょうか?

結論から申し上げますと、そうではありません。

実は、労災の後遺障害第1級の等級表は、自賠責の後遺障害別表第1の1級に該当する症状もまとめて規定されています。

具体的には、労災の後遺障害第1級3号及び4号に、自賠責における後遺障害別表第1の1級1号及び2号の症状が規定されています。

実際の労災の後遺障害第1級の等級表は以下のとおりです。

労災の後遺障害第1級の等級表
号数 後遺障害
1 両眼が失明したもの
2 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し常に介護を要するもの
4 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し常に介護を要するもの
5 削除
6 両上肢を肘関節以上で失ったもの
7 両上肢の用を全廃したもの
8 両下肢を膝関節以上で失ったもの
9 両下肢の用を全廃したもの

労災で後遺障害の1級が認定された時の慰謝料

労災において後遺障害1級が認定された場合、労災からもそれに応じた補償を受けられることになります。

もっとも、労災から後遺障害の1級が認定された場合に受け取れる金額には慰謝料が含まれない点には十分注意する必要があります。

また、労災から後遺障害の1級が認定された場合、一部の金額は年金の形式で支払われるという特徴があります。

なお、交通事故で労災が適用される場合、労災と自賠責の双方に請求は可能ですが、二重取りにならないよう金額の調整がされます。

労災の後遺障害に関しては、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

交通事故で労災から後遺障害1級に関する金額を受け取っても、慰謝料は別途自賠責などに請求できる点を忘れないようにしましょう。

なお、労災から後遺障害の1級が認定された場合の自賠責との金額の調整は、一部年金の形式で支払われるため計算が非常に複雑です。

そのため、ご自身だけでは判断せずに専門家にしっかりと相談した方が無難であると考えられます。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、後遺障害の1級の問題についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

後遺障害の1級が認定されるかどうかは、ご紹介した1級の各号の認定基準を満たしているかどうかを判断する必要があります。

また、同じ後遺障害の1級が認定された場合でも、受け取れる慰謝料は用いられる基準によって大きな違いがあることも覚えておく必要があります。

後遺障害の1級の認定可能性を高め、適切な慰謝料の金額を受け取るのであれば、弁護士に依頼するのが有効な手段であるといえます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

  • 交通事故により後遺障害の第1級の認定対象となる症状
  • 後遺障害の第1級の慰謝料は基準により大きな違いがあること
  • 労災の場合と交通事故の場合の後遺障害第1級の違い

について理解を深めていただけたのではないかと思います。

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また、このホームページでは、交通事故に関する関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください!

皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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