交通事故での腰痛の後遺症の原因は腰椎捻挫!?腰の治療や慰謝料獲得のポイントとは

  • 交通事故,腰痛
  • 170|14454文字

弁護士事務所の掲載順と弁護士の力量とは無関係です。相性を考慮して、ご自身に合った弁護士をお探しください。

交通事故の被害に遭った場合、一番多い怪我としては、頚椎捻挫(=むちうち)となっています。

しかし、そのむちうちはの部分にも生じることがあり、腰椎捻挫と呼ばれています。

完治すれば良いですが、腰痛などが後遺症として残ってしまうリスクも考えられますよね。

そうなった場合、これからも続く治療の生活では、

腰椎捻挫から回復するために支払う治療費

怪我をしたことや後遺症が残ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料

将来の平穏な暮らしを確保するための生活費

の問題を避けて通ることはできません。

さて、ここで問題です。

腰椎捻挫の後遺症との関係で、

治療中の生活費や治療費の悩みを解決するためにできることがあるって知っていましたか?

※ 知っている人はみんな利用している方法です!

生活費や治療費の悩みを解決する方法を次の中から選んでください。

選択肢①:

腰椎捻挫との関係で、後遺症認定を獲得し、保険会社に慰謝料の増額請求をする。

選択肢②:

腰椎捻挫によって失った現在・将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求める。

選択肢③:

腰椎捻挫を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こす。

裁判、増額請求、再計算…。

正解は、この記事の後半で弁護士の先生に詳しく解説してもらいましょう!

それでは、腰椎捻挫の後遺症でお悩みの方へ。

腰椎捻挫による負担や、相手側の保険会社との交渉によるストレスから解消される方法についてまとめてみました。

ぜひご一読ください。

なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

交通事故の被害に遭われ、心身ともにお辛い日々を送られているとお察しします。

腰椎捻挫は、頚椎捻挫(むちうち)の次に交通事故で生じることが多い症状のため、怪我としては軽視されてしまいがちです。

しかし、だからこそお悩みの方も多いのではないかと思います。

今回はお悩みの皆さまに向けて、具体的な事例も紹介しながら、わかりやすく解説していきたいと思います。

ところで、腰椎捻挫という症状名は、なんとなく聞いたことがある方も多いはずです。

腰椎捻挫(ぎっくり腰):

急に重いものをもちあげたり、体を強くひねったりすることで、背骨のまわりの組織に障害が生じ、急激な痛みが出た状態

腰の部分に生じたむちうち…というよりも、ぎっくり腰と言った方がわかりやすいかもしれませんね。

とはいえ、具体的な症状治療法にまで詳しいという方は少ないかもしれません。

まずは、腰椎捻挫についての基礎知識から詳しく見ていきましょう。

交通事故による腰椎捻挫の後遺症は腰痛!?|治療や回復に向けたリハビリの大切なポイント

交通事故による腰椎捻挫の後遺症は腰痛!?|治療や回復に向けたリハビリの大切なポイント

腰椎捻挫の原因や症状とは?

まず、腰椎とは、脊柱の下側にあるものです。

腰椎捻挫とは、その腰椎まわりの組織に障害が生じ、急激な痛みが出た状態のことになります。

いわゆる「ぎっくり腰」のことで、急性腰痛症とも呼ばれています。

ぎっくり腰は、重いものを持ち上げたときや、無理な体勢をとったときくしゃみをしたときなどに、突然腰痛が起こるイメージですよね。

他にも、運転中に後ろから追突されるなどの交通事故にあった場合にも、のむちうちと同じように、にむちうちが発生してしまうことがあるのです。

それも、腰椎捻挫ということになります。

腰椎という腰の骨自体に異常があるのではなく、その周りにある関節や筋肉の捻挫などが原因と言われています。

症状としては、背中の痛みや腰の痛みが主だとは思うのですが、実際にはどのような症状が現れるのでしょうか。

調べてみたところ、以下の通りということです。

●腰痛

 〇安静にしていると痛みが軽減するが、動こうとすると痛みが強くなる

 〇足がしびれたり、痛みが広がったりはしない

●太ももの裏側がしびれたりする場合は、椎間板ヘルニアを起こしている可能性がある

腰椎捻挫だけであれば、足のしびれなどの症状は現れないのですね。

そのような症状がある場合には、椎間板ヘルニアを起こしている可能性がありますので、必ず病院を受診するようにしましょう!

交通事故などに遭い、違和感を感じている場合は、整形外科を受診するのがベストだということです。

病院では、腰痛が起こった状況などから、ある程度の診断が可能なのだそうです。

交通事故などで骨折が疑われる場合には、レントゲン検査が行われることもあります。

また、足のしびれなどの症状が出ている場合には、CT検査MRI検査が行われることもあるそうです。

腰椎捻挫の治療法は?

では、腰椎捻挫に対する治療法はどのようになっているのでしょうか??

交通事故による怪我の中では軽症のイメージですが、完治することがほとんどなのでしょうか!?

調べてみたところ、以下の通りということです。

●主な治療

 〇痛みがあるとしても全く動けないほどの強い痛みでなければ、普段と同じように生活しようとすることが大事

 〇安静にした方が良いという説もあったが、現在では安静にしていると回復を遅らせる可能性があると言われている

 〇数日から1週間くらいで痛みが落ち着いてくることが多い

 〇痛みが全く良くならない、脚がしびれるなどの症状があれば、椎間板ヘルニアなどを疑い、追加で検査をする

腰椎捻挫の治療では、痛み止めを使用しながら、無理な運動を避ける=安静にしていることが重要だということです。

しかし、単にベッドで寝ているだけでは、筋力が低下し、逆に回復を遅らせてしまうこともあるそうです。

よって、腰に負担をかけない程度の日常動作は行った方が良いと言われているそうです。

人によっては、重い腰痛が出現したり、足の痛みを訴える場合もありますが、通常は2週間以内に改善することが多いということです。

腰椎捻挫だけであれば、基本的には重症化することはないそうなので、少し安心ですね!

整骨院での治療を受ける際の注意点

ところで、腰椎捻挫では、病院ではなく、整骨院などに通院される方も多いようです。

しかし、交通事故で相手側から補償を受け取るためには、警察に医師の診断書を提出し、人身事故扱いにしてもらう必要があります。

診断書は、病院の医師しか作成することができないため、最初は必ず病院を受診するようにしてください。

腰椎捻挫に対するリハビリ方法や総治療期間は?

以上が治療法ですが、腰椎捻挫から完全に回復するためには、リハビリも必要ということです。

腰椎捻挫を起こして2週間を経過した辺りから、リハビリの開始となることが多いそうです。

腰椎捻挫の重症度にもよりますが、リハビリも含めた治療期間は、基本的に3〜6ヶ月といわれているそうです。

しっかりと治療やリハビリを行わなければ、その後に痛みが治ってしまうこともあるので、しっかり治していくことが重要です。

一般的なリハビリ内容

リハビリとしては、まずは損傷した腰椎の組織を回復させることから始まります。

具体的には、筋肉に電気刺激を与えて血流を促し回復させる方法や、超音波やマイクロ波、遠赤外線治療などが行われるそうです。

その後は、軽いストレッチ体操などを始めていきます。

ウォーキングなどの有酸素運動も、血流を促進させるためには効果的なのだそうです。

ただし、無理のしすぎは良くありませんので、必ず専門家の指導を受けるようにしてください。

また、リハビリ終了後も、再発を予防できるように気を付けたいですね!

●予防方法

 〇日常生活の動作で気をつけること

  ・急に重い物を持ち上げない​

​  ・できるだけかがまずに、背中を伸ばしたまましゃがむ状態から持ち上げる

  ・急に腰をひねらない

  ・急に前かがみにならない

  ・ストレッチや準備運動なしで激しい運動を行わない

  ・無理な姿勢(中腰・しゃがみ・腰をひねった姿勢など)で作業を長時間行わない

 〇日頃の運動習慣を作る

  ・足腰回りの筋肉が弱くなっているとぎっくり腰になりやすい

  ・特に太ももの裏からふくらはぎにかけての筋肉が短くなってしまうと腰椎(背骨の腰の部分)が負担がかかってしまう

 〇ストレッチを行う

  ・筋肉が固くなると腰椎に負担がかかってしまうのでぎっくり腰になりやすい

以上、上記のようなリハビリ治療は、病院の医師の許可を得ることができれば、整骨院や接骨院に通院しても問題ないとのことです。

整骨院への通院については、こちらの記事もご覧になってみてください。

知らなきゃ損①交通事故による腰椎捻挫の治療に対する慰謝料や治療費は?

知らなきゃ損①交通事故による腰椎捻挫の治療に対する慰謝料や治療費は?

ここまでで、腰椎捻挫の症状や治療法について理解を深めていただけましたでしょうか。

しかし、手術や治療を続けるにあたっては、その間の生活費や治療費、仕事を休まなければならないことに対して、不安ばかりですよね。

最初に、

治療中の生活費や治療費の悩みを解決するためにできることがあるって知っていましたか?

とお聞きしました。

ここからは、その答えを、岡野弁護士に話を聞きながら、詳しく見ていきましょう。

治療費の支払いは誰が?

まずは、入通院中の治療費についてです。

交通事故によるケガの治療をする場合であっても、病院との関係では、治療費の支払義務は患者である被害者の方にあることになるそうです。

よって、原則的な治療費の支払い方法としては、被害者の方が病院に治療費を立替え、立替えた治療費を加害者側に請求するという形になります。

ただし、加害者側が任意保険会社に加入している場合、治療費を相手側の保険会社から治療機関に直接支払うという一括対応という手続きがあります。

この場合、被害者の方は病院の窓口で治療費を立て替える必要がなくなります

交通事故でも健康保険で通院できる!?

また、交通事故の治療に健康保険などの保険を使用するかどうかを決める必要があります。

ところで、交通事故では健康保険を使用できないと誤解されていらっしゃる方も多いようですね。

しかし、厚生労働省は、以下のように交通事故でも健康保険を使えるという通達(通知)を出しています。

犯罪や自動車事故等の被害を受けたことにより生じた傷病は、医療保険各法(健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律)において、一般の保険事故と同様に、医療保険の給付の対象とされています

ただし、健康保険を使用する場合には、病院に対して健康保険証を呈示し、健康保険を使用する意思を伝える必要があるとのことです。

健康保険証の呈示だけではなく、使用の意思をはっきりと伝えるのがポイントということです。

ここで、健康保険を使わない自由診療と、健康保険診療との違いをまとめてみましたので、良ければ参考にしてみてください。

自由診療と健康保険診療との比較
自由診療 健康保険診療
費用 高額 低額
治療方法 制限なし 制限有り

病院によっては、健康保険の使用を拒否したり、一括対応に応じてくれないところもあります。

そういった場合に、弁護士が介入することにより、病院の対応が変わった事例もあります。

病院での対応にお困りの方は、弁護士に相談だけでもしてみた方が良いかもしれませんね!

支払いが困難な場合には…

しかし、交通事故による怪我の治療が長引いた場合、支払いが困難になってしまうことも考えられます。

そういった場合には、どうすれば良いのでしょうか?

被害者ご本人が傷害保険に加入している場合、過失割合に関係なく契約に応じた保険金が支払われます。

また、加害者が加入している自賠責保険の仮渡金制度を利用するという方法もあります。

仮渡金制度とは、

損害賠償金の確定前に、被害者の方が相手側の自賠責保険会社に前もって治療費を請求できる

という仕組みのことです。

ただし、最終的な賠償額よりも多い金額を受け取ってしまった場合には、差額を返却する必要がある点には注意が必要です。

入通院慰謝料の相場について解説

治療費の他に、怪我の痛みや治療による苦痛に対する補償である入通院慰謝料というものも支払われます。

この入通院慰謝料は、治療にかかった期間が、慰謝料のほぼ唯一の基準となっているということです。

とはいえ、通院期間だけで慰謝料を決めてしまうのも問題があるようです。

というのも、腰椎捻挫の場合、心理的な原因で痛みが続き、通院が長引くケースも多いそうなのです。

よって、他の怪我よりも慰謝料の相場は低く設定されているということでした。

以下に、入通院慰謝料相場を示しましたので、ご覧になってみてください。

表の見方としては、たとえば入院なし(0ヶ月)、通院を3ヶ月した場合には、53万円の入通院慰謝料が支払われることになります。

ちなみに、自賠責保険からの入通院慰謝料の計算方法は、以下のいずれか短い方に、4200円をかけるという方法になるそうです。

入院日数と、実通院日数の2倍の合計

総治療期間

長期間通院すれば良いワケじゃない!?通院頻度と慰謝料の関係をお教えします!

では、治療の日数により慰謝料が決まるということであれば、通院頻度を低く、長い期間通った方が高い慰謝料をもらえるのか!?という疑問があります。

通院期間が長期でも、通院頻度が低い場合、通院期間を基準にした慰謝料がもらえない可能性もあります。

通院が長期にわたる場合は、

通院期間を限度に、症状、治療内容、通院頻度を踏まえ、実通院日数の3倍程度を基準にして慰謝料を計算する

こともあるからです。

つまり、通院期間が長期にわたる場合は、月に10日以上通院しなければ、慰謝料を減額されてしまう可能性があるということなんですね。

もう少し具体的に説明します。

たとえば、通院期間が1年(12ヶ月)で、月の通院日数が5日だったとしましょう。

通院期間を基準として、1年通院=慰謝料119万円もらえるのかというと必ずしもそうではありません。

この場合、5日×12ヶ月×3=180日(6ヶ月)が適用され、慰謝料は89万円になってしまう可能性があるということなのです。

逆に、仮に毎日通院したとしても、通院期間が1年であれば、慰謝料は119万円が限度ということになるのですね。

外傷性頸部症候群の入通院慰謝料の算定ルール
原則 例外※
通院期間により算定 通院期間を限度として、実通院日数の3倍程度により算定

※ 画像などの他覚所見がない場合

このように、慰謝料の算定には例外ルールなどもあり、被害者ご本人だけではわからないことも多くあると思います。

適正な慰謝料獲得に向けて、少しでも不明点がある場合には、ぜひ弁護士に相談してみてください。

知らないと損する②腰椎捻挫による腰に腰痛の後遺症…それに対する慰謝料・示談金・保険金は?

知らないと損する②腰椎捻挫による腰に腰痛の後遺症…それに対する慰謝料・示談金・保険金は?

治療中の費用の補償については、わかってきました。

ではここからは、最初の質問に対する回答について解説してもらおうと思います!

選択肢①:

腰椎捻挫との関係で、後遺症認定を獲得し、保険会社に慰謝料の増額請求をする。

選択肢②:

腰椎捻挫によって失った現在・将来の給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求める。

選択肢③:

腰椎捻挫を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こす。

費用に関する悩みを解決するための正解は、上記の選択肢のうちのどれなのでしょうか…。

正解は、上記の選択肢①~③のすべてになります。

そうなのですね!?

では、正解の内容について、詳しく解説してもらいましょう。

選択肢①後遺症の等級認定を獲得し、慰謝料を増額請求する

交通事故で腰椎捻挫を負った場合。

時間をかければ完治することが多いということでしたが、中には腰痛などが後遺症として残ってしまうこともあるということでした。

【注目】腰椎捻挫に対する後遺症等級認定基準について解説

では、交通事故による腰椎捻挫ではどのような後遺症が残ってしまうのでしょうか?

腰痛以外にも、なにかあり得るのですか?

主に、腰椎付近の神経根が圧迫されることにより生じる、腰、下肢~足指にかけたしびれや痛みといった神経系統の障害が考えられます。

ここで、後遺症の等級は1級~14級まで定められており、等級ごとに認定基準が定められているということです。

残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当するとも聞きました。

外傷性頚部症候群の場合の等級認定基準はどのようになっているのでしょうか?

腰、下肢~足指にかけたしびれや痛みが残った場合に認定されるのは、局部の神経系統の障害である12級13号、または14級9号がほとんどです。

ただし、圧迫が脊髄にまで達している場合、まれに9級10号や7級4号が認定される可能性があります。

しびれや痛みが、神経系統の障害という形で認定されるのですね。

等級の認定基準について、下の表にまとめてみたので、良ければご覧になってみてください。

腰椎捻挫の後遺症認定基準
14級9号
頚部や肩甲部の局部に痛みに加え、局部から手指にかけて、痺れや重だるさなどの神経症状を残す場合
12級13号
局部に残存する神経症状が頑固なものと医学的に証明できる場合
9級10号又は7級4号
神経系統の機能または精神に障害を残し、その障害によって働くことができる仕事が相当限定されている場合

ところで、腰椎捻挫では、後遺症の認定が難しい…という話も聞きました。

実際にそうなのでしょうか?

後遺症の認定申請をするにあたって、何かポイントがあれば知っておきたいです!

腰椎捻挫の後遺症が残り、後遺症の等級認定をしてもらうには、基本的に5つの条件が必要です。

継続的に病院に通っていること

事故の程度が一定以上であること

症状が一貫していて連続性があること

自覚症状が証明できること

症状の程度が一定以上であること

以上の5つの条件を満たしていることを、後遺障害診断書など、後遺症の認定申請の際に提出する資料で証明できるかがポイントといえます。

なるほど!

そして、認定された後遺症の等級に応じて、後遺症慰謝料の金額が決まっているそうなのです。

その前に、慰謝料には3つの基準があるってご存知でしたか?

慰謝料増額に向けて知っておきたい基礎知識~3つの慰謝料相場の基準~

慰謝料には、

自賠責保険に請求する場合

任意保険会社が提示する場合

弁護士が相手側や保険会社に請求する場合

の3つの基準が存在しているそうなのです。

自賠責基準

自賠責保険会社の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。

自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。

任意保険基準

保険会社でも、任意保険会社による慰謝料基準も存在しています。

ただし、任意保険会社は営利企業のため、もちろん少ない金額で済ませたいと考えているハズですよね。

よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は少ないことが多いということです。

弁護士基準

保険会社の基準と検証して、最も高い基準となっているのが、裁判所や弁護士の基準です。

これは、裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられる基準のこと。

ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。

よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。

慰謝料金額の基準
自賠責基準 任意保険基準 弁護士基準
内容 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの 営利企業の保険会社が支払うもの 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの
金額 金額は低め 自賠責基準よりは高いが、金額は低め 自賠責基準や任意保険基準よりも高い

では、それぞれの基準ごとの後遺症慰謝料の相場について、以下の表に示しました。

腰椎捻挫の場合の後遺症慰謝料※1
後遺症等級 自賠責基準※2 任意保険基準※3 弁護士基準
7級 409 500 1000
9級 245 300 690
12級 93 100 290
14級 32 40 110

※1 単位:万円

※2 被扶養者がいる場合や要介護の場合には金額が異なるケースがある。

※3 旧任意保険支払基準による。

一目瞭然ですが、しっかりとした補償を受けるためには、弁護士基準での慰謝料を受け取るべきですよね。

ただし、被害者ご本人だけで保険会社と交渉しても、低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどということです。

これは、入通院慰謝料についても同じことが言えるということです。

加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどだということです。

弁護士基準の慰謝料を獲得するためにも、ぜひ弁護士に相談いただければと思います!

自分で慰謝料を計算してみたい

ここまで読んで、自分の事故ではどれほどの慰謝料が受け取れるものなのか…。

今すぐに知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。

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選択肢②失った現在・将来の収入(休業損害・逸失利益)を主張する

治療費や慰謝料以外にも、腰椎捻挫によって失った給与・収入を主張し、賠償金や保険金の再計算を求めるという方法もあるのですね。

主には、休業損害逸失利益の主張をするということになるそうです。

治療中に失った収入「休業損害」

まずは、休業損害について見てみましょう。

休業損害

交通事故により本来得られるはずであった収入や利益を失うこと。

では、休業損害の計算方法について見ていきたいと思います。

自賠責保険での計算方法

自賠責保険に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は、5700円×休業日数ということです。

ただし、1日の休業損害が5700円を超えることを資料などで証明できれば、19000円までは日額の増額が認められています。

上限がありますが、日額が5700円以下の方でも、休業による収入の減収さえあれば、日額5700円で計算されるので、収入の低い人にとっては有利となりますね。

任意保険での計算方法

一方、任意保険や裁判所に対して、休業損害を請求する場合の計算方法は以下の通りということです。

1日あたりの基礎収入×休業日数

1日あたりの基礎収入をどうやって割り出すかは職業別に異なります。

日額5700円未満の人は実際の日額で計算される反面、証明できれば、19000円を超える日額も認められるので、収入の高い人にとって有利となります。

この話の中で誤解されがちですが、休業損害の請求において、日額が最低5700円になるわけでは必ずしもないということは注意しましょう。

よく自賠責保険は最低限の補償をする保険と言われるため、日額が自賠責で定められた5700円以下になるのはおかしいとおっしゃる方がいます。

しかし、自賠責保険の基準が用いられるのは、治療費や慰謝料などを合わせた損害賠償の総額が120万円以内の場合のみとなります。

損害賠償の総額が120万円を超えた場合には自賠責保険の基準は用いられなくなり、任意保険基準や弁護士基準が用いられることになるそうです。

「他の項目では任意保険基準や弁護士基準を用い、休業損害の項目だけ自賠責保険の基準を用いる」というように、良い基準だけ採用することはできないので注意が必要です。

休業損害の日額
自賠責保険 任意保険
原則 5700円 1日あたりの基礎収入
上限 19000円

職業別の基礎収入など、休業損害についてはこちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧ください。

失った将来の収入「逸失利益」

次に、逸失利益とは、以下のようなものになります。

逸失利益

後遺症により労働能力が失われてしまった場合に、本来得られるはずだった収入の減額分を補償するための損害賠償。

まず、逸失利益で最初に争いになるのは、現在、現実に収入の減額が発生しているかどうからしいですね。

後遺症認定の時点ですでに減収が発生している場合には、将来的にもその減収の継続が見込まれるため、逸失利益は認められやすいです。

また、腰椎捻挫による後遺症が原因で、

会社の部署を異動させられた

職業選択の幅が狭くなった

積極的な対人関係や対外的な活動が不可能になった

など、労働環境や能力に支障が出ていることが認定されれば、逸失利益が認められることになります。

一方で、実際に後遺症が残っていても、労働能力に与える影響が小さく、逸失利益が十分に得られないこともあるそうです。

すると、被害者の方は逸失利益を得られず、実際に残っている後遺症に対する補償として明らかに不十分になってしまいます。

そのような場合には、後遺症の慰謝料を相場よりも増額させることで、賠償のバランスが取られることもあるそうです。

ただし、そのような証明や交渉を自分ひとりで行うのは難しいですよね。

この場合も、弁護士に相談すれば、適切なアドバイスをもらえると思います!

選択肢③損害賠償請求の裁判を起こす

ここまでで、保険会社との交渉にあたっては、弁護士に入ってもらうことで弁護士基準の賠償が受け取れるということがわかってきました。

しかし、保険会社と争いのある部分については、裁判でしっかり主張立証しなければ、増額が認められない場合があるそうなのです。

実際、示談交渉だけの場合と、裁判を起こした場合で、弁護士基準の賠償額がどれほど受け取れるのかまとめた表があります。

弁護士基準と各ケースの検証
弁護士基準の
賠償額との比較
弁護士が保険会社と交渉 9~10割※1
弁護士をつけて裁判 10割

弁護士費用の1割前後※2

※1 保険会社との争いの度合いや、弁護士の方針により異なるケースもある。

※2 交通事故の損害賠償請求においては、その裁判のための弁護士費用も損害として認められる場合がある。

また、休業損害や逸失利益についても、裁判を起こさなければ、増額を認めてもらえないことも多いようです。

つまり、確実に賠償額を受け取りたい場合には、腰椎捻挫を負う原因となった相手に対して、損害賠償を請求する裁判を起こすことも一つの方法となります。

実際の裁判例を見てみよう

ではここで、腰椎捻挫の損害賠償について、実際に裁判で争われた事例を見てみましょう。

腰椎捻挫の後遺症に関する過去の裁判例
ケース①
職業:会社員(41歳男性)
傷害:頸椎捻挫、腰椎捻挫その他
後遺症:腰背部痛(14級9号)その他
《損害賠償》
傷害慰謝料:145万円
後遺症慰謝料:110万円
休業損害:110万400円
逸失利益:71万1302円
付添看護費:49万745円
ケース②
職業:給与所得者(64歳女性)
傷害:頸椎捻挫、腰椎捻挫
後遺症:局部神経症状(14級9号)
《損害賠償》
傷害慰謝料:118万円
後遺症慰謝料:110万円
休業損害:139万1197円
逸失利益:61万4096円
付添看護費:13万6300円
ケース③
職業:個人事業主(42歳男性)
傷害:頸椎捻挫、腰椎捻挫その他
後遺症:局部に神経症状を残すもの(14級9号)
《損害賠償》
通院慰謝料:150万円
後遺症慰謝料:110万円
休業損害:0円※
逸失利益:259万7700円

※ 被害者は、通院期間中の減収がなかったことを自認しており、休業損害を算定することはできない。

もちろん、これ以外に、治療費や治療器具の購入費などの実費も認められています。

個別の事情にもよりますが、裁判で損害賠償請求の根拠をしっかりと主張することができれば、逸失利益も認められています。

また、付添い看護費なども認められているケースもありますね。

付添い看護費については、こちらの記事で詳しく説明されていますので、良ければご覧になってみてください。

しかし、すでにお伝えの通り、被害者ご本人やご家族だけで裁判を起こすのは困難が多いはずです。

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以上、腰椎捻挫の症状や治療法、治療中の生活費や治療費、慰謝料などについて理解を深めていただけたでしょうか。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、腰椎捻挫による腰痛の後遺症や慰謝料についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします!

まずは、医師の診断を受け、じっくり療養し、お大事になさってください。

それでも残念なことに腰椎捻挫による腰痛などの後遺症が残ってしまった場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

なぜなら、日常生活に支障が及ぶような後遺症が残るような場合、適正な金額の補償を受けるべきだからです。

しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。

そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。

面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

最後までお読みいただけた方には、

腰椎捻挫症状治療法リハビリなどの基礎知識

腰椎捻挫による腰痛後遺症の等級や認定基準

腰椎捻挫に対する慰謝料などの示談金相場

について、理解を深めていただけたのではないかと思います。

また、腰椎捻挫の後遺症について、弁護士に相談した方が良いと感じた方もいらっしゃるでしょう。

自宅から出られない方や、時間のない方は、便利なスマホで無料相談を利用するのがおすすめです!

そうではなく、やっぱり直接会って話がしたいという場合は、全国弁護士検索を使って弁護士を探してみてください。

また、このホームページでは、交通事故の後遺症に関するその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!

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