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【後遺障害9級】交通事故の慰謝料・示談金！後遺症が残った人【必見】

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【後遺障害9級】交通事故の慰謝料・示談金！後遺症が残った人【必見】

交通事故や弁護士の情報を検索中の方へ。このページでは、「後遺障害9級の慰謝料」について徹底調査した結果を報告しています。

9級の後遺障害の内容とは？

後遺障害の9級にはどのような種類があるんですか？

9級は、鼻の欠損や言語機能の障害、手足の指の欠損など、頭から足先にかけて身体の部位ごとに、1号から17号に分類されています。

なるほど。細かく分けられているんですね。

部位別でみる後遺障害9級

眼の障害

「両眼の視力が0.6以下になったもの」を9級1号、「1眼の視力が0.06以下になったもの」を9級2号、「両眼に半盲症、視野狭窄または視野変状を残すもの」を9級3号、「両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの」を9級4号としています。

視力に関する障害や、半盲症などの眼の見え方に関する障害、まぶたの欠損等が当てはまります。

鼻の障害

「鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの」を9級5号としています。

鼻の障害は欠損したことによる機能障害のほかに、外貌の醜状障害として7級12号に認定されることもあります。

言語等の障害

「咀嚼および言語の機能に障害を残すもの」を9級6号としています。

咀嚼とは「噛むこと」であり、咀嚼機能に障害があると、食べ物をうまく食べられない等の障害が起こります。

また、言語機能の障害は4種の語音（口唇音、歯舌音、口蓋音、喉頭音）のうち、1種の発音不能のものをいいます。

耳の障害

「両耳の聴力が1ｍ以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの」を9級7号、「1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1ｍ以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの」を9級8号、「1耳の聴力を全く失ったもの」を9級9号としています。

9級における耳の障害は、聴力に関するものであり、オージオメータやスピーチオージオメータによってどのくらい聴き取れているか等の検査を行います。

神経の障害

「神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」を9級10号としています。

ここに当てはまるのが、高次脳機能障害や脳の損傷による麻痺、精神障害などが挙げられます。

神経の障害は、画像などによる他覚的所見による立証が難しく、認定を得るための道のりは困難だといわれています。

臓器の障害

「胸腹部臓器機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」を9級11号としています。

胸腹部臓器には、肺などの呼吸器や心臓、胃や腸などの消化器、泌尿器などが挙げられます。

手足の障害

「1手のおや指、またはおや指以外の2の手指を失ったもの」を9級12号、「1手のおや指を含み2の手指を用を廃したもの、または、おや指以外の3の手指の用を廃したもの」を9級13号、「1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの」を9級14号、「1足の足指の全部を廃したもの」を9級15級としています。

手の指に関しては、障害が残ってしまった指の本数だけで等級が決まるのではなく、おや指が含まれているかどうかがポイントになっています。

外貌の障害

「外貌に相当程度の醜状痕を残すもの」を9級16号としており、外貌とは、頭・顔・首の普段から露出する部分のことをいい、手や足は含まれません。

該当する醜状として、頭は、てのひら大（指は含まない）以上の瘢痕または頭蓋骨のてのひら大以上の欠損、顔は、鶏卵大面以上の瘢痕または10円銅貨大以上の組織陥没、首はてのひら大以上の瘢痕となります。

生殖器の障害

「生殖器に著しい障害を残すもの」を9級17号としており、男性器の大部分を欠損したもの、勃起不全、勃起障害、性交渉不能、膣口狭窄を残すもの等が挙げられます。

まとめ表

身体の部位

等級・号

眼

9級1号、2号、3号、4号

鼻

9級5号

口内

9級6号

耳

9級7号、8号、9号

神経

9級10号

臓器

9級11号

手足

9級12号、13号、14号、15号

外貌（頭・顔・首）

9級16号

生殖器

9級17号

9級で受け取れる後遺障害慰謝料とは

9級だと慰謝料の相場はどのくらいになるんですか？

自賠責保険の基準だと245万円、弁護士基準だと約690万円といわれています。

え！そんなに違うんですか！？同じ等級なのに大きな差がありますね。

後遺障害に関する慰謝料とは

交通事故によってもらえる慰謝料というのは、入通院慰謝料、死亡慰謝料、後遺障害慰謝料の3つあります。

入通院慰謝料は、入通院することによる精神的苦痛に対する慰謝料のことで、死亡慰謝料は事故により死亡してしまった被害者に対する慰謝料のこと、後遺障害慰謝料は後遺障害の等級認定を受けたものに対する慰謝料のことをいいます。

9級の後遺障害慰謝料相場

後遺障害慰謝料の金額は、等級ごとによって相場が決められており、その相場には「自賠責保険基準」「任意保険基準」「弁護士基準」の3つの基準があります。

自賠責保険基準とは、運転者が加入を義務付けられている自賠責保険における基準であり、任意保険基準とは各保険会社が独自で設定している基準、弁護士基準とは弁護士が過去の判例に基づいて交渉する際の基準となっています。

9級の後遺障害慰謝料は、自賠責保険基準で245万円、任意保険基準でおよそ300万円、弁護士基準で690万円といわれています。

自賠責保険基準は、必要最小限の範囲の補償を目的としているため、最も低い基準で設定されており、限度額も決められています。

判例からみる9級の慰謝料額の傾向

判例では9級の慰謝料はどのような認容額になっているのか見ていきましょう。

判例年月日 怪我の部位・程度 後遺障害慰謝料

静岡地判

H2.2.14

視力低下（9級1号）

540万円

名古屋地判

H22.11.26

神経障害（9級10号）

650万円

東京地判

H19.11.5

聴力の喪失（9級9号）

700万円

名古屋地判

H18.12.13

足関節の可動域制限など（併合9級）

750万円

京都地判

H23.1.21

足指の機能障害（9号15号）

670万円

名古屋地判

H26.5.28

顔の醜状障害（9級16号）

690万円

上記の表によると、ほとんどの判例が弁護士基準に近い金額が認容されていることが分かります。

後遺障害が将来どのくらい生活や収入に影響を与えるのかによって、金額が前後することがあります。

9級の後遺障害の逸失利益の計算方法

9級の後遺障害だと、逸失利益はどのくらいになるんですか？

人によって、収入が異なるので慰謝料のように相場はありませんが、基礎収入に９級の労働能力喪失率とライプニッツ係数を掛け合わせたものが逸失利益になります。

難しい言葉が出てきましたね。詳しく教えてください！

逸失利益の計算方法

逸失利益とは、交通事故に遭わなければ本来得られたはずの利益のことをいいます。

逸失利益の計算方法は下記のとおりです。

基礎収入×労働能力喪失率×ライプニッツ係数

基礎収入とは、事故に遭う前の収入をもとにしますが、学生や主婦などの現実的な収入が無い人は、厚生労働省による賃金構造基本統計調査という「賃金センサス」によって基礎収入を決めます。

労働能力喪失率とは、事故による後遺障害などが原因で、労働能力が喪失した事実を数値化したもののことです。

ライプニッツ係数とは、本来月額や年額で分割されて得るものを一括で得ることになるので、中間利息を控除しなくてはならず、そのために用いられる係数のことをいいます。

9級の労働能力喪失率とは

前述したように、労働能力喪失率とは事故前に比べてどのくらい労働能力が喪失したのかを数値化したものですが、9級の場合は35％となっています。

ただし、この数値はあくまで目安であり、後遺障害の内容や程度などによって仕事への影響の大きさによって変動されます。

判例からみる9級の労働能力喪失率認定の傾向
判例年月日 職業・職種

部位等

 労働能力喪失率

大阪地判

H26.7.25

個人事業主

外傷性頸部症候群（併合9級）

35％

名古屋地判

H26.5.28

接客業

顔の醜状障害（9級16号）

35％

さいたま地判

H25.12.10

専業主婦

神経障害（9級10号）

35％

大阪地判

H25.1.29

会社員

神経症状等（併合9級）

30％

神戸地判

H23.12.26

個人事業主

足の可動域制限等（併合9級）

35％

東京地判

H23.10.24

専業主婦

股関節の機能障害等（併合9級）

35％

外貌の醜状障害の場合、身体的な機能には影響が少ないとして、労働能力喪失率を低く算定されることがありますが、判例の接客業の被害者は、事故当時空港ラウンジの接客をしており、将来的にキャビンアテンダントの職に就く予定でしたが、顔の傷により不可能になったことで35％の労働能力喪失率が認められました。

また、会社員の判例では、被害者の職業（グラフィックデザイナー）と従事する作業内容などを考慮し、労働能力喪失率は30％と評価されました。

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まとめ

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この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014　東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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