【交通事故】示談しないとどうなるか|相手が示談に応じない時の不利益と対策

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【交通事故】示談しないとどうなるか|相手が示談に応じない時の不利益と対策

交通事故被害者には示談しない場合にどんな不利益があるの?」

「逆に、交通事故の加害者には示談しない場合にどんな不利益があるの??」

交通事故で加害者側の保険会社は、被害者が示談しない場合に何かしてくるの?」

交通事故では、被害者や加害者の様々な事情により示談しない場合も考えられます。

そこで、このページでは、

  • 交通事故の被害者に示談しない場合に生じる不利益とそれに対する対策
  • 交通事故の加害者に示談しない場合に生じる不利益とそれに対する対策
  • 交通事故で加害者側の保険会社が、被害者が示談しない場合に取ってくる対応

についてご紹介していきたいと思います!

専門的な部分や実務的な部分は交通事故と刑事事件を数多く取り扱っている岡野弁護士に解説をお願いしております。

弁護士の岡野です。よろしくお願いします。

交通事故で示談をするには、被害者及び加害者双方の合意が必要ですから、どちらかが納得できなければ示談しないという選択も当然できます。

しかし、交通事故では、被害者及び加害者双方とも、示談しない場合には不利益が生じる可能性があるということを頭に入れておく必要があります。

また、加害者側の保険会社は、被害者が示談しない場合、一定の対応をとってくる可能性があり、その場合、被害者はそれに対抗する必要があります。

こちらの記事で、交通事故で示談しない場合についてしっかりと理解し、適切な対応をできるようにしておきましょう。

交通事故被害者の方は、加害者保険会社から提示された示談金に納得できず、示談しない場合が考えられます。

もちろん、納得いかないまま示談をする必要はありませんが、示談しない場合には不利益が生じる可能性もあります。

そこで、まずは交通事故の被害者に示談しない場合に生じる不利益についてお伝えしていきたいと思います。

交通事故で被害者は示談しない場合にはどうなるのか?

交通事故で被害者は示談しない場合にはどうなるのか?

交通事故の被害者に示談しない場合に生じる不利益

交通事故被害者示談しない場合に生じる不利益は何といっても示談金を受け取れないという点です。

示談しない場合、加害者保険会社から一切金銭は受け取れず、加害者や保険会社が認めている金額を先行して受け取ることもできません

一切金銭が受け取れないとなると、車の修理代など交通事故に伴う様々な出費を被害者が立て替えなければいけないという経済的不利益が生じます。

長期間示談しないと示談金が一生受け取れなくなる

このように、交通事故の被害者は示談するまでの間、示談金を受け取れません。

それだけでなく、交通事故の被害者は長期間示談しない場合には、示談金を一生受け取れなくなる可能性があるという不利益があります。

示談金請求の根拠となる、交通事故の被害者の加害者に対する損害賠償請求権は、一定期間が経過すると時効により消滅してしまいます。

交通事故の損害賠償請求権は、民法上、不法行為に基づく損害賠償請求権の一種ということになります。

そして、民法では、不法行為に基づく損害賠償請求権の時効の期間について、以下のように定めています。

(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限)

不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。

不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

交通事故の場合、ひき逃げ等の例外的なケースを除き、通常、被害者の方は、交通事故発生時に加害者を知ったといえることになります。

そのため、交通事故の損害賠償請求権は、交通事故発生時から3年で時効により消滅するのが原則になります。

なお、ひき逃げ等のように加害者が不明の場合には、加害者を知ってから3年か事故の日から20年のどちらか短い方の期間で時効消滅します。

また、後遺障害に関する損害賠償請求権は、症状固定時まで請求権を行使できないため、時効の期間は、症状固定日から3年になります。

そして、被害者の死亡に伴う損害賠償請求権も、被害者の死亡まで請求権を行使できないため、時効の期間は、死亡した日から3年になります。

示談しない場合に生じる不利益に対応する手段

では、交通事故被害者示談しない場合に生じる上記のような不利益を防ぐために、被害者にはどのような手段があるのでしょうか?

自賠責保険に対する被害者請求

まず、交通事故の被害者には、加害者示談しない状態でも、一定の金額を受け取れる手段が認められています。

それは、自賠責保険に対する被害者請求という手段です。

自賠責は、加害者側の保険であり、被害者は保険契約の当事者でないため、被害者の自賠責への請求権は本来ありません。

しかし、被害者保護という自賠責の目的を果たすため、自賠法は被害者に損害賠償金額の支払を直接請求する権利を認めています。

第三条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払をなすべきことを請求することができる。

この手段を利用して、加害者と示談しない状態でも、一定の金額を受け取れることにより、経済的に苦しい被害者も一時的に余裕ができます。

その結果、加害者側と、じっくりと示談交渉することができるようになり、納得いかないまま経済的事情により示談することを防ぐことができます。

なお、交通事故の被害者請求については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

ADR手続の利用

交通事故で示談しない主な理由としては、被害者と加害者の主張が折り合わず、当事者間では話がまとまらないことが考えられます。

しかし、当事者間だけでは話がまとまらない場合でも、第三者に間に入ってもらうことにより、話がまとまる場合もあります。

そこで、交通事故においては、第三者に、示談(和解)のあっ旋や仲裁に入ってもらい、示談(和解)の成立を図る手段が数多く設けられています。

その中でも、代表的なものとして

  • 交通事故紛争処理センター
  • 日弁連交通事故相談センター
  • 裁判所の調停

などが挙げられます。

交通事故の被害者の示談しない理由が、加害者との主張が折り合わないためで、条件が整えばすぐに示談したい方は、上記の手段の利用がおすすめです。

なお、上記の手段のより詳しい情報は、以下の記事に記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

民事裁判の提起

もっとも、上記のADR手続は、あくまで話し合いが基本のため、加害者の示談しない意思が強固な場合には示談(和解)できない場合もあります。

そこで、交通事故の被害者が加害者と示談しない場合にも、加害者から損害賠償金を受け取るための手段として、民事訴訟の提起があります。

交通事故の民事裁判の流れとしては、大まかには以下の表のようになります。

交通事故の裁判の流れ

交通事故の民事裁判は被害者と加害者とが示談しない場合の最終的な解決手段になります。

なお、交通事故の裁判については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

示談しない場合の時効を防ぐ手段

お伝えしたとおり、交通事故の損害賠償請求権は、原則、交通事故発生時から3年示談しないで放置したままだと、時効により消滅してしまいます。

しかし、被害者と加害者とで主張がどうしても折り合わず、交通事故発生時から3年経過しても示談しない場合も考えられます。

そこで、民法では、時効を中断する手段を以下のように定めています。

(時効の中断事由)

時効は、次に掲げる事由によって中断する。

一 請求

二 差押え、仮差押え又は仮処分

三 承認

上記の方法のうち、交通事故の被害者の方が通常行える時効の中断方法は「請求」になります。

この「請求」は裁判上の請求が必要であり、具体的には損害賠償請求の民事裁判を提起することが必要になります。

もっとも、交通事故の損害賠償請求の民事裁判の提起の準備には時間が掛かり、時効の期間までに提起が間に合わないという場合も考えられます。

そのような場合に、消滅時効の成立を回避する方法として、民法上の「催告」として損害賠償請求書を内容証明郵便の形で送付することがあります。

民法上の「催告」の効果については、条文上、以下のように規定されています。

(催告)

催告は、六箇月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法若しくは家事事件手続法による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分をしなければ、時効の中断の効力を生じない。

つまり、「催告」を行い、この「催促」から6ヶ月以内に損害賠償請求の民事裁判の提起などをすることで、消滅時効は成立しないこととなります。

そのため、民法上の消滅時効の成立が間近である場合には、加害者側に対し、配達証明付内容証明郵便で損害賠償請求書を発送することがあります。

この内容証明郵便から6ヶ月以内に民事裁判の提起などをすることで、損害賠償請求権は時効により消滅しないことになります。

「催促」を内容証明郵便の発送という方法によることで、加害者側に対する損害賠償請求書の到達及び到達年月日等を証明することが容易になります。

そのため、催告は必ずしも内容証明郵便による必要はないですが、後に加害者から消滅時効を争われる可能性に備えて内容証明郵便によるのが確実です。

生じる不利益に対応するには弁護士が必要?

では、上記のような交通事故被害者示談しない場合に生じる不利益に実際に対応する場合、弁護士が必要といえるのでしょうか?

自賠責保険に対する被害者請求

まず、自賠責保険に対する被害者請求は、被害者自身でも行うことは可能です。

もっともその場合、必要書類を被害者自身で収集する必要があるところ、必要書類は多岐にわたり収集の負担は大きくなります。

また、被害者だけだと、必要書類が何かや収集の手続がわからず、収集に時間が掛かってしまう可能性もあります。

この点、弁護士に依頼すれば、基本的に弁護士が被害者の代理人として資料を収集するので、被害者自身の資料収集の負担は大幅に軽減されます。

さらに、弁護士であれば、必要書類を短期間で確実に集めることができます。

その結果、被害者請求までの期間が短くなり、結果的に自賠責保険から一定の金額を迅速に受け取れやすいといえます。

このように、自賠責保険に対する被害者請求に弁護士は必須ではないですが、依頼することによるメリットは大きいといえます。

ADR手続を利用せず示談の可能性

そして、加害者保険会社が被害者との直接交渉では示談しない場合でも、弁護士が入ることにより示談に応じる場合もあります。

さらに、弁護士に依頼した場合、最も高額な弁護士基準というものを用いて示談交渉することで、受け取れる示談金が増額する可能性もあります。

このように、弁護士依頼により、被害者との直接交渉では示談しない加害者や保険会社でも、ADR手続を経ずに高額な示談ができる可能性があります。

なお、弁護士基準による示談金の相場を知りたいという方には、以下の慰謝料計算機がおすすめです。

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民事裁判は弁護士に依頼すべき!?

交通事故の民事裁判は、被害者本人による本人訴訟という形でも提起できますが、弁護士を代理人に選任して行うことがほとんどです。

交通事故の裁判で有利な結論を得るには、適切な主張・立証が必要であり、そのためには弁護士の有する専門的な知識と経験が必要だからです。

実際、以下の表のとおり、交通事故の場合、訴訟代理人を選任している事案がほとんどで、双方とも本人訴訟の事案はわずか0.6%です。

以下の表からもわかるとおり、交通事故の民事裁判は民事裁判全体と比較しても圧倒的に訴訟代理人を付けていることが多くなっています。

民事裁判(第一審)で訴訟代理人を付けている割合
民事裁判全体 交通事故
双方訴訟代理人 43.40% 92.10%
原告のみ訴訟代理人 37.60% 6.10%
被告のみ訴訟代理人 3.00% 1.20%
双方本人訴訟 16.10% 0.60%

※「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」(最高裁判所・平成29年7月21日)統計データ参照

このように、交通事故の民事裁判の提起に弁護士は必須とまではいえないですが、基本的には弁護士が必要であるといえます。

時効中断は弁護士に依頼すべき!?

そして、時効中断には、民事裁判の提起が必要なことが多いので、その意味において、時効中断も弁護士に依頼する必要性が高いといえます。

なお、民法上の「催告」としての損害賠償請求書を内容証明郵便の形での送付は、必ずしも弁護士に依頼せず、被害者自身であっても可能です。

ただし、内容証明郵便は一定の形式で作成する必要があるため、迅速かつ確実に作成するのであれば、弁護士に依頼した方がいいとはいえます。

交通事故の被害者は示談しない場合、示談金を受け取れないだけでなく、長期間示談しないで放置していると。示談金の請求権自体を失ってしまいます。

そのような不利益に対しては、ご紹介した様々な手段がありますので、ご自身に適した手段により不利益を受けることを防ぐ必要があります。

そして、示談しない場合に生じる不利益に実際に対応する場合には、弁護士が必要となる場面もありますので、まずは相談だけでもしてみて下さい。

被害者に示談しない場合に生じる不利益とその対応
不利益 対応 弁護士依頼
示談金受け取れない 被害者請求 メリット大きい
ADR手続の利用 利用しなくて済む場合も
民事裁判の提起 基本的に必要
請求権の消滅※ 時効の中断 ・請求には原則必要
・催告にもメリットあり

※期間は3年

交通事故で加害者は示談しない場合にはどうなるのか?

交通事故で加害者は示談しない場合にはどうなるのか?

交通事故加害者は、示談しない場合、示談金を支払わなくて済むため、被害者とは違い、特に不利益はないとも考えられます。

しかし、交通事故の加害者にも、示談しない場合にはある不利益が生じる可能性が実はあります。

そこで、続いては、交通事故の加害者に示談しない場合に生じる不利益についてお伝えしていきたいと思います。

交通事故の加害者に示談しない場合に生じる不利益

交通事故加害者は、刑事裁判において罪に問われる可能性があります。

そして、被害者との示談が成立したかどうかは、加害者の刑事裁判において影響を及ぼします。

つまり、交通事故の加害者は、示談しない場合刑事裁判において不利な取り扱いを受ける可能性があるという不利益が生じます。

示談しない場合に生じる不利益に対応する手段

では、交通事故加害者示談しない場合に生じる上記のような不利益を防ぐために、加害者にはどのような手段があるのでしょうか?

被害者への謝罪

交通事故加害者が示談を希望しているにもかかわらず、被害者示談しない理由が、加害者への怒りにある場合が考えられます。

上記のように加害者への怒りが示談しない理由の場合、まずは被害者に真摯に謝罪するという手段を取るしかありません。

加害者の謝罪の意思が伝われば、上記のツイートのように、被害者の気が変わり、示談に応じてくれる可能性があります。

民事裁判の提起

交通事故で示談しない理由には、被害者と加害者の主張が折り合わないということも考えられます。

交通事故の加害者であっても、被害者からの正当な理由のない請求や不当に高額な請求にまで応じて示談する必要はありません。

しかし、たとえ上記のような場合でも、そのまま放置していると、刑事裁判において不利な取り扱いを受ける可能性があります。

上記のような場合に、示談できず、刑事裁判において不利な取り扱いを受けることを防ぐための手段の一つには、民事裁判の提起が考えられます。

そして民事裁判は、交通事故の加害者側からも提起することが可能であり、その裁判は債務不存在確認訴訟と呼ばれます。

つまり、加害者の被害者に対して支払うべき損害賠償金は○○円であり、それ以上の金額は払わない、という事を裁判所に確認してもらう為の訴訟です。

裁判所において、被害者の損害額として認定された金額を支払えば、被害者への賠償を済ませたとして、刑事裁判上有利に取り扱われます。

示談金等の供託

もっとも、正当なものであっても、加害者から被害者へ裁判を提起することは、被害者の加害者に対する処罰感情を強める可能性があります。

また、民事裁判には時間が掛かるため、民事裁判の決着がつく前に、加害者の刑事処分が決定してしまう可能性も考えられます。

そこで、より穏便かつ迅速な手段として、示談金等を供託するという手段が考えられます。

供託

金銭等を国家機関である供託所に提出して、その管理を委ね、最終的に供託所がその財産をある人に取得させることにより、一定の法律上の目的を達成しようとするために設けられた制度

加害者側が相当な額の示談金を法務局に預け、被害者が受け取れる状態にすることで、被害者に示談金を支払ったのと同じ効果を発生させられます。

なお、この供託は、示談の金額に争いはないが、被害者の加害者に対する処罰感情の強さから示談金を受け取ってくれない場合にも利用できます。

生じる不利益に対応するには弁護士が必要?

では、上記のような交通事故加害者示談しない場合に生じる不利益に実際に対応する場合、弁護士が必要といえるのでしょうか?

被害者への謝罪

たとえ、加害者が被害者に真摯に謝罪する意思を有していても、被害者の怒りが強い場合、加害者からの連絡を一切拒絶される場合があります。

そのような場合でも、加害者が直接ではなく、弁護士が代理人として謝罪することにより、被害者に謝罪を受け入れてもらえる場合があります。

このように、加害者からの直接の謝罪を被害者に受け入れてもらえない場合には、特に弁護士に依頼する必要性が高いといえます。

民事裁判の提起

交通事故の民事裁判は、被害者の場合同様、加害者の場合でも本人訴訟も可能ですが、実際は弁護士を代理人に選任して行うのがほとんどです。

また、弁護士に依頼し、長い時間をかけて示談交渉の努力をしたが折り合いがつかないような場合、

示談交渉の経過を報告書にして裁判所に提出する

ことで、示談に向けた努力を裁判所に示すことが可能であり、民事裁判の提起までは不要になる場合もあります。

このように、交通事故の民事裁判の提起に弁護士は必須ではないものの、基本的には必要であり、依頼により裁判提起が不要になることもあります。

示談金等の供託

示談金等の供託は、必ずしも弁護士に依頼する必要はなく、加害者自身で行うことも可能です。

もっとも、供託の手続は複雑なため、加害者自身で行うのは、手続的負担が掛かり、場合によっては時間が掛かってしまう可能性があります。

つまり、示談金等の供託に弁護士は必須ではないですが、加害者の手続的負担を減らし、迅速に行いたいのであれば弁護士に依頼すべきといえます。

お伝えしたとおり、交通事故の加害者にも示談しない場合に、刑事手続上の不利益が生じる可能性があります。

つまり、交通事故の加害者にとって、示談しない場合に主に問題となるのは刑事処分への影響についてといえます。

交通事故の加害者に示談しない場合に生じる不利益を防ぐには、刑事事件に強い弁護士に相談・依頼する必要があるといえます。

加害者に示談しない場合に生じる不利益とその対応
不利益 対応 弁護士依頼
刑事裁判における不利な取扱 被害者への謝罪 直接駄目な場合も受け入れてもらえる可能性
民事裁判の提起 基本的に必要※
示談金等の供託 必須ではないがメリットあり

※裁判の提起が不要になる場合も

交通事故で保険会社は示談しない場合にどうするのか?

交通事故で保険会社は示談しない場合にどうするのか?

交通事故加害者側の保険会社は、示談しない場合、示談金を支払わなくて済むため、むしろ有利とも考えられます。

しかし、交通事故の加害者側の保険会社にも、示談しない場合にはある不利益が生じるといえます。

そこで、最後に、交通事故の加害者側の保険会社に示談しない場合に生じる不利益についてお伝えしていきたいと思います。

交通事故の保険会社に示談しない場合に生じる不利益

交通事故加害者側の保険会社は、あくまで契約者である加害者の示談を代行する立場にあります。

つまり、交通事故の加害者側の保険会社が示談しないということは、加害者が示談しないということと同じことになります。

そして、交通事故の加害者にも示談しない場合には不利益が生じる可能性があることは先ほどお伝えしたとおりです。

交通事故の加害者側の保険会社が示談しないことで、契約者である加害者に不利益が生じれば、その後の契約が更新されない可能性が高まります。

また、加害者に直接的な不利益が生じなくても、長期間示談しないで未解決のままであれば、契約者である加害者が不満を抱く可能性もあります。

このように、交通事故の加害者側の保険会社には、示談しない場合、加害者との契約が更新されないリスクが高まるという不利益があります。

なお、保険会社内部においても、長期間案件が放置され、未解決の案件が増えることは好ましくないと考えられているようです。

交通事故で保険会社が示談しない場合にとる対応

では、交通事故被害者示談しない場合加害者側の保険会社はどのような対応をしてくるのでしょうか?

弁護士への委任

まず考えられるのが、弁護士への委任です。

交通事故の被害者が示談しない場合、保険会社は、担当者が継続して示談交渉しても解決が難しいと判断すると、弁護士に委任して解決を図ります。

その場合、被害者宛に委任された弁護士から受任通知が送付され、その後の示談交渉の窓口がすべてその弁護士になります。

民事調停の提起

また、交通事故の被害者が示談しない場合、加害者側の保険会社は、民事調停の提起という対応をしてくることも考えられます。

保険会社が、被害者との直接の話し合いによる解決が困難と判断した場合、第三者を交えた調停による話し合いでの解決を図る場合があります。

なお、加害者側の保険会社による民事調停の提起は、保険会社の担当者が出席する場合と弁護士が代理人として出席する場合があります。

民事裁判の提起

さらに、交通事故の被害者が示談しない場合、加害者側の保険会社は、民事裁判の提起という対応をしてくることも考えられます。

この民事裁判の提起は、民事調停が不調に終わってからに限らず、民事調停を経ずに提起される場合もあります。

なお、民事裁判の場合は、基本的に弁護士が加害者の代理人として出席することになります。

保険会社に対抗するためには弁護士が必要?

では、交通事故被害者が、示談しない場合加害者側の保険会社が行ってくる対応への対抗には、弁護士が必要でしょうか?

弁護士への委任

交通事故に慣れていない被害者の方は、突然、弁護士から受任通知が送られてくると、心理的にもプレッシャーがかかるものと考えられます。

そのため、知識と経験の豊富な専門家である弁護士に押し切られて、不本意な示談をしてしまう可能性もあります。

保険会社の弁護士委任に対抗するには、弁護士は必須ではないものの、被害者も弁護士に委任することにより対等な立場での示談交渉が可能です。

民事調停の提起

民事調停は、民事裁判とは異なり、弁護士に依頼せず、本人で行うことも不可能ではありません。

もっとも、最低でも弁護士に相談はし、不安や疑問を解消してから調停に臨むのが望ましいと考えられます。

また、加害者側が弁護士を代理人として出席させている場合は、対等な立場で調停に臨むために、弁護士に委任する方が無難といえます。

民事裁判の提起

先ほどお伝えしたとおり、交通事故の民事裁判は、本人訴訟も可能ではありますが、実際は弁護士を代理人に選任して行うのがほとんどです。

そして、民事裁判の場合は、基本的に弁護士が加害者の代理人として出廷することになります。

そのため、対等な立場で裁判に臨み、被害者に有利な結論を導く可能性を高めるには、基本的に弁護士に委任すべきといえます。

お伝えしたとおり、交通事故の加害者側の保険会社にも示談しない場合、加害者との契約の関係上、不利益が生じる可能性があります。

そのため、交通事故の加害者側の保険会社は、弁護士への委任や裁判の提起など様々な対応を取ってくることが考えられます。

そのような保険会社の対応にしっかりと対抗し、被害者に不利な結論にならないようにするためにも、まずは弁護士に相談してみましょう。

保険会社に示談しない場合に生じる不利益とその対応
不利益 対応 弁護士依頼
加害者との契約が更新されない可能性 弁護士への委任 必須ではないが対等な交渉したいならすべき
民事調停の提起 最低でも相談は必要※
民事裁判の提起 基本的に必要

※加害者側が弁護士立てた場合は依頼するのが無難

交通事故で示談しない場合に弁護士に相談したい方へ!

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、交通事故でお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

交通事故では、被害者、加害者、保険会社それぞれに、示談しない場合には一定の不利益が生じる可能性があります。

そのため、被害者は、不利益が生じないような対応する必要があり、加害者や保険会社の不利益が生じないよう行う対応にも対抗する必要があります。

上記の対応や加害者や保険会社への対抗には、弁護士に依頼した方がいい場合も多いため、お困りであれば、まずは相談だけでもしてみて下さい。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

  • 交通事故の被害者に示談しない場合に生じる不利益とそれに対する対策
  • 交通事故の加害者に示談しない場合に生じる不利益とそれに対する対策
  • 交通事故で加害者側の保険会社が、被害者が示談しない場合に取ってくる対応

について理解を深めていただけたのではないかと思います。

これを読んで弁護士に相談した方が良いと思った方も多いハズです。

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また、このホームページでは、交通事故に関する関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてください!

皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

交通事故で示談が成立しない場合のQ&A

示談が成立しないとき被害者はどうする?

示談がなかなか成立せず金銭面や時間に不利益が発生する場合、主に3つの対策があります。①自賠責保険に対する被害者請求。交通事故の被害者には、加害者と示談していない状態でも、一定の金額が受け取ることが出来ます。②ADR手続の利用。第三者が間に入ってもらうことで話し合いが進む可能性があります。③民事裁判の提起。交通事故の加害者から損害賠償金を受け取るための最終的な解決手段です。 示談が成立しないときに被害者がすべきこと

示談が成立しないとき加害者に不利益はある?

刑事裁判において、不利な立場に置かれる可能性が高いです。被害者が示談しない理由としては、加害者への怒りがあげられます。まずは被害者へ真摯に謝罪するしかありません。あるいは、双方の主張が折り合わない時が考えられるでしょう。このような場合でも、そのまま放置していると加害者が刑事裁判で不利な取り扱いを受ける可能性があります。民事裁判は、加害者から提起することも可能です。 示談が成立しないときに加害者がすべきこと

加害者側の保険会社が示談しないときには?

示談しない加害者側の保険会社への対応は主に3つあります。①弁護士への委任。加害者側の保険会社が弁護士委任をしてきた際、被害者側も弁護士に委任することで対等な立場での示談交渉が可能です。②民事調停の提起。裁判と異なり弁護士に依頼せず、本人で行うことも可能です。ですが、弁護士に相談して調停するのが理想です。③民事裁判の提起。弁護士を代理人として裁判を起こすことで、有利な結論を導く可能性が高まります。 交通事故で保険会社は示談しない場合の対応

この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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