【2020最新版】保険会社と交渉する前に知っておきたい後遺障害の慰謝料の基準
交通事故の被害でケガを負われた場合、完治すれば幸いですが、後遺障害が残ってしまうことも考えられます…。
後遺障害が残ってしまうと、日常生活で大きな負担を感じてしまうこともあるはずです。
その分の補償はしっかりと受け取らないといけません!
補償を受け取るためには、加害者側の保険会社と交渉することになります。
しかし、いざ交渉するにあたっては、
- 後遺障害の慰謝料の基準ってどうなっているのだろう?
- 保険会社から基準を下回る提示をされた場合はどうすれば良いの?
- 基準を上回る慰謝料を獲得することはできないの?
など、わからないことだらけのはずです。
そこでこのページでは、交通事故による後遺障害に対する慰謝料の基準について調査した結果を、後遺障害でお悩みの皆様と一緒に見ていきたいと思います。
なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。
よろしくお願いします。
交通事故により後遺障害が残ってしまった場合、ご本人はもちろん、ご家族の方への負担も非常に大きいものと考えられます。
実際に、後遺障害に悩むご本人やご家族の方から多くの相談を受けてきました。
その経験に基づき、具体例も交えながら、わかりやすく解説していきたいと思います。
目次
交通事故により後遺障害が残ってしまった場合には、まず後遺障害の認定をもらわなければなりません。
後遺障害の認定に応じて慰謝料が支払われるのですが、その基準はどうやら1つではないようですね。
それと後遺障害を貰える様に動いた方がいいです 欲を言えば弁護士もですね 慰謝料の基準変わるので
— うたはる (@1214_haruna) September 18, 2016
適正な慰謝料の獲得のためには、弁護士に依頼した方が良いの?
そもそも慰謝料の基準について知らなければ損してしまうかもしれません。
ということで、まずは慰謝料の基準について勉強してみましょう。
適正な後遺障害慰謝料獲得に向けて知っておきたい3つの基準
交通事故の被害に遭われ、後遺障害が残ってしまった場合には、加害者や任意保険会社から慰謝料を支払ってもらうことが可能です。
しかし、慰謝料と言っても、3つの基準があるってご存知でしたか?
まずは最初に、その3つの基準について教えてもらいましょう。
慰謝料には、
- 自賠責保険に請求する場合
- 任意保険会社が提示する場合
- 弁護士が相手側や保険会社に請求する場合
の3つの基準が存在しています。
基準①自賠責基準
まず、自賠責保険会社の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。
自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。
自賠責保険の後遺障害慰謝料については、こちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧になってみてください。
基準②任意保険基準
保険会社でも、任意保険会社による慰謝料基準も存在しています。
ただし、任意保険会社は営利企業のため、加入者を増やすために保険料を安く設定しています。
その分、被害者の方に支払う慰謝料も少ない金額で済ませたいと考えているはずですよね…。
よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は低いことが多いということです。
任意保険基準での後遺障害慰謝料については、こちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧になってみてください。
基準③弁護士基準
保険会社の基準と検証して、最も高い基準となっているのが、裁判所や弁護士の基準です。
これは、弁護士をつけて裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられる基準のこと。
ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。
よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。
弁護士基準での後遺障害慰謝料については、こちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧になってみてください。
自賠責基準 | 任意保険基準 | 弁護士基準 | |
---|---|---|---|
内容 | 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの | 営利企業の保険会社が支払うもの | 弁護士をつけて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの |
基準の決まり方 | 等級に応じた一定額 | 保険会社ごとに異なる | 等級に応じた一定額 |
金額 | 最も低い | 自賠責基準よりは高いが、金額は低め | 自賠責基準や任意保険基準よりも高い |
よって、もしも後遺障害が残ってしまった場合には、安易に自分だけで保険会社と交渉するのではなく、弁護士基準での慰謝料を回収するべきですね。
そのためには、弁護士に相談し、保険会社との交渉を依頼する必要があるとのことでした。
適正な慰謝料の獲得に向けて、弁護士に相談することもご検討してみてはいかがでしょうか。
【注目】基準を上回る後遺障害慰謝料を請求するポイント
ところで、後遺障害には、
- むちうちによる痛みや痺れ
- 身体の麻痺
- うつ病などの精神疾患
など、様々なものが考えられます。
それぞれに対し、どのように慰謝料の金額が決められているのでしょうか?
後遺障害は、その内容や症状の重さにより、後遺障害等級が1級~14級まで定められています。
残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当する可能性が高くなります。
その後遺障害等級に応じて、目安となる一定の金額が決められています。
なるほど。
等級に応じて一定の金額が決まっているということは、それ以上は請求できないということなのでしょうか?
実はそんなことはなく、基準を上回る後遺障害慰謝料を請求することは可能で、実際に認められる可能性もあるということなのです。
自賠責基準を超えるためには
交通事故の被害に遭われた場合、自賠責保険に慰謝料を請求することがほとんどだと思います。
しかし、自賠責保険は、交通事故の被害者の方に対する最低限の補償であり、その金額は低いということでしたね。
自賠責基準を上回る後遺障害慰謝料を獲得するためには、自賠責保険会社だけでなく、加害者や加害者の加入する任意保険会社へ請求する必要があります。
自賠責からの補償だけでは足りない分は、任意保険会社から補償を受け取ることができるということですね。
任意保険基準を超えるためには
ただし、任意保険基準であっても、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は低いことが多いということでした。
とはいえ、被害者ご本人だけで保険会社と交渉している限りは、任意保険基準を上回る慰謝料を回収することはできません。
任意保険基準を上回る後遺障害慰謝料を受け取るにはどうしたら良いのでしょうか…。
最も一般的な方法は、弁護士に保険会社との交渉を依頼するということになりますね。
うちの母親も軽度の後遺症残るほどだったのに、治療中に勝手に打ち切られて慰謝料もほとんどなかったからなぁ……。さすがに弁護士相談したら桁増えて振り込み合ったけど。。
— fino (@fino__) May 1, 2017
弁護士基準を超えるためには
弁護士に依頼すれば、最も高い基準である弁護士基準での後遺障害慰謝料を受け取れる可能性が非常に高いということでした。
原則としては、弁護士基準を上回る後遺障害慰謝料を請求することはできないようです。
ただし、被害者の方が1級~7級に認定される重度の後遺障害を負った場合には、
ご本人だけではなく、親族に対する慰謝料も請求できる可能性
があります。
親族に対する慰謝料も合計すれば、弁護士基準を超える後遺障害慰謝料を獲得できるということですね。
とはいえ、被害者の方ご本人だけで、そのような請求を行うことは難しいはずです。
- どこまでの親族であれば慰謝料を請求できるのか
- どういう事情を立証すれば良いのか
など含め、交通事故分野に詳しい弁護士に相談してみるのが良さそうです。
まとめ
基準を上回る後遺障害慰謝料の請求方法
自賠責基準 | ・加害者や任意保険会社に請求 |
---|---|
任意保険基準 | ・弁護士に保険会社との交渉を依頼 |
弁護士基準 | ・弁護士に裁判を依頼 ・親族分の慰謝料を請求 |
基準を下回る後遺障害慰謝料を提示された場合の対応策をお教えします!
繰り返しになりますが、弁護士をつけずに任意保険会社と交渉した場合には、低い後遺障害慰謝料しか提示してもらえないということでした。
しかし、弁護士基準があることを知らなければ、そのまま示談してしまい、大きな損失を負ってしまうことになります。
もちろん、保険会社が大幅に低い基準で示談を成立させること自体は違法行為ではありません。
しかし、後遺障害が残っているだけでも辛いのに、金銭面でも辛い思いはしたくありませんよね。
では、保険会社から提示された金額が低いな…と思った場合にはどうすれば良いのでしょうか!?
対策①弁護士に相談する
対策としては複数あるようですが、最も効率がよく、リスクも低いのは、弁護士を活用する方法でしたね!
弁護士に依頼することで早期解決につながるとともに、弁護士基準での慰謝料を獲得できるため、非常に有効な手段と言えるでしょう。
しかし、慰謝料だけでなく、
- 後遺障害等級の認定
- その他の損害賠償計算
に見解の違いや争いがある場合には、裁判に移行することになる点は覚えておいてください。
対策②交通事故紛争処理センターに申し立てる
一方、弁護士に相談するのはなんだかハードルが高い…。
そう感じていらっしゃる方が多いのも事実だと思います。
そのような場合、交通事故紛争処理センターというものがあるのをご存知でしょうか?
ちなみにその弁護士に無料で出てきてもらえるのが「交通事故紛争処理センター」。知っているのと知らないのとでは大違い。
— SKD【公式】 (@skd78) July 25, 2017
交通事故紛争処理センターに申し立てれば、無料で弁護士が保険会社との交渉に入ってくれます。
ただし、交通事故の種類によっては利用できないなどのデメリットも存在しています。
メリット | デメリット |
---|---|
・費用が無料で利用できる ・弁護士基準ベースの賠償額となる |
・利用できる場合が限られる ・直接何回も出向く必要がある ・後遺障害等級認定の問題を争えない |
よって、必ずしも被害者の方にとって最良の方法とは言い切れないかもしれません。
紛争事故処理センターについては、こちらの記事で詳しく解説されていますので、良ければご覧になってみてください。
対策③裁判を起こす
最終手段としては、裁判を起こす方法も考えられます。
本人訴訟
本人訴訟といって、弁護士をつけずに裁判する方法もあるそうですが、書面作成や裁判への出頭など、わからないことばかりのはずです。
よって、必ずしも良い結果につながらないので、避けた方が良いのかもしれません。
弁護士に依頼
裁判で確実に良い結果を得るためには、やはり弁護士に相談した方が良いと言えるでしょう。
さらに、裁判を起こせば、総損害額の1割程度の弁護士費用が損害として認められる可能性も高いそうです。
交通事故の損害賠償請求のための弁護士費用は賠償請求できる?
交通事故の損害賠償請求は非常に専門的なものです。
それを法律の知識がない一般の方が、すべて本人だけで行うのはほぼ不可能です。
また、交通事故の裁判は被害者に対する適正な補償を目指すものです。
よって、被害者の方が適正な補償を受けられるように、弁護士に依頼することを前提としたものでなければならないはずです。
そこで、交通事故の損害賠償請求においては、その裁判のための弁護士費用も損害として認められる場合があるということです。
その場合、基本的には、総損害額(実際には、既払額や過失割合相当額を控除した請求額)の1割程度の弁護士費用が損害として認めてもらえるそうです。
まとめ
適正な慰謝料獲得に向けた対策
メリット | デメリット | ||
---|---|---|---|
弁護士に交渉を依頼 | 早期に裁判基準の慰謝料を回収できる | 事案次第では裁判に移行する可能性 | |
交通事故紛争処理センターへの申立て | 無料で紛争の斡旋を受けられる | ・利用できる場合が限られる ・後遺障害等級認定の問題を争えない |
|
裁判 | 本人訴訟 | 弁護士費用をかけずに裁判基準分を回収可能 | 書面作成や裁判への出頭に困難を伴う |
弁護士に依頼 | ・裁判基準の慰謝料を回収できる ・弁護士費用も回収できる |
解決までに長期間要する可能性 |
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弁護士費用特約の詳しい内容については、以下の動画をぜひご覧ください。
交通事故の後遺障害慰謝料についてお悩みの方は、ぜひ一度、弁護士に相談することを検討してみてください。
とはいえ、やはり弁護士費用が心配でなかなか踏み出せないという方は、こちらの記事もぜひご覧になってみてください。
後遺障害の慰謝料の基準について弁護士に無料相談したい方はコチラ!
ここまでで、後遺障害の慰謝料の基準について理解いただけましたでしょうか。
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最後に一言アドバイス
それでは、最後になりますが、後遺障害の慰謝料についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。
まずは、医師の診断を受け、きちんと療養し、お大事になさってください。
それでも残念なことに後遺障害が残ってしまった場合や残ってしまいそうな場合には、弁護士に相談することをおすすめします。
なぜなら、日常生活に支障が出るような後遺障害が残った場合には、適正な金額の補償を受けるべきだからです。
しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。
そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。
面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
このページを最後までお読みの方は、
- 後遺障害の慰謝料の基準
- 基準以上の慰謝料を獲得するためのポイント
- 基準以下の慰謝料が提示された場合の対応策
について、理解を深めていただけたのではないかと思います。
また、弁護士相談のメリットも、おわかりいただけたはずです。
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皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。
この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階
第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。